ビアンエッセイ♪

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貴女の官能的なビアンエッセイやノベル
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■22241 / 親記事)  GLOOVE
□投稿者/ 気まぐれメガネ 一般♪(1回)-(2017/10/27(Fri) 15:58:01)
    ―― No.1 始まりの音  ――




    鏡を見て最終チェックをする。

    化粧よーし。
    髪型よーし。
    服装よーし。

    素晴らしい、パーフェクトだ。



    ドアを開け廊下へ・・・いや、待て。
    もう一度洗面台の前へ立ち、鏡を見る。

    鼻毛よーし。



    今度こそパーフェクトだ。
    ドアを開け廊下を軽やかに通り過ぎ、玄関へ。
    昨日から用意していた黒いシンプルなブーツを前に、大きく深呼吸をする。



    私は今からとある掲示板で知り合った女性に会いに行く。
    メールを始めたのは昨日。
    正直、この早すぎる展開に戸惑っている。




    「ミューさんへ
     
     はじめまして、コーヒー豆といいます(*^^*)
     掲示板を見て気になったのでメールしました。
     映画と音楽が大好きなんですね!
     私も映画が大好きでよく一人で映画館に行きます(*´▽`*)
     音楽は時々ライブを見に行く程度ですが、私も好きです。
     良かったら仲良くしてもらえると嬉しいです(*^^*)
     
     コーヒー豆」




    掲示板の「彼女募集ページ」に書き込んだ私にくれた、彼女からの最初のメール。
    確かに私は映画と音楽が大好きだ。
    共通点があって嬉しい。
    しかしそんなことよりなにより、「コーヒー豆」ってなんだよ。
    OK分かった、「コーヒー」は私も大好物なので良しとしよう。
    だけどなんなんだ「豆」って。
    私はすぐに一つのことを連想した。
    頭で考えるよりも先に、感覚的に、衝動的に、突発的に、私はすぐさま連想したのだ。





    ゆるやかな曲線を描いて白くそびえたつ二つの乳房の上に凛と立つコーヒー豆。




    そう!!「乳首!!」




    掲示板でもらった返信しなければならないメールの中で、埋もれることなく突如煌々と輝きだしたコーヒー豆。っていうか豆、っていうかもう乳首。



    セクはタチである私にって、コーヒー豆はもちろん大好物だ。
    なんとしてでもこのコーヒー豆とは会いたい。
    あわよくばコーヒー豆を見たい。
    願わくばコーヒー豆を舐めたい。
    もはや夢でもいいからコーヒー豆を口に含みたい。



    しかし私は、突き上げる衝動とは裏腹に、とても冷静なメールを返す。
    こういう掲示板の出会いでは、大切なことが3つあるのだ。


    1、個人を特定できるような質問をしない
    いまやネットマナーと呼んでも過言ではない。
    もちろん厳守だ。


    2、会話のキャッチボールを丁寧かつ大切にする
    相手が振ってくれた話題はどんな些細なことでも拾い、大切な質問かのように丁寧に返信すると好印象を残すことができる。
    たくさんの人が利用する掲示板だ。
    相手も数人にメールしている可能性があるため、こういったところでポイントを地道に稼ぐのは必須テクニックである。


    3、がっつかない(すぐに会おうとしない)
    今回はこれが一番難しかった。
    どうしても会いたい、コーヒー豆に。
    隅々まで神経を行き渡らせこのあふれ出すムラムラを微塵も感じさせない巧みな文章で、偶然が重なったように見せつつ計画的に誘い出す。




    結果。
    私は今、黒いシンプルなブーツに足を入れている。
    コーヒー豆に会う為に。

    ここまで来たら願うことはただ一つだ。




    コーヒー豆を舐めたい!!!



    あ、いや、待って。
    もう一つあったわ。




    かわいい子が来ますよーに!!!!!




    ブスとデブのコーヒー豆に興味などないものぉぉぉおお!!!
    ブスやデブならキャッチ&リリースだ。
    可愛い子ならキャッチ&イートだ。




    私の燃え盛るようなムラムラとは打って変わって玄関を開けると、12月の冷たい雨がしとしとと降っていた。
    なるほど、最高じゃないか。
    私は左の口角をあげニヤリとした。



    可愛いコーヒー豆が来たら、相合傘をしよう。



    重く垂れこめるような灰色に包まれた世界に聴こえるのは。
    雨が叩く傘の音。
    時折水をはねながら通り過ぎる自動車の音。
    そして。
    跳ねるような、それでいてきっちりとリズムキープされた私の靴音だけだった。

引用返信/返信

▽[全レス2件(ResNo.1-2 表示)]
■22242 / ResNo.1)   GLOOVE
□投稿者/ 気まぐれメガネ 一般♪(2回)-(2017/10/27(Fri) 16:04:25)
    ―― No.2  動き出した音  ――



    いつでもすぐに気が付くように左手に握っていたスマホが震えたのは、改札を出た時だった。
    スマホのホームボタンを押すと、時刻は11:50分を表示している。


    待ち合わせ時間は12時。
    早いな。
    コーヒー豆は遅刻しないタイプか。

    メールを開く。



    「待ち合わせ場所、北口イルカの銅像前に着いたよー!」



    やはりコーヒー豆からのメールだった。
    さっそく返信。



    「早いね!私は今改札を出たよ」




    どんどんコーヒー豆に近づいているんだ。
    ヤバイ。
    めっちゃドキドキしてきた。




    イルカの銅像の前で待つコーヒー豆を探す。
    ついつい目線が可愛い人を探してしまう。

    可愛い人来い、可愛い人来い。



    その時、もう一度私の左手に握られたスマホが震えた。



    「あぁ、なんかドキドキする!(笑)
     今どこ?もう銅像前に着いた?」



    可愛いこと言うなー!もう!
    私もめっちゃドキドキしてるよおおおおお!!
    でもコーヒー豆より年上の私としてはお姉さんぶりたいので、ここは余裕な振りをしておこう!



    「ドキドキするの?可愛いね!笑
     今銅像前に着いたよ」



    「可愛くはないよ!(笑)
     すごいなぁ、ミューさんは余裕そうだね。
     私、黒いコート着てるんだけど、分かるかな?」




    うん。余裕そうな振りしてるだけで、心臓バックバクだけどなっ!!


    一通り見渡してみる。
    しかし今日はあいにくの日曜日だ。
    黒いコートを着ている女性は多い。
    返信できずにいる私にまたコーヒー豆からメールが来た。



    「黒いコート着てる人多いね(笑)
     髪型はボブだよ!見つけて!」


    急いでメールの文章を書く。


    「OK!任せて!
     この中で黒いコートを着てボブカットの一番可愛い人に声をかけるね!」


    顔を上げ、今か今かと銅像の前で待ちわびる女性たちの顔を見ながら祈るような気持ちで送信ボタンを押した。
    可愛い人・・・来いいいいいい!!!



