ビアンエッセイ♪

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■19074 / ResNo.20)  レイトショー
  
□投稿者/ つちふまず 一般♪(15回)-(2007/05/19(Sat) 15:06:00)
    パラパラとページを捲る音だけが響く、



    @静かな部屋。



    「あ。ねー…これ」



    んー…?


    ウトウトしかけた目を開けて頭を向けると、


    細い人差し指が一点を示している。



    「………なに?」


    「寝てるし。えい」


    「いて。…寝てないよ、何?」



    気だるい腕を伸ばして、額に唇を当てた。


    ひんやりして気持ちいい。




    「…これ観たい」


    「どれ?」



    体を反転させて、彼女の指の先を目で追う。


    頬を寄せて、小さく並んだ文字を見ると。



    “劇場スケジュール”



    映画…。


    おや!



    「ヨコハマメリーだ」


    「うん。ふふ」


    「観たいんだよねーこれ…」


    「行こうよ。ね♪」


    ……。


    「随分とレアな映画の趣味が合うんだね…」


    「なんか嬉しいね♪」


    「本当に観たいの?」


    「んー…好きそうかなーと思って…」




    実は調べといた、と。
    照れくさそうに笑った。



    むー…。


    腰に手を伸ばして抱き寄せると、


    くすぐったそうに笑う。



    「可愛い。ありがとう」



    愛しさに任せて─


    強く抱き締めて白い首筋に舌を這わせると、



    「んー…?んーん。ふふ」



    吐息が入り混じった声が聴こえる。



    「…もっかいしよう」



    耳元で囁くと─



    一瞬体が小さく跳ねた後、私の後頭部を指が撫でていく。



    雑誌がパサリと音を立てて落ちる。



    「…ね、今から行こうよ♪」


    え?


    「…今から?」



    唇を離して、顔を覗き込むと。


    「うん♪レイトショーやってるみたいだし」




    ニッと無邪気に笑った。




    夢中だったせいか─


    行為の最中も、したままだった腕時計を覗く。




    よーっし。




    「行っちゃいますか?」



    「はい♪行っちゃいましょう。」




    体を離して、
    服に手を伸ばすと。



    「だーい好き♪」



    暖かい胸の中に私の頭が包み込まれて、




    何だか照れくさかった。




    そうやって簡単に─




    人を元気にさせる魔法をかけるから。




    いい事なんて一つも無かったここ数ヶ月に終わりを迎えて。




    まるで─









    心に淡い花が咲いたみたいです。









    お次、
    「第一印象」


    で(^O^)☆





    (携帯)
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■19084 / ResNo.21)  第一印象
□投稿者/ きり 一般♪(1回)-(2007/05/19(Sat) 22:28:34)
    昼休みのバルコニー。私たちのお弁当は指定席。
    「あたしさー、よーこの第一印象最悪だったんだよねー」
    ‘BOSS’の空き缶を潰しながら南サンは呟いた。
    私は思わずペンギンになる筈のかにぱんの頭を思い切りちぎってしまった。
    「そ」
    「入学式の後あんたあたしの足踏んだ。」
    「ごめ」
    「で、礼拝サボってたらさ、南さん一緒に礼拝行こうよ、ね!って。どんだけ良い子ぶってんだよってマジウザだったし。」
    「…」
    手の中のかにぱんが小さくなった。
    「ま、第一印象悪い奴程後で仲良くなんだよなあたし。」
    え。南サン。
    あんたは最悪だったからなー。南サンはそっぽ向いて、BOSSを中庭に投げた。
    いつもこうだ。悪口ばっかなのに、嫌いなるちょっと前にそんな事を言う。
    「私も南サンの第一印象悪かったよ。顔怖かったんだもん。」
    私は急に嬉しくなってそう答えた。
    「あー怖くないよよーこのばーかばーか。」やっとこちらを振り返った南サンのほっぺは、やっぱりちょっとピンク色だった。
    「ふふっ。かにぱんたべる?」
    「ばーか。あー酒飲みて。」


