ビアンエッセイ♪

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■22371 / 親記事)  百合色のキャンパス
□投稿者/ いろ葉 一般♪(1回)-(2018/10/21(Sun) 23:06:31)
    香代子はベッドの上で自分の体をいじり続けている。部屋着のロングTシャツにショーツだけをはいていた。
    「ん・・くっ・・」
    快感が突き上げてきて声が出そうになる。
    思っているのはサークルの後輩である、二人の女の子のことだった。二人ともこの春大学生になったばかりだ。その二人が、香代子の空想の中で抱き合い、キスをしてている。
    香代子が通っているのは女子大で、所属しているのはテニスサークルだ。女子大の学内サークルだから、もちろんメンバーは女子だけだ。週に1、2回、大学近くのテニスコートでゲームを楽しんでいる。香代子が楽しんでいるのは、可愛いメンバーのテニスウェア姿の方だが。
    「うん・・お・・」
    ショーツ越しに、二つ折りにしたクッションに擦り付ける。空想の中では、下級生の一人になって自慰をしながら、もう一人に観察されている。
    恥ずかしい・・それが気持ちいい・・

引用返信/返信

▽[全レス1件(ResNo.1-1 表示)]
■22374 / ResNo.1)  Re[1]: 百合色のキャンパス
□投稿者/ いろ葉 一般♪(2回)-(2018/10/30(Tue) 00:35:16)
    香代子が自慰を覚えたのは中学生のときだったが、初めから思いのは女の子のことだった。中学からテニス部だったので、当時から、女の子がアンダースコートを脱ぐシーンを頭に焼き付けて、自慰をしたりしていた。
    (それが変だなんて思わなかった)
    中学生の頃、同級生の女子たちとは、平気で、どの女の子が可愛いだとか付き合いたいだとか、こっそり白状しあったものだった。
    高校は女子校に進んだので、同性に関心を持つ傾向にはますます拍車がかかった。
    県で一番のお嬢様学校だった。入学した途端、香代子は上級生たちに注目された。びっくりしたのは、香代子を盗撮した写真データが上級生たちの間で出回っていると知ったときだ。スカートの中を盗撮した写真データまでやり取りされていた。
引用返信/返信

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■22329 / 親記事)  すこしづつ…V-1
□投稿者/ 桃子 一般♪(44回)-(2018/07/21(Sat) 12:58:12)
    3か月後…

    ミカのお父さんは 突然「南郷君に家に来てもらいなさい」と言った。


    バイトから帰ったコウちゃんに

    「南郷さん 明日 ミカのお父さんに会うって…」

    と報告したら コウちゃんは

    「なんか…自分の時のこと 思い出しました。
     南郷さん 今夜 眠れないかもしれないですね…」

    「大丈夫だよ! 南郷さんだって 心の準備はしてたと思うし…」

    「ですよね(^^♪」

    「でね…明日なんだけど…遠出のドライブ 次回にしてもいいかな?」

    「はい(^^♪」

    「理由聞かないの?」

    「気になって ドライブどころじゃないでしょ(笑) 日曜日はミカさんとお食事会?」

    「何でわかったの? ミカに訊いた?」

    「まさか(笑)」

    「南郷さんから連絡あった?」

    「ミカさんの携帯番号は知ってますが 南郷さんと番号の交換はしてませんよ(笑)」

    「じゃ どうして?」

    「ミカさんの記念すべき日を 恭子さんが無視することはないだろうなって…
     明日は 南郷さんやご家族と過ごすだろうから…声かけるとしたら 日曜日かなって…」

    「うん…コウちゃん ごめんね…」

    「何が?」

    「友人を優先して(笑)」

    「恭子さんが そこを蔑ろにする人になったら 困ります(笑)
     早起きの予定が変わった分 今夜は 夜更かし出来ますね(^^♪」

    「ふたりの前祝い やっちゃう?」

    「いいですね(^^♪」


    食事の後 2人で ゆっくり過ごした。

    ソファに座って…窓から夜景を見ながら…

    「なんか ドキドキしてきた…」

    「うん」

    「コウちゃんが ウチに来てくれた時だって ここまではドキドキはしなかったのに…」

    「そうなんですか?」

    「うん(^^♪」

    「どうして?」

    「だって…あの時 コウちゃん 電話で 大丈夫 って言ってくれたでしょ…
     それと…恭子さん 一人で泣かせるわけにはいかない って…だから…安心してた…」

    「覚えててくれたんですか…」

    コウちゃんは 少しはにかんだ。

    「バカ…忘れるわけないじゃない …」

    コウちゃんの胸に顔を埋めた。

    「コウちゃん…」

    「はい」

    「あたし あれから ひとりで泣いてないよ…
     うれし泣きはあるけど(笑) あの時のような涙は流してない…」

    コウちゃんは 黙って私の髪を撫でている。

    「ねぇ…コウちゃんは?」

    「ん?」

    「1人で泣いてない?」

    「泣いてないっすよ(^^♪ いつも 隣に 大好きな人が居るから…」

    「うん…」

    コウちゃんが言ってくれた「大好き」のひとことが 嬉しかった。

引用返信/返信

▽[全レス27件(ResNo.23-27 表示)]
■22352 / ResNo.23)  すこしづつ…V-24
□投稿者/ 桃子 ちょと常連(67回)-(2018/07/21(Sat) 22:47:41)
    目が覚めた時 ベッドに コウちゃんの姿は無かった。

