ビアンエッセイ♪

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■21627 / 5階層)  
□投稿者/ 楼 一般♪(7回)-(2012/09/08(Sat) 20:50:10)





    立ちつくし、お互いを黙り込んだまま見つめあう3人。
    このままでは入口近くだし邪魔だから、中に入るよう促す。
    3人は黙ったまま中に入り、体育館の隅に座り込んだ。
    私も3人と並んで座り込んで、どうしたもんかと考える。




    (・・・・これは、どういうことなんだ・・・・・?)




    3人とも黙ったままで、どうしたらいいか分からない。
    どうやら何かあった関係らしいけど、私はそれを知らない。




    「あのさ・・・・・どういうことなの、これ。説明してくれる?」




    私がこう聞くと、お互い顔を見合わせていたが、里香が口を開いた。




    「前、話したでしょ、双子の話・・・・・私が好きだった方の、片割れの方」




    つまり、里香の忘れられない人の、双子の姉だか妹だかが、先輩だと。
    数年ぶりに突然再会したんだったら、そりゃあ戸惑うのも頷ける。
    美穂は体育座りをしたまま俯き、床をじっと見つめたまま動かない。




    「で・・・・・美穂と先輩は?」



    「私とみっちゃんは・・・・・昔、付き合ってたの・・・・・」



    「つまりは、元カノ?」




    里香の忘れられない人の双子の片割れは、美穂の元恋人で、3人が再会。
    なんとまあややこしく波乱が起こってしまいそうな展開なんだろうか。
    それに挟まれてしまった私は、これからを想像して頭を抱えた。




    「とりあえずさ・・・・場所移動しない?」




    何事だと注目を浴び始めたのもあり、3人を再度促して体育館を出る。
    そして私と里香と美穂は着替えを済ませ、4人で駅前のカフェに向かった。
    その途中でも誰もしゃべらず、あまりおしゃべりではない私はまた困っていた。
    こういう時に場を盛り上げてくれるのは里香だけど、今は無理そうだ。





    私たち4人はきまずい雰囲気のまま、明るいカフェの1番奥のテーブルへ。
    ・・・・・空はオレンジ色に染まって、そろそろ夜を迎えそうだった。





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