ビアンエッセイ♪

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貴女の官能的なビアンエッセイやノベル
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■21616 / 親記事)  赤い糸(1)
□投稿者/ 夢花 一般♪(1回)-(2012/09/06(Thu) 07:57:23)





    栞はここ数ヵ月、毎晩出会い系サイトを見て回るのが日課になっていた。
    どうしても彼氏が欲しいとか、両親に急かされているというわけではない。
    彼氏が欲しいと思わないこともないけれど、ネットで探すのはハイリスクだ。
    慎重なところがある栞は、そんなリスクを冒してまで出会いを求めたくなかった。




    時々、多少興味をそそられる募集記事を目にすることはある。
    しかし、栞が彼らにメールを送ることは今まで1度もなかった。
    いつも「あ、この人、いい感じの人だな」で終わってしまうのだ。




    今夜も最近と同じように、晩ご飯もお風呂も終えてからパソコンを開く。
    そして、いつも見ているサイトを見たり、リンク先に飛んだりした。
    今日も今日とて、栞にメールを送る気を起こすような人はいない。




    (・・・・ん?)




    それは、サイトからサイトへと飛んでいる途中で見つけたリンク。
    サイトのタイトルを見ると、栞が今まで見たことがないサイトのようだ。
    色々なサイトを見て回っていたので、まだあったのかと少し驚いた。
    まあ最近ではネット上の婚活も活性化しているようだし、不思議ではない。
    栞はそのまだ覗いたことがないサイトのリンクを・・・・クリックした。




    (えーと・・・・・)




    随分可愛らしい感じのサイトの内装だな、と思いつつ、とりあえず見て回る。
    友達を募集するところがあったので、まずはそこをクリックしてみた。




    (!?)




    栞は、そこに投稿された出会いを求める募集記事を見て驚いた。
    『男性・ネカマお断り』という言葉が、高確率で並べられていたから。
    よく読んでみると、出会いを求めている人は、全員が女性のようだ。
    ・・・・女性が女性との出会いを求めているサイトだったのだ。




    (これって“レズ”とかいう人たちの出会い系・・・・?)




    栞は同性愛者ではない・・・・というより、女性との恋愛経験がない。
    過去に女性を好きになったことはないし、反対になられたこともなかった。
    少なくとも女性同士の告白やキスやそれ以上のことは、一切したことがない。
    このサイトだって、リンクから飛ばなければ知らなかっただろう。




    (どうしよう・・・・)




    引き返した方がいいのかどうか迷いながらも、募集記事を読む。
    そこでは、さまざまなタイプの女性が出会いを求めていた。
    フェミニンな人、ボーイッシュな人、カジュアルな人・・・・。
    いくつかの分からない単語があったが、調べて理解した。
    彼女たちには彼女たちなりの世界や価値観があるのだろう。




    (こんな出会い系もあるんだ・・・・)




    男性同士の出会い系サイトがあるというのは、友達から聞いて知っていた。
    でも、女性同士の出会い系サイトがあるというのは、初めて知った。
    まあ私生活ではなかなか出会いがないだろうから、あってもおかしくない。
    若干男性が苦手な栞には、そのサイトはどこか居心地がよく感じられた。




    その日は友達を募集するところだけを見て、眠りについた。
    ・・・・そのサイトを、お気に入りに登録して。





引用返信/返信

▽[全レス4件(ResNo.1-4 表示)]
■21617 / ResNo.1)  赤い糸(2)
□投稿者/ 夢花 一般♪(2回)-(2012/09/06(Thu) 17:49:20)





    次の日の夜もまた、晩ご飯もお風呂も済ませてからパソコンを開く。
    そして栞がすぐに開いたのは、昨日見つけた、あのサイトだった。
    今日は週末だということもあって、昨日よりも新しい募集記事が多い。
    昨日は友達の募集しか見ていなかったけれど、今日は恋人の募集も見てみた。
    専門用語は昨日で大体理解できているので、読みやすかった。



    (やっぱりみんな女性が好きなのかな・・・・)



    栞には、同性を好きになるという感覚が、いまいちぴんとこない。
    恋愛感情を抱く、ということになるんだろうけど、どんなものなのか。
    とりあえず、異性に恋するよりも何倍も大変であろうことは想像できる。
    世間の目や偏見、差別、結婚や子供の問題・・・・たくさんの壁があるだろう。
    それでもやっぱり、ここに集まる人たちは、同性である女性が好きなのだ。