    リビングのテーブルに メモがあった。

          2度寝すると 起きられなくなるので…(笑) 大学に行きます。
         授業の後は『駅裏』です。
         帰宅時間は7時半頃です。
         恭子さん ずっと忙しかったから 今日はゆっくりした休日になりますように…


    コウちゃんは 予定時間通りに帰ってきた。


    食事中

    「昨日 ミカに 『夫婦のことは夫婦で…』 って言われて… ウチの場合 どっちが妻なのかなって思っちゃた…
     ジュエリーショップの店員さんは コウちゃんのこと 『ステキなご主人』 って言うし…
     やっぱり あたしが奥さんなのかな?」

    と切り出した。

    「自分は 奥さんの掌の上で転がされているダンナさん ってカンジですよねぇ(笑)」

    「それって かかあ天下 ってこと?」

    「そこまでは言ってませんっ(笑)」

    「案外 コウちゃんの方が亭主関白 かも(笑)」

    「それこそ そうかなぁ〜ですよ(笑)」

    「でも…あたしの方が コウちゃんに甘えてるでしょ…」

    「そんなことはないと思いますが…」


    どちらが どちらに甘えているかの結論は出なかった(笑) が どうやら 役割は決まっているらしい…


    ソファで食後のコーヒーを飲みながら コウちゃんの肩に頭を乗せた。

    「コウちゃん…」

    「はい」

    「昨日 店員さんに囁いていた内緒話 わかったよ(^^♪」

    「もう?」

    「うん…朝の洗い物をする前に 指輪 外したの‥後片付けが終わって はめようとした時…
     あれ?内側に何か書いてある!って思って…見てみたら… 『Forever』 って…」

    「まぁ…そういうことで…(^^;」

    「嬉しかった…なのに…あたし 昨夜 あんな八つ当たりして…ホントごめん…」

    「でも…そのあと 濃〜い時間を過ごしたじゃないですか(笑)」

    「バカっ…」

    「ひょっとして 今ので 今夜もお預けっすか?(笑)」

    「どうしようかな( *´艸`)」

    「ならば 実力で…(笑)」

    「えっ?」

    コウちゃんの両手が 私の頬を挟んだ。

    不意打ちだった…

    お互いの唇が離れるのに時間がかかった。
引用返信/返信
■22353 / ResNo.24)  すこしづつ…V-25
□投稿者/ 桃子 ちょと常連(68回)-(2018/07/21(Sat) 22:52:11)
    「びっくりした…」

    「キス…初めて?(笑)」

    「バカ…」

    「たまにはね(笑)」

    「うん…ねぇ コウちゃん…指輪…」

    言葉が繋がらない私に コウちゃんが話してくれた。

    「ずっと…待たせてるなぁって思ってました
     でも…恭子さん 自分にプレッシャーがかかるようなことひとことも 言わないでいてくれたから…
     ちゃんと 進路を考えることができました…
     これからも贅沢は出来ないし…社会的安定感も無いけど…それでも…」

    「コウちゃんの隣は ずっとあたしでしょ?(^^♪」

    「もちろんですっ」

    そのひとことに勝る安定なんて 何処にも無い…


引用返信/返信
■22354 / ResNo.25)  すこしづつ…V-26
□投稿者/ 桃子 ちょと常連(69回)-(2018/07/21(Sat) 23:02:10)
    翌日

    出勤した私を見て ミカは 「大丈夫だったみたいだね(^^♪」 と笑った。

    昼の休憩時間には 待ち構えていたかのように

    「いつ もらったの?」

    「えっ?」

    「ひ・だ・り…」

    「相変わらず よく見てるわねぇ(笑)」

    「そっちこそ 相変わらずポーカーフェイスで 仕事してるよねぇ(笑)」

    「もらったのは 一昨日の夜」

    「一昨日って…眉間にシワの日?( *´艸`)」

    「うん…仕事終わってから 2人でお店に行って 2人で選んだ…」

    「楽しいデートのお誘いに あんなシワ作ってたんだ(笑)」

    「シワ シワって…(>_<) だって…コウちゃん 何も言わなかったんだよ。
     仕事が終わる頃迎えに行きますってだけで…あたし 心の準備 何も出来てなかったんだから…」

    「それ…あたしに言われても‥(笑)」

    「ゴメン(^^;」

    「で…どうだった?」

    「どうって?」

    「もう?とか やっと…とか いろいろあるじゃない( *´艸`)」

    「嬉しかった…
     今までも 迷ってたわけじゃないけど…ホントにこの人と一緒に居ていいんだ…って…
     でも…同時に あたしでいいのかなぁ って…」

    「責任感じた?」

    「うん…だって コウちゃん まだ 21歳だよ…それなのに…こんな決断していいのかな…」

    「いつだったらよかったの?(笑)」

    「えっ?」

    「だって…坂本クンと恭子の差は ずっと縮まらないんだよ(笑)」

    「それはそうだけど…」

    「上手く言えないけど…あたし達は 選んでくれたパートナーに ありがとう でいいんじゃないかな?
     あとは ずっと一緒に居られるように 自分の出来ることをしていくだけでしょ!」