    見つけた!!




    きっとあの人だ。
    ドキドキと鳴る心臓がよりいっそう早くなる。
    黒いコートを着て、ボブカットで、スマホを見ながらクスリと笑った女性が一人いたのだ。
    私の左手の中でメールの着信を知らせるバイブが振動していたが、私はそれを無視し、一直線にその女性に歩み寄った。
    私に気が付いた女性が顔を上げる。
    大きくてたれた目の可愛らしい視線が、私のシャープなつり目とカチリと合った。
    私はその可愛い目を真っすぐに見つめながら、




    「コーヒー?」


    女性はニッコリと笑い、言った。


    「豆っ!」



    私たちは吹き出すように笑っていた。
    なんだこれ、合言葉みたいだ。
    そう思っているとコーヒー豆が言った。



    「なんか合言葉みたいだね!」




    その一言に私の心臓はさらにドキリと拍動を強め・・・止まった。
    一瞬、コーヒー豆とシンクロしたように感じたのだ。
    私と感覚が似ているのかもしれない。




    コーヒー豆にもっと近づきたい。
    なんでもいいから、もっと彼女を知りたい。
    できればコーヒー豆のブラジャーの下に凛と立つ二つのコーヒー豆も。
    願わくばそのコーヒー豆の味も。


    コーヒー豆の大きくてたれた目を見つめながら私の心臓は、ゆっくりと、だけど力強く、確かなリズムを刻み出す。
    その拍動に合わせじんわりとしみ渡るような暖かい血液が、私の体中を駆け巡っていた。


引用返信/返信
■22243 / ResNo.2)  Re[2]: GLOOVE
□投稿者/ 気まぐれメガネ 一般♪(3回)-(2017/10/27(Fri) 16:58:56)
    ―― No.3  中で響く音  ――


    「私、美味しそうなパスタ屋さん調べといたんだ」



    そう言いながらコーヒー豆はスマホのブラウザを開いた。
    途端に大音量で音楽が流れ出す。



    「うわー!ちょっ!!待って待って待ってぇー!!」




    なるほど、コーヒー豆はドジ・・・っと。
    心のメモ帳に書き記しておこう。
    さらにメモ帳に書くため、質問をしてみる。



    「今の曲は誰の曲?」


    「西城秀樹だよ」


    「え!?え・・・っとぉ、え!?
     西城秀樹って、あの、昭和歌謡の西城秀樹?」


    「うん!私ね、今昭和歌謡にハマってるんだぁ」


    「そ、そっか。お母さんの影響とか?」


    「ううん。お母さんはSMAP聴いてるよー。
     解散って聞いたときは庭に記念碑建てるって言ってさー。
     止めるの大変だったんだからー」


    「ええ!?おか、おか、お母さん!?記念碑!?」


    「お父さんはビリー聴いてるな」


    「ビリーって、どこのビリーかな?」


    「もちろんビリージョエルだよぉー!!ミューさん面白ぉーい!」





    豆ファミリーの方がよっぽど面白いわ。
    どんな豆たちだよ。



    「あ、パスタ屋さん、あっちみたい」



    スマホの地図を見ながら歩きだしたコーヒー豆についていく。
    雨は上がり、相合傘はできそうもない。
    まぁいい、チャンスは必ずやってくる。



    「そう考えたらさ、私はお父さんの影響を受けてるんだなぁ」


    「え?ビリー・ジョエル?」


    「うん。ビリー・ジョエルってさ、アメリカの昭和歌謡みたいなものじゃない?」


    「え・・・っと、まぁ、うん、年代的にはそうなる・・・のかな」


    「じゃ、私はお父さんの影響です!」



    と言いながら私の目をのぞき込んできたコーヒー豆に、ちょっとドキッとしてしまった。
    コーヒー豆は私より低身長なので、上目遣いがなんともエロイ。
    慌てて視線を足元へと外す。
    ドキッとしたことがバレないように、なんとか次の会話をひねり出さねば。



    「あっちだ」



    と言いながら突然右折したコーヒー豆になんとかついていき、
    ひねり出した質問をしてみる。



    「それで、SMAPの記念碑はどうなったの?」



    言ってからすぐに後悔した。
    あ、この質問広がらないな。
    それよりもっとコーヒー豆自身のことを知りたいのに。


    「なんかね!街中のSMAPのCDを買い占めて、そのCDでタワーみたいな記念碑を作る!って言い出したんだよー!あ、あっちだ」



    今度は左折。

    なんとか気の利いた事を言いたいな、なんかないかな。



    「それは・・・カラスが寄って来なくなるね!」


    「メリット小さいよぉ〜!」



    そう言って歯並びの良い笑顔を見せたコーヒー豆は、とても可愛らしかった。
    ヤッバイ、めっちゃタイプだ。
    どうしよう。
    可愛い人がいいとは思っていたけど、まさかこんなにタイプの人が来るなんて思ってもみなかった。



    「ここだ!」



    突然立ち止まったコーヒー豆に合わせて私も慌てて立ち止まる。
    そして見上げた目線の先には、セブンイレブンが。



    「セブンのパスタが好きなの?」


    「あれ?お店無くなったのかな?」



    心のメモ帳追記。
    コーヒー豆は方向音痴。



    「そんな簡単に無くならないでしょ!
     私に地図、見せてみて?」



    わざとコーヒー豆の顔に近づいて、そっと匂いを嗅ぐ。
    すんすん、なるほど、残念、風下だ、匂わない。

    コーヒー豆が慌ててスマホを私に突き出した。




    「あの、えっと、今度はミューさんが案内して!!」



    絶対照れてるよーーー!!
    可愛いなーーー!!


    ここはお姉さんらしく頼りになるところを見せるチャンスだ。
    スマホを握るコーヒー豆の手を包むように握り、画面だけをこっちに向ける。




    「おけ。
     あぁ、んとー、なるほど、これ、きっと逆だよ。
     最初に右折したところを左折だったんじゃないかな。
     こっちだと思うよ」



    そう言ってコーヒー豆を見ると、完全にそっぽを向いて耳が真っ赤になっていた。
    どうやら私の勘違いでなければ、コーヒー豆は私に好印象を持っているらしい。
    なんて可愛いんだ。
    このまま抱き寄せてしまいたい。

    しかしここは真摯な対応をしよう。
    焦ってはいけない。
    私たちにとっての今日はまだ始まったばかりなのだから。




    パッと手を放し歩き出す。
    コーヒー豆に穏やかな声音で話しかけながら、頭の片隅で考えるんだ、私。
    さっき二つ目の信号機を曲がってきたから、なるほど、こっちだ。
    そして、到着した。




    「イルカの銅像だね」




    コーヒー豆の言葉にそっとうなずくしかなった。
    自信満々に歩いてきたのに!!
    恥ずかしっっっ!!




