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■22080 / 親階層)  転校生A
□投稿者/ いちこ ちょと常連(60回)-(2016/08/15(Mon) 18:44:42)

    この頃、子供の頃の夢を見る。当時からわたしはよく転んでいた。
    自分には運動神経がないのだと思う。あれは幼稚園の時だろうか?
    家の近くの歩道で派手に転んだ。両手を擦りむき血がでた。
    もちろん大泣きした。すると目の前に、真っ白な綺麗な手が差し出された。
    見るとセーラー服を着たおねえさんが、微笑んでいる。
    いや、微笑んでいる気がする。逆光で影になり、よく見えないのだ。
    おねえさんは、わたしの両脇に手を入れてわたしを立たせ、
    服の汚れを払ってくれ、擦りむいて血の出ているわたしの手をじっと見つめた。
    なぜ、おねえさんがそんなことをしたのか、未だにわからないが、
    突然わたしの手を、血の出ている傷口を舐めたのだ!
    その時の感覚は今でも忘れられない。
    当時はその正体がわからなかったが、高校生になった今ならわかる。
    背筋を走り抜けたその感覚は、明らかに性的なものだった。
    いつもそこで目が覚める。
    そしてショーツに手をやると、いつもしっとりと濡れていた。

    わたしは、K学園と言う女子校に通っている。
    そこでわたしはイジメにあっていた。
    美貴というお嬢様とその取り巻き連中に、目を付けられたのだ。
    わたしは毎日をなんとかやり過ごすことしか考えていなかった。
    そんなある日、転校生がやって来た。

    「みなさん、お静かに!転校生を紹介します。お父様のお仕事の関係で
    一年間の期限付です。来栖亜里沙さんです。仲良くしてあげて下さい。」

    入ってきた娘の美しさにみんな見惚れてしまった。
    私達とは違う黒いセーラー服を着た彼女は、肩までの漆黒の髪に
    顔は抜けるような 白い肌、血の滴るような真っ赤なくちびる、
    それにハーフなのかヘーゼルカラーの瞳で微笑んでいる。

    「一年間ですがよろしくお願いします。」

    ペコリとお辞儀をして、ニコッとわたし?を見て微笑んだ。
    指定された席へ向かう途中、美貴がよろしくと声をかけた。
    しかし彼女は美貴をあからさまに無視した。
    そしてわたしの側を通る時、確かにこんにちはと言った。

    えっ‥‥えっ‥‥どうして?

    わたしが戸惑っていると、美貴がすごい顔でわたしを睨んでいるのに気づいた。

    続く



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