    でも、本当は南サンの第一印象は「すごくかっこいい」だった。
    それに今は、かっこいいよりもちょっと悪ぶってるのが実は可愛いと思ってる…なんて。
    まだ秘密。
    かにぱん取られたら、困るもんね。




    はじめて書きました(^o^)

    次のお題は「シンメトリー」でお願いします。

    (携帯)
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■19111 / ResNo.22)  シンメトリー
□投稿者/ マル 一般♪(1回)-(2007/05/23(Wed) 00:00:56)
    2007/05/23(Wed) 00:05:06 編集(投稿者)

    「人ってさ、シンメトリーのものをキレイだなって思い易いんだよ。」


    そう言って、キョウコさんは、目の前のバス用品をテキパキと並べ始めた。



    憧れてた雑貨店にバイトとして入って、3ヶ月。

    どうやら、そろそろディスプレイもさせてもらえるみたい。
    店長のキョウコさんから直接指導を受ける。



    「ケイみたいな、アシンメトリーな前髪は、なかなか受け入れてもらえないわけ。」


    口の端だけで、ニヤリと笑いながら、アタシの斜めに切りそろえられた前髪をくしゃくしゃにするキョウコさんにも、どうやら少し近づけたみたい。



    「じゃあ、この前髪気に入ってるキョウコさんは貴重な存在なんですねー。」


    バス用品を手に、ディスプレイ棚を見つめたままで言ってみる。



    「なまいき。」


    プニッと鼻を摘まれた。


    「これって、いい匂いですか?」

    鼻を摘まれたまま、鼻声でキョウコさんに聞いてみる。


    「今夜うちで試してみる?」



    !!!!!!!



    アタシは、鼻を摘まれたまま、何度も頷いた。






    キョウコさん、あのね。



    アタシが憧れてたのは、この店だけじゃないんだよ。




    ∞∞∞∞∞∞∞∞


    お次は【ピアノ】で、お願いします♪




    (携帯)
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■19131 / ResNo.23)  ピアノ
□投稿者/ アイズ 一般♪(4回)-(2007/05/24(Thu) 18:44:08)
    〜♪

    店内で流れるピアノの音はどこか私を悲しくさせるし
    元気つけられることもある。
    目で見ることのできない音
    耳をものすごくすまさないと消えてか細い音

    きっと私の根源はピアノの音が流れてるんだと思う。
    それは貴女がそうさせたのよ。
    今はもう聞けない貴女のピアノ

    でも…

    いつかは貴女のために弾きたいの
    そう思ってはじめたレッスン
    まずは片手から

    お次は「酔っ払い」
引用返信/返信 削除キー/
■19132 / ResNo.24)  酔っ払い
□投稿者/ ぶっきちょ 一般♪(1回)-(2007/05/24(Thu) 19:37:11)
    「なにやってんの〜。」


    飲んでも飲まれるな、
    あれほど定番な言葉を無視してしまった


    “今は”後悔なんかない


    「また酔っ払ってんの?早く帰って寝なよ。」



    冷たく言われてもへこまない、
    だって私は
    なんせ酔っ払いだから。



    「うっ!開けて。」




    呆れた溜め息に知らないふりをした。
    ドスの聞いた足音が迫ってきて、
    扉は開いた。


    「なはは〜ん、来ちゃったんだけど。」

    「どあほ。」



    その睨みも今は痺れ薬さ


    抱き上げてベットまで
    ─お姫様を連れて秘密の花園へ。






    「イテテ…。」


    目覚めたら世界は朝だった

    「ちきしょう!またか!」


    廊下の先にはベッドですやすや眠る彼女が見えた、
    フラフラで立ち上がって、ベッドまでたどり着くと吐き気がした。




    「酔っ払い。」
    「情なし…。」


    なんともスッキリした顔して…


    泣く泣くベットの下ですねたひどすぎる


    「酔いは冷めた?」
    「うん。」
    「仕方ないこっちおいで。」



    飛び上がってベットにお邪魔した


    「酔っ払いは嫌いなの。」



    fin.