    もう一度スマホの地図を難しそうな表情でのぞき込むコーヒー豆を、じっと眺めてみる。
    色白の肌。切りそろえられたボブカット。スッと通った鼻筋に、大きくてたれた目。
    ぷっくらと控えめに膨らんだピンク色の唇がとてもとても、それはそれは、なんともいやはや、エロイ。
    もう一度完結に言おう。
    唇が、エロイ。そう、エロイのだ。
    キスしたい。
    その柔らかそうな下唇をそっと咥えて吸いながら舌先でチロチロと・・・





    「分かったぁー!!」



    うわお!!ビックリしたーーん!!
    いきなり大きい声出すから肩がビクって!!ビクってなったわ!!




    「これさ、南口だよ!私たちが居るのは北口でしょ?
     北口と南口の分岐だから、イルカの銅像に戻って来て正解だったんだね!
     ミューさんすごーい!!」



    あぁ、良かった。とりあえずビビったのは気付かれてないっぽい。



    「偶然だけどね(笑)。
     それか、もう一度私が改札から出てくる所からやり直して、今までのこと無かったことにする?」



    コーヒー豆はころころと笑い声をあげ言った。



    「やだよ。せっかくのミューさんとの思い出、なくしたくないよ」



    そう言ってうつむいたコーヒー豆。
    そっと優しく抱き寄せて、その赤く染まった耳にキスしたい。
    なんて可愛いんだろう。
    見た目だけじゃなく、心も可愛い人なんだ。
    愛おしいなぁ・・・



    「で、なんで今ミューさんはビックリしてたの?」




    バレてたぁぁぁああああ!!
    せめてスルーしてほしかったぁぁぁああああ!!




    現実に響くことのない私の心の声は、耳障りなほどの大音響でしばらく心の中に響いていた。
    そしてそっと記そう。
    コーヒー豆は意外と私を観察している、って心のメモ帳に。



引用返信/返信

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■22234 / 親記事)  片想いの狼
□投稿者/ 片想いの狼 一般♪(1回)-(2017/07/22(Sat) 04:10:49)
    「あっあっあっあっ、なな、ななっ」

    「はぁっはあっはぁっはあっ、なぉ」


    喘ぐ声と同じ間隔でギシギシとベットは音を立てる。

    七瀬は、覆い被さる格好で身体ごと腕を動かし何度も奈緒の中を突いた。
    奈緒は脚を七瀬の背中に絡めて、両腕で首に抱きついて必死に耐えているようだった。

    クチュクチュピチャピチャといやらしい音も出ていた

    「あ、ぃ…く」

    「はぁっはあっはぁっはあっはあっ、んっ、いいよ。」

    そう言った矢先、

    奈緒はビクビクと身体を震わせ「あーっ!」と叫んで、果てた。

    七瀬はその様子を確認してゆっくり指を引き抜いた。
    中から白い半透明の液体がとろりと出た。

    まだ肩で息をしている奈緒の身体に被さりぎゅーと抱き締めた。
    先程まで苦しそうだった奈緒は、ニッコリと笑って抱き締め返した。

    奈緒はこの時間がとても好きだった。
    毎度お互い汗だくだったが、不思議と気持ち悪くはなかった。
    また、七瀬の汗の匂いも落ち着いた。


    前の私じゃ考えられへんな…


    奈緒は1回生の春を思い出した





    七瀬と奈緒は、大学のサークルで知り合った。

    2人は全く違うタイプで、七瀬は女の子というよりは、宝塚の男役のような要素を多々持っていた。

    凛とした姿勢、物言い、170センチを超える長身、整った目鼻立ち、ユニセックスな服装。
    明らかに、他の女の子とは違い、本人が意図せずともよく目立っていた。

    一方の奈緒は、素朴な女の子だった。
    化粧もほぼせず、いつもGパンに少しガーリーなTシャツを着ていた。
    人当たりは良く、いつも笑顔で本人が意図せずともいるだけで、周りを明るくするタイプだった。

    奈緒は波風を立てるのを嫌がるタイプだった。
    だから、鋭い言葉を発する七瀬とは、なるべく距離を置いていた。


    正直、関わりたくなかった。



    けれど、ある日を境に、七瀬を見る目が変わった。



    七瀬に救われた。




    その後も、七瀬はずっと自分を見守ってくれていた。



    気が付いたら、
    頭が七瀬でいっぱいになった。




    初めの感情が多すぎて苦しかった



    そして…全てを七瀬に理不尽なくらいぶつけた





    七瀬は黙って、言葉も身体も感情もすべて受け止め続けてくれた。









    誰かに抱かれたいと初めて思った。




    そして…自分から誘った。
    男の人と付き合った事すら、なかったのに。




    つづく



引用返信/返信

▽[全レス2件(ResNo.1-2 表示)]
■22235 / ResNo.1)  Re[1]: 片想いの狼
□投稿者/ 片想いの狼 一般♪(2回)-(2017/07/22(Sat) 04:48:41)
    けれど、1回生の冬に関係性が大きくかわった。