    「あ・・・・」



    彼女たちの想いを想像しながら読んでいると、1つの記事に目が留まった。
    名前は『かえで』、栞よりも4歳年上の24歳の人で、女性らしい人らしい。
    住んでいる場所も自分が住んでいる場所の近くで、親近感を覚えた。



    (どうしよう・・・・メール、送ってみようかな・・・・)



    その人が募集記事を投稿したのは朝の10時41分、何時間も過ぎている。
    おそらく既に何人かの女性が『かえで』さんにメールを送っただろう。
    今は夜の22時半過ぎ、今からメールを送っても相手にしてもらえるだろうか。



    (・・・・まあ、お試し、ってことで、送ってみたらいっか・・・・)



    相手はサブアドを載せていたので、栞もパソコンのサブアドで送ることにした。
    出会い系サイトを見てメールを送るなんて、栞にとっては初めての経験だ。
    何をどう書いて送ればいいか分からなかったので、彼女の文章を真似て書いた。
    自分の名前と年齢と住んでいる場所、簡単な容姿といくつかの趣味。
    “タチ”なのか“ネコ”なのか“リバ”なのかは、今の栞には分からない。
    なのであえて書かず、正直に女性との恋愛経験がない、と書いて送った。



    (返ってくるかな・・・・)



    どきどきしながらマウスを握り締め、『かえで』という女性からの返信を待つ。
    パソコンでメールをチェックしているなら、なかなか気付かないかもしれない。




    その日は、『かえで』さんからは、返信はこなかった。





引用返信/返信
■21618 / ResNo.2)  赤い糸(3)
□投稿者/ 夢花 一般♪(3回)-(2012/09/06(Thu) 18:19:02)





    次の日は土曜日、大学も休みで、用事もこれといって特にない。
    いつもよりも遅く起きて、軽い朝ご飯を食べ、洗濯と掃除を済ませる。
    昨日『かえで』さんにメールを送ってから、メールが気になって仕方がない。



    (どうせきてないだろうけど、見るだけ見てみよっかなあ)



    もう『かえで』さんからの返信は諦めていたけれど、一応確認してみる。
    メールを確認すると、新着メールは3件、どうせメルマガか何かだろう。
    受信ボックスを開いてみると、やっぱり普段利用している通販サイトからだ。



    「・・・・あれ?」



    その中で、誰のものか分からないアドレスからメールが届いていた。
    メールにタイトルはなく、友達やメルマガのアドレスではないようだ。
    送り主が誰なのか分からないまま、栞はその新着メールを開いた。



    (!!!)



    そのメールは、待ちに待った『かえで』さんからのメールだった。
    しかもそのメールには、『かえで』さんの顔の写メも添付されていた。
    明るい茶色に染めた長い髪は緩いパーマがかけられ、耳にかけられている。
    出された耳には小さなルビーのような赤いピアスがつけられている。
    目はたれ目気味で、雰囲気も顔も可愛らしく女性らしい人だった。




    『初めまして、メールありがとう。
     誰からもこなかったから諦めてたよ(笑)


     私でよければ是非メールして欲しいな♪
     栞ちゃんからのメール、待ってます(≧∀≦)』




    意外と『かえで』さんにメールを送った女性はいなかったようだ。
    メールが送られてきたのはつい数分前のようなので、急いで返信する。




    『メールのお返事、ありがとうございました!!
     私もこないと思っていたので嬉しいです(笑)
     女性同士の世界は未経験なんですけど・・・・
     かえでさんにいろいろ教えて頂きたいです(*・ω・*)』




    それから2人は、テンポよくメールのやり取りをし、会話は弾んだ。
    好みや趣味が一緒だったり似ていることもあり、話がしやすい。
    あそこのお店の服はおすすめだとか、あそこのお店はまずいだとか・・・・。
    本当に他愛もない話だったが、『かえで』さんとのメールは楽しかった。
    気付けば、途中で食事をしたりはしたものの、空はオレンジ色に染まっていた。




    『もう17時過ぎなんだねー><
     全然気が付かなかったな(´・ω・`)
     

     あのね、栞ちゃんがよかったらなんだけど、
     Skypeで少しでもいいから話してみない?』




    お互いがSkypeにもLINEにも登録していることは、とっくに分かっている。
    Skypeだったらチャットもできて声も聞けて顔も見れる、しかも無料だ。
    イヤホンやマイク、カメラは既に持っているから、するのは簡単。
    『かえで』さんとかなり打ち解けていた栞は、すぐに承諾のメールを送った。




