ビアンエッセイ♪

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■21489 / 4階層)  SolitudE
□投稿者/ mixx 一般♪(6回)-(2012/04/13(Fri) 04:07:46)



    「私が付いてるから大丈夫」


    なつきさんがかけてくれた言葉が何度も何度も頭の中で反響する。


    「メイちゃん、今のVTRどうでしたか?」


    司会者が私にふる。


    「すごい感動しました。私もこういう風に生きて行きたいって思いますね!」


    ふう〜。危なかった。
    今は収録中なんだからちゃんと集中しなくちゃ!

    とは思ってもなかなか集中できない原因。
    なつきさん。

    とマキさん。

    さっきから二人とも、正しくはマキさんがなんだけど、、、、、、


    なつきさんと近い〜〜〜〜〜!!!!!



    そりゃ二人とも知り合いみたいだし、
    年もあたしより近いだろうし、
    あたしはなつきさん、って読んでてマキさんはナツって呼んでて、


    だからって、、、近すぎでしょ!!!!!



    なつきさんは私と同じで163cmくらいな?
    で、マキさんは確か、、、167cm!

    で、今はマキさんが後ろからなつきさんをギュって抱きしめてるんだけど、、
    何だかお似合いな感じがして、それが悔しい!


    CMに入り、なつきさんとマキさんがようやく離れた。
    よかった〜なんて思ってたらマキさんが近づいてきた。


    「こらメイちゃん!ちゃんと集中しなさい」


    なんて怒られてしまった。
    どうやらしっかりと見ていたようだ。
    マキさんはカンもいいからな〜。


    「すみません〜」


    というと満足したのかそのままスタスタとなつきさん、ではなくスタジオの外へと歩いていった。


    やっと一人になってくれたなつきさんをちらっと見ると、なつきさんもこっちを見てて目と目が合う。

    ドキドキドキドキ

    鼓動が早くなる。
    顔が熱くなる。

    なつきさん、やっぱりなつきさんの事好きになったみたいです。

    目があったままなつきさんが軽く手を振ってくれた。
    何だか思いが届いたみたいで嬉しいな。
    もちろん私も元気に振り返す。


    つかの間の幸せも、CMが終わると同時に終わってしまった。



    「今日はありがとうございました〜!来月の16日にコンサートやるのでみなさん、ぜひ会場でお会いしましょう!」



    コンサートって言っても一人ではなくてグループでなんだけどね!
    なかなか楽しみだったりする。

    さっきと違って満面の笑みでコメントしたところで、収録は終了!
    お疲れさまです!
    なんて言いながらキョロキョロとなつきさんを探す。

    いたっ!
    でも今度は別の女の人に抱きつかれてるし、、、
    なつきさんモテすぎですよ〜、、、


    軽く落ち込むがここでめげてたらダメだ!
    一人で考え事をしていると、ドンっと誰かにぶつかる。


    「考え事?」

    前をみるとなつきさん!!
    驚きすぎて声がでてこない。
    どうやらなつきさんのところまできていたのに、止まらずにぶつかってしまったみたいだ。

    「あっ、すみません」

    というと口の端を片方だけあげて少しだけ笑った。
    すごく綺麗でついついに見とれていたら、なつきさんの細くて白いてが伸びてきて両方のほっぺを包み込む。


    ドキドキが止まらない。
    暖かい手。
    意外と大きな手に長い指。


    「あ、あのなつきさん?」


    一瞬真顔になったかと思おうと、また口の端を釣り上げて笑う。
    それから私のほっぺを、、、つままれる。


    「ひたひでふ、なふひさん」


    痛いです、なつきさん、っていったつもりだったけど、口からは変な言葉がでてきた。


    「収録に集中してなかったでしょ〜!」


    なつきさんも気づいてたんだ。
    マキさんもだけどなつきさんもカンがいいんだな。
    やっぱり二人は少しにてるなって思うと少し悲しくなった。
    マキさんもかなりの美人だし。

    「ごめん、痛かった?」


    顔が強ばっていたのかな?

    「痛いですよー」

    って言いながらわざとほっぺたをさする。
    ホントは痛くなんかないんだけど。
    暖かい手が頬に心地よくて、もっと触れていて欲しかった。


    思わずなつきさんの手を掴む。
    ん?と言う顔をして私からの言葉をまっている。

    なつきさん、すごく綺麗、長いふさふさのまつげ。
    きめ細かな肌は白くてロングの髪はツヤがあってサラサラ、ふわふわで。
    少しだけ色素が薄くて。
    見つめた目に、引き込まれそうな感じがして。

    こんなに綺麗なら彼氏くらいいるんだろうな、、、
    もしかしたら、彼女さんとか??
    ってことはもしかして、マキさん???