    その日、奈緒は先輩から交際を迫られ、断った。

    自分はその先輩の事が好きだった。
    …はずだが、付き合えば求められる。
    その暗黙の了解のようなルールが異常に怖かった。むしろ嫌悪した。

    もっと言うと気持ち悪かった。

    話せば、寄り添ってくれるかもとも思った。けど、どう言えばいいのか分からず、引き伸ばしていた交際の返事を迫られそのまま断ってしまった。


    学生会館の裏の階段で、奈緒はひっそりひとしきり泣いた。この後、部活に行かず帰ろうと顔をあげた。


    そこに同回生の七瀬が通りかかった。
    七瀬は遅刻欠席にうるさい。
    面倒な奴に出くわしたなと思った。

    七瀬は「あ、増島。もう集合時間やで。」と淡々と奈緒に告げた。

    「うん、すぐ行くから…」と奈緒は反射的に嘘をついた。いつも通り笑顔を見せてその場を去ろうとした。

    「ちょっと、待って。」
    七瀬は奈緒を引き止めた。

    「タバコ1本…、付き合ってくれる?それで一緒に行こ?」
    七瀬は眉間に皺を寄せて、言った。後ろめたさもあって迫力負けした。

    七瀬は奈緒に暖かいコーンスープを買って渡した。あと、何故かアイスのパピコもくれた。冬なのに。

    七瀬がタバコを吸う隣で、コーンスープを飲んだ。奈緒はコーンスープが好きだった。

    お互い無言だった。

    けど、気まずさはなかった。

    コーンスープの温かさのお陰か、奈緒は心が少しだけ温かくなった気がした。

    「…増島さんさ。」

    「あはは、さっきみたいに増島でええよ。」

    「それは有り難いね。」

    困ったような笑顔を七瀬は向けた。
    奈緒は初めて七瀬が笑ったのを見た。

    「…増島さ、今からたこ焼き食べに行かへん?」

    「は?部活は?」

    「うん、やふもう。」

    タバコを咥えながら、スマホをぽちぽちいじり出した。

    奈緒は驚いた。遅刻欠席などの規律にうるさい奴だと思っていたからだ。

    ずいっとスマホを奈緒に向けた。

    「コレ。伝説のたこ焼き屋。ここのビールも凄い美味しいらしい。」

    「あぁ、六地蔵駅か。京阪で一本やね。」

    「うん。な、行こや?たこ焼きの旅、決定〜」

    そう言いながら、ラインでぽちぽち何かを打ち始めた。

    「もぅ、私まだ行くって言ってへんで。」

    苦笑しながら、奈緒は言った。

    「いや、もう先輩に休むてラインしたからなー。…奢ったるからおいで」

    そう言って、七瀬はタバコの火を消した。

    同い年においでと言われたのは何か違和感があるが、七瀬のおいでは何処か完成されていて許せるものがあった。


    結局、2人で電車に乗って六地蔵まで行き、たこ焼きを食べてビールを飲んで取り留めのない話でグダグダと過ごした。


    伝説と言われる由来は奈緒には分からなかった。至って普通のたこ焼きだった。

    けれど、楽しかった。


    一緒にいて、奈緒は七瀬の色んな事を知った。

    キャラに似合わず、お酒に弱いこと。
    たこ焼きにうるさいこと。
    笑った時は屈託のない顔をすること。
    大食漢なこと。
    弟と祖母と3人で済んでいること。
    祖母がとても躾に厳しいこと。
    実はタバコはさっき初めて吸ったこと。

    それと同時に奈緒について色んな事を聞かれた。家族のことや、高校の時に流行ったこと、好きだった芸能人などすべて七瀬は興味深そうに聞いていた。

    自分のことを話すのがこんなに楽しいと思ったことはなかった。七瀬から向けられた関心は心地よく、それに応えるのも心地よかった。


    さっき先輩を振ったのが同じ日の出来事でないように思えた。


    楽しい時間はあっと言う間に過ぎ、時計は19時半をさしていた。


    奈緒は大学の近くに1人暮らしで、七瀬は実家通いだった。
    駅では別々の方向だった。

    帰り際、奈緒はパピコを鞄の中に入れっぱなしだったのを思い出した。

    大分溶けていたが、割って一つを七瀬に渡した。

    「コーンスープもご馳走さまでした。
    けど、なんで冬やのにお供がパピコ?」奈緒はからかうように、パピコを開けながら言った。


    七瀬は、困ったような笑顔を浮かべた。

    「うーん、目を冷やさなきゃと思ったんだよねぇ…」

    そう言って、奈緒の顔を見た。
    「美人さんが台無しになるでな。」

    歯の浮くような台詞だが、やはり何処か完成されていた。

    奈緒はその時、すべて分かった。

    伝説のたこ焼きなんて無かったこと。
    七瀬が自分のために部活を休んだこと。
    自分が泣いていたこと。
    部活に出たくないと思っていたこと。
    自分がどうしようもなく傷付いていたこと。

    「見られてた?」

    「いや、わたしが見たのは増島が泣いてた所だけ。」

    「けど、まぁその後部室で喚いてた先輩の様子で大体わかったよ。」

    「そう。私、ひどいんかな。」

    「なんで?」

    「先輩の事好きだったのに振っちゃった。」

    「それで?」

    「いや、先輩も多分私の気持ちに気付いてたから告白してくれたのに…」

    「だから、ひどいの?」

    「うん。」

    「いかん、全然論理が分からない。」

    はーっと、七瀬は片手で額を抑えた。

    「え?」

    「増島さ、まず対等じゃない事わかってないよね。」

    「え?」

    「増島さ、もし好きだったら付き合うって言うけど、セックスしたいの?」

    「え、え、う、うん?」

    恥ずかしくて何も言えない。セックスと堂々と言えるのが凄いとも思った。

    「大学生で付き合いって、まぁセックスする可能性高いよね?


    男は基本気持ちいだけだけど、女は色んなリスクを抱えるの。これ分かってる?」

    「え、妊娠…とか?」

    「そうそれもだし、そもそも男の方が力があるんだからそれだけで対等なんて無理なの。ついでに性欲も凄いからね。」

    「この二つが組み合わさったらどうなる?無意識のレベルでも女なら絶対考えてるはずやで?」

    「それは…」

    「だから、男は余計に気を使わないといけないの。好きな女と付き合いたかったら、まずは安心とか信頼を手に入れなきゃいけないの。」

    「…。」

    「増島はそれ、受け取った?安心と信頼、この人なら大丈夫っていうサイン少しでも受け取ったの?」

    「…。」

    「ね、受け取ってないはずやで。それが出来る男なら部室で好きな女に振られた事を自分可愛さに喚き散らしたりしない」

    「自分の行動で相手がどうなるか考えるのはマナーや。私が言うのも何やけど…。けど、付き合いたい云々なら、少なくとも好きな女には、安心して貰わんと話にならんの。」

    「…。」

    「好きや言うだけでも確かに勇気はいるやろ。けど、大人の男やったらそれだけやったらあかん。スタートラインに立ちたかったら、まず相手の話を聞ける余裕がなかったらなぁ。」

    「…。」

    「けど、それが無かったんやろ?増島が1人で泣いてたんもその証拠や。」

    「…。」

    「ついでに言ったら、男らしさと強引さは似て非なるものやからな。そういうのちゃんと分かってて、相手に寄り添えるタイプの人じゃないと、増島の場合はしんどい思うで」

    「…。」

    「あの人は引っ張りはするけど、寄り添うとかは無理なタイプや思う。」


    「…。」


    「感情もやもやして、不安やったやろ?1人で悩んでたんちゃう?」




    「…。」


    言葉に出来ん辛さってあるよな。
    と、七瀬はぽそっと呟いた。




    「1人で耐えて、えらかったな」

    優しい声で慈しみを含んだ目で、七瀬はポンポンと奈緒の頭を撫でた。

    奈緒は泣いていた。
    七瀬の胸に額をつけて、嗚咽をあげていた。



    奈緒が七瀬を意識し出したのは、この日からだった。

    暫く部室には行きづらかったが、学生会館前の喫煙所にはいつも七瀬がいた。

    そこから、一緒に部室に行くようになった。
    そうすると、(七瀬自体が常に噂のマトという事もあり)すぐに部室に溶け込めた。




    暫くして、それは習慣になった。
    喫煙所で七瀬が一本タバコを吸う間を待って、一緒に部室に行く。












    ここまで、思い返して奈緒は現実に返った。
    救ってくれた張本人は、幸せそうに奈緒の隣で寝息を立て始めていた。




    ここから、奈緒が七瀬の身体を無茶苦茶にするまで
    まだ1年以上あった









引用返信/返信
■22236 / ResNo.2)  Re[2]: 片想いの狼
□投稿者/ 片想いの狼 一般♪(3回)-(2017/07/22(Sat) 05:22:06)
    奈緒は、エッチな話の輪からは逃げるタイプだ。

