ビアンエッセイ♪

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■20214 / ResNo.40)  【Stop motion〜coming-out〜】
  
□投稿者/ 映美 ベテラン(228回)-(2007/10/19(Fri) 02:09:53)


    カーテンの隙間から射す微かな光に
    目を開けると自分の部屋とは違う天井が見えた


    …えっ ここは…?


    半身を起こした時 ずれた毛布から
    なにも身につけていない肩や胸があらわになった


    えっ わたしったら…何も着てない?


    慌てて毛布で胸を覆い薄暗い部屋を見回した



    隣で眠るミサオの横顔を見たとき
    私は はっきりと目が醒めた


    そうだった…ここはホテルの部屋なんだ


    昨晩 偶然会った ミサオと閉店までお酒を飲んで

    すっかり酔った
    ミサオと私は千鳥足で店を出た…


    そこまでは憶えていたのだが…









    ―頭の中で巻き戻しボタンを押した


    BARカウンターの場面…でまず停止釦を押した




    二人で選んだハートのジャケットのCDをマスターに頼んでかけてもらった


    アップテンポなダンス・コンテンポラリーな曲
    スローなソウルフルなラブバラードが順に流れている 

    そのメロディーをミサオが目を閉じて聴いていた
    時折 テーブルの上で指先でリズムをとっているのは 
    頭の中でフリをイメージをしているのだろう


    ステージで踊るミサオのセクシーな肢体が脳裏をかすめた



    「ミサオさん ダンスはいくつからされてたんですか?」



    『う〜ん 本格的に始めたのは高校出てからかな…。私ね5才から小6までバレエ習ってたんだ…。
    いや 習わされてたっていうのが正しいかな〜。  母は私をバレリーナにしたかったらしいけどね(笑) 
    私 プリエだの!パッセだの! 決まったポーズとるのが苦手でどうも好きになれなくて いやいやレッスンに通ってたんだ。 
    そーいえば わざと無理な運動して足傷めて発表会でれませんってこともしたわ〜
    悪い子だったんだ 私(笑)おかげで柔軟な身体になれたことだけは感謝してるけどね(苦笑)形にとらわれない自由な表現できるダンスに出会ったとき 
    私の求めてたものはこれだ! 自分の夢 ダンスで叶えようって強く思ったんだ…』


    「そうですね たしかにミサオさんはバレリーナってイメージじゃありません…(笑)」


    『そうでしょ…(笑)』



    「この前のステージでのミサオさん とてもカッコよかったです(赤面)私 夢中で…見てました」



    『そうなんだ 夢中になってくれて…ありがと(微笑)』


    ミサオの見つめる瞳とハスキーな声に耳朶まで熱くなっていた


    「あ、あの そ、それで…ミサオさんの夢って? どんな夢なんですか…?」


    『う〜ん それはね…
    叶ったら教えてあげる だから今はひ・み・つ(笑)』

     

    私が一杯のカクテルをもてあましてるのに ミサオは既に3杯目の水割りをオーダーしていた



    「ミサオさん ピッチ上がってますけど 大丈夫ですか?」



    『あはっ 大丈夫よ 自慢じゃないけどお酒は強いからね〜!…って…思い切り自慢してるね(笑)』


    ミサオの吐き出す煙草の煙が鼻先をかすめても平気だった
    (…苦手なはずなのに…)
    その横顔にもっと近づきたいと思った





    『ね、エミは恋人いるの?』



    「えっ いいえ いません…」



    『そっか〜!』



    グラスを見つめながらミサオは更に質問をする


    『あのさ〜エミ エミは…男と女どっちが好き?』


    「えっ…どっちって…それはどういう意味ですか?」


    ミサオは意味には答えず続けた



    『わたしはね 男女どちらでも恋愛対象…って考えだよ 
    あっ これって〜coming-out〜してるってことかな?(苦笑)』



    「じゃあ私も…〜coming-out〜します…ミサオさんだけに…(微笑)」


    ふたりの視線が 
    見つめあうから…
    絡みあうに…かわった瞬間だった





引用返信/返信 削除キー/
■20250 / ResNo.41)  NO TITLE
□投稿者/ ジュン 一般♪(1回)-(2007/10/31(Wed) 16:14:45)
    はじめまして!いつも読んでます。

    ミサオのセクシーさに読む度にドキドキしてます(#^.^#)
    この続きがとっても気になり毎日更新チェックしてる私です!!