    「ミカも そうだった?」

    「指輪交換の時 『ちょっと待って!』 って言いそうになった(笑) で 式が終わって 披露宴が始まる
     前に 『帰っていい?』 って訊いたら…南郷君 全然慌てずに 『ひとりで帰れる?』 だって…
     それで 肩の力が抜けて(笑) 『この人とだったら大丈夫』 って…」
     
    「そっか…」

    「これが うわさの “マリッジブルー” ってやつ?( *´艸`)」

    「ちょっとタイミング ずれてるよね( *´艸`)」

    「坂本クンや南郷君が聞いたら 呆れるよね(笑)」

    「絶対 聞かせられないけどね(笑)」

    あたしの あの八つ当たりも “マリッジブルー” の一種だったのだろうか…

引用返信/返信
■22355 / ResNo.26)  すこしづつ…V-27
□投稿者/ 桃子 ちょと常連(70回)-(2018/07/21(Sat) 23:05:11)
    「いずれにせよ(笑) あたし達も 人妻 になれてよかったよねぇ(^^♪」

    「あたしは 式も入籍もないけどね( *´艸`)」

    「あたしが言うのもヘンだけど…世間には そういう夫婦 たくさんいるんじゃない?
     それに 恭子と坂本クンには “見届け人” が 大勢いるじゃない!
     恭子のご両親・マスター夫婦・坂本クンのお兄さん・お姉さん・あたしと南郷君・南郷君の兄弟夫婦…
     十分じゃない? ついでに ウチの両親も数に入れてあげて(笑)」

    「うん ほんと ミカの言う通りだね…ありがと(^o^)」

    「なんのなんの( *´艸`) さっ 午後からも もうひと踏ん張りするよ〜(笑)」



    バイトから帰ってきたコウちゃんに ミカの言葉を伝えた。

    「みんなのこと裏切らないようにしなくちゃね」

    コウちゃんが 優しい顔で言った。

引用返信/返信
■22356 / ResNo.27)  すこしづつ…V-28
□投稿者/ 桃子 ちょと常連(71回)-(2018/07/21(Sat) 23:09:48)
    「ミカさん達の 新婚旅行はいつ?」

    「来月の初め 1週間イギリスだって」

    「南国じゃないんだ(笑)」

    「水着になる勇気は無いって言ってた(笑) 博物館とか美術館巡りするみたいよ」

    「そうなんだ…」

    「ウチはどうする? ハワイとか行っちゃう?(笑)」

    「プライベートビーチで日焼け三昧しちゃいます?( *´艸`) って 恭子さん 休みは大丈夫っすか?」

    「ミカに続いて スグに休みを取るのは ちょっと無理だけど 時期をずらしてなら なんとかなる(^^♪」

    「どっか行きたいところあります?」

    「フランス ドイツ ベルギー フィンランド…スイス…アメリカ カナダ…(^^♪」

    「全部は無理っすよ(笑)」

    「あら そう?(笑)」
引用返信/返信

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■22199 / 親記事)   すこしづつ…U
□投稿者/ 桃子 一般♪(44回)-(2017/03/01(Wed) 15:22:56)
    長くなってしまったので

    新しくしました(^^♪
引用返信/返信

▽[全レス62件(ResNo.58-62 表示)]
■22324 / ResNo.58)  すこしづつ…U-56
□投稿者/ 桃子 一般♪(39回)-(2018/07/21(Sat) 11:46:08)
    「南郷さん 大丈夫だった? そんなこと言って…」

    「最初は びっくりしてた…(笑) でも…わかるって言ってくれて…
     あたし…出掛けても11時には帰るんだよ(笑)
     シンデレラよりも早いんだから!けど…さすがに…指1本も触れないっていうのは…ね(笑)
     だから 歩く時は 腕組んでる(笑) 」

    コウちゃんと腕を組んで歩くだけで嬉しかった頃を思い出した。

    「だからさっ あたし…焦る気持ちはないんだ…
     ゆっくりゆっくりしあわせになっているモデルが 目の前にいるから(笑)
     ただ…南郷君と話をしようとしない親父の態度が 腹立つんだよなぁ」



    食事会は 翌週の土曜日に決まった。

    「土曜日…おば様は?」

    ミカから打診されたのは 水曜日だった。

    「留守番(笑) ちょっとムクれてるけど… 」

    「おじ様と一緒は無理かな?」

    「そんなことない! むしろ 喜んで来ると思うけど…いいの?」

    「うん…実は…ウチの母が 恭子のご両親に会いたいって言いだして…厚かましくて ごめん…」

    「そんなの 全然 気にしないで! コウちゃんに 『腕によりをかけるように』 言っておくから(笑)」

    「“ウチの人” じゃないの?(笑)」

    「まだ そこまでは熟してないっ!(笑)」

    「そうなんだぁ( *´艸`) 」

引用返信/返信
■22325 / ResNo.59)  すこしづつ…U-57
□投稿者/ 桃子 一般♪(40回)-(2018/07/21(Sat) 11:54:42)
    土曜日は 総勢7人の食事会になった。

