ビアンエッセイ♪

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貴女の官能的なビアンエッセイやノベル
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■21251 / 親記事)  Love Blue
□投稿者/ オレンジ 一般♪(1回)-(2009/02/03(Tue) 09:29:02)
    運命的に出会って、
    劇的に恋をして。




    必然的にそれは永遠の片想いだった。




    あの日、振り払った訳を君はきっと誤解しているよ。




    息をする余裕さえなかったんだ。










    (携帯)
引用返信/返信



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■21245 / 親記事)  罪愛
□投稿者/ 永遠 一般♪(1回)-(2009/01/24(Sat) 23:15:32)
    2009/01/24(Sat) 23:51:15 編集(投稿者)
    2009/01/24(Sat) 23:39:53 編集(投稿者)

    大好き…ただの片想いなはずだった…


    ずっと大好きだった…

    気づいたらもぅ貴女しか見れなくなっていた


    高校1年生。

    玲嘉(レイカ)と沙夜(サヨ)は同じクラスで部活も一緒で
    どんな時も一緒にいるほど仲が良かった

    誰もが羨むほどの親友。

    そのはずだった…

    ただ沙夜は玲嘉の事を友達だとは一瞬でも思った事はなかった

    沙夜は玲嘉を愛していた

    でも沙夜には告白する勇気もなく親友と言う位置につくことが最大限の努力だった

    「沙夜〜!そろそろ帰ろっ」

    いつものようにクラスの友達達と下校に残って喋っておチャラけている沙夜に玲嘉はしびれをきらして少しキツ目に話しかけた

    「ごめんっ、ちょっとまって!」

    怒っているのか玲嘉は先に歩き出してしまっていた

    それをあわてて追い掛ける沙夜

    周りの友達はいつもの事なので笑って見送った

    「ねぇ…玲嘉?」

    「……。」

    返事をしない玲嘉に沙夜はムっとした

    「ねぇってばっ!!返事してよ」

    「なによ」

    次の返事は待つ事もなく一瞬で返ってきた

    それにおじ気づいたのか玲嘉も黙りこんでしまった

    そのまま気まずい雰囲気のまま、玲嘉の家に着いてしまっていた

    少し黙ったまま立ち止まる2人

    その沈黙を破ったのは沙夜の言葉だった

    「今日…うちに寄って行く?」

    玲嘉は小さくうなずいた

    そのまま2人は軽く言葉をかわしながらも気まずいままだった

    そんな状況に沙夜はだんだんイラつきと悲しさを覚えた

    「玲嘉、ごめん。」

    ベットの上でくつろいでいた玲嘉の横に行き沙夜はいいずらそうに謝罪の言葉を伝えた


引用返信/返信

▽[全レス3件(ResNo.1-3 表示)]
■21246 / ResNo.1)  罪愛 続き2
□投稿者/ 永遠 一般♪(2回)-(2009/01/25(Sun) 00:27:52)
    2009/01/25(Sun) 00:30:55 編集(投稿者)

    「…いいよ。」

    さすがの玲嘉もそろそろ限界を感じていたのか
    すぐに沙夜を許した

    その言葉に安心したのか沙夜は、よかった〜と玲嘉を抱き締めた

    玲嘉は特に何も考えていなかったが甘えてくる沙夜を可愛く思い優しく頭を撫でた

    少しの間じっとその手のぬくもりを堪能していた沙夜だったが

    どんどん自分の気持ちが膨らんでいくのがわかった

    (触りたい…。)

    玲嘉は大切な友達

    そんな事は100も承知だった
    だけど自分の奥底に押し込めている感情は留まることなく溢れかえろうとしていた

    ほんの少しのチャレンジ

    沙夜は玲嘉を抱き締める腕を少し強くした

    …反応しない

    少し身体を離して見つめてみた

    …そのまま見返してきた

    少し顔を近付けてみる

    …嫌がらない

    (もう、ダメだ)

    沙夜はそのまま身体のすべての部分に力を入れて

    自分の唇と玲嘉の唇を重ね合わせた

    ほんの一瞬。

    玲嘉は…何が起こったのかわからずキョトンとしていた

    その姿を見て止まることなく
    もう一度、今度は強く…激しく唇が重なった

    さすがに玲嘉も驚いて
    沙夜を離そうと両手で強く押したが

    それよりも強い力で沙夜は向かってきた

    「…ふっ…ん」

    沙夜の舌が玲嘉の口内を犯す

    高校1年とは思えないほどの舌使いでつい、玲嘉は声を漏らした

    今起こっている事にすら必死なのに沙夜の右手は玲嘉の胸でよからぬ動きをしていた

    不意に唇が離れたとき
    玲嘉は拒絶の言葉を吐いた

    「ちょッッ!!やめてよ!沙夜!?」

    だがその言葉の返しは予測出来ないものだった

    「大好き…」

    消えてしまうかのように小さな声だった

    だけど確かに大好きだと…そう玲嘉の耳に響いた

    「…沙夜?」

    とたんに沙夜は動きを止めた

    「ごめんなさい」

    沙夜の瞳からはたくさんの雫が流れていた

    驚いたのに、嫌だったのに、怖かったのに…

    玲嘉は指で沙夜の涙をすくっていた

    その間、何度も何度も何度も沙夜は誤り続けていた

    「もぅいいよ」

    そういっても沙夜は首を振り誤り続けた

    そんな沙夜を強く強く抱き締めた

    驚く沙夜

    「もぅいいってば!沙夜だから許してあげる。」

    「…え?」

    その言葉を沙夜はまったく理解出来なかった

    「だから、沙夜にならされてもいいって!!」

    沙夜の瞳からはさっきとは別の涙が出ていた

    次は、大好きだよっと何度も何度も何度も伝えていた

    そしてもう一度…おそるおそる唇を重ねていった

    その舌の動きは身体のしんをうずかせるのは変わらなかったが
    さっきの何倍も優しかった

    「んっ…ふ…んん…っ」

    そのせいか、玲嘉の身体にはさっき何倍もの変化があらわれていた

    まるで別人かのように優しい触り方で服の上から胸の膨らみを焦らすように揉み解していった

    そのもどかしい動きに
    たまらず玲嘉は声を漏らしていった



    (携帯)
引用返信/返信
■21247 / ResNo.2)  罪愛 続き3
□投稿者/ 永遠 一般♪(1回)-(2009/01/26(Mon) 14:01:40)
    2009/02/12(Thu) 23:06:47 編集(投稿者)