    いま、ハタと気付きましたが、このお話はパートVなんですね〜??
    TもUも すんません読んでませんです(汗)では最初からじっくり読んできまーす!!

    次回更新を楽しみに待っています!


    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20291 / ResNo.42)  ジュンさんへ^^
□投稿者/ 映美 ベテラン(229回)-(2007/11/12(Mon) 15:27:43)
    2007/11/12(Mon) 17:02:12 編集(投稿者)


    ジュンさん^^

    いつもお読みいただきありがとうございます^^
    毎日更新チェックしていただいてるんですねm(__)m

    こんなスローペースな展開に…更新と(苦笑)
    本当に怠慢な筆者ですね 申し訳ないですm(__)m

    ここ最近 仕事が忙しくて時間ゆっくりが取れなくて…
    私のいくつかの書き途中の物語はすべて止った状態なんです^^;

    ジュンさん 
    パートI、Uをお読みいただけたのでしょうか^^?

    そうなんです この物語はパートVなんです^^
    途中からお読み頂いたジュンさんは、ミサオとエミの恋物語だと
    思われたかもしれませんね?(苦笑)

    実は もう1年以上ここで書かせていただいてます^^;
    長い物語に完結の道のりはまだ先のようです…

    これからは、時間にすこし余裕ができそうなので
    執筆 頑張りますので 引き続きお付き合い下されば嬉しいです。

    寒い季節です お体ご自愛ください 

    コメントありがとうございましたm(__)m


                映美
引用返信/返信 削除キー/
■20292 / ResNo.43)  【Stop motion〜I want to hug you〜】
□投稿者/ 映美 ベテラン(230回)-(2007/11/12(Mon) 17:32:05)



    絡み合った瞳のなかで赤いカクテルが揺れた


    流れていたメロディーが途切れて
    ほどなくマスターが手にしたCDを持ってきてミサオに差出した


    『はい ミサオちゃん 12曲終了〜♪』


    『あっ マスター サンキュー♪ 無理言ってごめんね』


    『どういたしまして〜! と・こ・ろで…お二人がリピートしてほしいLove message
    …じゃないや 訂正(笑)Love songは見つかったかい?』


    マスターは髭をたくわえた顎を撫でながらミサオと私に交互に微笑んだ


    戸惑い顔の私にミサオが耳打ちする


    『マスターはね、実はゲイなの…。 だから気のしないでいいよ…エミ(苦笑)』


    ミサオの息がかかった時、私の思考はショートし始めていた







    途切れたメロデイーが再び奏ではじめた
    ハートのCDジャケットの中のタイトルをミサオがなぞり示す


    『この曲…リピートしてもらおうかな〜♪』


    〜I want to hug you〜♪


    そしてそのタイトルを声に出してミサオは読んだ


    『I want to hug……Emi…』


    (わたしはエミを抱きたい…)
    心の中で訳してみた…



    …本気なの?ミサオさん 酔った勢いで誘ってるの


    答えを聞くのが怖くて口に出せなかった


    こんなスマートな誘い方するなんて
    きっと私だけじゃないはずね…


    恋愛上手なのは引き込まれる話術の中にも窺える


    …でも そんな ミサオさんが好き たまらなく好き


    (わたしはエミを抱きたい…)

    …YESといったら軽い女だと思われちゃうかな…
    ううん それでも構わない


    わざと目の前の熱い視線を逸らし…俯いた


    「…」


    『ふふっ エミは可愛いね〜』


    俯いたままの私の髪を指先でかき上げながらミサオが囁く


    『エミ〜 今夜は帰らない?』


    「…」


    『…返事聞けるまであと何分待てばいい?(苦笑)』


    私は、残りのカクテルを飲み干し
    ミサオの目をまっすぐ見つめて頷いた







    rendez-vous
    愛の場所を求める恋人達がさまよう週末の夜の街


    すっかり酔った私はミサオの腕にまきついていた


    『あ〜ちょっとエミ〜 STOP〜!』


    急に立ち止まったミサオが
    バックして転がったヒールを拾いそしてかざした


    『ほら〜エミ 大丈夫〜?ヒール脱げちゃったのも 気付かないの〜(苦笑)』


    「あ…、ごめんなさい なんだか体が宙に浮いてるみたいで…感覚がないの〜どうしょう〜」


    ミサオが笑いながら私の頬を撫でた


    『(笑)私のペースに合わせて飲んじゃだめだっていったのに〜
    ほら〜 片方脱げたガラスの靴 履かせてあげるよ 酔っ払いのシンデレラさん(笑)』



    私はひどく酔ってるのに、まるで素面顔のミサオ
    …ほんと ミサオさんってお酒強い(苦笑)
    でもね 酔ってるのは お酒じゃなく ホントはミサオさんによ…










