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■16050
/ ResNo.60)
僕の居場所38
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(56回)-(2006/08/21(Mon) 04:24:57)
僕はうつむいて、肩で息をしてたから、
道場の入り口から誰かが入ってきたのに気がつかなかった。
「強いやつがいるって言うから来てみれば、こんなやつが相手か?
こんなやつ、お前らだけで何とかなるだろ。」
はぁっ・・はぁっ・・・悪かったな、こんなやつで。
顔をあげると、僕と同じくらいの身長の、気の強そうな女の子が立っていた。
髪の毛赤い・・・地毛なのかな・・・と僕は関係のないことを考えてしまった。
「まあ、そういうな。これでもうちの部員達を大勢相手にしたんだから。」
部長がその子に説明する。
「一年の白川だ。今度はこいつがお前の相手だよ。」
ニヤニヤしながら、部長は僕に言った。
「さっさと終わらせて、帰らせてもらうからな。約束の件は忘れるなよ。」
そういって、その子は僕の前に立つ。
この子の相手をしたら終わりかな・・・
その子は無造作に近づいてくる。えっ・・・なに?
と、その瞬間、右足での上段蹴り。
何とか、腕で受けたけど、胃に衝撃がはしる。
うっぐっ・・・膝蹴りか・・。
思わず、床に膝をつくと、顔面に蹴りが飛んでくる。
くっ、受けられない。
とっさに、床を転がって距離をとった。
「ふぅ〜ん・・・逃げるのはうまいんだ。」
やばいな・・・この子強い・・・
鳩尾にもらった膝蹴りで、吐き気がこみあげる。
躊躇なく蹴りが落とされる。
上段、中段、下段、急所を狙った蹴りと、突き。
受けようとする腕をとって、関節を極めようとしてくるから、
思うようにガードもできない。
半端なガードの上から、何発ももらって、後退する。
腕がしびれて、感覚がない・・・
痛い・・・怖い・・・
なんで僕はこんなことしてるんだろう・・・
甘くなったガードを吹き飛ばして、
中断蹴りが入り、僕は壁際まで吹き飛ばされた。
だんっ、と壁に叩きつけられ、僕はその場にうずくまってしまう。
ううっ・・・なんだよ、この子・・・
こんな危ない子、相手にできないよ・・・
近づいてくる・・・僕は必死で立ち上がった。
相手は構えて、たんったんっとリズムをとりながら、
恐怖心をあおるように、僕に届かない距離で、蹴りをだしてみせる。
怖い・・・
あんな蹴りは受けられないよ・・・
僕はじりじりと後ろへ下がる。
背中が、道場の壁に触れた。
「もう逃げ場はないよ〜、なにかしてごらんよ。」
怖い・・・怖いよ・・・
近づいてくる相手が怖くて、たまらなくなり、
両手で相手の足元にすがりつくようしにて突っ込んだ。
「このっ、邪魔だっ!」
一瞬頭の中が真っ白になって、吹き飛ばされた。
すがりついた僕の側頭部を相手の突きがとらえたんだ。
そのまま蹴りももらって、口の中が血の味がした。サビの味がする・・・。
ぬぐった袖口に、血の染みができた。
頭がぼーっとする。
血だ・・・
真っ赤だ・・・
僕、何でここにいるんだっけ?
なんだっけ?