    玲嘉は自分の身体が沙夜を求めだしているのが下半身の熱さと胸の鼓動で気付いていた

    だが不器用な玲嘉はそれを伝える方法もなくただ抵抗しない事が唯一の気持ちの表現だった

    沙夜はそんな玲嘉にたまに不安になり度々、大丈夫?とうかがった

    そんな状態でも確実に2人の息は荒くなっていった

    我慢できない

    その感情はいつしか2人の感情になっていた

    沙夜の熱く火照った指は玲嘉の胸の尖りへと当てられ

    優しい動きをする時もあれば頭の先までしびれるような激しく熱い動きになったりするため

    快感の波が絶えず続いた

    それだけでも玲嘉の下半身を潤すには充分の快感だったが

    沙夜の舌は玲嘉の口内から次はもう一方の胸の尖りへと移り

    その快感は玲嘉の想像を大きく上回った

    「…あっ…ん……ぁあっ」

    「…玲嘉…気持ちいい…?」

    玲嘉は喘ぎながらも大きく頷いた

    その返事に沙夜は嬉しくなったのかさっきよりも強く玲嘉に愛撫した

    「んんっ…やっ……っ」

    玲嘉の甘ったるい鼻に掛かった喘ぎ声は沙夜の理性をどんどん奪っていった

    「下…脱がしていい?」

    その質問に玲嘉はきょどった

    「え!ちょっとまってっ!」

    「ごめん、でもちゃんとしてあけたいから…玲嘉初めてでしょ?
    少しでも痛くないようにしたいから…」

    そう言って沙夜は下着に手をかけた

    玲嘉は次は何の抵抗もしなかったが羞恥心から両手で赤くなった顔を隠した

    下着を脱がし足を開き…

    目の前に見たものは

    沙夜が恋い焦がれ求め続けた光景だった

    そして視線を少し上に向ければ顔赤くし、他の誰でもなく自分に反応する愛する人

    沙夜はすべてを自分に刻みこむように息を飲んだ



    (携帯)
引用返信/返信
■21248 / ResNo.3)  罪愛 続き4
□投稿者/ 永遠 一般♪(2回)-(2009/01/27(Tue) 22:18:51)
    2009/02/12(Thu) 23:07:37 編集(投稿者)