    メニューは 手巻き寿司にした。コウちゃんは 文字通り 酢飯から具材まで準備してくれた。

    私にはよくわからないが 父や南郷さんは「このひと手間が…」と言っていたから なにかしらの工夫があったのだと思う。

    女性陣は「美味しいね」を繰り返すだけだった( *´艸`)

    コウちゃんが用意した寿司ネタは 殆ど カラになった。



    お腹がふくれたところで 父が口を開いた。

    両親には 予め 今日の目的は話しておいた。

    「恭子から聞きましたが お二人は どうして 私が 坂本クンと恭子の仲を認めたかを聞きたいとか?」

    「はい」ミカと南郷さんは 声を揃えて言った。

    「ミカさんのお父様は 南郷さんに会おうとしないとか?」

    「はい」ミカがはっきりと答えた。

    「私は 父親として お父様の気持ちがよくわかります。これは…理屈ではなく 感情が拒絶するんです」

    ミカが 静かに頷いた。

    「娘の相手が 同性で しかも 大学生になったばかりだと聞いた時は 耳を疑いました。
     一瞬 娘がふざけているのかと思いましたが 坂本クンの話をする娘は 真剣そのものでした。
     私は 自分の育て方を否定されたような気がして 娘を怒鳴ることしかできませんでした。
     『会わせられるもんなら会わせてみろ』と…正直に言うと…私は 意地の張り方を間違えたんです…」

    「えっ?」

    ミカが 小さな声を出した。

    「お父様のように『会わない』と言うべきだったんです…そうすれば 少しは時間が稼げたのに…
     でも 私は 娘には 私の言葉を相手に伝える度胸は無いと思い込んでいました…
     それに…もし 伝えることが出来たとしても…聞かされた相手は 当然 怯むだろうと…
     だから まだ 態勢を整える時間はあると…(笑)
     ところが 娘は スグに相手に伝えてしまった。おまけに正直に…
     それを聞いた相手は 怯むどころか 真正面からぶつかってきた…」

    父は 一度言葉を切ってから 続けた。

    「娘から『明日 坂本クンが ウチに来てくれるから』と 告げられた時は 腰が抜けそうになりました…
     まさか そんな迅速に話が進むとは思っていなかったんです…
     若干 追い詰められはしましたが それでも まだ 勝ち目はあると思ってました。
     相手は19歳になったばかり こちらは 百戦錬磨の企業人…分が悪いハズないじゃないですか…」

    南郷さんが 納得した顔で頷いた。

引用返信/返信
■22326 / ResNo.60)  Re[1]: すこしづつ…U-58
□投稿者/ 桃子 一般♪(41回)-(2018/07/21(Sat) 12:01:48)
    「でも…約束の時間に 手土産を持って現れた19歳は 私の想像を超えていました。
     和室で 座布団を外してキチンと挨拶するのを見た時点で 気後れしたのは 私の方でした。
     和室に通したのは 『足崩していいよ』で余裕をみせる という腹積もりだったのですが…
     これが 見事に玉砕で…(笑)」

    「坂本クン 全然 姿勢が崩れなかったの(^^♪ 『足崩していいよ』は 最後まで言えなくて…
      だから この人も ずっと正座のまま(笑)」

    母の言葉に ミカが少し微笑んだ。

    「結局…私は 坂本クンの『凛とした佇まい』と 理路整然とした発言に 圧倒されて 父親としての威厳を
     見せることが出来なかったんです。
     その代わり 坂本クンが 娘のことを 真剣に思っていてくれる姿を見ることができました。
     そこに賭けることにしたんです。もし 2人が上手くいかなくなったとしたら それは 坂本クンに
     非があるのではなく 娘が 坂本クンの気持ちに応えることが出来なかったからだろう…と…」

     父は そこで ひと息ついた。

    「ミカさん 南郷さん…私は 私の意地を通した結果 早々に坂本クンと会う羽目になりました。
     娘の気持ちを大切にする理想の父親 なんかじゃないんですよ。
     今 お父様は ご自分の意地を通そうとしていらっしゃる。
     お二人が その『意地』に対してどう向き合うのか…もしかしたら そこを見極めようとして
     いらっしゃるのかもしれませんね…」

引用返信/返信
■22327 / ResNo.61)  すこしづつ…U-59
□投稿者/ 桃子 一般♪(42回)-(2018/07/21(Sat) 12:28:54)
    「南郷さんは 娘を送ってきてくれると 必ず 主人の様子を訊いてくれます。
     私が応えている間に 娘は 必ず 主人に「顔 出す?」と訊きに行きます…
     結果は いつも同じですが…」

