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■14028
/ 親記事)
僕の居場所1
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□投稿者/ チョビ
一般♪(1回)-(2006/03/30(Thu) 12:45:50)
僕の名前は神崎天、高校2年生。
今日からこの聖クリストファー女子学園に転入になったんだ。
僕?一応女だよ。
髪短いし、スカートは滅多にはかないから、男の子に間違われることも多いけど。
それにしてもすごいな〜・・・ここ・・・
なんでこんなに広いんだ?でかい噴水まである。
これがお嬢様学校ってやつなのかな。
今まで公立の共学にいたから全然わかんないや。
ん?なんでこんな学校に転校になったかって?
僕の両親は自然科学の研究者なんだけど、
今度オーストラリアの研究施設に転勤になったんだ。
それで最初は僕もオーストラリアの方に行く予定だったんだけど、
契約が一年限定だったっし、
親の仕事の都合で子供を振り回したくないってことで、
僕は日本に残ることになったんだ。
まあ、うちの親のことだから、
夫婦二人で二度目の新婚旅行気分を味わいたかったのもあるかもしれないけどね。
それでも、僕一人を日本に残しておくのが心配だったらしくて、
遠い親戚の叔父さんが理事長をやってるこの学校に転校になったってわけ。
僕が小さいときに一度会ったことがあるらしいけど、全然覚えてないや。
にしても、広い敷地だな〜・・・
校門入ってだいぶたつけど、まだ校舎に着かない。
転校も面白そうって簡単に返事したけど、こんだけ広い学校で、生徒もお嬢様ばっかりなのかな〜・・・なじむのが難しそうだ・・・。
あっ、ようやく校舎が見えてきた。よかった。
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■14029
/ ResNo.1)
僕の居場所2
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□投稿者/ チョビ
一般♪(2回)-(2006/03/30(Thu) 12:51:39)
校舎に入ったはいいけど、、職員室・・・どこだろ(汗)
母さんは、最初に職員室に行けば良いって言ってたけど、、
職員室がわかんないよ、
こんなことなら職員室までの地図書いてもらえばよかった(涙)
今の時間は授業中だろうから、生徒も一人も見当たらないし・・・
これじゃあ挙動不審なやつだよ。
あっ・・・あそこに誰かいる!よかった〜、職員室聞いてみよう。
「あの〜、すいません。」
声をかけた僕に、その女性が振り向いた。
「なにかしら?」
「・・・・・・」
うわ〜・・・すごい綺麗な人・・・
「どうかなさったの?」
軽くウェーブのかかった肩までの髪、整った顔立ち、
穏やかな物腰の中に見える意思の強そうな瞳・・・
そして何より、身にまとったオーラに圧倒されてしまった。
「・・・」
「あなた転校生?」
すっかり彼女に見とれていた僕は、固まってしまっていた。
「あっ・・あの・・はい・・・」
なぜだか赤面してしまう。これじゃあますます怪しいやつだよ〜。
「ぼっ、ぼく、今日、転校してきて・・・」
「そう。じゃあ職員室へ案内するわ。」
微笑みながら、彼女はゆっくりと歩き出す。
硬直していた僕は、慌てて彼女の後を追う。
「あのっ、なんで転校生ってわかったんですか?」
「あらっ、だって、あなたとこの学園でお会いしたことないもの。それに・・・」
彼女は振り返って立ち止まると、僕の制服の襟元にふれる。
そのまま顔が近づいていって、えっえっ、、何?
