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■6228 / 1階層)   終わらない 2
□投稿者/ Roy 一般人(3回)-(2010/04/12(Mon) 00:09:44)
    さっきよりも緊張も不安もなく、四季は2年3組の教室のドアを開けた。
    悦子や晴香が職員室であんな会話を交わしているとは、微塵も思わないままで。




    「・・・・あれ?」




    教室に入った四季は、驚愕してドアを閉めた入り口のところで立ち止まった。
    さっきまで綺麗に整頓されて並べられていた机が、全部後ろに下げられていたのだ。
    その代わりに、生徒達が空いた場所に円形になって座り込んでいるではないか。
    床に座り込んでいるブレザー姿の生徒達は、明るい笑顔を浮かべて驚く四季を見つめている。




    「え、みんなどうしたの!?机は?」


    「邪魔だったので、後ろに下げておきました」


    「授業で使うのに?今日は化学室じゃなくて教室でやるつもりなんだけど・・・」


    「ええ、授業は受けますよ、ちゃんと」




    ね?と微笑んで見せたのは、長身でモデル体系の、綺麗な顔立ちの生徒だった。
    いまいち状況が飲み込めていない四季を見てあ、と声を漏らすと、またにこっと笑った。




    「すみません、自己紹介全然してなかったので、名前とか分かりませんよね」


    「え、あ、うん・・・・・」


    「じゃあ今からしますね。私は遠藤千佳といいます」




    そうして円形になった2年3組の生徒達は、どんどん順番に自己紹介を済ませる。
    何とか名前を聞き取りながら、四季は前の下げられていない教卓に教材を置いた。
    授業を受ける、と千佳は言っていたが、教材は何1つ用意されていなかった。
    首を傾げて考え込む四季の腕を、近くにいた1人の生徒が引っ張った。
    彼女は朱里と名乗った生徒で、四季をぐいぐいと円形の中央に連れて行ってしまう。
    まだ戸惑いと驚きで頭がいっぱいの四季を見て、優衣という生徒が首をひねった。




    「あれ?他の先生から聞いてないんですか?私達が『ある意味』問題児クラスってこと」


    「え・・・・?あなた達が・・・・?そんなことちっとも聞いてないわ」


    「じゃあ、この学校の秘密も仕組みも、全部知らないわけだ・・・・ふーん、先生達も意地悪だなあ」




    そう言って四季の身体を、頭のてっぺんから爪先まで朱里はじろじろと眺めた。
    中肉中背、顔は中の上か上の下といったところ。髪は茶色のショートヘア、耳には赤いピアス。
    黒いスーツを着て、水色のシャツのボタンは2つだけ外されていた。
    短めなスカートからはすらりとした黒いストッキングに包まれた足が伸びている。




    「聞いてるからそんな煽るような格好してるのかと思ってたのに、違うんだぁ・・・」




    四季の後ろで立ち上がったのは、朱里と双子だと自己紹介の時に言っていた朱音だ。
    朱音は四季の真後ろに立つと、腕を組んでじっとなにやら少し考え込んでしまったようだ。
    クラス中から浴びせられるなぜか恐怖と不安を感じる視線に、四季は絶えかねて口を開いた。




    「何なの!?こんなのは早くやめて、授業をちゃんとしましょう?!」




    そんな四季の目の前につかつかと千佳が近寄ってきて、ぐいっと強い力で顎を掴んだ。
    その行動に驚いた四季が逃げようとするも、意外と千佳は力があるらしい、びくともしない。
    千佳は逃げようとする四季の様子を楽しみながら、そっと優しく耳元で囁いた。
    彼女に唇を耳元に寄せられた四季は、ついびくりと身体を震わせた。




    「今日から、先生にじっくり実習させてあげる・・・・学校中でね」




    そう言うと千佳は温かい舌を四季の耳に這わせ、中に舌を入れて掻き回した。
    くちゅッ、と音を立てて耳を舐められた四季はまた身体を震わせ、その感覚に耐える。
    そのまま唇を四季の口元へ運んだ千佳は、そっと震えるその唇に自分の唇を重ね合わせた。




    「・・・・ッ、ふ、」




    抵抗して口を閉ざしたままの四季の鼻を摘み、口を開けさせると、千佳は素早く舌を割り込ませた。
    歯列をなぞられ、上顎をなぞられ、舌を絡まされ、くちゅくちゅと口内で柔らかい舌が勝手に暴れ回る。
    それと同時になにやら甘ったるい液体を流し込まれ、四季はうっかりそれを飲み込んでしまった。
    しっかりと喉を通っていったのを確認した千佳は、やっと四季から唇を離した。
    四季の口端から垂れている、飲み込み切れなかった液体と唾液を拭ってやる。
    すぐさま逃げようとした四季だが、入り口近くまで走った時、がくんと全身から力が抜けた。
    脚が折れ、床に座り込んでしまって混乱している四季を、クラス中の生徒達は楽しそうに眺めている。




    「な、んで・・・・!?身体が熱い・・・ッ・・・・!!」




    座り込んでしまってから、徐々に運動した後のような熱が体内から溢れ出す。
    熱と一緒に、以前恋人と身体を交えた時に味わった快楽の疼きも、身体中を走った。
    頬を赤らめ、息を荒げ、うっすらと汗をかき始めた四季はあっさりと円の中心に連れて行かれた。
    腕を掴まれるだけでジーンと痺れるような疼きが走り、つい甘い声を漏らしそうになるのを我慢する。




    「さあしっかり実習して下さいね、藤原せんせ・・・・?」
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