ビアンエッセイ♪

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■10324 / ResNo.80)  49
  
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(71回)-(2005/06/20(Mon) 22:42:14)


    私は、大切な人を傷つけてばかりで。





    亜紀‥あなたを傷つけたくはないのに。
    あなたの悲しい笑顔は見たくないのに。




    郁を裏切ることも、できないの。



    私に笑顔を教えてくれたあの娘を。
    私の大切な人を。





    よく頬を膨らます亜紀の癖。


    "もー柚羅さんっ!"


    って。
    それが可愛くて、何度も亜紀をからかった。



    でも‥知らず知らずに、綾香の姿を重ねてしまっていて。




    それがきっと、あなたにひかれた原因だったと思う。





    亜紀と一緒に会話をして、笑い合って。
    その全てが新鮮に感じた。




    そうしていくうちに、
    あなたは綾香と違うんだって、はっきりわかった。






    けど‥どうしてだろう。





    それでもやっぱり。
    亜紀の姿を瞳で追い掛けてしまう、自分がいたの。







    (携帯)
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■10343 / ResNo.81)  菜々子さん
□投稿者/ エビ 常連♪(132回)-(2005/06/22(Wed) 07:52:53)
    柚羅さんが起きた!(笑)わーいわーい。

    柚羅さんと亜紀ちゃんの二人の会話、私は好きです。
    亜紀ちゃんかわええわぁ、って(笑)にやにや。

    確かまだチュウもしてない二人ですね?んむむー。

    焦らされて〜‥続き期待しています(^-^)

    エビでした。



    (携帯)
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■10374 / ResNo.82)  エビさん
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(72回)-(2005/06/24(Fri) 20:10:19)
    レス遅れて申し訳ありません(T_T)
    亜紀、かわええですか?あっ♪良かったね、亜紀♪

    亜紀:「あっ‥ありがとうございます//」


    ‥はい、テンション高めな菜々子であります(笑)

    お題小説、またまた拝見致しました♪彼女さんとラブラブでいらっしゃるようで[*´艸`]羨ましい限りでございます。
    あっ遅れましたが、「年上」の感想(?)とても嬉しかったです。ありがとうございました☆「年上」もきっと‥10割程‥(笑)


    そろそろ、この重たい雰囲気を晴らそうかと思っているのですが‥怪しい雲行き(苦笑)

    まだチュウもしてない(笑)亜紀と柚羅をこの後も見守って頂けますと幸いです。
    感想、ありがとうございました☆

    P.S
    エビ様の新作、私も心からお待ちしています(*^-^*)

    (携帯)
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■10375 / ResNo.83)  50
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(73回)-(2005/06/24(Fri) 20:34:44)

    んー☆
    今日は天気がいい。
    小さな病室に、春の訪れを感じさせる、優しい光。


    私は柚羅さんが寝ているベッドの横。
    何だか穏やかな気持ちで、林檎の皮むき。



    うさぎの形にしてみたり‥って食べられれば何でもいっか。
    でも柚羅さんの喜ぶ顔が見たくて、
    真っ赤な林檎を私なりに変身させる。


    今日は清水さんの心遣いのおかげで、仕事を早く終わらせる事ができた。


    本当は一人じゃ大変なハズなのに。


    「あたしはね、オールマイティーなんだよ」


    なんて少々気取りながら、残りの仕事を全て受け持ってくれた。



    その優しさが‥何だか気恥ずかしくて、嬉しくて。


    精一杯にお礼を言って、私は園を後にした。



    清水さんはアレで子ども達にとても人気があるから。今頃、四苦八苦しているんだろうな(笑)



    慌てふためく清水さんを想像していたら、思わず笑みがこぼれた。
    そのまま、切りおわった林檎をタッパに詰めて。



    「お〜い、柚羅さーん。」



    一向に目覚める気配のない、彼女のほっぺをプニプニと突いた。



    あっ‥やわらかい(笑)


    その感触が楽しくて、もっともっとプニプニ。



    プニプニ。



    ‥ブニっっ。



    「んっ‥」


    思ったより指が強く頬にささり、寝たままの柚羅さんから声があがった。


    ちょっと痛かったかな?
    ま、いっか♪



    早く起きないかなァ☆





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■10486 / ResNo.84)  51
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(74回)-(2005/06/27(Mon) 19:18:30)

    「柚羅さーん?亜紀ですよ〜」


    椅子をおりて、ベッドの横にしゃがみ込む。
    ちょうど、柚羅さんの顔と私の顔が一直線上にくるように。


    「お〜い」



    プニプニ。




    目の前の柚羅さんの、とても綺麗な横顔。



    起こすの悪いかな、って思ったけど。
    "話したい"って気持ちのほうが大きくて。



    「んー‥っ」



    しばらくしてから、長い睫毛がゆっくりと持ち上がった。


    やった、起きたっ!!



