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■4513 / 1階層)  艶心如月 5
□投稿者/ 芯 一般人(28回)-(2007/07/25(Wed) 19:04:06)
    アキラにエスコートされ車に乗り込む。「明日夕方に帰ってくる予定だけど大丈夫?」
    とアキラに言われ、「大丈夫です」と気丈にユミが答えと、
    アキラが「じゃあ、後は僕に安心して付いて来なさい。途中、軽く昼食を済ませよう」
    答える。どこに行くのか、どう過ごすのか、ユミには全く解らず想像もつかないが、
    不思議と何の不安もない。

    途中、軽い昼食を済ませ、車は、高速道路に入り、郊外へと向かう。車の中では、
    FMラジオが掛けられ、流行の曲やちょっと懐かしい洋楽、DJの声が聞こえてくる。
    車の中では、アキラと他愛のない会話が続く。

    ふとユミは想う。トランスのアキラは、見た目も声も仕草も男性である。
    知らない人は、アキラは、普通に男性としか解らないだろう。
    でも、どこか女性である雰囲気と言うか、リズムと言うか、言葉や文字では
    表現が難しいが、漂う。言葉遣いも仕草も男性であるが、
    内面や思いやりや心に女性らしさが感じられる。表面的なアキラは、
    太陽の様に暖かく大きな存在。しかし、本心や人としての中味は、
    妖艶で優しく月のような存在である。ユミが何故か安心でき心が落ち着くのは、
    そのためだろうか。そう感じながら、助手席からアキラの横顔を覗く。
    何故だか涙が出そうになるのを堪える自分に気が付く。これから起きるであろう事、
    アキラにされる事、何でも受け入れられる、されるがままになりたい、
    そう心がいっぱいになる。そして、また、身体がじゅんとする。
    疼き濡れてしまっている。その瞬間、他愛無い会話の最中、アキラが突然、
    「疼いてるのかな?濡れてしまっているのかな?」と言われ、驚くが、それよりも、
    『私の事を解っている、受け止めてくれている、私を見ててくれている』
    そんな思いが強くなる。ユミは、「はい。何故だか自分でも解らないけど・・・・」
    と正直に答える。
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