    そして沙夜は玲嘉の手を優しく包み顔から離して玲嘉の少し潤んだ瞳を見つめた

    「玲嘉愛してる。」

    玲嘉は一瞬何を言われたのか理解出来なかったが

    その言葉の意味がわかった時、今まで感じた事のない胸の苦しみと熱さを感じた

    そしてその感情は今までのどんなものよりも、心地よいものだった

    玲嘉は返事の変わりに沙夜の身体を力いっぱい抱き締めた

    心の中で、自分もそうだと強く思ったが

    恥ずかしさからか変なプライドからかそれをいうことはなかったが確かにその気持ちは沙夜へと伝わっていた

    「玲嘉…入れていい?
    嫌ならいいんだよ?」

    玲嘉はほんの少しも迷う事なく答えた

    「うん。………入れて…」

    そう沙夜に微笑みかけた

    そして目を閉じ覚悟を決めた

    そんな玲嘉を沙夜はぎゅっっと抱き締め優しいキスをした

    ほんの触れるだけのキスを…

    そして玲嘉のまだ誰にも見せた事もない大切なその場所へと

    利き手の中指をゆっくり入れていった

    「…いっ…!!」

    じわじわとくる異物感と痛みに玲嘉は少し顔を歪めた

    それでも必至に沙夜を受けとめる玲嘉

    そんな様子に沙夜は心から嬉しかった

    本当に大好きだよと…幸せだと…そう深く深く感じる事ができた

    そして沙夜はゆっくりゆっくり指を動かしていった

    その快感は玲嘉の理性すべてを奪うものだった

    沙夜のひとつひとつの動きが玲嘉を狂わしていった

    「あっ…や…んん……っ…ぁあ…ぁん…っっ…」

    大きくなった喘ぎ声は部屋中を響かした

    響いた声は玲嘉自身の耳にも響き、その甘ったるい声に恥ずかしさがつのるばかりだった

    目の前の沙夜を見ると
    沙夜も感じているのか

    恍惚とした表情をしていた

    玲嘉その表情を愛しいとそう感じた

    あぁ…いつの間にか自分はこんなにもこの人が大切になっていたんだと、そう実感する事ができた

    そんな事を思っている間にも
    玲嘉は自分の身体がどんどん快感に溺れていくのがわかった

    「んん…やぁ…っん……っ」

    「玲嘉……」

    「さっ…沙夜ぉ…」

    何度も何度もお互いに名前を呼びあった

    その間にも玲嘉の身体は確実に快感の渦へとのみこまれていった

    どこまでも溢れだす蜜に沙夜の指が動くたびに卑猥な音が響いた

    そしてそれはベットの布団に大きなシミを作るほどだった

    初めてする行為でも本能がそうさせているのか玲嘉の腰はくねり動いていた

    その行動に沙夜もさらに興奮をまし激しく玲嘉を攻めたてた

    「ああぁっ!…激し…んん…あっ…あっ…」

    玲嘉の子宮は何かを感じだしていた

    「な…なにか…っん…くる…」

    それを聞いた沙夜は更に強く玲嘉を攻めた

    「……!!!!…んっ…あっ…ぁ…んやーーああぁ!」

    玲嘉は、はてた

    初めてイクと言う感覚に襲われた玲嘉は目の前が真っ白になり
    一瞬意識を手放したような感覚になった

    「玲嘉…?大丈夫?」

    「ん…うん」

    「ねぇ、玲嘉?」

    「何?」

    少し沙夜は顔を赤くして迷った末いいにくそうに言った

    「……玲嘉…大好きだよ。
    これからもずっと一緒にいてくれる…?」

    まだ息が荒い玲嘉

    疲れ切った顔をしていた

    それでも沙夜を力いっぱい抱き締め、答えた

    「当たり前でしょ!」



    (携帯)
完結!
引用返信/返信

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■21231 / 親記事)  ●ビートポスト●
□投稿者/ 陣・゙ 一般♪(1回)-(2009/01/15(Thu) 06:07:18)
    薄暗い店内にビートの効いた曲が流れる。

    ねむいな…

    甘ったるい香りのアロマが焚かれた空間。永遠に一定のリズムを刻む音楽のせいで彼女は睡魔から抜け出せずにいた。


    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス1件(ResNo.1-1 表示)]
■21234 / ResNo.1)  
□投稿者/ 陣 一般♪(1回)-(2009/01/17(Sat) 01:03:01)
    東京都内某所。此処は古きよき時代の匂いを残した町並み。セレクトショップや古着屋、バー、居酒屋などが狭い道にひしめき合って活気に溢れていた。
    裏路地を行くとそこは、バンドマンや役者の卵、駆け出しのクリエーターが夢を追いかけ此処にはそんな人間が多く住んでいる町だ。


    (携帯)
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■21191 / 親記事)  ラストスマイルはもう響かない
□投稿者/ 香月 一般♪(1回)-(2008/12/06(Sat) 01:40:25)
    はじめまして。香月といいます。
    物書き初心者なので、乱文何卒ご了承下さい。
    読んでいただけましたら、無上の喜び♪♪
    少しずつアップしていきます。





    ラストスマイルはもう響かない






    ――最後は笑って別れたいっていう意味だね――

    そういえば昔誰かがそう言っていた。周りが呆れる程毎日聴いていたあの曲。大好きなあの人がよく歌っていた悲しい曲を聴く度に亜輝は涙をこぼす日々。別れは亜輝にとってあまりにも辛すぎる現実であった。だからあの時笑って別れることはできなかった。
    あれから3年の月日が流れ―――

    “亜輝?ご飯食べないの?”
    心配そうに覗き込む莉那。亜輝は何も言わずにうなずいた。
    “食べないと倒れるよ。明日も仕事なんだから”
    疲れきった亜輝の顔を見据えながら茶碗と箸を差し出す。食事に手を出さないのは、仕事がきついだけではないという事を莉那は分かっていた。
    莉那はため息をつきながら再び口を開いた。
    “以前からずっとあんたに言ってきてるけど、今の仕事はあんたにはもったいないよ。そんなにしんどいならもう、辞めたら?”
    “・・・うん”
    気のない返事が一つ返ってきた。今の仕事は収入がいい上に、軌道に乗ってきている。
    その上に、部署は違うが大好きな「あの人」と同じ会社にいる。一つ同じ屋根の下で働き、自分を捨てたあの人を見返してやるという思いが亜輝にとって精一杯の妥協であり、強がりでもあった。でもそんな思いは莉那には言えない。打ちひしがれていた自分を助けてくれた「恩人」を悲しませたくない。
    “とにかく食べて。じゃないと捨てるかあんたの口に無理やりねじ込むからね”
    “・・・分かった”
    しぶしぶと茶碗と箸を受け取り、ぼそぼそと食べ始めた。小動物がもそもそとエサを食べているような光景だ。莉那は再びため息をつき、立ち上がって冷蔵庫から缶ビールを取り出すと、封を開けて一気に飲んだ。




    眠りから目が覚めると、慌ただしい一日が始まる。出勤するとすぐにスタッフが亜輝のもとへと駆け寄った。
    “おはよう”
    亜輝は真っ先に挨拶をする。
    “おはようございます。店長、お金が合わないんですが・・・”
    “え?昨日私が上がる前までは合っていたはずだけど”
    差し出された現金表を受け取り、目を通した。
    “昨日のラストは・・・分かった、注意しておくよ。もうすぐピークになるから後でお金は確認しておくよ”
    “分かりました。あと少し前に社長から電話がありまして、今日の会議忘れずに参加するようにとの事でした”
    “・・・分かった。ありがとう”
    笑顔で答えた後、店長席に座り込んで書類を作成し始めた。不意にため息が漏れる。
    “店長、ため息つくと幸せが逃げていきますよ”
    笑いながらスタッフが言った。亜輝は首をかしげながらつられて笑う。
    “そうやね。そういえば他の女の子たちから聞いたんだけど、最近彼氏ができたんだって?”
    “そうなんですよ。もう嬉しくって”
    “良かったじゃない。でもうちの女の子たち彼氏いない子多いから、からかわれるんじゃ?”
    “そうなんですよー。今度店に連れてこいとか言われるし、プリクラ奪われるし・・・”
    彼女は顔を緩ませながら語る。いつも笑顔を絶やさない彼女は、お客様からの評判も良くスタッフからも好かれている。
    “店長も早くいい人見つけてくださいよー。もう若くないんだから”
    “失礼な、まだ20代なのよ私はー!”
    むくれながら亜輝が言うと、笑いながら彼女は売り場へと姿を消した。

