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■21109 / 親階層)  私の転校生@
□投稿者/ 牧 一般♪(1回)-(2008/09/19(Fri) 02:43:51)
    真奈美は、最近マンネリだ。

    希望を持って地方都市の女子高の教師になって4年、

    毎日がわくわくすることなんてなんにもなかった。

    学生時代、恋人はいた。もちろん女性、年下だった。

    体育会系の真奈美は、下級生によくもてた。

    自分で言うのもなんだけれど、真面目な性格だ。正義感が強い。

    女子高の教職の道を選んだとき、女性との恋愛関係は封印した。

    学校では、生活指導担当の厳しい融通の利かない きらわれものだ。

    結婚願望ももてない、私生活も砂漠のような日々だった。

    そんなある日、理事長室に呼ばれた。

    部屋には、少年のようなショートカットの生徒が座っていた。

    背が高い、真奈美自身も女性としては高いほうだが、

    座っていても真奈美より10センチ以上背が高いことはわかる。

    無表情で、入室した真奈美にあいさつもない。

    「この子って、転校生・・・」

    と思ったとき

    理事長がようやくニコニコしながら紹介した。

    「牧 紗江さん、転校生よ」

    ははーん・・・ようやくわかった。

    普通の転校生じゃ、理事長室から担任を呼びつけるようなことしない。

    「学校の特待生ってわけね。」

    この学校では、社会貢献の一環として年間数人の特待生制度がある。

    なんらかの不遇の身におかれている生徒を迎えている。

    この子は、幼児期の体験で失語症になったという。

    「成績優秀なのよ、真奈美先生お願いね。」


    それにしても無愛想な子だわ、

    すねたような、横顔、何を考えているのか計れない、

    といきなり膝のうえに長い手がのせられた。

    「えっ」

    その時、ようやくこちらを見て、にっこり。

    「まあ、可愛い子」

    思わず、どぎまぎしてしまう。

    理事長からちょうど死角のデスクの下で、

    牧 紗江のそのしなやかな手が膝からふとももに移動していた。

    真奈美は、その手を払うことなく紗江の横顔にただ見とれていた。





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Nomal Re[1]: 私の転校生C / 牧 (08/09/20(Sat) 13:21) #21112
  └Nomal すごい気になりますっ / 鶴 (08/12/24(Wed) 02:32) #21205

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