    女の子同士でも、参加しない。
    自分に経験がないからもあるが、それよりも自分が将来そういう事があった時に
    絶対話したくないからだ。

    飲み会の二次会になると、それぞれ輪が出来る。
    厄介なのが、自分が何となく所属しているグループのみんながそういう話を
    始めた時だ。酒が入ると、やはりそういう話は出やすい。


    今日も案の定、そういう現象が起こって奈緒は居場所を探していた。

    そこで、はたと思いつき店の外に出た。
    店の外には木屋町通りに沿って川が流れている。

    そこに、七瀬は座って一服していた。
    居場所があったと、奈緒は七瀬の隣にそっと座った。

    七瀬が一服している傍は、無条件で自分の居場所なのだと思っていた。
    見るとタバコを片手にスマホで何か文面を打っているのが見えた。

    七瀬は集中していて気付かない。

    見るつもりは無かったが、スマホに映る文字が見えてしまった。


    「じゃ、今からホテル×××に。こないだの…手加減しな…から。
    と…指を下の…にローションも持っ…て…」


    パッとしか見えなかったが、この文字が見えた。

    奈緒は一瞬なんの事か分からなかった。

    けど、分かった。


    七瀬はこれから、誰かと床を共にするのだ。

    しかも、相手は女…。のようだ?


    ふぅと七瀬が顔を上げて、初めて奈緒がいたことにある気づいた。

    そして、かなり驚いたようだ。

    「…いつから?」




    「10分くらい前かな」



    「そう。。」


    いつもは、奈緒を無条件に受け入れる七瀬だが
    どこか、というよりかなり気まずそうだった。


    それを見て、奈緒は何とも言えないざわつきを感じ始めた。


    七瀬は無言でタバコの煙をじっくり吸って立ち上がろうとした。



    ホテルに行くんやー…



    そう思ったと同時に、七瀬の太腿に立つ事を制すのうに手を乗せた。

    呆気なく七瀬はぽてっと座った状態になった



    奈緒は、自分でも驚く事を言った



    「七瀬さんって、私の事は抱きたいと思う?」


    つづく


引用返信/返信

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■22233 / 親記事)  片思いの狼1
□投稿者/ 七瀬美嘉 一般♪(1回)-(2017/07/13(Thu) 02:07:36)
    「あっ、あぁっっ…ちょっと、奈緒…。や、め…」

    奈緒と呼ばれた彼女は、相手の両手首を押さえつけ、押し倒した状態のまま無理やり唇を重ねて口から言葉を溢れさせないようにした。

    組み敷かれた女は、押さえつけら、シャツのボタンを全て外され中のキャミソールとブラの紐が肩から外れていた。

    「…七ちゃん、顔がエロい。」
    そっと唇を離し、相手の顔をマジマジと見ながら奈緒は組み敷いたままで呟いた。

    「……っ」

    七ちゃんと呼ばれたのは、七瀬という。
    顔立ちや雰囲気は宝塚の男役のようで目鼻立ちが整っていた。
    身長も173センチと高く、凛としていて華のあるタイプだった。それもそのはずで、彼女はレズビアン。そして、あらゆる場面で男役になる事が多かった。
    その辺にいる男よりも男らしく、そして何処と無く品と色っぽくもあった。
    ただ、無口で生来人間づき合いのため孤立しがちであった。
    しかし、本人はそれでも満足していたし、理解者が1人でもいれば十分だった。誤解されるよりも群れたりすることの方が苦痛だった。そのぶん、性格もさっぱりしていたし。

    そんな男勝りの彼女だが、今は奈緒…増島奈緒の下でいいようにされている。
    増島奈緒は素朴なタイプの女の子だ。少し日に焼けて健康的な肌色をしていて、いつも何故か笑顔に見えるタイプの人間だ。
    身長は160と高めだが、七瀬の上にいるので少し小さく見える。


    七瀬は増島が好きだった。
    増島は同じサークルの仲間だった。気がついたら目でずっと追う日々が続いた。


    七瀬には絶えず彼女がいたが、それとは全く別のもっと崇高な好きという感情だった。
    何より大事にしたいと思っていた。


    増島は異性愛者だったので、望みがないのは明らかだった。
    だからこそ、友人の立場で増島を大事にしようと思っていた。

    誰より理解して側にいたいと思った。



    そんなある日、増島の一人暮らしの家に呼ばれた。







    大学時代に同じサークルに入り、いつの間にか惚れてしまっていた。

引用返信/返信



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■22124 / 親記事)  すこしづつ…@
□投稿者/ 桃子 一般♪(1回)-(2016/11/07(Mon) 13:59:06)
    その日 私のイライラは 最高潮に達していた。

    「ご機嫌ナナメなのは 最近あの子の姿を見ていないから?」

    昼休み 同僚のミカに 痛いところを突かれた。

    「そんなこと ないけど…」

    返す言葉が 空しかった。

    「仕事 終わったら ごはん 食べに行く?」

    「ううん…今日はやめとく…また今度誘って(^^;」

    (冷蔵庫にあるもので 適当に済ませて お風呂に入って さっさと寝よう)

    ミカの誘いを断って 真っ直ぐ帰宅した。

    ありあわせの材料で炒め物を作り 半端に残っていた大根でお味噌汁を作り

    ごはんだけは 炊きたてのナンチャッテ食卓を整え

    (あたし なにやってんだろ…
     明日は なんか 美味しいものでも食べに行こうかな…)

    お箸を持った瞬間 インターフォンが鳴った。

    (今頃 だれ?)と思いながら

    「はい…」

    不愛想な応答をした。

    「お忙しい時間に申し訳ありません。隣に引っ越してきた坂本と言います。」

    聞き覚えのある声が飛び込んで来た。

    (えっ?うそ?…)

    職場でも見せたことないほど動揺したが そのまま表に出すわけにもいかず

    「お待ちください。今 開けます。」

    取り繕って ドアを開けた。

引用返信/返信

▽[全レス43件(ResNo.39-43 表示)]
■22194 / ResNo.39)  すこしづつ…36
□投稿者/ 桃子 一般♪(39回)-(2017/03/01(Wed) 14:18:40)
    土曜日…コウちゃんの実家に向かった。

    「どうしよう…緊張してきた〜」

    「大丈夫ですよ(笑)」

    (コウちゃんも ウチへ来てくれた時は こんな風だったのだろうか…)

    (いや…あの時 コウちゃんは ひとりだったから…あたしの緊張とは 比べ物にならない…)


    15分後…到着。

    コウちゃんは インターフォンを鳴らし

    「ヒロです…」

    「おかえり〜(^-^)」

    玄関のドアを開けてくれたのは…

    『駅裏』のマスターの奥様だった。

    (えっ Madam?…ってことは マスター?)

