ビアンエッセイ♪

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■21584 / 3階層)   続・ご褒美4
□投稿者/ 桜子 一般♪(24回)-(2012/08/06(Mon) 17:15:48)
    ・・・・ 不意に身体を揺すられて、私は・・はっ・・?・・っと気が付いた。・・・
    えっ・・?・・・どういうこと??  

    「良く眠ってたわね、起きないんだもの。・・・昨日寝てないの・・・?」
    「えっ・・あの・・。・・・・・・」
    「やっと気が付いたのね。良かったわ。・・・・・・何か知らないけれど、・・・・そう・・
     とてもいい声だったわよ。・・・・可愛くて・・・うふふっ・・・」

    桜子は、やっとこの状況がぼんやりと分かってきた。
    夢だったのだ。
    長いキスも、ブラウスを脱がされたことやブラを外されたことも。
    そうだ、胸も乳首も揉まれ、気持ちよくて喘いだことも、・・・みんな夢だったの・・?。
    それが証拠に、私のブラもブラウスもそのまま・・だから・・・・。
    私の心の奥で、落胆と羞恥の文字が入れ替わり現れて、くるくる回った。


    今週は模擬テスト週だった。
    希望大学に推薦入学するためには、秋まで続く模擬テスト週を乗り越えなければいけなかった。
    毎日の宿題のほかに、予習や復習、そして模擬テストのためのテキストをこなさなければならなかった。
    眠い目を擦って夜更かししたのは、テキスト消化だけだったのではなかった。
    歯科治療日が日一日と近づくと、何となく目が冴えて、胸騒ぎで胸が熱くなった。
    眠いのに眠れない夜を数えた。

    私は治療の後の先生のキスを待った。ご褒美のキスを。
    そして待ち焦がれた先生の唇が私の唇を塞いだ。
    降り注ぐ柔らかな春の陽射しのような優しいキスがゆっくり揺る揺ると続いた。
    私は幸せだった。白いバターがぬらーっと溶けていくような快感が身体に流れた。
    先生の濡れた唇や舌の甘さを求めて、私も舌を絡めて出し入れしていた・・・・。

    ・・・・・・その後、・・・どうやら寝入ってしまい夢を見ていたようだ。



    「喉か湧いたでしょう・・・?、・・オレンジジュース飲む・・・?」と、先生はまだぼーっとしている私の顔を覗き込むと、再び唇を合わせた。
    口の中に、甘いオレンジジュースがどろーっと流れて落ちてきた。
    「美味しい・・・」
    オレンジジュースの香味と先生の甘い唾液が混ざって、
    何だかマンゴージュースのような、グァバジュースのような甘美な味が口内に広がった。
    また桜子の若い花芯の奥で、じゅっと甘蜜が湧き出すのを感じた。
    ・・・また濡れちゃう・・・。
    「もう一口ね。・・・・頑張ったご褒美!」
    先生はもう一度オレンジジュースを口一杯に満たすと、一度目よりも多い甘果汁を口移ししてくれた。
    こんなに美味しいオレンジジュースは初めてだった。
    ごくんごくんと、私はうっとりした瞳を放ちながら全て飲み干した。
    「美味しいかった? ・・・良かった。私も美味しいかったっ・・・・。ねぇ、お紅茶飲むでしょ、さあ
    隣へいこぅ・・・・。」
    先生は、診察台を下げると私を抱き起こし、手を繋いで隣室に案内してくれた。
    「さあ座って・・・・」
    診察室の隣はスタッフの休憩室となっていた。
    白いテーブルの左右に、クリーム色の皮のソファーが2つ向き合って置かれ、
    既に2人分のティーカップ&ソーサやクッキーがジノリの皿に盛られていた。

    「待ってねぇ・・、クッキー召し上がってみて・・。・・・お気に入りのクッキーなの」
    先生は、手慣れたように紅茶をポットに入れ、砂時計を逆さまにした。
    「桜子さん、・・どんな夢見てたの・・・?」
    「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
    私は答えられずに頬をぽーと紅く染めたまま俯いた。
    「・・うん?・・・どうしたの・・・。顔が紅くなってるわよ。・・・可愛い子・・」
    凉美は、頬を染めてうじうじしている桜子の隣に座ると、桜子のか細い項を少し上げると、
    「好きよ、桜子さん・・・・。」と囁きキスをした。
    唇をX字に重ねてのキスだ。
    凉美の舌が桜子の唇を割って、ぬるっと僅かに侵入した。
    桜子の身体がぴくっと震えた。
    少女の舌に私の舌が触れて、二人の唾液が互いの口内を行き来し混ざり合った。
    若い少女の芳香が、口内にも鼻腔にも満ち溢れた。
    「ねぇ、キスするの好き・・・?」凉美はディープキスの合間に聞いた。
    「・・・・・・・・・・・・・!」
    少女はコクンと無言で頷くのが精一杯のようだった。
    「・・好きなのね。・・・嬉しい。先生とても嬉しいの・・・・。」 

    先生の紅茶はアールグレイだった。
    父が好きでよく買ってくる。
    とても香りの強い紅茶で、最近やっと美味しいと感じることができるようになっていた。
    ただ、今飲んでいるアールグレイはかなり高価なものじゃないかと思った。
    父のより香りが豊かで溢れるように匂っているから・・・。


    「アールグレイだけど、・・・どう・・?」と、先生が聞いた。
    その時、ぐーぅっと先生のお腹から音が鳴った。
    「あら・・・いやだぁ・・・。・・・だってお腹ぺっこぺこなんですもの。桜子さん、サンドイッチハウスに行かない? あそこのサーモンサンド大好きなの。ねえ、一緒に食べにいきましょうよ。ねぇ」
    「・・・はい・・・。・・・・」小さな声だった。
    「いつもそうなの? ・・無口なのね。・・・普通の桜子さんがいいわ・・・・ね。」

    「はい・・・」と少女はやっと普通のボリュームの声で答えてくれた。
    「じゃ大急ぎでお出かけしましょ・・・・」
    涼美は、スリッパをパタパタ鳴らせながら走り回り始めた。




     




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