    「おはようございます♪」



    目を開けた柚羅さんの、寝呆けたままの視点は、まだ定まらず。
    黙って天井を見上げる彼女に言った。



    その声に反応して、瞳が私の方へと向く。



    「ふふっ♪おはようございます。」


    彼女はポケーっとしたまま。私の顔をマジマジと見つめている。


    あまり柚羅さんらしくない"キョトン"とした顔で。



    「んっ?どうしました?」



    あまりにも見つめられて、少し恥ずかしくなった。
    私の頬が、赤く染まってゆく。
    でも柚羅さんは黙ったままで。



    そのままゆっくりと時間が過ぎる。




    何分か何十分か‥。
    黙ったままの時間が経ち。


    私をジッと見つめたまま、ゆっくり開いた彼女の唇。




    「‥誰‥ですか?」




    そこから発せられたのは。
    耳を疑う言葉だった。





    柚羅さんは。







    記憶を、失っていた。







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■10566 / ResNo.85)  52
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(77回)-(2005/06/29(Wed) 22:59:57)

    「頭を打った時の衝撃が原因ですね。」


    医師の淡々とした口調。



    子ども達を置いてくるわけにはいかないから。
    清水さんが駆け付けてきてくれるまで、2時間程かかっていた。


    その2時間、私は何も考えられなかった。




    まるで別人のように怯える彼女に、話し掛ける事すら出来なかった。




    「まぁ‥体に異状はないですし、記憶が戻ることを待つしかないでしょう。」



    白い壁に白衣。
    何もかもが冷たく感じる。


    それまで、私と清水さんは二人並んで黙ってその話に耳を傾けていた。



    「待つことしかできないんですか‥?
    記憶は戻るんですか‥?」



    先に口を開いたのは。
    清水さんだった。



    口調から、ひどく取り乱していることが感じ取れる。



    「さぁ‥精神的な問題ですからね。どうこう出来るわけじゃないんですよ。」



    その中年の医師は清水さんに目をむけ、さも面倒臭そうにそう言った。



    その言葉に。
    血が出てしまいそうな程強く、清水さんは唇を噛み締める。



    「‥行きましょう、清水さん。」




    私は彼女の腕をとり、強引にその部屋を後にした。


    このままじゃ、清水さんがあの医師に手をあげてしまいそうだと思ったから。


    いや、私がそうしてしまいそうだったから‥かもしれない。




    悔しい。
    何もできないなんて。





    悔しい‥。





    こんな遣り切れない気持ちを。
    何処かにぶつけたくて。







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■10640 / ResNo.86)  53
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(78回)-(2005/07/01(Fri) 20:58:42)

    「柚羅さん、具合は大丈夫ですか?」


    病院を出て20分。
    春の陽気が心地よい、3月の日曜日。


    清水さんの意向で今日は午前保育のみだった。


    それは柚羅さんの退院にあわせたものであり、
    そのおかげで柚羅さんと二人、彼女の部屋の前に立っている。



    「少し‥変な気分です。何だか覚えているような気はするんだけど‥。」


    慣れない手つきで鍵を差し込みながら、柚羅さんはそう言う。


    一度だけ、手前まで訪れたことのあるアパート。
    まさか、こんな形で部屋にあがることになるなんて‥その時は思ってもいなかったな、と。



    そう思うと、柚羅さんを見つめる笑顔が不自然になってしまう。



    「気にしなくていいですよ。無理に思い出すのは良くないみたいだから‥
    ゆっくり今の生活に慣れれば大丈夫ですよ♪」



    けど私は、もうクヨクヨしたりしないと決めたから。

    今は柚羅さんの記憶が戻るように。そう願いながら、笑っている。



    「すみません。‥ありがとう、亜紀さん。」



    "ガチャリ"と鍵が開き、
    ドアノブを握り締めたまま柚羅さんが言った。


    記憶がなくなった彼女は。

    私を"亜紀さん"と呼ぶ。




    その愛しい声で、
    "亜紀さん"と。




    「‥もう!"亜紀"って呼んでください。
    あと、敬語もいらないですよ?私の方が年下なんですからァ!」


    だから、冗談混じりでそう言った。


    その言葉はあからさまに、私と貴女が"他人"であることを示しているようで。


    私と貴女が築いた時間を全て否定するから。


    胸が、痛い。



    「あっ‥うん。」


    柚羅さんは困ったように笑う。
    まだ慣れていないから、どうしようもないのだろう。


    「どうぞ。」


    扉を開け、彼女は言うが、語尾に"?"がついている。


    やっぱり、自分の家だという実感がないみたい。




    初めて入る、柚羅さんの部屋。

    綺麗に整頓された部屋は、柚羅さんの優しい匂いに包まれている。



    「すごい、綺麗にしてあるんですね♪」



    そう言うと、柚羅さんは照れたように笑った。
    それが嬉しくて嬉しくて。



    そのまま私たちはサイドテーブルを挟み向かい、腰をおろす。



    また一から、二人の時間を築いていくかのように。


    他愛もない話をしながら、陽気な午後を二人で過ごしていたんだ。






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■10663 / ResNo.87)  54
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(79回)-(2005/07/02(Sat) 21:31:25)