    「メイちゃん?」

    ハッと我に返る。


    「なつきさん!あのっ!」


    うん?と小さく聞き返してくれて、どうしても確かめずにはいられなかった。


    「、、、なつきさんは、マキさんと付き合っているんですか?」


    なつきさんの手をギュッと握りしめて蚊の鳴くような小さな声で聞く。


    「ぷっ、あははは!!!」


    大爆笑する声が聞こえてきたのは、なつきさん、、じゃなくてマキさん!


    「何それ〜?急にどうしたの?なんかのバツゲーム??」


    いつの間に!なんて思いながら固まる私。
    なつきさんも何だか呆れたように笑っていた。


    「ありえない」

    といったのはなつきさんで。

    よかった、なんて安心したものの、、

    「マキさん!笑いすぎですって!!」


    マキさんがこんなに笑うのを初めて見た。


    「メイちゃん、何でそう思ったのか知らないけど、それは絶対にないから」


    冷静に反論するなつきさん。


    「ひっど〜!!ナツ!私の事好きじゃないの〜??」


    なんておどけながら、絡みつくマキさん。


    「それですよ!!二人が抱き合ってるから恋人同士のようにみえたんです!」


    なつきさんに絡みつく腕に嫉妬しながら答える。


    「メイちゃん、よく見て。抱き合ってるんじゃなくてマキがかってにまとわりついてくるだけ。」


    半ばあきれ顔のなつきさんをよそに、マキさんはまだクスクス笑っている。


    「あたしはナツの事大好きなのに〜!!」


    ちょっとすねた顔のマキさんに向き直るなつきさん。


    「あたしも好きだよ、マキ」


    優しく微笑んでマキさんの頬に手をおくなつきさん。
    え??うそっ!!そんなあ〜、、


    「でもノアの方が好き」

    というと口の端をフッと持ち上げて笑った。

    、、、ノアって?
    外人??
    しかも男の人、、、
    やっぱりなつきさんって、、
    嫉妬と悲しさが心の中に広がっていく。


    「ナツ!さっきからひどいって〜!!もう二度とノアには合わせてあげないからねっ!」


    ??
    え?ノアってもしかしてマキさんのお兄さん?
    頭の中が疑問でいっぱいになる。


    「え?それは嫌だよ!ごめんごめん、マキの方が全然すき!大好き!!だからノアには会わせて!ね〜お願いマキ〜」


    いつになく必死ななつきさん、珍しく、甘えたような声を出す。
    そんなに好きなんだ、ノアさんのこと。


    「あのっ、ノアさんとなつきさんはお付き合いしてるんですか?」


    泣きそうになるのを抑えて精一杯の笑顔で尋ねる。
    少しの沈黙。


    「ぶっ!!!あははははは」


    さっきよりも盛大に吹き出すマキさん。
    今度はなつきさんまでクスクス笑い出す。


    「ノアとならずっと一緒にいたいかな〜」


    なんてなつきさんが言うから、我慢していた涙が頬を伝う。
    隣にいるマキさんもびっくりしながらも、まだヒーヒーと笑っている。


    「もう!マキ笑いすぎだって!!ごめんねメイちゃん」


    って言いながら私の涙を指で優しく拭ってくれる。
    ああ、こんな動作も好きだなって改めて思う。
    でもなつきさんには、大切な彼氏が、、、


    「メイちゃん、ノアっていうのはね、、マキのペットの事だよ」


    そっか、ペットかあ〜。
    いいなあペット。
    私も飼ってみたいなあ。

    、、、、、、、、、、え?
    ペット??つまりは動物ってこと?
    え?じゃあ私の勘違い??


    ってことは、

    「じゃあなつきさんはフリーですか??」


    「うん、そうだよ!!ナツ〜あんたいつからノアと付き合ってたの〜??」



    となつきさんの代わりにマキさんが答えて。
    何だかおかしくなって思わず笑い出した。


    「あんたは、ほんとにタラシなんだから〜、おまけにいつのまに女の子(ノア)に手出してたの〜?」


    ギロっとマキさんを睨みつけるなつきさん、、
    うん、結構迫力あるな、、ってか怖いですよ!なつきさん!
    ってかなつきさん、タラシなんですか?
    しかも女タラシ!!
    もしかして、、
    でもまた勘違いだったら?