    ――幸せ、ね・・・――

    小さく首を振り、売り場のモニターを確認しながら書類を作り始めた。

    正直、会議は憂鬱な場所にしかすぎない。成果を出さなければつるし上げにあうだけだし、成果を出せば嫉まれる上に、上司から非難の声が上がる。もっともそれはヒガミと紙一重であることは分かっているのだが。
    自由席であるにもかかわらず、毎回座る席は同じ。今日もあの人とは一番離れた場所に亜輝は座った。
    今日はバレンタインデー。前日にたくさんのクッキーを焼いて持参し、会議用のお菓子という目的で全員に配布した。あの人の手元に渡るのを確認すると、亜輝は目をそらした。
    会議は始められた。自分の前に発表する人は全員社長のお気に入りであり、どんなに成績が悪くてもお咎めなしである。
    そして発表待ちの間もずっとあの人と亜輝は目を一切見合さない。毎回同じ光景であるが、会議の空気以上に亜輝の心を重くする。
    いよいよ自分の発表の出番になった。機械のように淡々と営業報告を語る。こんな無益な会議、いっそつぶしてしまおうかという心境でいっぱいだった。
    報告が終わると、すかさず社長からの批判が飛び込んだ。
    “経費の無駄遣いが目立つ。どういう事か説明してもらおうか”
    亜輝は無表情で応じる。
    “時給の値上げによるものです。消耗品及び光熱費の消費削減は心がけておりますが、これ以上の削減は厳しいかと思います”
    “その分自分がシフトに入るか商品のロスを減らせばいい事だろう。最近やる気がないんじゃないのか?”
    その言葉に苛立ちを覚えた。ぎりぎりのラインでこなしている業務をこれ以上どうしろと言うのか。しかし反論するだけの気力はさらさらない。亜輝は表情を出さないまま言葉を吐き捨てた。
    “惰性で仕事をしていましたので”
    “ならば心を入れ替えて取り組むこと。1年で何も変わらない場合は、管理職を外す。そのつもりでいるように”
    亜輝は何も言わず手にしていたペンを机の上に放り投げ、椅子の背もたれに身をあずけた。
    社長は亜輝の態度を尻目に、他の社員に発表を続けるよう促していく。

    ――くだらない。何も分かっていないくせに――

    時おり沸き起こる笑いにも賛同することなく、無表情のままその場をやりすごす。
    かくして会議も終わり、亜輝は自分のおやつ用に作ったクッキーを、立ち上がる時に叩きつけて机の上に残したまま真っ先に部屋を飛び出した。
引用返信/返信

▽[全レス6件(ResNo.2-6 表示)]
■21198 / ResNo.2)  感想
□投稿者/ ペンペン 一般♪(1回)-(2008/12/12(Fri) 01:40:12)
    面白いです!
    続き待ってます!