    『じゃあ、今からちょっと用事があるから、
     今夜の21時からでいいかな?(・ω・)
     Skype名を教えとくね☆、名前はそのまま!』




    メールに書かれた情報をもとに彼女を検索し、コンタクトの追加を要請した。
    Skypeは相手にコンタクトを追加をしてもらわないと、何もできないのだ。
    『かえで』さんはすぐに追加してくれて、用事を済ませに行ってしまった。




    約束の時間まで、あと残り約4時間。







     
引用返信/返信
■21619 / ResNo.3)  赤い糸(4)
□投稿者/ 夢花 一般♪(4回)-(2012/09/06(Thu) 18:37:01)





    晩ご飯を済ませ、食器を洗って片付けると、もう20時50分を過ぎていた。
    約束の時間よりも少し早いが、栞はパソコンを開き、Skypeにログインする。
    友達も何人かログインしているようだったけれど、『かえで』さんはまだだ。



    「早くオンラインにならないかなー・・・・・・あ」



    数分待っていると、遂に『かえで』さんがオンラインの状態になった。
    早速チャットを使って自分から『かえで』さんに話しかけてみる。




    『こんばんは☆用事お疲れ様です♪』


    『こんばんはー、ありがとう(*´∀`*)今準備するから少し待っててね;;』


    『了解です(´∀`)ノ』




    自分はもうマイクもカメラもイヤホンも繋いで、準備万端の状態だ。
    しばらくすると、『かえで』さんから通話がかかってきた。



    (遂に・・・・)



    緊張して、心臓がばっくんばっくんと大きな音をたてて飛び跳ねる。
    深呼吸をしてから、“応答”というボタンを・・・・クリックした。



    『・・・・あ、もしもしー』



    イヤホンから聞こえたのは、高めのこれまた女性らしい声だった。
    初めて聞く『かえで』さんの声に、更に栞の緊張が高まる。



    「も、もしもしっ!」


    『あはははは、もしかして緊張してる?』


    「は・・・・はい」


    『緊張しなくてもいいよ〜、まあ私もしてるんだけどね?』



    そう言ってくすくす笑う『かえで』さんに、少し緊張がとけた気がした。
    『かえで』さんはそれからカメラを繋ぎ、自分の顔を見せてくれた。
    添付されていた写メよりもカメラで見た方が、可愛らしく見えた。
    見せてもらうだけでは申し訳ないと、栞もカメラで自分を映す。



    『あ、可愛らしいね!』


    「えぇ〜、そんなことないですよ〜」



    栞は染めたことがない黒い髪を肩まで伸ばしたボブヘア―で、前髪はぱっつん。
    写メでは写りきれていなかった『かえで』さんの髪は、胸の下まであった。
    『かえで』さんの後ろに映っている部屋は、シンプルで落ち着いた感じだった。
    緊張は徐々になくなっていき、3時間ぐらいずっと2人で話をした。
    栞の敬語は『かえで』さんがいらないと言ったので、随分前になくなっていた。



    「あ、もう日付変わっちゃったよ」


    『ほんとだー・・・・もう寝る?』


    「うん、そろそろ寝ようかなあ」


    『寝不足は乙女の大敵だもんね♪』


    「じゃあ寝ますかー」


    『おやすみなさーい』


    「おやすみなさい、またメールするね」


    『うん、わかったー』



    通話を切ると、栞はそのまま眠ってしまった。





引用返信/返信
■21749 / ResNo.4)  Re[4]: 赤い糸(4)
□投稿者/ まる 一般♪(1回)-(2013/05/05(Sun) 11:19:33)
    続きが気になります。

    もうずっと更新をされていないようですけど
    ぜひぜひ続きをお願いします。

    たのしみに気長に待っていますね。 ^^
引用返信/返信

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■21714 / 親記事)  (削除)
□投稿者/ -(2013/01/17(Thu) 10:45:23)
    この記事は(投稿者)削除されました
引用返信/返信

▽[全レス32件(ResNo.28-32 表示)]
■21743 / ResNo.28)  お疲れ様でした。
□投稿者/ k 一般♪(1回)-(2013/02/23(Sat) 09:35:53)
    こうすると、本文を邪魔しなくて済むんですね。ずっとガラケーでしか見てなかったので…スミマセン(^^ゞ

    ここ最近の流れから、終わりが近いなぁと思っていましたが…。ついに完結ですね。お疲れ様でした。
    最後、短くまとまり過ぎた感がなくもない様な……要は終わって欲しくないだけなんですけどね(笑)。