    「フフフ 驚いた? さっ 入って!」



引用返信/返信
■22195 / ResNo.40)  すこしづつ…37
□投稿者/ 桃子 一般♪(40回)-(2017/03/01(Wed) 14:21:25)
    リビングでは マスターと コウちゃんのお姉さん・お兄さんが迎えてくれた。

    「その顔だと コイツ 何も言ってないみたいですね (^-^) 」

    マスタ−が 言った。

    「ハイ…今の今まで何も…」

    「言葉の足らないヤツで 本当に申し訳ない…」

    「いえ そんな…」

    「ようこそ…」

    お姉さんが お茶を出してくれた。コウちゃんの笑顔は お姉さん似だ…

    「お邪魔します」

    「ゆっくりしていってね(^^♪」

    「ありがとうございます…」

    「えっと…佐々木さんでしたっけ?」

    お兄さんが 声をかけてくれた。

    「はい…よろしくお願いします」

    「そんなに固くならないで(^-^)」

    (と言われても…)
     
    「ところで こんなキレイな彼女 どこで見つけたのかな?」

    お兄さんが コウちゃんに訊いた。

    「図書館で声かけられた…」

    お兄さんが 私を見た。

    「ホントです 先に声をかけたのは 私です…」

    「コレ 偏屈だから 大変でしょ? 佐々木さん 苦労してない?」

    コウちゃんは 困った顔でお茶を飲んでいる…

    「いえ 全然…いつも 楽しんでます(^-^)」 

    マスターとMadamは 何も言わず 微笑んでいる…
引用返信/返信
■22196 / ResNo.41)  すこしづつ…38
□投稿者/ 桃子 一般♪(41回)-(2017/03/01(Wed) 14:24:44)
    「正月に言ってた ご両親に会うって…」

    お兄さんが コウちゃんに訊いた。

    「うん…」

    「なんか言われた? 罵倒されたり 張り倒されたり(笑)」

    「別に…特には何も… ご両親 驚いてたけど…」

    「そりゃ…驚かない親はいない と思うよ…」

    「うん…でも…」

    「何?」

    「お父さんが『これからは2人で遊びに来い』って言ってくれた…」

    「ほんと?」

    「いや 直接言われたわけじゃないけど…」

    お兄さんが 再び 私を見た。

    「はい…私が1人で帰ったら ウチには入れないそです(^-^)」

    「そんなこと言ってもらえたんだ…よかったな」

    「うん」
引用返信/返信
■22197 / ResNo.42)  すこしづつ…39
□投稿者/ 桃子 一般♪(42回)-(2017/03/01(Wed) 14:28:25)
    「ヒロ! 今日のすき焼き 食べていくよね?」

    キッチンに立ったお姉さんの声に コウちゃんが 私を見た。

    (どうする?)

    (任せる)

    「うん…よろしく」

    「あのう…何か お手伝いさせてください…」

    思わず言ってしまった。

    Madamが

    「じゃ 甘えちゃおうかな」

    お姉さんが エプロンを貸してくれた。

    キッチンで 野菜の準備をしながら

    Madamとお姉さんが

    「ヒロ よく笑うようになったよね」

    と 盛り上がっていた。

    「去年の夏くらいからよ…」

    「それって 佐々木さんのお陰?」

    お姉さんに訊かれた。

    「いえ そんなことは…」

    「大いにあるわよ(^.^) 」

    Madamが 言った。


引用返信/返信
■22198 / ResNo.43)  すこしづつ…40
□投稿者/ 桃子 一般♪(43回)-(2017/03/01(Wed) 14:34:20)
    「そうなんだ…ねっ きっかけは 何だったの?」

    「私が 押しかけました(^-^)」

    「ホントに? さっきの話 ホントのことだったの?」

    「はい…」

    「何処がよかったの?」

    「どこって…」

    「だって…アレだよ(笑) マイペース過ぎるほどマイペースで…愛想もない…」

    お姉さんの目は なかなか厳しい…

    「私…図書館に勤めているんですけど…
    3年前 そこで ヒロ君を見かけたのが最初でした…
    はじめは 同僚たちと『カッコいい人が来た〜』って 陰で盛り上がってたんです…
    で…気がついたら…いつも 目で追いかけてました。
    だけど…親しくなるキッカケなんて 何処にもなかったんです… ただ 見てるだけで…
    それが変わったのは…
    去年の春 ヒロ君が 私の隣の部屋に引っ越ししてきてからです…
     それから『駅裏』で アルバイトしていることを知って…
    少しづつ …押し切りました(^-^)」

    「そうだったんだ…あの子 口数少ないでしょ? それが気になって…」

    お姉さんの目には コウちゃんは どんな風に映っているんだろう…

    「私のおしゃべりに ヒロ君が 合せてくれてます(笑) それに…」

    「なに?」

    「ヒロ君との沈黙は 心が落ち着くと言うか…安心出来るんです」
    「そう…」

    お姉さんが 初めてホッとしたような顔になった。

    「今度『駅裏』のぞいてみたらいいわよ(^.^) ウチでは見せたことのない顔してるから…」

    Madamが 助け船を出してくれた…

    「ガキんちょが ひとり暮らし始めて最初の冬に こんなステキな人と 帰って来るとは…
     31歳と29歳 何やってんだろ…完全に 先を越されてしまった…」

    お姉さんの言葉が 微笑ましかった…

    「言いたいコト言って…って呆れてる?」

    Madamが 笑いながら訊いた。

    「いえ…ヒロ君が 末っ子扱いされているのを見て ちょっと安心しました…
     普段は 一匹狼 ってカンジですけど(笑) 」

    「あの子 外では 狼の毛皮をまとった狼 ってカンジだもんねぇ」

    お姉さんも Madamの言葉に納得しているみたいだ。

    (まんま 狼 って(>_<) )
引用返信/返信

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■22113 / 親記事)  みはるとサツキ1
□投稿者/ いちこ ちょと常連(70回)-(2016/10/22(Sat) 21:06:00)

    サツキのベッドでみはるが穏やかな寝息を立てて寝ている。
    彼女は何も身につけていない。サツキが脱がしたからだ。

    サツキとみはるは、中学生の時からの親友だ。
    サツキは小学生の時に転校が多く、その度に変わる級友に馴染めず、
    自然とひとりでいることが多かった。ひっそりと目立たぬようにしていた。
    中学に入っても、そのスタイルを貫いていた。
    一方、みはるは天真爛漫に育ち、中学生の時は丸々と太っていた。
    性格も明るく、誰とでもすぐに仲良くなった。
    そんな対照的なふたりだったが、話してみると妙にウマが合った。
    自然、一緒にいることが多くなった。
    ふたりが並んでいると、太って丸いみはると痩せて棒のようなサツキなので、
    数字の0と1になぞらえ、ゼロワンコンビとあだ名された。
    そんなふたりは同じ高校に進学した。
    年頃になると、みはるがみるみる痩せてきた。
    出る所は出て、引っ込む所は引っ込んだ。
    もともと顔立ちの良かったみはるは、急にモテ出した。
    しかしみはるは、そんな男子達には興味がないようだった。
    自然、サツキがみはるのボディガードの役回りになった。
    みはるに話しかけようという男子がいれば、先にサツキから
    何か用?とみはるの前に立ち、熱っぽく見つめる男子には眼光鋭く睨み返す。
    しかしいつしかサツキは気づいてしまった。自分もみはるに惹かれていることを。
    そしてそのことを強烈に意識せざるを得ないことが起きた。
    みはるが恋に落ちたのだ!!