    (携帯)
引用返信/返信
■21203 / ResNo.3)  Re[2]: ラストスマイルはもう響かない
□投稿者/ 香月 一般♪(3回)-(2008/12/17(Wed) 22:27:03)
    幸い雪は積もることなく、夜を迎えた。
    お気に入りの服を着て待ち合わせ場所に向かう。少し早めの出発ではあったが、待ちきれないという思いが亜輝を急きたてた。
    待ち合わせ場所に着いた。まだ来ていないだろうと思っていたが、すでに香織の姿はそこにあった。
    オレンジ色のイルミネーションが香織の姿を照らし出す。すらりとした長身に整った顔立ち、凛とした表情があまりにも綺麗で、亜輝はしばらくの間立ち止まって香織を見つめた。
    その視線に気づき、香織は振り返った。別れて以来の対面に亜輝は戸惑いを隠せず、うつむいた。
    “お疲れ。今日は仕事何時までだった?”
    淡々とした口調で問いかける。亜輝はうつむいたまま小さな声で答えた。
    “会議終わってからは何も・・・”
    “そうか・・・”
    二人はゆっくりと歩き出した。周りは恋人同士や家族連れでにぎわっている。空は晴れていて、十六夜の月が下界をやわらかく照らし出す。
    “どこに行く?”
    “どこでもいいよ。香織さんは?”
    “飲める所ならどこでもいいよ”
    会話が途切れた。二人きりでいるのにお互い顔を見合さない。時々吹く風はとても冷たく、二人の体を少しずつ冷やしていく。
    “寒いね”
    香織がつぶやくように言った。亜輝は、うん・・・と二つ返事で答えた。
    数年前は、いつも亜輝が香織の後ろをついて歩いていた。
    今は二人肩を並べて歩いている。ほんの少し亜輝の中に何か期待めいた感情が湧き上がった。が、すぐにそれを打ち消して、香織との距離を少しだけ遠ざけた。
    たどり着いた場所は、篝火が点る居酒屋だった。店内に入ると若い女性店員が現れ、二人を個室の座敷へ通した。
    扉を閉めると圧迫感を覚えるほど窮屈な場所で、亜輝は荷物を足元に置き、なるべく香織に触れないように端っこにつめた。
    香織は上着を脱ぎ、膝の上にかけてテーブルの上にあるメニューを取った。店内はストーブが焚いてあり、ほどよく暖かい。亜輝も上着を脱いで荷物の上に置いた。
    二人は先に飲み物を注文した。香織はビール、亜輝はカクテル。初めて一緒に飲みに行った時に頼んだものと同じである。
    テーブルに飲み物が届くと、二人はカチンとグラスを鳴らした。香織はそれを一気にあおり、亜輝はちびちびと飲み始めた。
    互いに話を切り出すことなく、ただ時間だけが過ぎていく。
    亜輝は何を話していいのか分からなかった。隣で黙り続けている香織の様子が気になり、恐る恐る香織を見た。
    香織は自分の腕を組むように抱きしめている。そして亜輝の視線が自分に注がれていることを知り、ぽつりと言った。
    “寒いよ・・・”
    亜輝は首を傾げた。寒さを感じるような温度ではない。体調でも悪いのかな・・・と思い自分の上着で香織を包んだ。
    “大丈夫?”
    香織は答えなかった。亜輝は振り払われるのを覚悟しておずおずと香織の腕に触れた。嫌がる様子はないことを確認すると、上着の上からそっと撫でた。
    “体、悪いの?”
    “悪くない”
    そっけない返事が返ってきた。運ばれてきた料理はすべてたいらげられている。
    顔色も悪くない。だがよく見てみるとアンニュイな表情を浮かべているように感じた。
    “違うお店、行く?”
    “・・・うん”
    香織はグラスに残っているビールを飲み干して、ゆっくりと立ち上がった。
    亜輝も立ち上がり、香織の後ろに続いて個室を出るとそのままレジに向かい、会計を済ませて店を出た。
引用返信/返信
■21206 / ResNo.4)  Re[3]: ラストスマイルはもう響かない
□投稿者/ 香月 一般♪(4回)-(2008/12/28(Sun) 00:54:19)
    先へと進む香織の後ろを小走りで亜輝はついていく。たどり着いた先はカラオケだった。
    受付を済ませ、部屋に向かって歩いた。場所は階段を上って2階の奥の部屋。平日のわりにたくさんの利用客がいたが、幸いにぎやかな団体から離れた静かな所の部屋にあてがわれた。
    部屋に入るとドアを閉め、香織はすぐに照明を落とした。
    亜輝は内線で飲み物を注文すると、すぐにマイクとリモコンを香織に渡し、テーブルをはさんだ向かい側の椅子に腰を下ろした。
    “先に歌いなよ”
    香織はリモコンを亜輝につきつけた。亜輝は首を横に振ってリモコンを返したが、香織はそれを聞き入れなかった。
    仕方なく先に歌うことにした。去年流行った映画の挿入歌を入力して、マイクを握って歌い始めた。
    香織は3人がけのソファに横たわり、黙って亜輝の高く澄んだ歌声を聴いていた。
    久々に香織の前で歌う事に緊張感をおぼえ、やや震え声になる。香織は無表情のままである。
    歌の途中で飲み物が運ばれてきた。あまりお酒を飲んでいなかった亜輝は間奏の時にグラス半分のカクテルを飲み込んで勢いをつけて、やっとの思いで最後まで歌いきった。
    香織も続いて曲を入れ、歌い始めた。昔と変わらない、低く綺麗な声で歌うバラードを亜輝はじっと聴いていた。
    3曲目は亜輝が歌い、その後曲は途切れた。
    “歌わないの?”
    亜輝の問いかけには答えなかった。香織はしばらく携帯をいじっていたが、テーブルの上にそれを置くと亜輝を見つめた。
    “誰かここに呼んでもいい?”
    その言葉を投げかけられた亜輝はうつむいた。やっぱり私といるのはつまらないのだ・・・と思ったが、香織の提案に同意つもりはまったくなかった。
    亜輝は首を横に振ると香織は黙って亜輝を見つめ続け、相手が顔を上げる機会を待っていた。
    しばらくして、ようやく顔を上げた。そんな亜輝に対して、香織は隣に来るよう手招きをした。