    また次回作あるんでしょうか?楽しみにしてます( ̄▽ ̄)b

引用返信/返信
■21744 / ResNo.29)  Re[2]:kさんへ
□投稿者/ zoo ちょと常連(64回)-(2013/02/23(Sat) 10:01:14)
    ご期待に添えない雑なストーリーになってしまい、申し訳ありません!
    退屈な話だったと思います。
    でも、世界のどこかに、こんな恋をした人がいたんだと、少し想像してもらえたら・・・って思ったりします。
    本当は、これよりもう少し短い短編にするつもりでした。が、私の力不足で失敗しました(笑)。
    最後まで読んでくれて、ありがとうございます^^
引用返信/返信
■21745 / ResNo.30)  但竄テ|qヲ但竄タ敕ヱ、但竄テ|ヱィ但竄烙挈但竄テ|窶γ≒fテ|qウ但竄テ|qサテつ。
□投稿者/ k 一般♪(2回)-(2013/02/24(Sun) 06:30:16)
    但竄テ|qッ但竄テ|q「但竄テ|qオ但竄テ|ヱァ但竄テ|窶テつ、但竄烙悳但竄タチqエ但竄テ|ヱョテ遜テ窶白A竄烙恍A竄テ|≒fテ|qウ但竄テ|ν但竄テ|qォ但竄テ|窶榲つ催δ〓竄テ|ン]但竄テ|ヱッ但竄テ|窶γ≒fテ|qオ但竄テ|窶甲つ。但竄テ|qカ但竄テ|δ£A竄テ|窶テ窶僵テ窶剪A竄タ庵窶儕テつー但竄テ|窶γ≒fテ|qウ但竄テ|qァテ窶凖qァ但竄テ|窶梺A竄テ|ν但竄テ|qァ但竄テ|δ£A竄テ|qサ但竄テ|η鋳A竄テ|窶γつ…テ窶儿テ窶凭テ窶凩テ窶兒テ窶剪A竄テ(^^テつゞ

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引用返信/返信
■21746 / ResNo.31)  Re[3]: ヨ
□投稿者/ miya 一般♪(13回)-(2013/02/28(Thu) 19:19:34)
    完結まで、ありがとうございました<(_ _)>
    退屈だなんてとんでもないですよ。

    まさか、もしかして、実話(?)ですか?
    すてきな恋ほど切ないものはないですよね。

    また、次があるのなら、楽しみに待っています。
    脚色なしのありのままので・・

引用返信/返信
■21747 / ResNo.32)  感想
□投稿者/ スズ 一般♪(2回)-(2013/02/28(Thu) 20:32:52)
    完結おめでとうございます。
    なんだか切ないけど、とても良い話でした。
    もう終わっちゃうもっと読みたい!って思いながら読んでました。
    次回作があればまた読みたいです。
    お疲れ様でした☆


    (携帯)
引用返信/返信

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■21629 / 親記事)  歳の差から生まれる心の距離はありますか?
□投稿者/ zoo 一般♪(1回)-(2012/09/08(Sat) 23:29:59)
    江藤りこ、35歳、独身。

    見た目には一応気を遣ってる。
    女性らしさを失わないように、お化粧や美容室での手入れなど、怠らないようにはしている。
    背は153センチと小柄だけど、いつもヒールを履いて160センチくらいにはなっている(笑)。



    そんな私は女子高で英語の教師をしている。
    手のかかる生徒もいるけど、基本的には皆よい子ばかりで、毎日充実している。


    プライベートでは、友達の紹介で知り合った同い年の彼がいる。付き合い始めて1年くらい。
    彼を好きかどうかと聞かれると、好きなのかな・・一緒にいて落ち着くし、優しい。
    でも、昔からの友人は私の恋を、ドキドキがなくて刺激がないのはつまらないって言う。


    ドキドキかぁ・・・そんな歳でもないしなぁ。
    結婚も考える年頃だし、やっぱり一緒にいて落ち着けて信頼関係を築けるような相手がいい。



    そう思ってた。
    なのに、私は大きく動揺していた。
    ある一人の存在に。




引用返信/返信

▽[全レス50件(ResNo.46-50 表示)]
■21707 / ResNo.46)  お礼
□投稿者/ zoo 一般♪(40回)-(2012/12/09(Sun) 14:10:19)
    2012/12/10(Mon) 09:33:54 編集(投稿者)

    Thanks To:
     このお話を何人の方が読んでくれていたのかはわかりませんが、
    最後まで読んで頂けた方、コメントをくださった方、本当にありがとうございます。

    感謝。


    Special Thanks To:
    頻繁にコメントをくださっていたmiyaさん、期待にお応え出来るような結末だったでしょうか?
    毎回のコメント、ありがとうございます。とても嬉しかったです。
    心からお礼を申し上げます。