    次は【湘南ロマン】

    駄文失礼しました(>ω<)

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19137 / ResNo.25)  湘南ロマン
□投稿者/ つちふまず 一般♪(16回)-(2007/05/25(Fri) 09:01:01)
    酒だ飲めや歌えや騒げ♪



    やたらエリアが増えたじゃないの湘南ナンバー。残念ながらあなたそこ、湘南じゃないから!
    変なプライド。
    言わばローカリズム。




    元々は何もない田舎♪
    好きなものは好きなの。だから譲れない。




    身軽においでよ。
    太陽と、
    海と。
    トウモロコシ。




    疲れてるんでしょ?
    それならもってこい。
    今日の雨は憂鬱でしょ?考え過ぎなあなたに。
    海はいい処方箋。




    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    許されるのは夏だから。恋をするのは夏だから。アバンチュール。
    ナンパな心。
    ええい全部、
    夏のせいにしてしまえ!




    波の数だけなんて、
    そんなの足りない。
    どうせなら砂の数だけ、何回でも恋をする。




    洒落た格好なんて、
    全然必要ない。
    ぺたぺたビーサンで、鎌倉散歩しようよ。
    焼けた肌と奔放な心と、太陽が混じり合う湘南で。




    ああまだ案内して無い所があるよ。
    秘密の防波堤。
    連れてってあげたいな。




    おっと?
    相変わらずつれないね。いつもそうだよね。
    でもそれがいい。
    いい波なんていつも無いのが当たり前。
    サーファーは寛大だよ。




    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    車に乗り込んで、
    海沿いを飛ばして。
    音楽爆音重低音。
    改造してBOSEのウーハー積んだんだし。




    あらやだ好きな人がいるの?そりゃ失礼。
    とりあえず置いといてよ。楽しいはずでしょ。
    比べてみなよ、夏の私はイケてるんだし。




    ああ勘違いも許してよ。夏のせいにしてよ。
    そうじゃないと、
    やってられない。




    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    幾千もの恋と嘘。
    引いては返す波みたい。

    焼けた肌が忘れられない。






    酒や飲めや歌えや騒げ♪




    また気まぐれみたいに連絡してよ。


    ただし夏限定でね。





    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    夏は楽しくないと、
    ダメなんだよ。













    ほい(^O^)
    私の為みたいな…。
    お題でした(笑)
    ご馳走様☆



    次「紫陽花」で。






    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19153 / ResNo.26)  『キャラメル』
□投稿者/ 昴 大御所(382回)-(2007/05/28(Mon) 00:48:24)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    デートの日

    ポケットの中にキャラメルがあった


    交通費に使う小銭が欲しくて
    家を出てすぐコンビニで買った

    小さな物なら別に何でも良かったけど

    キャラメルの黄色い箱を見て
    懐かしさに手が伸びていた



    「ねぇ
    キャラメル食べる?」
    夕焼けに包まれた公園で
    ベンチに並んで座って聞いた

    『キャラメル?
    なんか懐かしいね
    一個貰おうかな』


    『なんか久しぶりに食べると
    懐かしくて美味しいネ^^』

    「うん^^
    美味しいネ」


    他愛のないおしゃべりをして
    無意識にキャラメルの箱に手を伸ばす



    「え〜っ
    もうないの?
    食べたかったな最後の一個」
    冗談混じりに唇を尖らせると

    『じゃあ、はんぶんこ』

    口の中で半分に溶けたキャラメルをくれた


    私の頬はきっと
    夕焼けに染まってる



    ************

    Next 『夕焼け』



引用返信/返信 削除キー/
■19157 / ResNo.27)  夕焼け
□投稿者/ 金丸 大御所(368回)-(2007/05/28(Mon) 01:33:09)
    静かなハイウェイバスの中

