■18233 / ResNo.16) |
くもりのち:03-A
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□投稿者/ 野良 一般♪(13回)-(2007/03/05(Mon) 00:12:36)
| 新しい学年に進級してから、数週間が過ぎた
私の通う瀬尾女子高等学校では、毎年この時期になると“新入生歓迎会”と称して、文化系の部活による舞台の催し物がある
参加する部活は、 軽音楽部 ダンス部 吹奏楽部
そして 私が所属している、演劇部
「………は?」
3日後に本番を控え、今日も追い込み練習。 私は当然のことながら裏方、音響担当…
……だったのだけど……
「ぶ、部長……今、なんて…?」
一瞬、 我が耳を疑った
部長を除く演劇部員も、目をぱちくりさせている
そこには、口をあんぐりと開けた相田の姿も
「だ か ら! 次の新入生歓迎会、負傷しちゃった村松の代わりにアンタが舞台に立つの。 何度も言わせないでよね」
…
……ぶっ
ぶ…ぶ…ぶっ!!!!
「舞台っ……!?」
いっそ叫んでしまいたかったが、ギリギリのところで理性が働いた
落ち着け、落ち着くんだ
部長は何か勘違いをしている!
「わ、私…どう考えたって舞台に立てるような人間じゃあないですよ」
おずおずと、遠回しに拒否の意を示した
しかし、部長の中ではすでに私を代理にすることが決定しているらしい
「容姿、衣装、役柄……村松の代わりになり得るのは、アンタしかいないの!これは部長命令よ、笠原」
分かったわね? と、有無も言わさぬ勢いで台本を突きつけられた
かなり使い込まれたであろう冊子
表紙には“村松 雅代”と書かれてある
「これから45分間、各自練習!笠原は台本のチェックをすること!!」
部長の指示を受け、それぞれ自分のポジションに移動する部員たち
そんな中 呆然と立ち尽くす私に、相田の声が掛かった
「外、行かん?」
…と
(携帯)
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