何か・・・理由があった気がする・・・
大事な・・・
顔を上げると、周りには道着を着た人が大勢いた。
・・・そっか、空手部の見学に来て・・・
悠稀のところにいかなくちゃいけなくて・・・
彼女の役に立ちたくて・・・
そばにいるのにふさわしい人になりたくて・・・
それで、僕は・・・
意識がはっきりとしてくる。
「つまらないね、そんな情けない戦い方しかできないんなら、
さっさと終わりにしよう。」
赤髪の子がそう言いながら近づいてきた。
僕は立ち上がってぐっと、拳に力を込める。
大丈夫だ・・・、手も足も動く。
顔を上げて、相手を見据える。
そこに立っていたのは、僕より少し幼い感じの、赤い髪の女の子だった。
今までこわばっていた全身から、すっと、力が抜けていくのがわかる。
僕には、目指すものがあって・・・
あの人にふさわしいやつになりたいから・・・
こんなところで、止まれない。
頭を狙って、こめかみ、顎と突きが入ってくる。
ガードしたまま、わざと一歩踏み込み、ヒットポイントをずらす。
相手が息をつくために引いたその瞬間、右の掌底を胸へ叩き込む。
一瞬、相手の動きがとまる。
そのまま懐へ入ると、袖を掴み、一本背負いで投げる。
だんっ・・・と大きな音が道場中に響く。
そのまま相手は動かなくなった。
掌底自体には、そんなにダメージはなかったかもしれないけど、
あのタイミングで入れると・・・
一瞬息が止まって、動けなくなるんだよね・・・
そんな状態で投げられたら、受身も取れないし、
全身に衝撃がはしって、しばらくは起き上がれないだろう。
あとは、部長か・・・
僕は、部長の前に立つ。
そしてそのまま膝をつき、床に両手をつける。
「ご指導ありがとうござしました。」
頭をさげる。
「とても、ハードな練習で、やっぱり僕にはやっていけそうにはありません。
今日はこれで失礼します。」
部長は唖然としたみたいで、固まったまま何も言わずにいる。
そのまま立ち上がり、道場を出ることにした。
他の部員達も、遠巻きに僕を見ているだけで、何もしてこなかった。
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■16051
/ ResNo.61)
駄犬のつぶやき
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(57回)-(2006/08/21(Mon) 04:37:09)
や、やっぱり・・・戦闘シーンは無理でした〜(T-T)
話の都合上、あったらいいな〜と思ってたのですが、
自分の力不足を再認識・・・
やっぱ駄目です(=_=;)
できることなら一行で終了にしたかったです(=_=;)
読んでくださる方がいらしたら・・・
意味不明で本当に申し訳ありませんm(_ _)m
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■16052
/ ResNo.62)
僕の居場所39
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(58回)-(2006/08/21(Mon) 04:44:40)
う〜・・・蹴られたお腹が痛い・・・切った口の中も痛い・・・
それにしても、怖い子だった・・・
上手く投げたつもりだけど、大丈夫だったかな・・・
できることなら、もう相手にしたくないかも・・・。
今日は悠稀が退院だから迎えにいくつもりだったのに、
これじゃあどっちが病人だかわかんないや・・・。
この時間じゃ、もうコテージに帰ってきちゃってるよね、きっと・・・。
考えことをしながら、フラフラとコテージに向かって歩いていたら、
後ろから呼び止められた。
「おいっ、待て。」
げっ・・・さっきの子じゃないか・・・ま、まだやろうっていうのかな・・・。
「なんで、手を出さなかったんだ。
あんな部長、あんたなら簡単に叩きのめせたじゃないか。」
いらついた口調で、僕をにらみつけてくる。
よかった〜、続きをしようって感じじゃなさそうだ。
ダッシュで逃げる必要はなさそうだ。
それにしても、ちゃんと歩けるようで、よかった。
「あっ、大丈夫だった?頭とかふらつかない?」
怪我させるつもりはなかったけど、
この子は強かったから、たぶん本気で相手しちゃっただろうし、
怪我させないようにとか考えてる余裕なかったからな〜。
「質問に答えろっ!」
近づく僕を振り払って、その子が言う。
「えっ、あ〜・・・」
部長と組み手をしなかった理由か・・・ん〜・・・
「だってさ・・・殴られたら痛いだろ。」
当たり前のことだけど、言ってみた。
「はぁ?」
その子はきょとんとした顔をしている。
僕、変なこと言ったかな?
だって殴られたら痛いし、
好き好んで痛い思いはしたくないと思うんだけど。
だから別に、僕が部長を殴る必要はないじゃん?