    眠る君を珍しく起こした。


    窓の外に広がる空を見てほしかった。


    広い空に

    限りなく伸びる光



    いつか


    とても綺麗な空を

    きみとゆっくり見たいと

    願っていた




    目の前に広がる空

    2人で言葉少なく眺めた。


    寄り添い

    ただ

    見つめた。



    時が経つにつれ

    色を変える空



    その様を

    飽きるまで眺めた。



    いつか

    きみと見たかった景色




    2人きりでは無かったけれど


    あの世界には

    2人が並んでいた




    いつか

    叶えたかった夢



    何度も

    叶えたい夢




    あのとき

    空と

    きみと寄り添い眺められる幸せに

    泣きそうになったよ




    忘れない

    あの変わり行く空を

    あの体温を


    あのうれしさを



    泣きたくなる程


    ささやかな幸せを









    ---------------------

    次のお題は

    『天の川』でお願いします

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19161 / ResNo.28)  天の川
□投稿者/ つち 一般♪(1回)-(2007/05/28(Mon) 23:36:38)
    覚えてるかな─


    拙い記憶を頼りに連れて行った場所。


    “お化け”
    “走り屋”


    で有名な場所。



    「…ちょっと怖いし」



    あなたは知らなかったかもしれないけど。


    「大丈夫だよ」



    私も本当は怖かったんだ。




    急なカーブを抜けてたどり着いたそこは─


    下界を遠くに見渡せる、小さな峠。


    素敵な景色なのに、
    カッコつけた言葉が出て来なかったのを覚えてる。


    「双子座発見」


    「え、どれ?」


    「あれ。自分の星座しかわかんないや」


    「自己中…。んー…私の方が星に近いね。ふふ」


    高く掲げた腕が、ぽんと私の頭に乗って。



    「よしよし」



    それは私より身長の高いあなたの特権だった。



    「小さくてもいい事は、あるもんよ」



    あの頃私は全然素直になれなくて。


    でも─


    私の頭に乗せられた手も埋めて眠る胸の中も。
    年上のくせに、
    わがままばかりな性格も。


    何もかもが、
    大好きだった。



    「…一年に一回しか、会えないんだよね」


    「ん?」


    「彦星って勇気の無い男と、待つしかする事の無いヒマな織り姫さんは」


    「ふふ、だね」




    「ね?…会おうと思えば、会えるよね」




    「……。」




    私が願っていたのは─


    会おうと思えば、
    会える二人。




    でももうその時─


    私達を隔てる距離は、天の川よりも遠かった。


    だけど。
    認めたくなくて、



    「…いいヤツだよね、アンタは」



    「………。」



    「珍しい!泣くな〜」



    「泣いてないもんよ」



    星を見に来たのに、それどころじゃなくて。




    見上げた夜空は─


    ズレたコンタクトで。おかしな位ぼやけてた。




    ああ─
    あれからどれだけの夜空が過ぎただろう。


    寒いと嘆くあなたをエンジンをかけたまま、抱いたあの夜。


    曇り始めた車内に入る月明かりで、
    あなたも泣いているのがわかったんだ。


    私を求める指は、唇は、少し乱暴で。


    反対に私は、
    もう誰かに触れるのも怖いほど時間をかけて愛し。




    それでも、




    夢から醒めて朝を迎える事には抗えなかった。









    東京は明る過ぎるから─



    今年も天の川は見えそうにないよ。






    でも、









    私は元気です。








    次「波音」




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19172 / ResNo.29)  波音
□投稿者/ アイズ 一般♪(5回)-(2007/05/29(Tue) 23:30:27)
    「〜なんだって、それでね…」

    「うん、うん…」

    彼女の声はとても甘く囁き
    それに対して私が相槌をうつ
    それが心地いい
    いつまでも聞き飽きない波音みたいな声
    でも…

    「って聞いてる?もしもし?!また??」

    そう言い訳をして先に寝てしまうのは本当に申し訳ないって思ってるんだよ?
    これでも一応



    お次は「満月」
引用返信/返信 削除キー/

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