ビアンエッセイ♪

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■11904 / ResNo.50)  まみさんへ
  
□投稿者/ A 一般♪(43回)-(2005/08/08(Mon) 22:31:29)
    ドロっとしてきました☆
    嫌な感じでこのあとどうすればいいか分かりません♪絡まりすぎです☆でも頑張ります(´∀`)

    (携帯)
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■11914 / ResNo.51)  CLUB ANGEL's]]]X
□投稿者/ A 一般♪(44回)-(2005/08/09(Tue) 02:48:13)
    全身に汗がまとまりつくような外とは違い、店内はとても冷たい風を流していた。

    ほてった身体を冷やすように手をぱたつかせて控え室へと入る。


    見慣れた顔がエリナの目にとまる。

    「アリサさん、おはようございます」

    疲れたような顔をして、しかし笑顔でエリナに返事を返す。

    (…アリサさん。何かあったのかな…)

    心配そうにアリサを見ながら、ロッカーを開いて着替えを済ませる。


    ホステス達が控え室からいなくなっていく。アリサは一番初めに指名が付き、とっくにいなくなっていた。
    まだ入りたてで客に名前を知られていないが、一度エリナの名前と顔を覚えた客は、必ずエリナを指名した。

    その客がエリナを指名していき、控え室に戻るのはほんの十分程だった。


    「あ…。アリサさん。」

    煙草を吸い、疲れた様子でソファに深く腰を掛けていた。
    エリナに気が付き、冷たいお茶を差し出した。

    『ん、水分取らなきゃバテるよ♪』

    カランっとグラスの中で鳴る氷が涼しげだった。
    アリサからグラスを受け取り、次の呼び出しが来るまでの束の間の休息をとる。

    隣でおいしそうにお茶を飲むエリナの頭を、アリサは撫でた。
    照れくさそうに顔を赤らめたエリナは、アリサに背中を向けてグラスをテーブルに置いた。


    「アリサさんも煙草じゃなくて、お茶とか飲んだほうがいいですよ」

    エリナの言葉にアリサは何も言わずに黙って後ろから抱き締める。

    「離してください。」  
    いつものようにアリサを離そうとする。しかしアリサは力を緩める事無くエリナを自分の胸に抱き寄せた。

    「酔ってるんですか?」

    すっぽりとアリサの胸にうずくまりながらアリサの表情を伺う。

    「…………」

    エリナの瞳には、アリサの綺麗な顔に伝う涙が見えた。言葉を失うくらい綺麗な顔が、皮肉なことに涙によってより一層輝きを増していた。


    ぐっと痛いくらい抱き締められ、エリナの鼓動が早くなる。




    『……ごめんなさい……別れて……』




    熱い涙はエリナの頬にあたり、やがて互いの涙が交じり合うのに時間はかからなかった。

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■11927 / ResNo.52)  CLUB ANGEL's]]]Y
□投稿者/ A 一般♪(46回)-(2005/08/09(Tue) 04:40:19)
    別れて。その言葉が頭から離れなかった。
    指名が次々に入ってもエリナはうわの空で、客も困った顔をせざるをえなかった。

    見兼ねた志保がエリナを控え室へと連れ戻す。

    『せっかくお客さんがエリナ指名してるんよ?仕事は気張りすぎ無くていいけど、もう少しシャンとして』
    怒っているのでは無く、エリナに元気を出させるために呼び出したのだ。
    ぴっとデコピンをされ、志保は微笑みながら出ていった。
    一人になったエリナは、ぼんやりとアリサといたソファに目をやる。


    (どうして……。アリサさん…。)




    瞳が涙で滲むのをこらえ、エリナは部屋を出ていった。


    (携帯)
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■11963 / ResNo.53)  CLUB ANGEL']]]Z
□投稿者/ A 一般♪(47回)-(2005/08/10(Wed) 01:31:01)
    店に戻ると早くも指名が入っていた。