引用返信/返信
■21708 / ResNo.47)  Re[38]: お礼
□投稿者/ miya 一般♪(9回)-(2012/12/21(Fri) 19:16:51)
    完結まで、ありがとうございましたm(_ _)m

    催促ばかりで申し訳ないな〜と思っていたのですが、
    応援できていたのなら、安心しました(^^ゞ
    しかし、後半のくだりは、気になりますねぇ〜(笑)

    また素敵な物語(実話?)を紡いでください^^

    来る年が、zooさんにとって更に輝いた年になりますように...
引用返信/返信
■21711 / ResNo.48)  感想
□投稿者/ 愛 一般♪(2回)-(2013/01/02(Wed) 21:10:50)
    とっても素敵でした。
    次の作品も期待しています♪
引用返信/返信
■21712 / ResNo.49)  お礼
□投稿者/ こねこ 一般♪(1回)-(2013/01/11(Fri) 17:07:22)
    ステキなお話しありがとうございます。
    m(__)m

    では、失礼いたします。

    (携帯)
引用返信/返信
■21713 / ResNo.50)  感想^^
□投稿者/ miya 一般♪(10回)-(2013/01/13(Sun) 13:53:30)
    面白かった〜^^
    また、書いてくださいね^o^v
引用返信/返信

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■21709 / 親記事)  愛してるから、愛してるから、
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(44回)-(2013/01/01(Tue) 03:13:26)
    「嘘つくときの、いつも癖出てるよ」

    まりこが言った最後の言葉だった。

    私が愛してるって言葉で、いくら伝えても伝わらなくなっていたのは、この癖のせいだったらしい。

    「愛されてないことぐらい気づいてたよ」

    そんなことはなかったんだけども、彼女にとってはそうだったようだ。

    気持ちをそのままに伝えるっていうのは、言葉では難しすぎる。

    「私たちに意味なんてあるのかな?」

    責める言葉だけが、二人の間には積もっていく。

    何とかして、何とかして逃げ出さなきゃと、妥協案を考えてる時点で、終わりは近づいている。

    「お別れだよ、ほんと」

    ストレートに別れを切り出した彼女を引き止めるだけ引き止めても、結果は同じだった。

    「伝わらない」

    僕らの終わり。
    僕らの始まり。






    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス1件(ResNo.1-1 表示)]
■21710 / ResNo.1)  愛してるから、愛してるから、A
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(45回)-(2013/01/01(Tue) 03:27:17)
    始まりは、単純。
    ペンを拾ってくれた君に一目惚れ。

    可愛い、第一印象から君に恋していた。

    けど、可愛い子なんていっぱいいる。会話のチャンスもなかなか巡ってこない君のことなんて忘れて、他の恋に夢中だった。

    「隣いいですか?」

    他の恋に傷ついてるときに、君に再会。

    「どうぞ」

    あの時の可愛い子だと気づくのに時間はかからなかった。

    「あっ、そのペン覚えてますよ!」

    同じ笑顔で、微笑まれた。

    二度目の一目惚れ。
    「あっ!あのときの!」

    偶然だけど、二人とも覚えてた奇跡。

    「そりゃ、覚えてるか…このペンじゃ」

    苦笑する私に、興味津々にペンを上にしたり下にしたりする君。

    そりゃ、そうか。
    ナイスバディな外人美女が…裸になったり、ならなかったりするペンだ。

    そりゃ、そうか。

    「すごーい、おっぱい大きいー」

    感動する笑顔もまた可愛い。

    三度目の一目惚れ。




    (携帯)
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■21661 / 親記事)  永遠の願い 1
□投稿者/ あんず 一般♪(1回)-(2012/10/10(Wed) 18:46:44)





    背中まで伸ばされた髪が持ち主の俯く動作に合わせ、背中や肩を滑り落ちた。
    ストレートパーマでもかけたかのように、定規で引いた線のように真っ直ぐな髪。
    お手入れに気を配っているらしく、傷んだ毛なんて1本もないように見える。
    傷むどころか寧ろつやつやでサラサラの髪は、少しでもいいから触ってみたい。
    アジア人らしく真っ黒な髪は、多分今まで1回も染めたことがないと思う。
    前髪を眉毛が隠れる程度の長さのぱっつんにしているから、余計アジア人らしい。
    シャンプーやトリートメントのCMに出演していても、絶対何の違和感もない。