「こんな時間に制服をきて構内をうろうろしていたら、
初めて学園に来た転校生か、不審者かのどちらかでしょ?」
彼女の言うことはもっともだったけど、
息がかかりそうなくらい近くで話された僕は、それどころじゃなくて・・・
「身だしなみはしっかりね、神崎天さん。」
そういうと、彼女は僕の襟元をなおして、踵を返して歩き出した。
なっ、なんだ・・・襟が曲がってたのか・・・びっくりした・・・
慌てて彼女を追いかける。
って、僕、なんでこんなにドキドキしてるんだろ。
あまりに綺麗な人だから、緊張してるのかな。
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■14030
/ ResNo.2)
僕の居場所3
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□投稿者/ チョビ
一般♪(3回)-(2006/03/30(Thu) 12:58:41)
「ここが職員室よ。先に校長室に行った方がいいわね。」
隣の校長室に案内される。
「失礼します。校長先生、転校生の神崎天さんをお連れしましたわ。」
校長室には、とても校長先生とは思えないほど若い女性が立っていた。
校長先生っていうより、やり手のキャリアウーマンみたいだ・・・。
微笑みながら、校長先生が言った。
「ようこそ、聖クリストファー学園へ。
この学園は、生徒の自主性を大切にして、
一般的な高校とはかけ離れた自由が許されています。
さまざまな分野の才能を磨くことのできるよう、
授業はもちろん、部活動にも力を入れているわ。
あなたが今までいた学校とは違うことも多くて、驚くとは思うけれど、
あなたもこの学園で、自分の能力を見つけ出せるよう祈っているわ。」
「あっ、はい・・・。ありがとうございます。」
学園の敷地の広さに、すでに十分びっくりしてるんですけど・・・。
「神崎さんをクラスへ案内してもらえるかしら。」
「ええっ、わかりました、校長先生。行きましょ、神崎さん。」
「あっ、はい。」
あいさつって、あんなに簡単で良いのかな。
相変わらず挙動不審な僕は、彼女のあとについて歩く。
「この学園は、中高一環で広いから、迷子になりやすいかしら、気をつけてね。
あなたは2年1組よ。」
「えっ、はい・・・」
それにしても、校長室へ案内してくれたり、
僕のクラスまで知ってたり・・・って、
そういえば、僕の名前も知ってたな・・・あっ、そっか。
「そうそう、自己紹介が遅れてしまってごめんなさい。
あとで改めてあるとは思うけれど、私、宮嶋悠稀といいます。
あなたと同じクラスよ、一年間よろしく。」
彼女は急に立ち止まると、にっこりと微笑んで振り向く。
うわ〜・・・笑顔も強烈だ・・・
なんていうんだろう、綺麗というより、まぶしいっていうのかな・・・。
「あっ、あの、よろしくお願いします、神崎天と言います。宮嶋先生。」
すると、彼女がきょとんとした顔で、僕の顔を眺めている。
えっ、僕なにか失礼なこと言ったかな・・・。
「えっ、あの、先生・・・」
彼女は口元を押さえて、えっ・・・なんだ、笑いをこらえてるのか。
「ごめんなさい、なんでもないわ、神埼さん」
そいうと、彼女はきびすを返して、歩き出す。
なんなんだろ・・・なんだか僕、彼女の顔を見るたびに、ドキドキして、顔が赤くなってる気がする。
2年1組とかかれた扉の前で、先生が立ち止まる。
「今、ホームルーム中だから、あなたを皆さんに紹介するわね。」
そういって、先生は扉を開ける。
うわ〜・・やっぱり最初は緊張するな。
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■14031
/ ResNo.3)
僕の居場所4
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□投稿者/ チョビ
一般♪(4回)-(2006/03/30(Thu) 13:04:29)
「あらっ、宮嶋さん。それとあなたは・・・神崎さん、かしら?」
教卓の前には、白髪の上品そうな女性が立っていた。
「はい、神崎天です。」
そういうと、僕は座っているほかの生徒の方に向かっていった。
「両親の仕事の都合で、転入させていただくこととなりました。
すごく綺麗で設備の整った学校で驚いています。
わからないことも多いと思いますので、皆さんよろしくお願いします。」
人前で話をするのは苦手じゃない。
それに、早く学校になじむためにも、自分から積極的に話をした方がいいだろう。にしても、女子校だから、本当に女しかいないんだな。
今まで共学だったから、なんだか不思議な感じだ。
それに、高そうっていうか、高級そうっていうか、みんなお嬢様って感じだ。
「ごめんなさいね、宮嶋さん。
今、神崎さんを迎えに行こうと思っていたところなの。」
白髪の女性が宮嶋先生に言う。
ん?この人が担任の先生なのかな?じゃあ宮嶋先生は?
「いいえ、偶然お会いしたものですから。」
「神崎さんも、ごめんなさいね、迷わなかったかしら。
私が担当教師の藤野あやめです。席は、そうね、宮嶋さんの隣でいいかしら。」
???
僕はわけのわからないうちに、宮嶋先生の隣の席に座ることになった。
って、えっ?
宮嶋先生って生徒なのか?