    躊躇いながらゆっくりとソファに歩み寄り、少し間を空けて香織の隣に腰を下ろした。
    “どうして呼んだらいけないの?”
    香織は腕を亜輝の後ろに回した。しかし直接触れず、ソファの背もたれに腕を乗せて亜輝を囲い込むような形で、体を斜めに動かした。
    亜輝は動揺を隠すように顔をそむけ、震える声で答えた。
    “・・・私、香織さんと二人でいたいから”
    “どうして?”
    自分を見る香織の視線が気になり、亜輝は香織を見た。
    二人の目が合った。まっすぐ香織に見つめられていることがたまらなく恥ずかしくなり、亜輝は先に目をそらした。
    “どうして二人でいたいの?”
    亜輝の横顔に質問を再び投げかけた。その時、自分の奥底に今まで閉じ込めていたものが
    溢れて露になり、目を閉じて重い口を開けた。
    “迷惑・・・かもしれないけど、私・・・やっぱり香織さんのことが・・・好き”
    消え入りそうな声で言い終えると、思わず亜輝は香織の胸に顔を埋めた。
    するとすかさず香織は亜輝の体を包み、強く抱きしめた。亜輝も腕を香織の背中に回し、しがみついて繰り返し香織の名前を呼び続けた。
    次第に息苦しくなり、亜輝はそっと体を離して息をつこうとするが、その暇を与えることなく香織はすぐに顔を近づけて亜輝の唇にそっと自分の唇を重ねた。
    軽く触れるだけのキスから少しずつ深くなり、気づけばお互いの舌を絡ませていた。
    亜輝は小刻みに震え、その体から力が少しずつ抜けていく。香織は唇を離してそっと亜輝の体を押し倒した。
    香織は亜輝の胸元のリボンをほどき服の中に手を差し入れると、体をやさしく撫で始めた。
    亜輝の口から吐息がもれる。香織はさらにブラジャーのホックをはずし、胸の先を指先で転がし始めた。
    “あ・・・っ”
    小さな悲鳴を上げ、息が荒くなる。香織はその声を消すように再びキスをする。
    そして唇を重ねたまま愛撫していた手を下に伸ばし、スカートの中に手を入れる。太ももに指先を這わせると、ビクッと体をすくませた。そこが感じる所であることが分かると執拗に愛撫する。
    与えられる快楽と口の自由を奪われる苦しみで、亜輝の目に涙が滲む。それを見た香織は
    空いている手で亜輝の長い髪を撫でた。
    “んん・・・っ”
    亜輝の中から少しずつ理性が薄れていく。
    閉じていた足がほんの少し開いた。香織はすぐに手を動かし、下着の上から亜輝の割れ目をなぞる。すでにそこは濡れていたが、さらに指先でくすぐるようにゆっくりと撫でた。
    耐えられなくなり、首を軽く振って香織の唇を離してあえぐ。
    “ああ・・・っ!あっ・・・”
    香織の指使いが激しくなり、亜輝は香織の肩をつかんで身悶える。
    “香織さん、香織さ・・・っ”
    荒い息をつきながら必死に訴える亜輝の顔をしばらく見つめ、愛撫する手を止めた。
    ようやく乱れた息を整えることができ、ぐったりとソファの上に横たわる。香織は再び亜輝の髪を撫でた。
    “続きは後で。一緒に私の家に帰ろう”
    そう言うと亜輝の手を取り、体を起こした。亜輝は小さくうなずいて服を直そうとしたが、香織がすぐに手を伸ばして元通りに直してくれた。
引用返信/返信
■21207 / ResNo.5)  Re[2]ありがとうございます
□投稿者/ 香月 一般♪(5回)-(2008/12/28(Sun) 01:09:06)
    かなりマイペースですが、頑張って書いていきます!
    どうぞ香織と亜輝のゆくえを見守ってやって下さいm(--)m
引用返信/返信
■21210 / ResNo.6)  Re[4]: ラストスマイルはもう響かない
□投稿者/ 香月 一般♪(6回)-(2008/12/31(Wed) 12:43:00)
    会計を済ませるため二人は階段を下りて受付カウンターに向かった。
    亜輝は香織の後ろについて歩く。二人のやりとりは誰にも見られてはいないはずなのに、すれ違う人と顔を合わせることができない。
    そんな亜輝の胸中を知らないまま香織は支払いを済ませて店を出る。亜輝の姿が後ろにいることだけを確認してただひたすら夜の町を歩いた。
    香織の家は歩いて10分程度の所にある。
    ひとまわり背が高い香織の足は速い、というよりインターバルに差があるから速くて当然である。亜輝はそれを回転数で補ってついていく。少しずつ動悸が激しくなっていくのが分かる。
    明かりは街灯のみで周囲は住宅ばかりになってきた。一本道から逸れてつきあたり手前に香織の家がある。香織はポケットから鍵を取り出して鍵穴に挿した。カチャッと乾いた音が鳴ったことを確認してドアを開けると、後ろに立っていた亜輝を手招きして中に入るよう促した。
    言われた通りに亜輝は入った。中はモダンなインテリアで、冷たすぎず柔らかすぎない印象を与える。亜輝はちょこんと部屋のすみっこに正座し、香織は上着を脱いでソファに投げた。
    “行こう”
    香織の声で亜輝は立ち上がり、一緒に2階の寝室へと向かった。
    香織は暗闇の中で着替えを済ませるとベッドにもぐりこみ、立っている亜輝の手をつかんで引き込んだ。
    目が悪い亜輝が暗闇に目が慣れた時、すぐそばに香織の顔がある事にようやく気づいた。二人の目が合った。その瞬間香織は亜輝の上にのしかかった。
    ゆっくりと香織の顔が近づき、再び亜輝の唇にキスをする。部屋の中は寒く、ベッドの中もまだ冷たい中で香織の体温はとても熱く感じた。
    亜輝は香織の首に腕を回して抱きつくと、香織は少しだけ笑った。そして亜輝の腕を外して一枚ずつ服を脱がせていった。
    全てをさらけ出した亜輝は香織の行為を受け入れていく。香織は閉じている亜輝の足を開かせ、溢れてくる蜜で指先を濡らして硬くなった部分を弄ぶ。
    腰を浮かせながら喘ぐ中で亜輝はじっと香織の目を見つめる。