    “彼女”の髪の毛ばかり見ている訳じゃない、けど、髪の毛に目がいってしまう。
    昔は女性が美人かどうかの判断基準として、髪の毛が重要視されていたという。
    現に平安時代の女性は、長くて美しい髪の女性が美人だと言われていたと習った。
    勿論髪の毛の美しさは今でも憧れ追及されるものだし、好かれるものだと思う。




    前から3番目の机の1番右端の席、それが“彼女”―――――瀬尾麻椰の特等席。
    “麻椰”って最初は何て読むか分からなかったけど、どうやら“まや”らしい。
    彼女、いや、瀬尾さんはいつも1人でいるか、少人数のグループに混ざっている。
    大人数で騒ぐのがあんまり好きじゃない感じの、大人しい真面目なタイプの人。
    でも髪の毛だけじゃなく、顔もそこそこ可愛い瀬尾さんは、結構注目の的。
    話しかけたいらしい人はたくさんいるけど、なかなか勇気が出せないみたいだ。
    ・・・・まあ、私もその“勇気が出せない”たくさんの人の中の1人だけど。




    今日も瀬尾さんは教授の講義を特等席で真面目に聞きつつノートを取っている。
    スカートやワンピースなどの女の子らしい恰好をしている日が多い瀬尾さん。
    今日も膝上丈の花柄ワンピースに真っ白なカーディガンを羽織って登校して来た。
    最近冷えるようになったから寒さ対策か、黒のニーハイに茶色いブーツ姿。
    いかにも男性が好みそうな格好だと思っていたら、その予想は当たっていた。
    周りの男性は講義そっちのけで瀬尾さんを見つめて、頬を緩ませていた。




    男性に人気がある瀬尾さんだけど、女性にも人気があるらしいから珍しいと思う。
    瀬尾さんと仲良くなりたいと願っている女性は少なくないし、実際私もそうだ。
    だけどやっぱり勇気が振り絞れなくて、いつも遠目に見つめているだけ・・・・。
    瀬尾さんと仲良さげに話せる人は、みんなからとったらかなり羨ましい存在だ。
    別にクールな訳でも何でもないのに、なぜかみんな、なかなか話しかけられない。
    クールとは真逆で、よく笑う、ほんわかして可愛らしい感じの女性なのに。




    あれこれ考えている内に時間がきて、今まで受けていた講義は終わってしまった。
    ノートやら筆記用具やらをまとめて片付けながら、やっぱり瀬尾さんを盗み見。
    瀬尾さんはトートバックに勉強道具をしまい、さっさと教室を出て行ってしまう。




    (今日も瀬尾さんに話しかけられなかったぁ〜・・・・)




    今日も瀬尾さんに話しかけられなかった、と思うのは、今日で何回目だろうか。
    春に瀬尾さんを見かけてから毎日思ってるんだから、何百回と思っているだろう。
    友達に講義が始まる前に今日こそは、と意気込む人がいるけど、その人も同じ。
    講義が終わってから、やっぱり今日も話しかけられなかった、と落ち込む始末だ。
    本当、なぜ大半の人がなかなか話しかけられないのか、誰もが理由を知らない。
    高嶺の花、というほどの美人でもなく、近寄りがたい雰囲気をまとってもいない。
    なのに大勢の人がただ願うだけで、彼女とは話せない・・・・とても不思議だ。




    「あ〜あ、今日も瀬尾さん行っちゃったぁ〜・・・・ほんと、移動早いなぁ〜」




    隣で机に突っ伏してそう呟いているのは、入学式当日に友達になった、志藤真冬。
    さっき言った“毎回意気込むけど話しかけられない友達”とは、真冬のことだ。
    明るい茶色に染めた髪を緩く巻いた真冬は、目がぱっちりとして大きい二重。
    中学生ぐらいの時までの私がなりたいと思っていた理想の目を持っている友達だ。




    「はぁ〜・・・・なんでいっつも話しかけられないんだろ・・・・?」



    「さっさと瀬尾さんのところに行かないからじゃない?」



    「だってぇ〜・・・・ってかアンタも話しかけられない人の1人じゃん!」



    「そりゃそうだけど・・・・私は今のままで十分だから」



    「えぇ〜?この間『1回でいいから話してみたい』って言ってたじゃ〜ん」




    あはははは、と笑う真冬は、名前通り真冬の1月生まれなのに、太陽みたいだ。
    笑顔と同じように性格も明るくて、入学式の時は真冬から話しかけてきてくれた。
    住んでいる家もそれなりに近いから、よくお互いの家を行き来したりする仲だ。