立ち止まって考えてるその子をあとに、僕は悠稀のいるコテージへ向かった。
きっともう、帰ってきちゃってるだろうから、急いで帰らないと。
空手部ちょっとのぞいたら、
荷物とか運びに悠稀を迎えにいくつもりだったのにな〜。
「あっ、そうだ。」
振り返ってその子に言う。
「めまいとか頭痛とかしたら、病院行った方が良いよ、じゃあねっ!」
さて、コテージに帰ろう。
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■16053
/ ResNo.63)
僕の居場所40
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(59回)-(2006/08/21(Mon) 05:01:15)
コテージに戻ると、思ったとおり、悠稀は帰ってきていた。
「あの、ごめん。
せっかく今日退院なのに、行けなくて・・・荷物とか大変だったでしょ?」
荷物もちくらいしか役に立たないのに、申し訳ない。
僕はひたすら頭を下げた。
「いいのよ、江利子さんが手伝ってくださったから。」
悠稀はそういってくれたけど・・・
「それより天、あなたこそどうしたの?怪我、してるんじゃないの?」
「あっ、へっ?」
確かに服はボロボロで、汚れてるし、
鏡を見てないからわからないけど、顔もはれてるかもな・・・
「いや、これはちょっと慌てて、土手から落っこちて・・・
ちょっとぶつけたりすりむいたりしただけで・・・」
無理があるかな〜・・・上手く言い訳できないし。
でも空手部であったことなんて言ったら、
きっと悠稀に余計な仕事が増えるだけだろうから・・・
「天・・・」
悠稀は納得いかない顔をしていたけど、ここは押し切るしかない!
「大丈夫!大丈夫!全然大丈夫だから。どじだよね〜僕、はははっ〜。」
無理やり笑って見せると、悠稀は諦めたようにため息をついた。
「そう・・・でも、傷の手当てくらいした方がいいわ。」
そういって、僕が断るのも聞かず、消毒をしてくれた。
やっぱり迷惑かけちゃってるや・・・
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■16054
/ ResNo.64)
僕の居場所41
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(60回)-(2006/08/21(Mon) 05:16:01)
次の日、体中が痛くて、朝早く目が覚めた。
うう〜・・やっぱり無理したんだ。
昨日寝る前に悠稀がくれたアイスノンのおかげで、
顔の腫れはほとんどひいてるみたいだけど、
体の芯がぎしぎしいってる・・・。
やっぱり少し、普段から鍛えておかないと駄目だな・・・
今日は学校休んで部屋で寝ていたい気分だけど、そうも行かないし・・・
う〜ん、こうなったらさっさと学校へ行こう。
そのまま身支度を整える。
悠稀と一緒に行ってもよかったけど、
また余計な迷惑かけなくないから、やっぱり先に行こう。
僕は一足先に学校へ出かけることにした。
「おはようございます、神崎さん!」
コテージから学校へ続く道で、昨日のあの子が立っていた。
「えっ、あっ、おはよう。昨日は大丈夫だった?」
そう問いかけると、いきなりあの子は僕の目の前で膝をついて・・・
えっえっ・・・これって土下座じゃないのか・・・
「昨日は自分の身の程もわきまえず、神崎さんには大変失礼をしました。
申し訳ありません。」
深々と頭を下げてくるあの子。
えっえっ・・・何やってるんだよ。
「えっ、ちょっと、なにやってんだよ、立って立って・・・」
うわ〜・・・誰も見てないからいいけど、
こんなとこ見られたらまたどんな噂が立つか・・・。
「じゃあ舎弟にしていただけるんでしょうか?」
立ち上がったあの子が嬉しそうに僕を見つめて言う。
しゃてい・・・舎弟?
「いや、あの・・・舎弟って、やくざさんじゃないんだから・・・」
この子って一体・・・ここはお嬢様学校じゃなかったっけ?