    ミカのお母さんが 言った。


    「会いたくない意地 と 会わせたい意地 の 根比べね…」

    母が言った。

    「勝敗をつけるとしたら… 会いたくない意地 が 負ける」

    父が言い切った。

    「でも…会いたくない意地が 会う と言った時 しり込みしたら 会わせたい意地 の負け…
     次の機会は 2度と来ない」

    南郷さんが しっかりと 父の顔を見た。

    「ふたりは 今のままでいい。何も気負わず ただ 真剣であることだけを伝えればいい…
     坂本クンが 私の意地に応えたように おふたりも お父さんの意地を 正面から受けなさい」

    「ありがとうございます」

    南郷さんとミカが 父に頭を下げた。 
引用返信/返信
■22328 / ResNo.62)  すこしづつ…U-60
□投稿者/ 桃子 一般♪(43回)-(2018/07/21(Sat) 12:37:58)
    みんなが帰ったあと

    コウちゃんが バーボンのロックを作ってくれた。

    「珍しいね…」

    「たまには…こんなカンジもよろしいのでは?(笑)」

    「うん」

    「あの2人 うまくいくよね」

    「大丈夫ですよ」

    コウちゃんの「大丈夫」には 不思議な安心感がある。

    「なんかおつまみ持って来ましょうか?」

    立ち上がったコウちゃんに…

    「うん…コウちゃん!」

    「はい?」

    「これからもよろしくね(^^♪」

    「恭子さん… そういうのは…冷蔵庫開けてる時じゃない時に言ってくださいよ(笑)」

    「バカ…もう言わないっ」

    戻ってきたコウちゃんが言った。

    「拗ねた顔も好きですよ(笑)」

    「あっ!」

    「何ですか?」

    「今…何て言った?」

    「えっ?…」

    「好き って言ったよね?」

    「ええ…言いましたけど…」

    「初めて聞いた!」

    「そんなことは無いと思いますが…(笑)」

    「ううん…初めて!だって…私…告白の時も 好きって言われてないもん!」

    「そうでしたっけ?(笑)」

    「うん! ねっ もう1回言って(^^♪」

    「言いません(笑)」

    「なんだ…つまんない…」

    「お風呂入ってきますっ(笑)」

    「うん」



    寝室に戻った時 コウちゃんは スヤスヤと寝息をたてていた。

    今夜は 本当に眠ったらしい。

    (お疲れ様でした…)

    私は コウちゃんの額に軽く触れてから 伸ばされた右腕に頭を乗せた。


引用返信/返信

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■22276 / 親記事)  どうして私は・・
□投稿者/ いちこ ちょと常連(96回)-(2018/03/10(Sat) 10:40:37)
    彼女が泣いている
    細い肩を震わせ泣いている
    私は彼女の肩を引き寄せる
    そして頭を撫でながら偽りの言葉を吐く
    大丈夫 大丈夫よ 彼は戻ってくるわ
    ホントに?
    彼女は涙で濡れた瞳で見上げる
    私は返事の代わりに微笑みを返す
    きっと私の微笑みは引きつっているだろう
    なぜなら彼女を好きになってしまったから
    彼女の温もりを感じながら彼との仲が駄目になれと願う
    そんな想いを知らない彼女は言う
    やさしいね ありがとう
    その言葉が私の胸をチクチクと刺す
    どうして私は女に生まれたんだろう
    彼と駄目になっても候補にすら上がれない
    いっそこのまま弱みにつけこんで押し倒してしまおうか?
    そんなことしたら友達ですら居られない
    彼女のそばにいたい 彼女を守りたい
    友達でもいいから
    でも‥‥‥つらいよ



引用返信/返信

▽[全レス8件(ResNo.4-8 表示)]
■22282 / ResNo.4)   どうして私は…5
□投稿者/ いちこ 一般♪(5回)-(2018/05/13(Sun) 21:34:38)
    ちょっ…どうしたの?
    なにもかも忘れさせて
    そう言ってキスをしてくる彼女
    その熱い舌が入ってきた時
    私の理性は吹き飛んでしまった
    だって夢にまで見たことだったから
    彼女は積極的で貪欲だった
    もっと もっと めちゃくちゃにして
    私は彼女に応え 何回も……

    やがて彼女は私の腕の中
    小さく震えながら呟いた
    怖い…怖い…
    私は強く抱き締めた
    大丈夫 私が守るから
    無理よっ!
    彼女は私を突き飛ばして泣き始めた
    私はそっと抱き寄せ聞いた
    話してくれる?
    こくんと小さく頷いた

    あの後すぐに彼女は貧血で倒れ
    熱も出したらしい
    タチの悪い風邪に掛かったと
    しばらく自宅で寝ていたら
    熱は引いたものの すぐに眩暈を
    起こすようになってしまった
    また歯茎から出血して止まらない
    おかしいと医者に行った