    ざわめく店内が欝陶しく感じる。エリナはそれでも笑顔でテーブルについた。


    整った顔と、綺麗に巻かれた髪がエリナの目に入る。以前から何度も来ていたという紗理と言う女性。
    エリナには初対面の相手だった。

    ソファに座っている紗理は両手を上に上げると、横に立って自分に挨拶を済ませたエリナを抱き寄せた。

    『ん〜♪やっぱ可愛い。初めて見た時は帰る寸前で指名出来なかったんだぁ♪』
    身動きが取れずに胸の中で暴れるエリナ。
    それに気付き、紗理は慌てて腕を解く。

    にこにこと可愛い笑顔を向けて紗理は自分の酒と、エリナの酒を作る。

    「あ、私がやりますから」
    自分のやるべき事をやらせてしまい、慌てたエリナは紗理の細い腕に手を当ててしまった。
    反射的に紗理から身体を離すと、紗理は楽しそうに笑った。


    『くすくす♪照れなくていいのに♪』

    全体的に小さく細い紗理は、アリサに負けないほどの美人だった。身長の差で可愛い、と見えがちだが、近くで見ると目が大きく、色っぽさも備わっていた。


    (何か…あゆに似てる…)
    芸能人よりも自然な綺麗さを持つ紗理の横顔に思わず見とれてしまう。

    『はい♪乾杯♪』

    互いが相手よりも低い位置にグラスを持っていく為、なかなか乾杯が出来なかった。

    「すいません」

    エリナに笑顔が戻る。
    さっきまで泣きそうだった気分が、紗理といる事で和らいだ気がした。



    (携帯)
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■11964 / ResNo.54)  CLUB ANGEL's ]]][
□投稿者/ A 一般♪(48回)-(2005/08/10(Wed) 02:34:15)
    酒が回ったのか、紗理はエリナに倒れ込むように頭を肩にあずけていた。

    「紗理さん、飲みすぎです。タクシー呼びますか?」
    紗理を支え、崩れそうになりそのまま膝に寝かせる。
    ふにゃっとした顔で、嬉しそうにエリナに甘える紗理。手を握り、まるで猫のようにうずくまっている。

    (可愛いなぁ…。紗理さんもきっと、どこかの店で人気あるんだろうな…)

    酒の作り方、派手さ、明らかに普通の職業でない事が分かる。

    エリナの可愛さと綺麗さ、仕草。それら全てが愛されるエリナには自然と人が集まった。


    『エリナ、お水…』

    ふいに紗理が甘えた声でエリナに声をかける。

    「はい、身体起こしてくれないと…」

    紗理を起こそうと身体に手を回す。すると、紗理の腕がエリナの首に絡まった。
    『口移し…』

    とろんとした瞳で見つめられ、エリナは身体が固まってしまう。

    「ダメです。起きてください…」

    言い掛けた時、紗理の唇がエリナの唇に軽く触れた。
    『敬語は嫌。エリナも私を紗理って呼んで…』

    ふっと和かい笑顔が向けられ、エリナは照れ臭くなり紗理から目を離す。

    紗理の腕に力が入り、逸らされた顔を自分に向け直す。

    『やだ…。こっち見て』

    甘い香水の匂いがエリナの鼻をかすめる。

    「向くから、起きて…」

    首に絡まった腕を解こうとする。
    紗理は微笑み、自分で腕を解いてソファに座り直した。

    『敬語じゃなくなった♪今日はそれだけで満足♪』

    クッと水を飲み、紗理は財布からお金を出した。
    三万円をエリナの胸元に入れる。

    「もらえないよ、こんなに多いの」

    お金を取ろうとするエリナの腕に、紗理が手を重ねる。
    『あげる♪』


    チュッと軽いキスをして紗理はタクシーで帰っていった。



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■11965 / ResNo.55)  CLUB ANGEL's ]]]\
□投稿者/ A 一般♪(49回)-(2005/08/10(Wed) 04:01:51)
    紗理を見送り、エリナは店に戻る。後ろ手に扉を閉めようとしたとき、スッと女性が横を通り過ぎた。