「隣の席ね、よろしく。」
席に座ると、さっきまで僕が先生だと思っていた人が、
目配せしながら、小声でささやいてくる。
あれっ、意外に幼い顔もするんだ・・・
じゃないっ!なんだ、僕が担任の先生だと思ってたのに、からかわれたんだ。
だからさっきあんなに笑いをこらえていたのか・・・
性格悪いんじゃないか〜、この人。
「君、転校生をからかって、楽しいかい?」
僕は少しむっとして、彼女に訴える。
すると、途端に彼女は悲しそうな顔をして、
「ごめんなさい・・・そんなつもりじゃなかったの。」
「あっ、いや、別に、勘違いした僕も悪いんだし。
君は先生だなんて言ってなかったし。」
そんなに悲しい顔をされるとは思わなかった、僕の方が焦っちゃうよ。
「ごめんなさい、お詫びに放課後校内を案内させて。」
「うっ、うん。よろしくお願いします。」
悪気はなかったみたいだし、校内を案内してもらえるのは大歓迎だった。
こんなに広い学校だもん、
明日一人でこのクラスへたどり着けるか、自信ないし(汗)
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■14050
/ ResNo.4)
NO TITLE
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□投稿者/ きょう
一般♪(1回)-(2006/03/31(Fri) 10:08:27)
学園もの好きだし、チョビさんの表現が結構好きで気に入ってるので頑張ってくださいp(^^)q
僕も戻れるなら女子校行きたかった(笑)
(携帯)
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■14052
/ ResNo.5)
ありがとうございます
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□投稿者/ チョビ
一般♪(5回)-(2006/03/31(Fri) 16:48:52)
感想がいただけるなんて光栄です。
学園物といえる展開になるかは自信がありませんが、
現実離れした設定を目指します(笑)
性格的に、まめに更新できませんが(断言)
お気に入りましたらどうぞお付き合い下さい。
にしても、私も戻れるなら女子校に行きたいですね〜(笑)
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■14053
/ ResNo.6)
僕の居場所5
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□投稿者/ チョビ
一般♪(6回)-(2006/03/31(Fri) 17:00:25)
ホームルームは、今日から新学期ということもあって、
僕の自己紹介と、簡単な連絡事項が済むと、すぐに終わった。
「少し用があるから、教室で待っていてもらえるかしら。」
ホームルームが終わると、宮嶋さんがそういった。
「うん、待ってるね、ありがとう。」
彼女が教室を出ると、他の生徒が話しかけてきた。
さて、どんな人たちなんだろう?
「ねえねえ、神崎さんって悠稀様とお知り合いなの?」
女の子の集団から、ちょっとぽっちゃりした感じの子が話しかけてくる。
「あら、まゆ子さん、いきなりそんな質問失礼じゃない。」
「あっ、ごめんなさい、私ったら。私は渡辺まゆ子って言うの。」
「水島香苗です。よろしくね」
まゆ子さんの隣の、小柄な子が自己紹介してくれる。
「佐野雪江です。」
今度は痩せ型で長身の子が話しかけてくる。
仲良し3人組ってやつなのかな、この子たち。
「よろしく」
せっかく話しかけてくれてるんだし、笑顔で挨拶しなくちゃ。
「で、さっきの話なんだけど、悠稀様とはお知り合いなの?」
まゆ子さんが身を乗り出して聞いてくる。
「悠稀様・・・あっ、宮嶋さんのこと?
いや、偶然校内で会って、職員室に案内してもらったんだけど・・・」
「まあっ!そうなの!てっきり悠稀様のお知り合いの方なのかと・・・。」
今度は香苗さんが声をあげる。
「うん、今日はじめて会ったんだ。それにしても、なんで悠稀様って呼ぶの?」
3人は顔を見合わせる。
えっ、僕、変なこと聞いちゃったかな?