    そしたら そしたら……
    彼女は言葉を詰まらせた
    ……急性白血病だったの
    わっと泣き崩れる彼女
    私は言葉を失った

引用返信/返信
■22283 / ResNo.5)   どうして私は…6
□投稿者/ いちこ 一般♪(6回)-(2018/05/27(Sun) 00:33:19)
    彼女は闘病のため入院した
    その日以来、彼女は涙を見せなかった
    私は毎日のように会いに行った
    彼女はいつも笑顔で迎えてくれた
    大丈夫よ 絶対治してみせる
    そうだねと私
    治ったらデートしようね どこに行く?
    私は病室を出て泣き崩れた

    抗ガン剤治療のため 彼女は坊主になった
    その姿を見て思わず涙ぐんだ
    バカね こんなのなんてことない
    すぐに伸びるから大丈夫
    気丈にも笑う彼女を見て また泣いた
    あなたが泣いてどうするの?
    ごめんね 私はなにもしてやれない
    ううん あなたはわたしを愛してくれた
    それでじゅうぶんよ

    私は骨髄バンクに登録した
    万にひとつでも彼女と合えばと
    しかしやはり彼女とは違っていた
    どうして彼女なの? 神様は不公平だ

    若いだけに病気の進行も早く
    会うたびに彼女は痩せていった
    薬の副作用が強く 食欲もなくなり
    眠れないこともあるという
    もう頭髪だけでなく眉毛までも抜けてしまった

    私は彼女に眉を描いてあげる
    アイブロウパウダーでボリュームを出す
    ペンシルで形を整える
    ほらっ出来た
    鏡で見せると彼女はふくれた
    ひどーい なにこれ?
    私は思いっきりゲジゲジ眉にしたのだ
    似合うと思うけど?
    ぷっ ふふふっ
    彼女が吹き出した 私も笑った
    久しぶりに病室に笑い声が溢れた
    でも彼女はそのうち泣き笑いになり
    とうとう泣き出した
    こんなのひどい
    彼女を抱き寄せ一緒に泣いた

引用返信/返信
■22284 / ResNo.6)   どうして私は…7
□投稿者/ いちこ 一般♪(7回)-(2018/06/03(Sun) 14:42:14)
    彼女の退院が決まった。
    順調に数値が下がり、薬を減らしてもいいらしい
    私は心から喜んだ

    またデートできるね
    彼女は笑った
    でもエッチはだめだよ
    えっ?
    だって全部生えるまで待って
    恥ずかしいから
    なにが?
    彼女は顔を赤らめた
    あっ! アソコの毛までぬけちゃうの?
    もうっ、声が大きい!
    ごめん、ごめん

    それから程なくして 彼女は再入院した
    薬で免疫機能が下がっていたため
    結核になってしまったのだ
    そこから彼女の容態は
    階段を駆け下りるように
    悪くなっていった
    集中治療室でチューブに繋がれた彼女を見るのが辛かった
    彼女を助けてっ お願いっ
    私には祈ることしかできなかった
    そして実に 実に呆気なく
    彼女は還らぬ人になった

    私は泣くことしかできなかった
    どうして どうして彼女なの
    身体中の水分が出てしまうほど泣いた
    死にたい……
    彼女にも言ったではないか
    一緒に死のうと……
    でも 私は降りしきる雨の中
    彼女の葬儀に向かった

引用返信/返信
■22285 / ResNo.7)   どうして私は…8
□投稿者/ いちこ 一般♪(8回)-(2018/06/04(Mon) 00:39:49)
    彼女の御両親は憔悴しきっていた
    それもそうだろう
    私とは比べものにならないほどの
    時間を彼女と過ごしてきたのだ
    片身を引き裂かれるような悲しみだろう

    ご挨拶に伺うと彼女からの手紙を渡された
    自分の死を覚悟していたのか
    もしもの時に渡すように言われていたらしい
    自宅に帰り、手紙の封を切った
    それはこんな書き出しから始まっていた

    『ごめんね
    この手紙を読んでいるということは
    わたしはもうこの世にはいないのね
    あなたをわたしの病気に巻き込んでしまった
    実はわたしは あなたの思ってるような女じゃないの
    自分の病気が分かったとき すごく怖かった
    彼と別れたばかりだったし
    どうしてわたしばっかり こんな目にと思ったわ
    わたしはすごく寂しかった
    そんな時 あなたの言葉を思い出したの
    一緒に死んでもいい そう言ってくれた
    誰でもいい とにかく愛して欲しかった
    そう わたしはあなたを利用したの
    わたしは本当はレズビアンじゃない
    ごめんなさい
    どうしても謝っておきたかった
    でもあなたに愛され わたしは幸せだった
    あなたの瞳は真っ直ぐで わたししか見ていない
    嬉しかった でもいつも罪悪感を感じていた
    わたしはあなたに愛される資格がない
    わがままでずるい女
    でも最後のわがままを言わせて
    早くこんな女のことは忘れて
    次の恋を見つけて お願い
    あなたは自分で思ってるより ずっと素敵
    きっと 運命の人がいる
    こんな形で別れることになったけど
    いずれ別れる運命だったの
    ごめんなさい さようなら』