    ―――あんなに私のこと嫌っていたのに・・・何故?―――

    香織は空いてる手で指を絡ませるように亜輝の手を握る。時々口からこぼれる悲鳴にも似た高い声を抑えるようにキスをする。

    ―――香織さん、どう思っているの?ただ寂しいだけなの?―――

    うっすらと涙を浮かべる亜輝の目を見つめた。しかしすぐに視線を亜輝の体に落とした。
    シーツにまで滴りそうな程濡れている亜輝の中に3本の指を一気に挿れた。
    “ふあ・・・っ!!”
    喘ぎ声が変わった。香織はなるべく奥まで届くように深く激しく突き上げる。
    完全に力が抜けて腰ががくがくと震える。これ以上何も考えることが出来なくなった。
    “や・・・ああっ!もう・・・だめ・・・っ”
    次第に亜輝の体がこわばる。香織は力をゆるめることなく攻め続けた。
    “あっ・・・あっあっ・・・あああっ!!”
    亜輝は香織の手をぎゅっと握りしめた。そして体を痙攣させてのけぞり、果てた。

    濡れた手を洗面所で洗い、乱れたベッドを軽く直して香織は亜輝の隣で横になった。
    疲れきった亜輝の顔をゆっくりと撫でて触れるだけのキスをすると、きゅっと抱きしめた。
    見た目も毅然とした雰囲気も綺麗な香織に想いを寄せる女性は大勢いるだろうし、その中に亜輝より数倍も可愛い女性もいるだろう。寂しいなんて思う筈もない。
    なのに何故私なんかを・・・
    私の気持ちを分かっていてこんな事を・・・
    不快に思っているわけではないが、香織が何を思っているのかが分からずもどかしく思う。
    “香織さん”
    思わず名前を呼んでしまった。
    “なに?”
    即座に返事が返ってきた。しかし後に続ける言葉が見つからない。
    “・・・なんでもない”
    亜輝は首を横に振り、香織の体にしがみついた。手を頭に置かれ優しく髪を撫でられる感触が心地よかった。
    “明日も仕事?”
    香織はたずねた。亜輝は小さくうなずくと、小さい子供をあやすように軽く亜輝の背中を叩いた。
    “早く寝なさい”
    そう言って亜輝の顎をつかみ、上へ向かせるとキスをした。
    “おやすみ”
    香織は再び微笑うと、それにつられてようやく亜輝も笑った。
引用返信/返信

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■21109 / 親記事)  私の転校生@
□投稿者/ 牧 一般♪(1回)-(2008/09/19(Fri) 02:43:51)
    真奈美は、最近マンネリだ。

    希望を持って地方都市の女子高の教師になって4年、

    毎日がわくわくすることなんてなんにもなかった。

    学生時代、恋人はいた。もちろん女性、年下だった。

    体育会系の真奈美は、下級生によくもてた。

    自分で言うのもなんだけれど、真面目な性格だ。正義感が強い。

    女子高の教職の道を選んだとき、女性との恋愛関係は封印した。

    学校では、生活指導担当の厳しい融通の利かない きらわれものだ。

    結婚願望ももてない、私生活も砂漠のような日々だった。

    そんなある日、理事長室に呼ばれた。

    部屋には、少年のようなショートカットの生徒が座っていた。

    背が高い、真奈美自身も女性としては高いほうだが、

    座っていても真奈美より10センチ以上背が高いことはわかる。

    無表情で、入室した真奈美にあいさつもない。

    「この子って、転校生・・・」

    と思ったとき

    理事長がようやくニコニコしながら紹介した。

    「牧 紗江さん、転校生よ」

    ははーん・・・ようやくわかった。

    普通の転校生じゃ、理事長室から担任を呼びつけるようなことしない。

    「学校の特待生ってわけね。」

    この学校では、社会貢献の一環として年間数人の特待生制度がある。

    なんらかの不遇の身におかれている生徒を迎えている。

    この子は、幼児期の体験で失語症になったという。

    「成績優秀なのよ、真奈美先生お願いね。」


    それにしても無愛想な子だわ、

    すねたような、横顔、何を考えているのか計れない、

    といきなり膝のうえに長い手がのせられた。

    「えっ」

    その時、ようやくこちらを見て、にっこり。

    「まあ、可愛い子」

    思わず、どぎまぎしてしまう。

    理事長からちょうど死角のデスクの下で、

    牧 紗江のそのしなやかな手が膝からふとももに移動していた。

    真奈美は、その手を払うことなく紗江の横顔にただ見とれていた。





引用返信/返信

▽[全レス4件(ResNo.1-4 表示)]
■21110 / ResNo.1)  Re[1]: 私の転校生A
□投稿者/ 牧 一般♪(2回)-(2008/09/19(Fri) 02:48:16)
    牧 紗江 15歳、両親は幼くして離婚し生活能力のない母親は、

    紗江を施設に預け消息を絶った。それ以来、言葉を発しなくなった。

    真奈美が理事長に命じられたことは、社会性を身につけさせることと、

    親代わりになって相談相手になること。

    実は、真奈美自身、両親を早く失い親戚に預けられて育った身の上だ。



    登校初日、6時限目が終わり、生徒の帰った教室で、紗江と真奈美は、

    2人きりで向かいあって数学の補修をしていた。

    この学校の進度に合わせなくてはならない。

    「あなたも、早くこの高校に慣れてね、私もできるだけ協力するから」

    また、あの無愛想な顔だ。不安になる。

    紗江の横に椅子を並べて教科書を開く。

    何を考えているのかわからない・・・・・

    「お願いね、先生も一生懸命あなたのためにがんばるわ」


    その時、すっと手が伸びたと思うと、真奈美のふとももにのせられた。

    「あらこの子、甘えているんだわ」

    気にしないことににして、数学の定理の解き方を丁寧に教える。

    「きゃっ・・・」

    いつの間にか太ももの付け根まで指が這ってきている、

    すっと穿くように下腹を触られた。

    「やめて・・・」声はか細いものだった。

    どうしてもその手をはらうことができない。

    するとあの美しい笑顔でじっと見つめられる。

    10歳以上年下の少女の瞳に抵抗を封じられる。

    普段、堅物といわれ嫌われ役の生活指導主任。

    私は、これからどうなるの真奈美は震えた。



    ゆっくり立ち上がった。モデル体系の長身だ。

    この子は、言葉でなく瞳で私に何かを伝える。

    私もあやつられるようにふらふら立ち上がった。

    あのやさしいほほえみで、担任の私を見下ろす。

    「その瞳、で見つめるのやめて」

    心の中で、叫ぶ・・・

    そっと、両手でブラウスの上から細い指先が胸を包み込むように触る。

    いつの間にか、足の震えが止まらない。

    無言の息遣いだけがあたりにひろがる。

引用返信/返信
■21111 / ResNo.2)  Re[1]: 私の転校生B
□投稿者/ 牧 一般♪(3回)-(2008/09/20(Sat) 13:18:01)
    牧 紗江 15歳、両親は幼くして離婚し生活能力のない母親は、