    ーたどりついた先は…シティホテル


    ツインルームに入りロックをかけて

    次のドアを開けようとした時

    「あ…」


    足がもつれとっさにミサオの腕を掴んだ
    そして二人してフロアに転がった


    『大丈夫〜 エミ〜?』


    抱き起こそうとするミサオの首に大胆にも私は手を廻した
    今なら、どんな言葉を発しても酔いのせいにできるだろう


    「すっかり…酔っちゃっいました…。 …ミサオさん…に…」


    『そうか〜エミをすっかり酔わせちゃったんだ〜』


    苦笑いするミサオの黒い瞳が目の前にあった


    今夜はこの瞳がたまらなく欲しかった…
    いま私を支えてるこの腕…

    この腕の中で溶けてしまいたい…





    冷えたミネラルウオーターを飲み干すと一気に
    お酒の酔いだけが…醒めたように感じた



    グラスを置きベットサイトのミサオの隣に座ると
    華奢な腕が強く私を引き寄せた



    『私 エミにどうやら惚れちゃった みたいだ…』


    ハスキーな声が熱い吐息にかわった


    耳元に這う唇を感じた


    耳朶を甘く噛まれた時 お酒の酔いは溶かされた





    そんな場面の最中…



    …頭の中のスクリーンが突然 ザァーっとノイズ音と共に砂嵐になった




    誰かが停止釦を押した



    『エミ…』






引用返信/返信 削除キー/
■20323 / ResNo.44)  【Stop motion〜Solve magic〜】
□投稿者/ 映美 ベテラン(231回)-(2007/11/28(Wed) 02:39:29)


    『エミ?』


    目の前で黒い瞳が揺れていた


    そう…
    映像をSTOPさせた声はミサオだった
    (今 目の前にいるのは現在(い・ま)のミサオさんなんだ…)


    『エミ…ぼんやりしちゃって どうしたの?』


    「思い出してたんです」


    『ん? なにを…』


    「…前にもこんなシーンがあったなって…」


    『…こんなシーン…?』


    「お酒に酔って…それからふたりでホテルに辿りついた夜のこと…」


    『う〜ん…(苦笑)』
    ミサオは頬に手をあて天井を見上げた


    「もう 忘れちゃったんですね?」


    『……』


    ミサオは笑みを浮かべながら目を閉じた


    BGMから流れてる歌はサビを繰り返していた


    ♪〜わたしは貴女の瞳に夢中になり 
    あなたの瞳のなかで私は〜♪



    やがてメロディーが途切れて…
    ミサオの唇が動いた


    『忘れるわけないじゃない…』


    そのハスキーボイスは
    途切れた映像をふたたび再生させる






    3年前…ミサオとのあの夜のこと





    シャワーを浴びようかと腕を解こうとするミサオに私はわざと寄りかかる


    『エミ〜大丈夫?…まだ酔いが抜けてないの?』


    「ええ そうかも…」


    (私のウソつき…酔いなんか とっくに醒めてるくせに…)


    一時も離れたくなかった


    このままずっとミサオの腕の中に収まっていたかった


    『…ちょっと窓あけて風にあたる?』


    窓際に立つ二人のシルエットは
    一つになっていた


    ミサオの熱い吐息が耳元に感じ…
    そして唇を捉われた瞬間 全身が震えた…


    それから… 
    どれくらいの時間

     
    互いの唇を貪りあっていただろう



    濃厚なくちづけを交わしながら
    夢中で互いの衣服を剥ぎ取っていた

    ミサオのしなやかな指先が
    身体のラインを滑り…舌先が全身を這う…

    ふたりの吐息と…
    切なく喘ぎ響く声は部屋中の雑音をすべて掻き消す…

    …とめどなく押し寄せる快感の波のなか
    ミサオの褐色の肌に爪をたて夢中でしがみついていた

    やがて…真っ白な海が見えたとき
    私は意識を失い そのまま夢の中に落ちていった…




    その夜から…

    1年後にミサオがロスに旅立つまで
    そんな夜を幾度 過ごしただろう




    ―3年前の映像はそこでSTOPされた







    『私も思い出してたよ…』


    ミサオが肩に手を回し私を抱き寄せる


    『ねっエミ…。今夜だけこのまま魔法にかかったままでいてほしい
    大丈夫 ちゃんと彼女のところには帰してあげるから…』


    抱き寄せる力はあの日より強く感じた


    懐かしい腕のぬくもりが私を包む
    懐かしい声が…耳元に響く


    私は動けずにいた…

    ううん 
    きっと動きたくなかったのかもしれない


    ふたりは瞳を探りあった

    そして唇が重なるまで…あと数センチ



    ミサオの黒い瞳のなかに…
    ルナの潤んだ瞳が映った気がした

    (ルナ…)