「そうね、転校してきたばかりで、神崎さんは知らないのかもしれないけど、」
雪江さんが小声でおずおずと説明してくれる。
「悠稀様って言ったら、あの宮嶋グループのお孫さんで、
叔父様がこの学園の理事長をされているわ。
悠稀様が、学園内のことを把握されて叔父様に相談されていることもあるそうだし。」
へえ〜、宮嶋グループなら僕も知ってる。
国内外にいくつも会社を持ってる大きなグループだ。
僕の父さん母さんも、宮嶋グループの子会社からの援助で、
オーストラリアへ転勤になったんだし。
理事長の孫なのか〜、すごいね〜。
「そうそう、それに悠稀様後援会っていうのもあって、
3年生から中等部の子たちまで参加して、すごい人気なの。
もちろん、私も参加しているわ。」
まゆ子さんが笑顔でいう。
後援会・・・なんだか、アイドルみたいだね(汗)
「へっ、へえ〜・・・そうなんだ。」
「でも良いわね〜、職員室からここまで、
悠稀様と二人っきりで歩けたなんて〜。」
「あっ、そうなんだ・・・」
なんだこの学校(汗)
確かに、宮嶋グループの孫っていうのはすごいけど、
クラスメイトじゃないか、ついていけるかな。
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■14054
/ ResNo.7)
僕の居場所6
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□投稿者/ チョビ
一般♪(8回)-(2006/04/01(Sat) 02:10:28)
彼女達と雑談しているうちに、宮嶋さんが戻ってきた。
「お待たせ。じゃあ、行きましょ、神崎さん。」
「あっ、じゃあ、これから校内を案内してもらうことになってるから、
行ってくるね。」
「ええっ!悠稀様に案内してもらうの・・・?」
まゆこさんが驚いたように言う。
「ええっ、そうなの。お先に失礼しますわ。」
宮嶋さんがまゆこさんにそういうと、彼女は顔を真っ赤にしている。
「それじゃあ、神崎さん行きましょう。ごきげんよう、皆さん。」
教室では仲良し三人組が羨望のまなざしで僕を見送ってくれた。
うわ〜・・・ごきげんようなんて、どこの世界だろ。初めて聞いた・・・(汗)
やっぱりこの学校って普通じゃないかも・・・。
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■14085
/ ResNo.8)
僕の居場所7
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□投稿者/ チョビ
一般♪(9回)-(2006/04/02(Sun) 22:39:04)
「この校舎は主に高等部の教室になっているわ。
じゃあまず体育館から案内するわね。」
体育館までは、高等部の校舎をでてすぐだった。
これなら僕にもわかりそうだ。
外観から見ても、かなりでかいな・・・一体何面のコートがあるんだろう。
「ここが体育館よ。今の時間は部活中かしら。」
体育館に入ってびっくりした。
広さもだけど・・・観客席がある・・・。
「ふっ、ふつうに、体育の授業とかもここでやるの?」
・・・観客席があるけど?
「ええっ、そうよ。」
宮嶋さんが当然のように言った。
そうですか・・・そうですか・・・
お嬢様学校だもんね、観客席なんて普通だよね、はははっ・・・
こんなとこで部活ができるっていうのは、贅沢なんだろうな〜。
体育館には、バスケ部とバレー部が活動していたけれど、
僕らがコートに近づくと、周りの動きがいっせいに止まった。
僕らに視線が注がれる。えっ、なんなんだ?
バスケ部とバレー部から一人ずつ誰かが走ってくる。
「こんにちは、悠稀様、今日はどうされたのですか?」
バスケ部の人がいう。
「バレー部に何か御用でしょうか?悠稀様。」
今度はバレー部の人が宮嶋さんに話しかける。
うわっ、すごいな。宮嶋さんて本当に人気があるんだな。
この人たちも後援会ってやつに入ってるのかな。
「ごめんなさいね、中断させてしまったようで。
今日は転校生の方に校内を案内しているの。」
さっきから、体育館全員の視線が僕らにむけられて、
ちょっと微妙なんだけど・・・。
「そうですか、それではゆっくりご覧になってください。
私たちは練習にもどります。」
バレー部の人はそういうとコートへ戻っていた。
「それでは、失礼します。」
バスケ部の人も、コートへ走り出す。
そして、ようやく体育館の中にいる人たちが動き出す。
あ〜、なんだか、緊張したな。
宮嶋さんと一緒だと僕まで目立つんだろうな。
「ごめんなさいね、驚かせてしまったかしら。」
宮嶋さんが少し申し訳なさそうに言ってくる。
「いや、ちょっと驚いたけど、宮嶋さんってすごい人気なんだね。」
彼女がうっすらと微笑んだ顔が、少し切なそうに見えた。
ん〜、きっとさ、注目も浴びるっていうのも、大変なんだろうね。
「さっきここにみえた方が、バスケ部とバレー部の部長さんなの。
それに、後援会の役員さんだから。」
へえ〜、部長さんなのか。後援会って・・・宮嶋さんのだろうな。
そう思ったけど、なんとなく確認するのが悪いような気がして、黙っていた。
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■14087
/ ResNo.9)
僕の居場所8
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□投稿者/ チョビ
一般♪(10回)-(2006/04/02(Sun) 22:43:57)
体育館からでて、グランド、ブールと案内してもらう。
プールは、室内ブールだった。
そしてなぜか、飛び込み競技に使う飛び込み台まである。
「シンクロをやることもあるよの。」
宮嶋さんはそういったけど、今の時期は誰も使ってないみたいで、
もったいないな〜。
プールのちょうど裏側の方にもなにか建物があった。
「あれはっ?」
宮嶋さんに尋ねる。
「あれは道場なの。空手部が活動しているわ。」
へえ〜、空手部なんてあるんだ。
こんなお嬢様学校にそんな部活があるなんて不思議な感じ。
「空手部あるんだね、ちょっと覗いて良いかな?」
実は僕も、格闘技を少しやってるんだ。
護身術みたいなもんだけど、昔、じいちゃんが道場やってたから、
いろいろ教わった。
「空手、興味あるの?」
「ん〜、ちょっと。昔、護身術をやってたから。」
「そう・・・それじゃあ行ってみましょうか。」
少し考え込むようにして、宮嶋さんが言った。
ん?どうしたんだろ?