    紗江を施設に預け消息を絶った。それ以来、言葉を発しなくなった。

    真奈美が理事長に命じられたことは、社会性を身につけさせることと、親代わりに

    なって相談相手になるること。

    実は、真奈美自身、両親を早く失い親戚に預けられて育った身の上だ。

    登校初日、6時限目が終わり、生徒の帰った教室で、紗江と真奈美は、

    向かいあって数学の補修をしていた。

    この学校の進度に合わせなくてはならない。

    「あなたも、早くこの高校に慣れてね、私もできるだけ協力するから」

    また、あの無愛想な顔だ。不安になる。

    紗江の横に椅子を並べて教科書を開く。

    何を考えているのかわからない・・・・・

    「お願いね、先生も一生懸命あなたのためにがんばるわ」

    その時、すっと手が伸びたと思うと、真奈美のふとももにのせられた。

    「あらこの子、甘えているんだわ」

    気にしないことににして、数学の定理の解き方を丁寧に教える。

    「きゃっ・・・」

    いつの間にか太ももの付け根まで指が這ってきている、

    すっと穿くように下腹を触られた。

    「やめて・・・」声はか細いものだった。

    どうしてもその手をはらうことができない。

    するとあの美しい笑顔でじっと見つめられる。

    10歳以上年下の少女の瞳に抵抗を封じられる。

    普段、堅物といわれ嫌われ役の生活指導主任。

    私は、これからどうなるの真奈美は震えた。

    ゆっくり立ち上がった。モデル体系の長身だ。

    この子は、言葉でなく瞳で私に何かを伝える。

    私もあやつられるようにふらふら立ち上がった。

    あのやさしいほほえみで、担任の私を見下ろす。

    「その瞳、で見つめるのやめて」

    心の中で、叫ぶ・・・


引用返信/返信
■21112 / ResNo.3)  Re[1]: 私の転校生C
□投稿者/ 牧 一般♪(4回)-(2008/09/20(Sat) 13:21:08)
    そっと、両手でブラウスの上から細い指先が胸を包み込むように触る。

    足の震えが止まらない。

    無言の息遣いだけがあたりにひろがる。

    「あの後どうなったんだっけ?」

    紗江との補習授業の途中から記憶がはっきりしない

    「あの子の目力に支配されている」

    紗江の瞳にあやつられるように、

    立ち上がり真奈美の胸をやさしく触られた。

    学生時代、恋人から形がよいとほめられたちょっと自慢の胸。

    その後、くちびるが近づいてきた、目を閉じるとスッと離れてしまった。

    「あの時私は、なにを期待したのか」

    自己嫌悪になる。

    その後どうして、自宅へ帰ったのかよく思い出せない。

    家に帰るとすぐに、下着を替えシャワーを浴びた。

    耐えられないほどびっしょりになっていたのだ。

    翌日は、中間試験だった。

    テスト用紙を配りながらも、一番後ろの席の紗江が気になる。

    相変わらず、無愛想な顔をしているのだが。

    試験開始後、20分くらいたった時、

    視線を感じて生徒のほうを見ると、紗江のあの瞳だった。

    「何かしら」

    吸い寄せられるように、紗江の机の横に行く。

    すると顔は、テスト用紙におとしたまま、

    スッと指先が伸びると、いきなり真奈美のスカートの中に

    侵入してきた。

    「えっ、困るわ」

    でもさからえない。

    おしりの方からの侵入者は、さわさわと真奈美のゆたかなおしりを這い回り、

    やさしく前に回りこみ花園のあたりまできている。

    「どうしよう、止めないといけないわ」

    その時ふとももにヌルッとあふれ出たものがあしもとまでにつたわるのがわかった。

    ピシッとおしりを叩かれた

    顔を上げた紗江の瞳は、

    「ここまでよ」

    とても悲しい気持ちを引き擦りながら教壇にもどった。

    下着の冷たさが、よけい悲しい。

    その日も、補修授業がある。

    早く早く、補習授業までの時間がとても長く感じる。

    今日は、最初から紗江の椅子にぴったり横付けして、

    数学の定理に取り掛かる。

    しかし、来てくれない。

    どうして

    いつものように指先がきてくれない。

    時間はながれ、補習授業は終わった。

    今日は、なにもなかった。

    「何故なの・・・」

    はしたない女教師に飽きてしまったのかも、

    あの瞳に心の中を見すかされているような気がした。

    帰る仕度を終えた紗江が教室の出口で振りかえった。

    そして、

    「おいで」

    確かに瞳がそう言っている。

    小走りで紗江のところまで行くと

    あの優しい笑顔で見下ろし、真奈美の両頬を両手ではさみ、

    ひとさし指と親指が真奈美のくちびるを割り舌をつままれた。

    真奈美は、目をつむりされるがままに舌を差し出す。

    その時「がりっ」と舌をかまれた。

    全てが、夢の中でのできごとのように進行してゆく。

    気がつくと、そこに紗江はいない。

    教室にひとり取り残された真奈美は、こころから湧き上がる幸せに浸っていた。

引用返信/返信
■21205 / ResNo.4)  すごい気になりますっ
□投稿者/ 鶴 一般♪(2回)-(2008/12/24(Wed) 02:32:27)
    面白いです
    応援してますんで、続きおねがいしま〜す^^
引用返信/返信

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