    続く


引用返信/返信

▽[全レス6件(ResNo.2-6 表示)]
■22115 / ResNo.2)  Re[2]: みはるとサツキ1
□投稿者/ いちこ ちょと常連(71回)-(2016/10/24(Mon) 21:04:37)
    優心さん、いつもありがとう!!関西弁懐かしいです。
    実は私、カナやんと同じ出身なんです。続編頑張ります。
引用返信/返信
■22118 / ResNo.3)   みはるとサツキ2
□投稿者/ いちこ ちょと常連(72回)-(2016/10/29(Sat) 22:44:32)

    ねぇ、どうしよう、どうしよう、あたし、恋に落ちたかも。
    みはるが無邪気に放ったその一言が、サツキの胸に鈍い痛みをもたらした。
    みはるによれば、毎朝の通学バスで時々見かける他校の男子生徒らしい。
    その子が乗り込んできたおばあちゃんに席を譲ったと。
    その自然な感じと、その後のおばあちゃんに向けた笑顔にハートを射抜かれたと。
    嬉しそうに顔を赤らめて話すのだ。
    へぇ、良かったじゃないと気の無い返事をするサツキに
    ウンッ!と最高の笑顔を見せるみはる。サツキは胸が締め付けられた。
    それからみはるは、彼がどうしたこうしたとサツキに報告してきた。
    でも恋は進展せず、遠くから見ているだけのようだった。
    サツキは胸を痛めながらも、嬉しそうに話す みはるを見るのが好きだった。

    ある日みはるは真剣な面持ちで、彼に想いをぶつけると言い出した。
    でもひとりだと勇気が出ないので、サツキについて来て欲しいと。
    サツキの家は逆方向なので、泊まりに来て、朝一緒に通学して欲しいと。
    サツキはしぶしぶ同意した。しかしすぐにサツキは後悔した。
    あまりに無防備に振る舞うみはるに、サツキの自制心は崩壊しそうだった。
    みはるの寝間着は、ノーブラに長めのTシャツ一枚。
    風呂上がりにその格好で出て来たみはるに、サツキは思わず目を背けた。
    その夜みはると同じ部屋に寝たサツキは、なかなか寝付けずにいた。
    夜中に起き上がったサツキは、みはるの寝顔を見つめた。
    そっとその髪に触れようとしたら、んんっとみはるが動いた。
    サツキは自分の心臓の音でみはるが起きないか心配になるほどだった。
    そしてそれはほんの一瞬だけだった。
    サツキが唇をみはるの唇に近づけ、そっとキスをした。
    みはるはすぐに寝返りをして、向こうを向いてしまった。
    サツキはうなだれて自分の布団に戻ったが、
    この時サツキは気づいていなかった。
    向うを向いたみはるが目を見開いていたことを。

    翌朝、通学バスの中でみはるは彼の近くで迷っていた。
    バスが揺れた時、サツキはみはるを彼に向かって突いた。
    彼にぶつかって転びそうになったみはるを彼が支えた。
    結局それがきっかけで、ふたりは付き合いだした。
    みはるは以前ほどサツキに近づかなくなった。それでサツキは良かった。
    彼との話しなど聞きたくなかった。
    それでもつい みはるを目で追ってしまう自分が情けなかった。

    ねぇ、進路はどうするの?みはるが聞いてくる。
    ちなみにわたしは、彼と同じXX大学にするつもりなんだけど、
    サツキも一緒にいかない?と無邪気に都会の大学を言う。
    ごめん、あたし、もう決めんたんだと地元の短大の名前を答えるサツキ。
    離れて忘れたいとサツキは思ったのだ。

    それぞれ別の大学に進学したふたりだったが、
    サツキは彼女のことが忘れられなかった。
    そんな二年ほど経った夏休みに、
    一人暮らしをしていたサツキの家に、突然みはるがやってきた。

    続く





引用返信/返信
■22122 / ResNo.4)  みはるとサツキ3
□投稿者/ いちこ ちょと常連(73回)-(2016/11/03(Thu) 12:22:58)

    「どうしたの?よくここがわかつたね。」
    「うん。中入ってもいい?」
    「あっ、いいよ。どうぞ。」

    みはるが横を通るとき、みはるの髪の香りがサツキの鼻腔をくすぐる。
    その途端、忘れようとしていた想いが蘇ってくる。
    サツキが二人分のコーヒーを淹れている間、
    みはるはローテーブルの前で神妙な面持ちで座っている。
    サツキが両手にマグカップを持ってきて、みはるの前にそのひとつを置いた。

    「で?」
    「……あ、な、なんか久しぶりだね。」
    「うん、そうだね。で?」
    「その前に、飲まない?ワイン買ってきたんだ。」
    「いいけど。実家に帰らないの?」
    「うん、親と喧嘩しちゃって。泊めてもらってもいいかな?」
    と、上目遣いでサツキを見つめる。くそっ、かわいい!!
    「べ、べつにいいけど。」

    それからサツキが簡単な食事とつまみを作り、
    食べながら高校時代の話で盛り上がった。
    みはるはよく食べ、よくしゃべり、よく飲んだ。
    みはるの話に、サツキが涙を流して笑っていると、急にみはるが真顔で

    「あ、あたしね、大学を辞めるかもしれないの。」
    「えっ、どうして?」
    「うん‥‥‥実はできちゃって。」
    と下腹をさするみはる。
    「ええ〜!彼は知ってるの?」
    「うん、ほんとに俺の子か?って。」
    「なにそれっ、ふざけてる!」
    「あたし、一気に幻滅しちゃって。別れてきちゃった。
    もともと無理して付き合ってた感じだったし。」
    「でも、子供はどうすんの?それじゃ都合のいい女だよ。」
    「そうなんだよね。親は下ろせって言うの。それで喧嘩しちゃって‥‥‥
    でもこの子には罪はないと思うの。」
    「なに言ってんの。無理に決まってるよ。」
    「そう、頭では分かってるけど‥‥‥」
    「なら‥‥、中途半端な気持ちで産んだら子供も可哀想だよ。」
    「大変なことはわかってるの、でも命なんだよっ!」

    みはるが目に涙を溜めている。サツキは言葉を失う。

    「自分の都合で、失くしてもいいのかな?ねぇ!」

    とうとう泣き出したみはる。なぜこの娘がこんな目に。
    サツキは怒りを覚えるとともに、みはるを守りたいと思った。
    みはるは涙を拭い、努めて明るく言った。