    「ところでさ、もうご飯の時間だよ?今日はどこで食べる?」




    私たちが通っているこの大学の敷地内には、食事が出来る場所が4カ所もある。
    生徒数が多いため、自然と食事をする広い場所がたくさん必要になるからだ。
    和食、洋食、イタリアン、カフェのスペースがあり、利用する生徒も教員も多い。
    私も真冬も安くて美味しいのをいいことに、毎日それらの場所で食事をする。




    「昨日は和食だったし・・・・今日はイタリアンが食べたいなー」



    「おおっ、いいねぇ♪じゃあイタリアン食べよー!」




    ショルダーバックを肩にかけ、真冬と2人で並んでイタリアンの場所へと向かう。
    今年の春に入学したばっかりだけど、もう10月だ、大体の場所はもう覚えた。
    ましてや春から何度も通っている場所だから、真冬も私も間違える訳がない。
    今日はトマトとナスのパスタを食べようなどと思いながら、騒がしい廊下を進む。




    「・・・・・あれ?」




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■21662 / ResNo.1)  永遠の願い 2
□投稿者/ あんず 一般♪(2回)-(2012/10/10(Wed) 22:20:41)





    「ひよ〜、どうかした?」




    ひよ、というのはみんなの私に対する呼び名だ、私の名前が宇治原日和だから。
    他には日和、と呼び捨てにする人も、ひぃちゃん、と呼んでくれる人もいる。




    「・・・・・」



    「ひよってば、ねえ、どうしたの?」




    数歩先をご機嫌な様子で歩いていた真冬が、立ち止まる私の近くまで戻ってきた。
    私は大きな窓の外に視線を合わせたまま、そこから一歩も動けなくなっていた。
    不審に思ったらしい真冬は私の隣に来ると、私の視線の先に自分の視線を向けた。




    「あれ・・・・ねえ、あれって瀬尾さん?・・・・と、誰だろ」




    そう、私と真冬の視線の先にいたのは、瀬尾さんと、もう1人の知らない女性。
    大学の敷地内にいるんだから、きっと同じ大学に通っている学生の1人だと思う。
    でも名前も知らないし見たこともないから、違う学部の人か、先輩か・・・・。
    とりあえず、160センチぐらいの瀬尾さんと大差ない背丈の女性が一緒にいた。
    何かを話しているようだけど、何しろ外での会話だ、全然聞くことが出来ない。
    窓を開けて気付かれるのは嫌なので、頑張って口の動きを読み取ろうとしてみる。
    ・・・・って、私も(真冬も)、2人でこそこそと何をやっているのだろうか。




    「・・・・真冬、行こ」



    「待って!・・・・気になるね、あの2人・・・・先輩かな?」



    「誰かは分からないけど・・・・見たことない」



    「多分この大学の関係者だよね・・・・誰だろ?」




    見知らぬ女性は瀬尾さんと同じ黒髪を、茶色いバレッタで後ろにまとめていた。
    彼女の髪の毛も綺麗だと思うけど、やっぱり瀬尾さんの髪の毛には負けると思う。
    白いブラウスに紺のフレアスカート、黒いレギンスに茶色いパンプスという姿。
    顔は横顔しか分からないけど、可愛いというよりは美人という系統に入る。




    「あの人と恰好が似てるんだけど・・・・」




    そう言う真冬を見れば、彼女は白い七分袖のトップスに茶色いフレアスカートだ。
    まあジージャンを羽織っているから、あの人よりも数段カジュアル風だけど。
    なぜか少しショックを受けたような顔をしている真冬は、つくづく不思議な人だ。
    今までも突拍子もないことを言ったりやったりしては笑わせてくれている。




    「あー・・・・そうだね?」



    「まあいいけど・・・・多分読んでる雑誌一緒だよ、あの人」




    真冬に向けていた視線を窓の外に戻すと、瀬尾さんと女性はまだ一緒にいる。
    でも、楽しそうに話しているようには見えない、喧嘩をしているように見える。
    それは真冬から見ても同じなようで、少し心配そうに2人を眺め続けている。
    大声で怒鳴りあってはいないだろうだけど、明らかにいい感じではない様子だ。
    相手の女性は眉間に微かにしわを寄せ、何だか悲しげな感じの顔をしている。
    それに対し瀬尾さんは全く動じていないみたいで、淡々としている様子に見える。