    私は手紙を抱きしめ、泣き崩れた
    これは最後の彼女の優しさだ
    彼女は確かにビアンではなかったのだろう
    でも間違いなく 私を愛してくれたのだ
    私は彼女を忘れられないだろう
    これからたとえ恋ができなくても生きよう
    それが彼女の望みなのだから

    fin

完結!
引用返信/返信
■22286 / ResNo.8)  感想です^^
□投稿者/ 亜美 一般♪(1回)-(2018/07/11(Wed) 21:50:23)
    久しぶりにふらっと立ち寄ったら
    なんと、いちこさんの作品!
    懐かしくって、感動です。
    素敵な作品
    これからも
    楽しみにしています♪
引用返信/返信

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■22224 / 親記事)  僕に彼女が出来たんだ。
□投稿者/ いちこ ちょと常連(89回)-(2017/04/15(Sat) 00:25:13)

    ボクは朝子 19歳、看護師。男には興味ない。彼女募集中。
    一緒に住んでる子はいる。名前は彩ちゃん。中学以来の親友だ。
    性別によって態度を変える嫌な女。男にはモテるが、女友達はボクだけ。
    ほんと、最っ低なおんな!!
    でも実は彼女のことが苦しいほど好き。彼女は憎らしいほどノンケなのに。
    一緒に住もうと言い出したのは彼女の方。嬉しかった!
    彼女はボクの前ではとんでもなく無防備だ。
    それにスキンシップが激しい。
    それでボクの理性は何度も飛びそうになる。
    まったくなにを考えているんだか。この小悪魔は!!

    あたしは彩、19歳。OLをしてる。
    自分で言うのもあれだけど、あたしは可愛い。実際よくモテる!
    お給料の半分以上、ファッションと美容に消えてる。
    男なんかチョロい。話を聞いてやり、時々褒める。
    そしてボディータッチ。露骨にしなくてもいい。
    相手の膝にそっと手を置いたり、袖を摘むだけでもいい。
    それで大抵の男は落ちる。顔が良ければ寝てあげてもいい。
    でも身も心も熱くなる男には出会えていない。
    今、あたしは女友達とルームシェアしてる。
    確証はないけど、たぶん彼女はあたしのことが好き。
    あたしの身体を盗み見る彼女の目に、ゾクゾクしちゃう。
    だからわざと彼女の前で着替えたりする。
    恥じらいが無さすぎると、叱られたりする。
    あたしは男好きだが、朝子だったらいいかなと思っている。

    でも楽しい日々は長くは続かない。
    あたしがあんなことに巻き込まれるなんて。
    きっとバチが当たったんだ。

    続く


引用返信/返信

▽[全レス8件(ResNo.4-8 表示)]
■22228 / ResNo.4)  僕に彼女が出来たんだ。5
□投稿者/ いちこ ちょと常連(93回)-(2017/05/03(Wed) 23:16:34)

    とうとうソイツがボクの肩に手を掛ける。

    「彩‥‥」

    振り返ったボクを見て、ソイツが絶句する。

    「お前、誰だ?」
    「誰でもいい。これ以上彩ちゃんに付きまとわないで!」
    「はあ?何言ってんの。あっ、お前さっき一緒にいたヤツか?
    彩は俺の女だよ。文句言われる筋合いはねぇよ。」
    「そっちこそ何言ってるの?
    彩ちゃんはもうあなたに興味ないの。いい加減にして。」
    「だめだ。俺は彼女のことを愛してるんだ。」
    「そんな、ボクの方が‥‥‥」
    「あれっ?もしかしてお前、女のくせに彩に惚れてるのか?ええ?気持ちわり ー!」
    「と、とにかくもう近づかないで!
    これ以上付きまとうと警察に通報するから。犯罪者になりたい?」

    ソイツはボクの周りを歩きながら

    「へえー、初めて見たよ!勿体無いなあ。」

    ソイツはボクの前に立つと、顔を近づけて言った。

    「なんなら俺が女にしてやろうか?」
    「くっ。」

    ボクは嫌悪感を覚え、反射的にソイツに平手打ちしようとしたが、
    頬に当たる寸前でソイツに手首を掴まれた。

    「俺、結構上手いんだぜ。彩なんか俺の下でヒーヒー言ってたぜ。」
    「なっ。」

    ボクはカッとして、バッグの中からスタンガンを出し、ソイツに押し当てた。

    これで終わるはずだった。ところがスイッチが入らない。

    「はっ?なにこれ?」

    ソイツはスタンガンをアッと言う間に取り上げると、後ろに放った。
    しまった!そうか、安全装置を外してなかった。
    気づいたが後の祭りだ。ソイツの平手が飛んでくる。避けられないっ。
    バシッと音を残し、ボクは3mくらい吹っ飛び、地面に倒れる。
    頬の痛みに耐え起き上がろうと手をつくと、ポタポタッと血が落ちる。
    鼻血が出ている。涙が溢れてくる。ソイツが更に腹を蹴ってくる。

