| 結局ナツさんは。 ソファと同じメーカーの、シンプルなWベッドを選んで(照)
その他にも棚やサイドボード、テーブルも数点。
ベッドとソファは、 白色系の物。
それ以外の物は。 濃いブラウン。
きっと壁紙や、床の色を計算しているんだろう。
そして。
「これ、今日までに運んで。」
「マジっすか!?無理っすよ〜!」
「出来ない事はない。長い付き合いでしょ。」
「いやいやナツさん…参ったなぁ。」
若い店員さんと。 そんなやりとりを交して。
カードで購入(ブラックだった。やっぱり。)
ま、まぁ?
もうその辺は。
慣れて…。
「次は…と。」
まだ行くんですか(涙)
でもま、ね?
「ナツさん。」
車に乗る前に。
「ん?」
アルファロメオのキーを。取り出した時に。
「嬉しい、です。」
恥ずかしくて。 やっぱり目が見れない。
いつになったら、
この人の顔を。 まっすぐ見れるのかな。
「…まだ足りない。」
「え?」
顔を上げると。
「これからだから。」
ナツさんは微笑みながら。
車に乗り込んだ。
それから買ったのは。
数点の食器類と、 調理器具。
私はキリンの形をしたケトルを。買って貰った(可愛い)。
ベッドカバーやラグも。 専門店に行って。
「これ、悪いけど夜までに。」
運んでね、と。
そのたびに得意先である店主は、焦りまくっていた。
好きな人と、
する買い物。
二人の生活の為の買い物程。
楽しいものはないんだと。
今日一日で。
凄く凄く実感した。
「一通り、いいかな。」
アルファロメオの後部座席は、いっぱいいっぱいになって。
ナツさんは手を叩いて。
満足そうに息をついた。
「買いましたね…。」
まさか本当に。
全部揃えるなんて。
やっぱりお金持ち、
だなーなんて(涙)
改めて実感。
だってナツさん。
まるで近所のスーパーに。 夕飯の買い出しにでも、 来たみたいなノリ。
ははは…(汗)
「あ、そうだ。もう一軒…。」
「まだあるんですか?」
「明日にしよう。」
これは急がなくてもいい、と。ナツさんは頷きながら。
車を走らせた。
(携帯)
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