    そしてルナの声が聞えた気がした


    (エミィ…)


    「ルナ…」


    私は無意識にルナの名を呼んでいた…



    ミサオは腕をゆっくり解く


    『そっか…やっぱ 彼女の魔法には敵わないんだね・・・(苦笑)』





引用返信/返信 削除キー/
■20340 / ResNo.45)  【〜Back in love with you 〜】
□投稿者/ 映美 ベテラン(232回)-(2007/12/06(Thu) 17:11:12)



    肩を抱いていた腕が離れ小さな溜息がもれた


    『彼女…ルナって名前なんだ・・・』

    「…」

    黙って頷く私にミサオは苦笑いをした


    『彼女の名前 あえて聞かないでいたのにさ〜!あ〜あ しっかり憶えちゃったじゃない〜』 


    「・・ごめんなさい」



    『きっと…彼女…今、エミのことを想ってるんだよ…。 
    やれやれ やっぱ負けちゃったか〜 私のかけた魔法も解かれちゃったしね…』


    『私ったらどうかしてるね 彼女いる人を誘惑しちゃダメだよね
    今夜は酔っ払ったかな〜!あ〜私ったら お酒弱くなっちゃったのかな〜(笑)』


    ミサオの笑う瞳が寂しげで
    思わず華奢なその腕にもう一度寄りかかりたくなる衝動を抑えた



    〜Back in love, back in touch〜♪
    〜Back in love with you  I wanna be…〜♪


    部屋の中 二人の沈黙の間に
    静かに流れてるメロディーが切ない




    ふたりは赤いソファに深く座りなおした
    テーブルの飲みかけの缶コーヒーにミサオが手を伸ばす


    『ずっと…後悔してた エミを置いてロス行った事… 
    エミに恋人が出来たって聞いた時 "よかったね〜”なんて笑顔で言ったけどね 内心辛かった…』

    「…」

    私に話す間を与えずにミサオはしゃべり続けた…

    『今夜 一緒にお酒飲もうって誘ったら エミが彼女とケンカしてっていうから…
    もしかして今夜は…復活愛ありの予感ありかも〜ちょっと期待した自分がいたよ(笑)』


    私も、予感してたのかもしれない…そのハスキーな声と見つめる瞳に触れられることを


    『知ってるでしょ〜エミ ちょっと強引な私の性格〜(笑)』


    強引・・
    そのセリフでふっと脳裏に浮かんだのは空港でのミサオとの別れの場面だった


    「強引なら…あの時・・」

    『…ん?…』

    「あの時 どうして…強引に連れて行ってくれなかったの・・」


    あの日 ミサオは自分の夢に向かって飛び立とうとしていた 

    “エミも連れて行きたい…”ドラマチックな台詞を残すミサオに“もう遅いわ…”と涙で責めた
    返事を待つ…沈黙の間に搭乗アナウンスが流れた時
    ミサオは 私の手を哀しく振りほどいた
    そして涙の粒を拭い“さよなら・・・エミ”と頬に最後のkissをした

    ゲートに向かうミサオの背中に心で叫んだ

    "あなたは私より…ダンスと夢が大事なんでしょう…”





    遠い日に望んだ強引な腕は今夜また・・・私から離れた


    『・・ごめんね エミ…』


    目を伏せたその横顔が哀しげだった


    「ミサオさん ごめんなさい…私」


    ミサオはソファから立ち上がり窓のカーテンを開けた 
    隙間から見えた空は夜明け色だった


    『夜明けだね…』



    「…ほんとですね…少し眠りましょうか…」


    私もミサオの立つ窓に近づいた


    『エミ…彼女のところへお帰り・・・』


    窓から空を見上げ呟いた ミサオの背中が震えていた…




引用返信/返信 削除キー/
■20414 / ResNo.46)  【〜 Sleep slowly tonight〜】
□投稿者/ 映美 ベテラン(233回)-(2007/12/16(Sun) 22:58:37)
    2007/12/17(Mon) 01:05:36 編集(投稿者)