「殴られたら痛いなんて教えていただけたのは、神崎さんが初めてです。
惚れました、お願いします!」
立ったままで、今度は90度の最敬礼をしてくる。
うわ〜・・・やめてくれよ〜・・・
ぽつぽつと、ほかの生徒が登校しだす時間で、遠くのほうに人影が見える。
「いや、そんなこと言われても・・・」
「お願いします、神崎さんの下で使ってやってください。なんでもします!」
再びあの子は土下座をしようとする。
だぁ〜!!!だから、そういうことは、目立つからやめろって言ってるのに!
「わっ、わかった、わかったから、ちょっと立って。」
「ありがとうございます!」
嬉しそうにあの子が立ち上がる。
って・・・僕はどうしたら良いんだ?
「とりあえずさ、やくざさんじゃないんだから、舎弟はやめようよ。」
僕の提案に相手は不満そうだ。
「でも・・・」
相手の声をさえぎって言う。
「だって、舎弟って具体的に何するの?」
「それは・・・神崎さんの下で使っていただいて、
神崎さんの言われたことなら何でもします!」
う〜ん・・・なんでもって言われても・・・困った・・・
「それならさ、先輩後輩とかでも良いだろ?ねっ?」
まだ納得のいかなそうな顔をしているあの子に、
僕はなんとか早く話題にけりをつけようと話し出した。
「ねっ、じゃあ、今日から君は僕の後輩、よろしく。
そういえば、まだ名前も聞いてなかったね、君の名前は・・」
僕が名前を聞こうとすると、その子は慌てたように、
今度は片膝をついて話し出した。
「これは大変失礼いたしました。
自分は白川晶と申します。生まれは京都で・・・」
延々と・・・
ホームルームの予鈴がなるまで、
僕はそのまま白川晶さんの自己紹介に付き合わされてしまった・・・
もちろん、登校する大勢の生徒の注目を浴びて・・・。
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■16094
/ ResNo.65)
僕の居場所41 チョビさんへ☆
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□投稿者/ ゆらら
一般♪(24回)-(2006/08/23(Wed) 15:38:55)
更新される度に読んでます☆
なんか舎弟も出来ちゃって一瞬、武闘派物?(漢字合ってるかな?)
かと錯覚しちゃいそうになりました(笑)☆「僕」と「悠稀」の関係の
なかなか進まない空回りぶりが、もどかしくて切なくて可愛くて
つい応援したくなっちゃってます☆
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■16117
/ ResNo.66)
ゆららさん
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(61回)-(2006/08/25(Fri) 09:22:57)
嬉しい感想ありがとうございます。
武闘派物・・・読むのは好きなんですが、書くのは・・・難しいです。
個性的なキャラクターをいろいろ出せたらいいな〜と思っているのですが、
そのせいか、肝心の天と悠稀の関係が、ちっとも進みません(汗)
大体、主な登場人物もそろってきたので、
少しずつ関係を進めていきたいと思います。
でも、あと一人出したいキャラが・・・(^^;)
楽しい小説が書けるように精進しますので、今後ともよろしくお願いします。
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■16312
/ ResNo.67)
チョビさんへ☆
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□投稿者/ みぃ
一般♪(10回)-(2006/09/04(Mon) 00:44:31)
更新楽しみにしてます
忙しいとは思いますが、頑張ってくださいm(__)m
(携帯)
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■16320
/ ResNo.68)
みぃさん
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(62回)-(2006/09/05(Tue) 12:47:25)
レスありがとうございます。
前回の更新で、天と悠稀の二人の出番があまりに少なかったので、
今度こそ!と思ってはいるのですが・・・
なかなか区切りの良いところまで出来上がりません(^^;)
ぼつぼつ書いてはいるので、呆れずにお待ち下さい。
久しぶりに覗いたら、自分の板が上がってて、びっくり。嬉しかったです。
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■16359
/ ResNo.69)
僕の居場所42
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□投稿者/ チョビ
ちょと常連(65回)-(2006/09/10(Sun) 07:59:44)
「ごきげんよう、神崎さん。」
昼休み、廊下を歩いていると、見知らぬ上級生らしい人から声をかけられる。
「天君、生徒会室行くの?頑張ってね〜。」
クラスメイト・・・?じゃないよね、誰だろう?