    「やっぱりここからだと何を言ってるか全然分からないね」



    「うん・・・・・大丈夫かな、瀬尾さん」



    「大丈夫だと思うよ?だからさ、ほら、お昼ご飯行こ」




    未だに心配そうに眺める真冬の腕を引っ張り、騒がしい廊下を再び歩き始める。
    ずっと眺めていたってキリがないし、何しろ私は結構お腹が減っているのだ。
    他人の様子を覗き見して心配をするよりも、まずはこの空腹をどうにしかしたい。




    「も〜、お腹が減ったからって・・・・・」




    最初は引きずられるように歩いていた真冬だったけど、最終的には元通り。
    逆に私の手首を掴んでぐいぐい進むようになってしまって、立場が逆転した。
    2人とも瀬尾さんともう1人の女性のことは、食事をするなり忘れてしまった。
    私はトマトとナスのパスタとティラミスを、真冬はランチセットを注文した。
    大学側が提供してくれる食事は、4カ所全てが安くて、美味しくて、最高。
    2人とも空腹だったというのもあるけど、あっという間に食べ終わってしまった。




    「ふう〜・・・・お腹いっぱい♪あ、ひよは次もあるんじゃない?」



    「うん、次で最後ー・・・・真冬はもう終わりだっけ?」



    「今日はさっきので終わりだよー、夕方からバイト!」



    「そっか、頑張ってね!」



    「ありがと〜」




    しばらく空になったお皿を前に話し込んで、講義が始まる15分前に別れた。
    真冬は自宅の近くの居酒屋で週に数回、夕方から夜までバイトをしている。
    そこには何度か行ったけど、アットホームな雰囲気で、店員の人柄もよかった。
    料理も手頃な値段で美味しく、お酒のバリエーションも豊富で楽しかった。




    真冬と別れた後、1人で次の講義が行われる教室へと向かった、最後の講義だ。
    これが終わったら私も家に帰って、真冬同様、夕方からバイトが待っている。
    私のバイト先はレストランで、そこのホールスタッフとして働いている。
    厨房スタッフの人も同じホールスタッフの人も仲が良くて、時々飲みに行く仲だ。




    (そういえば最近飲みに行ってないから、久しぶりに行きたいなあ・・・・)




    確か一昨日のバイトの時、新しいアルバイトが入るっていう話を聞かされた。
    でも店長は何も言ってなかったし、今までにも思わせぶりなことはあった。
    今回も前例通り、先輩がアルバイトの面接に鉢合わせたのがきっかけだった。
    前もそういう話になってどきどきしていたけど、結局入ってこなかった。
    店長の真澄さんはどこからそんな話が?、って言ってすごい笑ってたけど。




    帰ってからのことを考えながら教室に入ると、既に定位置に座っている瀬尾さん。
    もう大体の人が席に着いていて、私も半分より後ろの方の席に座って準備する。
    途中で同じ学部の子が来たから隣の席に誘って、授業内容について話をしていた。
    その子は田辺玲、ベリーショートのダークブラウンの髪で、スポーティな子だ。
    サークルも女子サッカーのサークルに所属していて、この間大会に出場した。
    1年生にしてレギュラーでフル出場し、チームメイトや監督から信頼されている。




    「お、日和久しぶりじゃん!元気だった?」



    「久しぶり〜、元気にしてたよ!玲は?」



    「あたし?あたしは・・・・見てわかるでしょ?」



    綺麗に並んだ真っ白い歯に少し黒めの肌でスレンダーな玲は、とても健康的だ。
    次の講義で最後だという玲は、今日も夕方からサークルの練習に参加するという。
    サッカーが大好きで小学生の頃から続けてきたという玲は、かなり楽しそうだ。
    元々話し上手の玲の話に引き込まれていると、この講義の担当教授がやって来た。
    この教授の講義が1番好きだ、女性の教授なんだけど、講義が分かりやすい。
    講義が分かりやすく親しみやすいという理由で、多くの生徒に慕われる教授だ。
    見た目は白髪交じりの可愛らしいおばあさん、っていう感じで、実際お茶目。
    たまに講義をせずにパーティーなんかをしたりするから、余計に構内の人気者だ。




    瀬尾さんを見ると、いつもの場所で、バインダーのルーズリーフを眺めていた。
    彼女は勉強熱心らしく、よく何かの本や今までの講義のノートを見たりする。
    瀬尾さんと割とよく話しているのを見かける人が、彼女は頭がいいと言っていた。
    分からないところがあって尋ねても、答えが返ってこなかったことはない、と。
    それにいろんなことを知っているらしく、話していても飽きないとも言っていた。




    「では、今日の講義を始めますねぇ〜」




    いつもののんびりした口調で、おばあちゃん教授による90分の講義が始まった。




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