    「マキ、あんたスタジオで私に絡みたいだけ絡んでもいいよ。うん。」


    突然の発言に思わずマキさんと顔を見合わせる。


    「恋人同士に見えたなら、マキ、いい女よけになる」


    やっぱりまた女って!!
    ここは普通男よけ、っていうよね??
    なつきさん、、、


    「なつきさんて」

    ごくっとつばを飲み込む。

    「女の人が好きなんですか?」


    返事は、、

    「そだよ」


    その一言にものすごく救われたきがする。
    今日一番の収穫だった。
    って事は私にもチャンスがあるってことだよね??
    嬉しくて顔が緩んでいく。


    「変な顔」

    と言ってまた少しだけ笑うなつきさん。
    でも今は全然気にならない。


    「そうだ!なつきさん、メアド交換しましょうよ!」



    〜1時間後〜


    「ただいま〜」


    やっと家に着いた〜。
    一軒家の家には母親との二人暮らし。
    小さい頃に父親は交通事故で他界した。
    そのため、母親は夜遅くまで働いていて、仕事を始めた今では、顔を合わせる事もあまり多くはなかった。


    とりあえずお風呂に入ろっと!

    湯船にお湯をためる間に携帯を取り出す。
    最近買ったばかりのスマートフォン。
    まだ使い慣れていないけど、シンプルなデザインが大人っぽくてお気に入りだった。

    まずは、、、
    マキさん宛にメールを作成!


    マキさん、今日もお疲れさまです(_´Д`)ノ~~
    今日は色々ありましたが、充実した一日でした。
    マキさんに質問なんですけど!!
    なつきさんっていくつですか??
    次に会う時までの宿題を出されました〜(^^♪


    よしっ送信!!


    それからカ行を開く。
    あったあった!

    黒矢 菜稀
    くろや なつき

    これでなつきって読むんだ〜!
    かっこいい苗字に可愛い名前!

    なつきさんそのものみたいだな〜!!
    やばい!!!顔が緩みっぱなし!!


    よし!!
    早速メールしてみよう!


    なつきさん、こんばんは\(^▽^)/
    お疲れ様です(´Д`)

    今日は助けていただいてありがとうございました!
    ケガは大丈夫ですか(+o+)??

    今日はなつきさんと色々話せて楽しかったです!
    また仕事でお会いできるのを楽しみにしてますね〜!!



    悩んで考えたのに、普通のメールになったな。
    まあいいか!
    送信っ!!


    ブーブー


    ドキドキしながら携帯を見ると
    ちょっと残念だけどマキさんからだった!


    メイちゃんお疲れ様(*´∀`*)
    今日は本当に色々あったね〜、、
    メイちゃんが無事でよかったよー!!

    ナツからそんな宿題出されたんだ〜(笑)
    ナツはね、普段あんまり笑ったりしないし
    雰囲気も落ち着いてるから、結構年上に見られるんだけど、、
    実は、、





    ここでメールが途切れていた。
    え〜マキさん!!それはないですよ!!
    って思ったけど、よく見たらメールは終わってなくて、
    どんどんん下にスクロールさせていくと、、



    15歳だよ〜!!
    びっくりした?
    来月の誕生日がきたら16だから、メイちゃんより
    一つ年上だよ〜!!

    じゃあお休み(=´ω`)ノ
    ゆっくり休んでね〜☆☆


    うっそお〜〜〜〜!!!!
    1つしかかわらないの?
    じゃあマキさんよりも私の方が年が近いんだ!!


    これから仕事が楽しくなるだろうな〜
    なんて期待に胸を膨らむ。
    実際にもう少し胸が膨らまないかな?
    なんて思いながらお風呂に入る。


    なつきさん、来月が誕生日なんだ!
    そうだ!!
    何かプレゼントしよっと!!

    なつきさんってどんなものが好きなのかな〜??

    やっぱり女の子ならアクセサリーとかだよね??
    でもであって1ヶ月でアクセサリーって重くないかな?

    なんかもっとこう軽い感じのもの、、、
    お菓子とか?

    ないないない!
    それは軽すぎる!

    ってことは、、、

    う〜ん、、
    まあ今日はまだ5日だし!
    あと一ヶ月あるし!
    その間に考えよう!!


    なつきさん、喜んでくれるといいな。


    つづく

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