    すらっとした身体が印象的で、すぐにその人物が紗織だと気付く。

    紗織はすぐにテーブルに案内され、アリサを指名した。
    アリサが付いていた席を離れて紗織の元に向かう。

    エリナとは真逆の位置に座り、紗理との様子は見られていないと分かっていてもエリナは重い気持ちになった。

    控え室に戻ろうとアリサ達のテーブルを横切る。
    その瞬間、エリナを見つけた紗織が声をかけた。

    『エリナもおいで』

    有無を言わさない迫力に、エリナは従うしかなかった。
    黙って席に座り、アリサと目が合わないように紗織の身体を盾にする。

    ふいに紗織がアリサを抱き寄せ、エリナのほうを向いた。
    何をするのか分からないエリナは、二人をぼんやりと眺めていた。


    エリナの瞳を真っすぐに見つめ、紗織はアリサに軽くキスをする。

    胸が押し潰される気がして、その場から逃げたくても身体が言うことを聞かなかった。

    勝ち誇ったように笑う紗織を見て、エリナの目からは一筋の涙が溢れた。


    (どうして?…だって…。紗織さんは綾さんが好きだったはずだよ…?)


    『くく…。アリサは私と付き合うことになったの。エリナには、それを知らせたくてね。』


    紗織の腕の中で、アリサは哀しげな顔をして俯いている。

    「そんな…。なんで…」

    紗織はおかしくてたまらないといった顔をして笑う。
    アリサの首筋に舌を這わせ、肩に回した腕をアリサの胸元に忍ばせる。

    「アリサ…さん…。どうして?…私はもう…いらないの…?」


    アリサの顔が苦しそうに歪む。
    エリナの泣く姿を見たくないというように顔を俯かせてしまった。

    『いらないよ。エリナはアリサにとって邪魔なの』

    アリサの胸を触り、いやらしく腰に手を回した紗織が冷めた声で言い放つ。


    乳首を摘み、腰に回した腕をドレスの中へと入れ、その手はアリサの脚の隙間へと移動する。

    『……っ…』

    ピクンっと顔を反らし、紗織の肩に頭を乗せると、紗織はアリサの唇にキスをする。


    涙で濡れるエリナに見せ付けるように、アリサの脚を開かせる。

    『アリサ、元カノに見られてる気分はどう?』

    涙を流し、紗織の行為に耐えるアリサに答える隙も与えずに再び強引なキスを繰り返す。


    「っ………」

    エリナはアリサの乱れる姿を見ていられず、くしゃくしゃになった顔で控え室へと走った。


    (嘘…。やだよ…やだよ……なんで…泣いてたの?…なんで他の人に…泣きながら抱かれたの?…)


    苦痛に満ちたアリサの顔が浮かぶ。
    望んで抱かれている表情ではなかった。




    胸が苦しくなり、息があがる。エリナはその場に倒れこんだ。

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■11983 / ResNo.56)  Aさん☆
□投稿者/ さゃ 一般♪(4回)-(2005/08/11(Thu) 00:00:07)
    エリナがまた倒れたぁ(´Д`) 続き楽しみすぎです!!

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■11989 / ResNo.57)  CLUB ANGEL's ]L
□投稿者/ A ちょと常連(50回)-(2005/08/11(Thu) 03:21:46)
    額に冷たい感覚があった。エリナはその心地よい冷たさと重さに目が覚めた。