    柚羅さんの記憶がなくなってしまってから。いつのまにか3ヵ月を過ぎていた。


    そのいつのまにかは、本当にあっという間で。
    それでもまだ、彼女の記憶は戻らないまま。


    梅雨入り前の天気の良い、6月へと入っていた。



    「どう?柚羅の調子は。」


    今日は小さい校庭で外遊び。
    走り回る子ども達を眺めながら、清水さんが私に尋ねた。



    「相変わらず元気ですよ。近所の人にも慣れてきたみたいです♪」


    私はあれから、毎日のように柚羅さんと連絡をとっている。
    週に3・4度は彼女の家に訪れ、料理を作ったりで。なんだか‥



    通い妻気分(笑)



    「‥お楽しそうで何より。」


    そんな私を見て清水さんは呆れたように笑う。


    と、何を思ったか、そっと私の肩に腕を回した。



    「‥んっ??どうしました?」


    回された腕が優しく肩を撫で、思わずドキッとしてしまう。



    「何で柚羅かなぁー。ココにこんなにイイ女がいるのに。」


    そう言いながら私の顔を覗き込むと。
    その端正な顔で私を見つめる。


    「あっ‥?えっ!?」


    何?何?

    どういう事?



    訳がわからないのに‥そんな風に見つめられると
    熱を覚える私の頬。



    清水さんは、私の顔が赤く染まったのを確認すると。


    「ふふっ‥」


    堪えきれなくなったように、笑い出した。



    「‥もォ!」


    少し時間をおいてから、やっと状況を把握できて。


    またからかわれた‥。
    最近、清水さんに遊ばれてる感が大きい。



    きっと‥清水さんも柚羅さんがいなくて寂しいからだって思う。



    柚羅さんがいない、と言う事は。
    私や清水さん、子どもたちに"違和感"を感じさせる。


    "居るのが当たり前"だった柚羅さんの存在は、とても大きなものなんだと。



    改めて実感した。



    「なぁ亜紀。」


    清水さんは腕を私の肩に回したまま、
    光に照らされた緑をそっと見つめた。


    「はい?」


    その横顔はとても綺麗でいて。
    でもどこか、影を潜めていて。


    「話が、あるんだ。柚羅のことで。」



    少し言いにくそうに、彼女は笑うと。


    "本当は柚羅の口から伝えるべきなんだけど‥"と付け加えてから、



    ゆっくりと話を始めた。






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■10682 / ResNo.88)  55
□投稿者/ 菜々子 ちょと常連(80回)-(2005/07/04(Mon) 21:07:06)

    亜紀の瞳が一瞬だけ。
    不安、を見せた。



    でもその一瞬の不安は、笑顔でかき消される。



    亜紀は強い娘だ。
    たぶん、今から話す事も、この娘ならしっかりと受け止められる。


    そう感じた。



    「亜紀は‥柚羅の事、好き?」


    遠回しなことは嫌いだし。
    ここはストレートに聞くのが一番。


    「‥はい、好きです。」


    一瞬ひるんだかのように見えた亜紀だったが、
    私の想いはきちんと伝わっていたようで。


    子どもたちの騒がしさの中、決して大きいわけではない亜紀の声は。


    しっかりと響いていた。



    「そっか‥。」


    その声に安堵感を覚える。


    葉の緑が綺麗に光る、この校庭。



    私が知っている限りの
    柚羅の過去と今。





    亜紀、あなたはソレを。
    どう受け止める?





    柚羅は高校時代に、"綾香"と言う恋人がいた事。



    今の柚羅に、"郁"と言う大切な存在があるという事。




    そして、壊れてしまいそうな柚羅の"心"を。





    亜紀、あなたはソレを。
    どう受け止める?





    「柚羅はね‥」




    風で揺れる緑の葉の音とともに。
    柚羅の寂しそうな横顔が
    脳裏を過った。







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■11163 / ResNo.89)  菜々子さんへ☆
□投稿者/ E→☆ 一般♪(1回)-(2005/07/21(Thu) 23:42:54)
    もぅ続き書かれなぃんですか?

    続きも気になるけど、菜々子さんファンとしては菜々子さんに何かあったんじゃないかと心配になります(>_<)
    ↑↑
    ただのおせっかい(-o-;)
    応援してるので頑張って下さい♪

    (携帯)
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