    「ごめん、せっかくの再会なのに。忘れてっ!飲もう!」
    「うん、でも大丈夫なの?その‥‥」
    「お酒は今日で最後にする!それより暑いねー!」

    と、みはるがワンピースを脱いで下着姿になった。

    続く









引用返信/返信
■22123 / ResNo.5)  みはるとサツキ4
□投稿者/ いちこ ちょと常連(74回)-(2016/11/05(Sat) 22:48:59)

    「わっ、わっ、なにしてんの?」
    「だって暑いんだもん。女同士、気にしない、気にしない。さぁ飲むぞー!」

    そんなこと言われても気になるよと思いながらも、
    サツキは先ほどの話のせいで全然酔えなかった。
    一方みはるは、すっかり酔っぱらってしまい、テーブルに突っ伏している。
    そんなみはるにサツキは、意を決したように言った。

    「あのさ、もしみはるが本気で産むんならさ、応援する!
    来年就職も決まってるし、よければ一緒に住んでもいいよ‥‥‥
    って、寝てるんかーい!しようがないな〜。」

    サツキは下着姿のみはるにクラクラしながらも、ベットに寝かせた。
    なるべく見ないように、そっとタオルケットを掛けてあげる。
    するとみはるは、がばっと起き上がるとおもむろにブラを外し、
    ぽいっと投げるとまたバタンと倒れるように眠てしまった。
    この娘は寝る時、ノーブラ派だったなと思い出したサツキだったが、
    その白い胸から目が離せないでいた。サツキはベッドサイドに近づくと

    「おーい、風邪引くよー!」

    と、声をかける。みはるはスヤスヤと寝ている。
    サツキは今までみはるの裸身を想像しながら
    自分を慰めたことは一度や二度ではない。それが今、目の前にいる。
    サツキはライトブラウンにカラーリングされたみはるの髪に触れてみる。
    その髪を指先に絡めて、感触を楽しんでみる。
    酔って赤くなった頬を指先で押してみる。それでも全く無反応だ。
    鼻筋に涙の跡がある。サツキは愛おしさが込み上げ、そっとキスをする。
    やがて指先はほっそりした首をなぞり、肩から鎖骨をなぞる。
    改めてみはるのおっぱいを見る。
    寝ると膨らみが無くなるような自分のものと違い、
    みはるのそれは豊かに隆起している。寝息に合わせ、微かに上下している。
    サツキは大胆にも両手でムニムニと揉み始めた。
    な、なにこれ?やわらか〜い!気持ちいいー!
    夢中になって揉んでいると、みはるの息が荒くなってきた。
    あれっ、もしかして感じてる?!
    サツキは揉みながら人差し指で、乳首を転がす。
    すると、そこはみるみる硬く大きくなってくる。
    人差し指と親指で摘んで引っ張ってみる。

    「んっ‥‥‥、はぁ‥‥、はぁ‥‥」

    初めて声を出したが起きる気配はないのをいいことに、
    サツキはさらに大胆になってゆく。指先を更に下へ進める。

    続く




引用返信/返信
■22162 / ResNo.6)   みはるとサツキ5
□投稿者/ いちこ ちょと常連(75回)-(2016/11/17(Thu) 22:24:56)

    みはるの声で、サツキは自分の中心がじんわりと熱を持つのを感じた。
    もう止められないと思った。もっと みはるの声を聞きたいと思った。
    しかしサツキの指がみはるの下腹のところに来た時、ためらうように止まった。
    このなかに本当に赤ちゃんが居るのだろうか?
    ほんの少し躊躇いがあったが、すぐにみはるのショーツに手が掛かった。
    そのままゆっくりと脱がしてゆく。細くて薄い毛が逆三角形を作っている。
    全て脱がしてみはるのソコを見ると、未だ固く閉じ合わさっている。
    サツキは鼻を近づけて匂いを嗅いでみた。
    その時、いやっ‥‥という声が聞こえた気がして顔を見ると、
    スヤスヤと寝息を立てている。ホッとしたサツキだったが、顔を覗き込む。
    大丈夫だよねと呟いて、今度は首の匂いを嗅ぐ。
    嗅ぎながら、片手はみはるのおっぱいを弄び、乳首を硬く尖らせていく。
    みはるの息が荒くなっていく。

    ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ

    さらに空いている乳首を舌で愛撫すると、ビクビクと反応した。
    乳首を舐めながら片手を徐々にさげていく。割れ目をそろそろとなぞりあげる。クリを指の先が掠める。

    「あん‥」

    と声が漏れる。今度は割れ目に沿って強めに指を押すと
    クチュッという音がして、中に沈み込む。中は充分な蜜で潤っていた。
    サツキは何度も指を動かしてさらに溢れさせてゆく。
    もちろん乳首への愛撫も忘れない。

    「あっ‥‥、だめっ‥‥、あぁ‥‥」

    目を閉じたまま首を左右に振って、声を上げていたみはるが目を見開いた。

    「あっ、えっ‥、なに?‥‥、いやっ!」

    自分の状況に気づいたみはるは、サツキの身体を退かそうとした。
    すかさずサツキは、みはるの口に舌を差し入れた。

    「んん〜‥‥、んっ‥‥、んっ‥‥、んん〜‥‥」

    みはるは首を振って逃れようとするが、サツキは舌を捕らえて離さない。
    それでもみはるは、サツキをグイグイと押していた。
    それに押されて口を離したサツキは、みはるを見つめて言った。

    「ずっと、ずっと好き!愛してるの、みはるっ!」
    「えっ‥‥、だからってこんなこと!」
    「ごめんっ、でも‥‥‥。」

    後は声にならずサツキの目に涙が溢れてくる。
    じっと見つめていたみはるだったが、サツキの首の後ろに手を廻して、
    自分に引き寄せて、耳元でそっとささやいた。

    「いいよ!サツキなら。でも恥ずかしいからサツキも脱いでね!」

    ーーーーーーーーーーーーーーーーー
    それから一年後。

    「あーん、あーん、あーん!」

    暗闇の中、サツキが裸でベットから起き上がる。
    隣にはみはるが同じく裸で眠っている。
    サツキは目をこすりながら、ベビーベットに近づき、
    美咲と名付けられた赤ちゃんを抱き上げた。

    「おー、ヨチヨチ、お腹すいたんでちゅか?」

    赤ちゃんを抱きながら、器用にミルクを作っていく。
    ミルクを手の甲に出して温度を確かめ、赤ちゃんに飲ませる。
    最近、サツキは思っている。

    結局、都合のいい女は私だったのかなぁ?

    「あっ、ごめんね。」
    みはるが起きてきた。
    「うん‥‥、寝てていいよ!」
    「ありがとう!」

    でも今が最高に幸せだからいいかっ!

    完結







完結!
引用返信/返信

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