    「ううっ。」

    その時、悲鳴が上がった。

    「きゃーー!」

    ソイツが振り返るとスウェット姿の彩ちゃんがいた。
    だめだよ、来ちゃだめだ。
    コイツはおかしいよ。

    続く





引用返信/返信
■22229 / ResNo.5)  僕に彼女が出来たんだ。6
□投稿者/ いちこ ちょと常連(94回)-(2017/05/05(Fri) 19:13:47)

    「あれっ、彩じゃん!会いに来てくれた?」

    と言って彩ちゃんの方に行こうとする。
    ボクは行かせまいとして、ソイツの足首に絡みつき、噛みついてやった。

    「痛てーー、なにしやがる?」

    ボクを振り切ろうと足をバタバタするが、離してやるもんか。

    「離せよっ、変態女!」

    とうとうソイツは空いている足で、ボクの頭を踏みつけるように蹴り出す。
    蹴られるたびにボクの頭は砂だらけになり、強烈な痛みが襲ってくる。
    離すもんかっと頑張っていたが、もうだめ、限界と思ったその時、
    バチバチバチと音がして、ソイツが倒れる。
    彩ちゃんがスタンガンを使ったのだ。
    彩ちゃん、ありがとう!でも‥‥ボクにも電流が流れんだよ。
    そして目の前が真っ暗になった。

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    うわーん朝子、ごめん!どうしよう?
    あー朝子。目を覚ましてよ、お願い!あれっ朝子、なぜあたしの服なんか?
    そうかコイツをおびき出すために?あたしなんかのために?
    そんなにもあたしのことを?そんな!
    朝子ー、あたし朝子に愛される資格なんかないのに。
    あー朝子、ひどい顔!頬が腫れて、鼻血出して。可哀想に!
    それにしてもなんてヤツ、なんてヤツ!女に手を上げるなんて最低っ!
    こんなヤツと付き合わなくてよかった。もう一発お見舞いしてやる。

    バチバチバチバチ!

    朝子、どうすれば起きてくれるの?あっそうか人口呼吸か。
    あたし、やったことないけど、やるしかないか。

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    あれっ?彩ちゃん?なんか彩ちゃんの顔が迫ってくる。
    もしかしてボクにキス??えっ、夢なのかな?

    ンチュ‥‥

    あー、柔らかい!夢ならいっそ味わっちゃおう。
    ボクは彩ちゃんの後頭部に手を回して、口を開いて舌を差し入れた。

    んー!彩ちゃんが驚いて離れようとする。逃すもんか。
    とことん味わってやる。ボクは回した手に力を入れた。

    続く




引用返信/返信
■22230 / ResNo.6)  僕に彼女が出来たんだ。7
□投稿者/ いちこ ちょと常連(95回)-(2017/05/07(Sun) 13:13:09)


    えー、なに?なに?朝子起きてたの?でもいきなり はげしっ!
    えっ、やだっ、舌が‥‥、だめっ‥‥、
    あたしは手をついて逃れようとしたけど、逆に引き寄せられる。
    んっ‥‥、あっ、だめっ‥‥、感じてきちゃう!力が入らない!
    んん〜‥‥‥、も、もっと‥‥‥、

    彩ちゃんから力が抜けたと思ったら、急に積極的に応えてくる。
    彩ちゃんの舌は自由奔放に動き、ボクを絡め取る。
    ボクは負けてはならじと、彩ちゃんのおっぱいに手を伸ばした。
    スウェットの上からやわやわと揉みしだき、突起を探り出しそっと摘んだ。
    ビクッとなった彩ちゃんだったが、なかば強引にボクから離れた。
    そして欲望に濡れた瞳で、ボクを見つめる。ボクは思わず言ってしまう。

    「好きなんだ!」

    ぽっと頬を染めた彩ちゃんだったけど、次の瞬間 ぷっと吹き出した。
    ボクは自分の告白が笑われたことに腹を立てた。

    「ごめんなさい!でもそんな鼻血ブーの顔で言わないでよ。
    ふふっ、ありがとう!でもここでこれ以上はダメ。家で、ネッ!」

    とウインクする。この小悪魔め!
    ボクは急いで立ち上がると、彩ちゃんの手を引いて歩き出した。

    こうしてボクに彼女が出来たんだ。
    それはそれはかわいいんだっ。

    完結


完結!
引用返信/返信
■22277 / ResNo.7)  Re[7]: 僕に彼女が出来たんだ。7
□投稿者/ 優 一般♪(1回)-(2018/04/08(Sun) 07:41:07)
    こんにちは!久々に閲覧致しました。

    更新記事読ませて頂きました。書かれているのを見て

    嬉しかったです!

    人魚の方の話、不覚にも泣いてまいました・・・w

    また読ませて頂けるのを、楽しみにしてます♪
引用返信/返信
■22278 / ResNo.8)  Re[8]: 僕に彼女が出来たんだ。7
□投稿者/ いちこ 一般♪(1回)-(2018/04/12(Thu) 00:11:18)
    優さん ありがとう。

    とても嬉しい。

    久しぶりに自分で読み返してみました。

    すっかり内容を忘れてて、素で感動してしまった。

    バカみたいですね。

    また応援して下さい。
引用返信/返信

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