    ミサオの背中にわたしはそっと寄り添い
    明けていく空を肩越しに眺めた


    『今回も強引になれなかったね ダメだな〜わたし(苦笑)』


    「…昔のことを責めたりして ごめんなさい…ミサオさん…」


    『ううん…わたしこそ謝らなきゃ…。一杯泣かせたね…ごめんねエミ…』


    ミサオは肩に置いた私の手に自分の手を重ねた


    『あの時 エミを一緒に連れて行きたいって本気で思った エミを愛していたから…。
    でもね…やっぱできなかった…。まだ私は夢を叶える途中だったから 
    でも…もし…私がオトコだったらね きっとさらってた…』


    ミサオの気持は痛いほどわかっていた。
    女同士であるが故に…
    感情だけに走れない現実が待っていること…。

    あの時 未来なんて考えていなかった
    只 一緒にいたいという願望だけだった

    泣いてばかりいた

    ミサオが選択した答えは
    今となって思えば 正しかったんだ

    ロスに行き夢を叶えられた ミサオ
    新しい恋に出逢えた 私

    お互いが幸せを掴んだんだから

    ミサオさん…あなたに出会えてよかった
    一生に一度の恋をしたって思ってた
    呼吸もままならぬ位 何度も肌を重ね過した夜
    愛してた とても…。
    愛してくれて ありがとう


    ミサオの背中の温もりを感じながら涙があふれた







    『もう朝だけど…少しだけ眠ろうね』



    ミサオが洗面所に向かったとき
    バックから電源Offになったままの携帯を取り出した


    メールが1通ルナから届いていた

    戻っておいでの文字はなくちょっと寂しかったけど
    ルナのクールな優しさが伝わった 

    目が醒めたら帰るね 
    待ってて ルナ…

    あっ こんな時間に返信したら
    夢のなかにいるルナを起しちゃう…


    書きかけたメールを削除して携帯を閉じた

     



    ベットサイトのアラームをAM9:00にSETして

    『これでOK〜♪』


    ミサオがダブルベットに転がった


    私も服のままミサオの隣に横になった


    思い出話の途中…
    ウトウトと眠りに落ちる寸前の私に
    ミサオは頬にそっとくちづけをした 



    “〜Sleep slowly tonight〜おやすみ エミ”









    ―その頃 ルナの部屋では…


    マユがベットで眠っていた


    ソファでウトウトしていたルナはふっと目が覚めた


    時計を見ると午前6:00
    ロールカーテンの隙間からの朝の光が微かに射していた


    テーブルの上の携帯を手に取り開いた


    エミからは何の連絡もはいってなかった


    戻っておいでって言わなかったから きっと拗ねてるのだろう(苦笑)



    う〜ん…

    ベットで眠るマユが寝返りをうった


    ルナは、ベットのマユに呟いた


    やれやれ こっちの彼女も困ったもんだ(苦笑)





引用返信/返信 削除キー/
■20418 / ResNo.47)  映美さん
□投稿者/ レオ 一般♪(1回)-(2007/12/17(Mon) 21:09:03)
    こんばんは 映美さん^^

    いつも楽しく拝見しております
    何だか ほっとしてる反面、すこしせつなくなってしまいました
    優しいな… ミサオさん
    思い返し気づくことって、ありますよね。。
    つづき、楽しみにしております 
    無理しないで、映美さんのペースでがんばってください☆

    とっても寒くなりました〜 冬本番です^^;
    そうそう、ちゃんと厚着してくださいね(笑 
    年末、忙しい日々が続きそうですが
    体調崩さないよう、気をつけて下さいね^^
引用返信/返信 削除キー/
■20423 / ResNo.48)  レオさんへ^^
□投稿者/ 映美 ベテラン(234回)-(2007/12/21(Fri) 02:35:36)
    レオさん こんばんは^^

    おひさしぶりですね^^

    コメントありがとうございます

    毎度の事ながらのスロー更新
    ほんとに申し訳ないですm(__)m

    優しい大人のミサオに…
    またもエミの心が揺れるシーンが?!
    あるかも…ないかもで…(苦笑)
    そんな予告でレオさんをヤキモキさせておきますね^^