とりあえず、道場に連れて行ってくれるみたいだし、ついていこう。
う〜ん、道場もやっぱり立派だね。じいちゃんとこよりよっぽど立派だ。
道場に入ると、体育館と同様、全員の視線が僕らに注がれる。
僕らというより宮嶋さんなんだろうな〜。
そして、部長らしき人が近づいてくる。
へえ〜、意外・・・この学校こんな人もいるんだ、僕より髪短いや。
えっ、なんか一瞬にらまれたような気がしたけど・・・。
「こんにちは、操さん。転校生の方の案内をしているの。少し拝見いいかしら。」
宮嶋さんがそういうと、部長さんは僕を一瞥した後言った。
「それなら、私が説明しますから、悠稀様はここでごらんになっていてください。
あなた、ちょっといい?」
部長はそういうと、僕を道場の端にある部室へ連れて行った。
二人っきりになると、いきなり襟元を掴まれる。
「たかが転校生の分際で、
悠稀様に校内の案内をさせるなんてどういうつもりっ!」
えっ、なに怒ってるんだこの人。
「あ、あの、宮嶋さんが案内してくれるって言ったから・・・」
僕の説明は、どうやら火に油を注いだみたいだ。
部長の顔がいっそう険しくなると、下腹に衝撃がはしった。
「っ・・・」
いきなり殴ってくるなんて、どういうつもりだよ。
「警告しておく。
今度悠稀様に迷惑をかけてみろ、こんなものではすまないからな。」
お腹をおさえて、座り込む僕に、吐き捨てるように言う。
そのまま部長は部室を出て行った。
一人取り残された僕は・・・あ〜、なんだよ、ほんとに・・・。
そんなに宮嶋さんと僕が一緒にいるのが気に入らないのか。
ってか、すぐに暴力振るうってどうなんだろ。
とっさに、受けをとれたからいいものの、
まったくの素人だったら大怪我するかもしれないじゃないか。
立ち上がり、制服をなおす。
さて、どうしたもんか・・・。
今から部長を殴り返してもいいけど・・・、
転校初日からこれ以上目立ちたくないし、問題起こすのもまずいだろう。
それにここで騒いで、宮島さんに迷惑かけたくないし。
よしっ、今のはなかったことにしよう。
僕はそう決めると、部室を出て、宮嶋さんのそばに戻った。
「・・・何かいわれなかったかしら?」
心配そうに宮嶋さんが言う。う〜ん、あんな部長みたいな人がいたら、宮嶋さんと仲良くなる人は大変だろうな。
「いや、大丈夫。活動内容とかを少し説明してもらっただけだから。」
今日一番の笑顔を向ける。部室でのことを、いちいち話して、心配させたくないと思った。
「そう。彼女は私の後援会の会長をしてくれている方で、良い方なのだけど、少し強引なところがあるの。」
安心したように、宮嶋さんが表情を和らげる。
少し強引ね・・・少しどころか、かなりいっちゃってる人みたいだけど。僕は心の中で苦笑いを浮かべた。
さて、気を取り直して、次に行きますか。
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■No14052に返信(チョビさんの記事) > 感想がいただけるなんて光栄です。 > 学園物といえる展開になるかは自信がありませんが、 > 現実離れした設定を目指します(笑) > 性格的に、まめに更新できませんが(断言) > お気に入りましたらどうぞお付き合い下さい。 > > にしても、私も戻れるなら女子校に行きたいですね〜(笑) >
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