最近僕の周りが騒がしくなった気がする。
転校して時間が経ったっていうのもあるのかもしれないけど、
休み時間や放課後に話しかけられることが多い。
クラスの人以外にも、他のクラスや学年の全然知らない人からも声をかけられる。
悠稀や晶と話してることが多いからかな〜。
あの二人に比べれば、僕の方が話しかけやすいだろうし。
良いことなのかもしれないけど、
知らない人から親しそうに話しかけられて戸惑うことも多い。
あの日、朝の舎弟宣言から何とか逃げ出した僕は、
白川晶さんのことを麻衣子に聞いてみた。
それまで全然知らない子だったから、どんな子なのかな〜と思って。
麻衣子が言うには、う〜ん・・・庶民で言うところの、不良ってやつらしい。
エスカレーター式のこの学園に、高等部から編入してきたらしいけど、
授業とかもあまり出てないって。
「中等部までは京都校にいたらしいけど、なんか傷害事件を起こして、
こっちに転校してきたって噂もあるわ。
だから、周りからは怖がられて、一目置かれてる。
まあ、よくいる不良っていう部類なのかもしれないけど、
うちみたいなお嬢様学校じゃ浮いてる存在ね。」
そんなふうに麻衣子は教えてくれた。
僕が知らなかっただけで、かなりの有名人らしい。
そんな白川さんを舎弟にしたって噂は、瞬く間に学校中に広まって、
ことあるごとに白川さんのことを聞かれる。
でも、噂ほど怖い子じゃなかった。
確かに、本気で喧嘩はしたくないな〜とは思う相手だけど、結構素直だと思う。
晶って言う呼び方は、最初は白川さんって呼んでたけど、
舎弟をそんな呼び方しないって白川さんに怒られて、晶になった。
変なところで頑固な子だ。
さて、早く行かないと昼食の時間がなくなってしまう。
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■No16050に返信(チョビさんの記事) > 僕はうつむいて、肩で息をしてたから、 > 道場の入り口から誰かが入ってきたのに気がつかなかった。 > > 「強いやつがいるって言うから来てみれば、こんなやつが相手か? > こんなやつ、お前らだけで何とかなるだろ。」 > はぁっ・・はぁっ・・・悪かったな、こんなやつで。 > 顔をあげると、僕と同じくらいの身長の、気の強そうな女の子が立っていた。 > 髪の毛赤い・・・地毛なのかな・・・と僕は関係のないことを考えてしまった。 > > 「まあ、そういうな。これでもうちの部員達を大勢相手にしたんだから。」 > 部長がその子に説明する。 > 「一年の白川だ。今度はこいつがお前の相手だよ。」 > ニヤニヤしながら、部長は僕に言った。 > > 「さっさと終わらせて、帰らせてもらうからな。約束の件は忘れるなよ。」 > そういって、その子は僕の前に立つ。 > この子の相手をしたら終わりかな・・・ > > その子は無造作に近づいてくる。えっ・・・なに? > と、その瞬間、右足での上段蹴り。 > 何とか、腕で受けたけど、胃に衝撃がはしる。 > うっぐっ・・・膝蹴りか・・。 > 思わず、床に膝をつくと、顔面に蹴りが飛んでくる。 > くっ、受けられない。 > とっさに、床を転がって距離をとった。 > 「ふぅ〜ん・・・逃げるのはうまいんだ。」 > > やばいな・・・この子強い・・・ > 鳩尾にもらった膝蹴りで、吐き気がこみあげる。 > 躊躇なく蹴りが落とされる。 > 上段、中段、下段、急所を狙った蹴りと、突き。 > 受けようとする腕をとって、関節を極めようとしてくるから、 > 思うようにガードもできない。 > 半端なガードの上から、何発ももらって、後退する。 > 腕がしびれて、感覚がない・・・ > > 痛い・・・怖い・・・ > なんで僕はこんなことしてるんだろう・・・ > 甘くなったガードを吹き飛ばして、 > 中断蹴りが入り、僕は壁際まで吹き飛ばされた。 > だんっ、と壁に叩きつけられ、僕はその場にうずくまってしまう。 > > ううっ・・・なんだよ、この子・・・ > こんな危ない子、相手にできないよ・・・ > > 近づいてくる・・・僕は必死で立ち上がった。 > 相手は構えて、たんったんっとリズムをとりながら、 > 恐怖心をあおるように、僕に届かない距離で、蹴りをだしてみせる。 > 怖い・・・ > あんな蹴りは受けられないよ・・・ > 僕はじりじりと後ろへ下がる。 > 背中が、道場の壁に触れた。 > > 「もう逃げ場はないよ〜、なにかしてごらんよ。」 > 怖い・・・怖いよ・・・ > 近づいてくる相手が怖くて、たまらなくなり、 > 両手で相手の足元にすがりつくようしにて突っ込んだ。 > > 「このっ、邪魔だっ!」 > 一瞬頭の中が真っ白になって、吹き飛ばされた。 > すがりついた僕の側頭部を相手の突きがとらえたんだ。 > そのまま蹴りももらって、口の中が血の味がした。サビの味がする・・・。 > ぬぐった袖口に、血の染みができた。 > 頭がぼーっとする。 > > 血だ・・・ > 真っ赤だ・・・ > > 僕、何でここにいるんだっけ? > なんだっけ? > 何か・・・理由があった気がする・・・ > 大事な・・・ > 顔を上げると、周りには道着を着た人が大勢いた。 > > ・・・そっか、空手部の見学に来て・・・ > > 悠稀のところにいかなくちゃいけなくて・・・ > > 彼女の役に立ちたくて・・・ > > そばにいるのにふさわしい人になりたくて・・・ > > それで、僕は・・・ > > 意識がはっきりとしてくる。 > > 「つまらないね、そんな情けない戦い方しかできないんなら、 > さっさと終わりにしよう。」 > 赤髪の子がそう言いながら近づいてきた。 > 僕は立ち上がってぐっと、拳に力を込める。 > > 大丈夫だ・・・、手も足も動く。 > 顔を上げて、相手を見据える。 > そこに立っていたのは、僕より少し幼い感じの、赤い髪の女の子だった。 > 今までこわばっていた全身から、すっと、力が抜けていくのがわかる。 > > 僕には、目指すものがあって・・・ > あの人にふさわしいやつになりたいから・・・ > > こんなところで、止まれない。 > > > 頭を狙って、こめかみ、顎と突きが入ってくる。 > ガードしたまま、わざと一歩踏み込み、ヒットポイントをずらす。 > 相手が息をつくために引いたその瞬間、右の掌底を胸へ叩き込む。 > 一瞬、相手の動きがとまる。 > そのまま懐へ入ると、袖を掴み、一本背負いで投げる。 > > だんっ・・・と大きな音が道場中に響く。 > そのまま相手は動かなくなった。 > > 掌底自体には、そんなにダメージはなかったかもしれないけど、 > あのタイミングで入れると・・・ > 一瞬息が止まって、動けなくなるんだよね・・・ > そんな状態で投げられたら、受身も取れないし、 > 全身に衝撃がはしって、しばらくは起き上がれないだろう。 > > > あとは、部長か・・・ > 僕は、部長の前に立つ。 > そしてそのまま膝をつき、床に両手をつける。 > 「ご指導ありがとうござしました。」 > 頭をさげる。 > 「とても、ハードな練習で、やっぱり僕にはやっていけそうにはありません。 > 今日はこれで失礼します。」 > > 部長は唖然としたみたいで、固まったまま何も言わずにいる。 > そのまま立ち上がり、道場を出ることにした。 > 他の部員達も、遠巻きに僕を見ているだけで、何もしてこなかった。 >
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