    さて、長〜いミサオとエミのシーンから
    今度はルナにスポットをあて物語を展開していきます。

    ルナの元恋人も登場します…お楽しみに〜♪

    星の輝く場所で書かれた レオさんのお話拝見しました
    ステキなお話ですね^^
    続き書いてくださいね 待っています^^


    ほんとに、寒くなりましたね(>_<)

    この大事な時期に風邪の菌の侵入を許してはいけません^^
    温かくして過してくださいね

    もうすぐX'masですね
    素敵なX'mas nightをお過ごし下さい^^


                 映美

引用返信/返信 削除キー/
■20424 / ResNo.49)  【〜Two wineglasses〜】
□投稿者/ 映美 ベテラン(235回)-(2007/12/21(Fri) 03:03:05)


    メンソールシガレットに火を点け
    ベットで眠るマユと時計を見ながら呟いた…


    …とうとう 眠れなかったよ エミィ


    煙草を燻らしながら
    エミが部屋を飛び出してからの数時間を思い出していた




    エミを呼び戻そうと開いた携帯にはマユからの着信履歴が…


    …マユから?なんの用だろう…


    今夜の諍いの原因がマユだけに気になり コールバックした


    「ルナ〜、かけてくれたんだ〜♪」


    マユの弾んだ声に酔ってる様子が分かる
    声の向こうでは賑やかな雑音が響いる きっとバーか居酒屋にでもいるのだろう
    酔っ払うと…電話かけるのはマユの癖だった
    要領を得ない会話に…酔っ払いの相手はごめんだからと切りかけた時
     
    「切らないで! ルナ!」 「エミさんに謝ってほしいの…」

    『謝るって何を?何のこと?』

    そんな会話の途中 受話器の向こうでオトコの声が聞こえた
    "マユ〜今夜も泊まるんだろう〜♪”


    電話を切ろうとするマユを今度は私が引きとめた


    「マユ…うちにおいで!」


    電話を切ってからハッと思った
    私ったら、エミを呼び戻すつもりだったのに…


    携帯をもう一度開き 思案したが…


    やっぱり 酔った勢いでオトコの部屋に
    泊まろうとするマユを今夜は放っておけなかった…。


    仕方ない 今夜はエミにはクールでいるよ 許してね



    TO…エミ

    エミィ ちゃんと電車に乗ったのかな?
    家に着いたら今夜はゆっくり眠ってね

    明日ゆっくり話そう

    おやすみ エミィ

              ルナ




    それから数十分後…チャイムが鳴った
    ドアスコープにはマユの姿が映っていた





    「ルナ ありがとう〜!嬉しかった〜」


    部屋に入るなり マユは腕を絡ませてきた


    「すぐ タクシーに飛び乗ってきたの〜(笑)」
    ルナがおいでって誘ってくれるなんて〜夢みたい〜」


    しゃべり続けるマユの腕をほどき ソファに座らせた


    『誤解しないでマユ 誘ってるわけじゃないし 優しくしてるわけでもないよ』


    「相変わらず冷たいな〜(苦笑) でもそんなルナのクールなとこがね やっぱ好き」


    『マユ 今夜はお説教されるの覚悟できたんでしょうね』


    「分かってるわ… 私 ルナの言うことしか素直に聞けないもん(苦笑)」


    『素直に聞いてるんだったら、どうしておなじ事繰り返すんだろうね…』


    「う〜ん…(苦笑)」


    首を傾げ誤魔化し笑いをするマユに…
    溜息をつきながらキッチンに入った







    『酔いを少し醒ましなさい〜!お説教はそれからね』


    ミネラルウオーターを入れたグラスをマユの前に置いた


    「…エミさん 来てたんだね…」


    テーブルに並んだ ふたつのワイングラスにマユは気付いたらしい


    『…うん 来てたよ』


    「帰っちゃったんだ…。もしかしてケンカでもしたの?」


    『…まあね』


    「もしかして また私のせいで?」


    『ううん…』

    本当はマユのことが原因だった
    …があえてこの時点では言わなかった


    マユはテーブルの脇に置いていたワインボトルを手にとり
    ふたつのワイングラスにワインを注いだ


    「ねえ〜ルナ 私とも飲んでほしい 乾杯しよ〜♪」



    『まだ 酔いたいのマユ?』



    「ええ 酔いたいわよ…ルナも酔わせたい…」



    マユはグラスのワインを一気に飲み干し
    潤んだ瞳で腕を絡ませてきた…



    「ねぇ ルナ お説教なら…べットのなかでして…」







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