    目の前には濡れた手をした優奈がいた。おそらくエリナのタオルを替えていてくれたのだろう。

    「優奈さん…私…」


    ソファに寝かされ、まだ怠い身体を起こし、タオルを手に取りながらエリナが声をかける。
    エリナの声を聞き、優奈が安心したように振り返った。

    『よかった…。多分昨日傷に入った菌とか身体濡らしたのが原因だと思うよ』

    そういうと、えりなに水を差し出す。

    「ありがとうございます…。迷惑ばかりかけて…」

    自分の腑甲斐なさに悔し涙が零れ、ソファを握り締めてエリナは俯いた。

    何も言わずに優奈はエリナの肩を抱いた。
    優しく身体をさすってやり、エリナを安心させるように頭を撫でてやる。

    「エグ…ヒック…すみません……ウェ…すみません…」

    自分を責め、謝り続けるエリナを見ていられなかった。
    優奈はアリサの気持ちと、エリナの気持ちを痛いくらい分かっていた。

    理不尽に互いを想う二人が引き離される事に怒りが込み上げる。

    今にも消えてしまいそうな弱いエリナに真実を伝えたかったが、アリサは固くそれを拒んだ。

    もどかしい気持ちに、優奈はエリナを抱き締めることしかなかった。

    『エリナが辛いときは私がいる。ちゃんと守る。』

    エリナを妹のように大事に想う優奈は、二人を見守ることを決めた。


    「うぁ…ああぁ…。アリサさん…アリサさ…ん…」

    悲しい程のエリナの叫びは十分アリサに届いていた。
    同じくらい辛いアリサも、エリナの悲しみをなくしてあげたかった。




    いつか二人が笑い合える日まで、そう信じてアリサは耐え続けた。

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■11996 / ResNo.58)  CLUB ANGEL's ]LT
□投稿者/ A ちょと常連(51回)-(2005/08/11(Thu) 03:53:05)
    エリナが寝ている横をアリサは静かに立ち去った。
    優奈にエリナの世話を頼み、泣きながら紗織の元へと向かっていった。



    車の中で煙草を吸って待っていた紗織に頭を下げる。
    『ごめん、待たせて…』

    紗織はにっこりと笑い、運転手にドアを開けさせる。
    アリサを自分の隣に招きいれ、冷蔵庫から酒を取りだしてグラスに注ぐ。

    『暗いわね。アリサじゃないみたい。』

    窓の景色を眺めているアリサの顔にグラスをあてる。
    その冷たさにピクっと肩を揺らして紗織を睨む。

    『くく…。そんなに恐い顔しないで。』

    笑いながらグラスを渡し、座席に深く座り込む。
    アリサはグラスに口を付けずにテーブルに置いた。

    『どうしたの?飲まないの?』

    アリサの置いたグラスを指先で弾く。

    『いらない。』

    紗織に目も向けずに窓を見ながらアリサが答える。

    苦笑いをして紗織はまた深く座り込む。

    やがて車は細い路地へと入り、今まで流れていた綺麗な町並みはアリサから姿を消した。

    スモークの窓越しからかすかに光るビルのネオンには、明らかにホテルと書かれていた。

    茫然とビルを眺めているアリサの手を引き、紗織は強引に車の外へと出す。

    『いやだ!離して!』

    強い力で握られている自分の手首に片手を添えて引き剥がそうとする。
    しかしアリサは紗織の力にまったく歯が立たず、そのまま紗織が運転手と話し終えるまで、ビルの前に繋がれている状態になった。


    『ぢゃあ、明日の夜まで。また連絡する。』
    『かしこまりました』


    バタンと扉が閉まり、アリサ達が乗ってきた車は去ってしまった。

    『さ、部屋に行こう♪』

    ぎりぎりとアリサの手首を握りしめ、紗織は笑顔でアリサをビルへと連れ込んでいった。


    エレベーターの中も、紗織の力が弱まることはなかった。

    『痛い…紗織…』

    涙目でアリサが抵抗する。紗織はそれを満足そうに眺めている。

    『離して欲しい?』

    自分が降りる階を確認し、振り返りながらアリサに聞く。

    弱々しく、こくりと頷くアリサを見ると、紗織は優しい顔になり力を緩めてやった。




    17階でエレベーターは停まり、紗織は少しばかりゆるく握ったアリサの手を引いて無言で部屋へと向かっていった。


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■11997 / ResNo.59)  蓮さんへ
□投稿者/ A ちょと常連(52回)-(2005/08/11(Thu) 04:14:53)
    切ないですねぇ♪なるべく登場人物抑えたかったのに書いちゃって、この後その人達をどう繋げようか迷ってます(´Д`)=3
    何気に紗利をヒイキしちゃいそうです(>∀<)あゆを想像してくれればより楽しく読めると思います★

    (携帯)
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