ビアンエッセイ♪

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貴女の官能的なビアンエッセイやノベル
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■22043 / 親記事)  窓際の彼女
□投稿者/ KEI 一般♪(1回)-(2016/03/29(Tue) 16:37:24)



    彼女はいつも窓際に座っていた。

    本を開いたかと思うと、ゆっくり顔を上げて窓の外を眺める。

    瞬きをする横顔さえも美しい。

    僕は彼女に見惚れた。



    彼女を初めて見たのは半年前。

    高校の課題で自分が一番好きな本を紹介するというものがあった。

    僕は、ズラズラと文字が統一間隔に並ぶ本が嫌いだった。

    どうしようかと悩んでいたら、ふと、子どもの頃母さんに読んでもらった絵本を思い出した。

    絵本も本には違いないと思い、僕は学校の図書室を隅から隅まで探したが、僕が探している絵本は見つからなかった。

    そこで僕は学校近くの図書館へと足を運んだ。

    図書館なんて来たことなかった。

    縁もなかったし。

    図書館に入り、探してみるとものの5分で見つかった。

    好きだった絵本だが、どんな話だったか忘れた僕は1度読んでみることにした。

    この図書館はとても広く、椅子に座って読むスペースも沢山あった。

    僕は窓から少し離れた席に座って絵本を読んだ。

    『大きなきは きらめき 花はまるで ほうせきのようだった。エミリーは 花をひとつ つみとると たいせつにかかえて ママのもとへと かけよった。ママはエミリーの あたまを なでながら……』

    絵本は僕が子どもの頃に読んだときのままだった。

    絵本を読み終え周りに迷惑をかけないように小さく伸びをした。

    窓の外は薄暗くなり始めていた。

    「……」

    沈み行く夕日によって光輝く一人の女の子がいた。

    窓際の彼女は本を開いたまま、窓の外を眺めていた。

    とても美しかった。

    彼女は外を眺めるばかりで、時折存在に気づいたかのように本に目をやり一時間に一ページという遅さで本を読んでいた。



    〜♪ 本日はご来館頂きありがとうございます。間もなく19時になりますので閉館します〜

    閉館の放送が流れた。

    気づけば僕は二時間半も図書館にいた。

    そしてそのほとんどの時間、窓際の彼女を見ていた。

    放送が流れると彼女は本を閉じ、本棚へと戻しに行った。

    凛とした佇まい、長い髪はサラサラとして歩くたびに揺れ動いた。

    バッグを肩に掛け、本を戻すときに背伸びをした。

    背伸びをした彼女の足は細く、長く、上品だった。

    そして彼女は出口へと向かい振り向いた。

    きれいに整えられた前髪はふわふわと上下に揺れ、大きな瞳はどこか寂しげに見えた。

    リップを塗っているのかもしれないが、ぷっくらとした唇はキラキラと潤い、鼻筋が通った小さな顔をしていた。

    「美しい」

    いつしか僕は心の声を抑えることができずにそう言葉にしていた。

    一目惚れだった。



    続く







引用返信/返信

▽[全レス17件(ResNo.13-17 表示)]
■22056 / ResNo.13)  窓際の彼女14
□投稿者/ KEI 一般♪(14回)-(2016/03/31(Thu) 16:53:29)
    2016/03/31(Thu) 23:09:20 編集(投稿者)



    千秋はぐったりした。

    僕は千秋に腕枕をして優しく頭を撫でた。

    「千秋…かわいかったよ」

    僕は千秋のおでこにキスをした。

    「真琴のバカ…。きもち…よかったもん…」

    千秋は手で顔を隠しながら言った。

    「…かわいい」

    僕らはそれから何度もキスをした。

    お互いの気持ちを確かめるように。

    僕は千秋のことが好きだと、おでこにキスをする。

    千秋は僕のことが好きだと、頬にキスをする。

    そのお返しにと、僕は千秋の首筋にキスをする。

    そしてまたお返しにと、千秋は僕の耳にキスをする。

    僕は毛布に潜り込み、千秋の乳首にキスをする。

    「ちょっ、まこっ…あんっ」

    千秋は急な出来事で抵抗する暇もなかった。

    毛布の中は暗くて見えなかったが、キスをしただけで分かる。

    千秋の乳首はふたたび熱を帯びてピンと立っていた。

    僕は千秋の乳首をカリッと甘噛した。

    「んんっ…」

    その瞬間に千秋は小さく声を出し、体に力が入った。

    バッ

    僕は布団を取り、千秋に覆い被さるとキスをした。

    「んっ……んんっ…」

    千秋は抑えることができずに声を漏らす。

    キスをしたまま、下へと手を伸ばす。

    「あ、はっ…」

    千秋の大切なところは、愛液で濡れていた。

    僕はキスをした唇を一瞬離して指を舐め、ふたたび唇を千秋の唇と重ねる。

    僕が入れなくてももう、千秋の舌は自由に僕の中へ入ってくる。

    舐めた指は、舐める必要もなかったのではないかと思うほど愛液のおかげですんなり千秋の中へと吸い込まれていく。

    「ああぁっっ……」

    僕の二本の指は千秋の中、奥深くへと挿入された。

    千秋の中の奥、一番深いところの壁にぶつかるほど僕は二本の指を押し入れた。

    ヌルヌルッと滑り込むように入った。

    さっきよりも楽に入った。

    千秋の腰がクッと上がる。

    腰が落ちるのを待って、ゆっくり指を動かす。

    「はっ……んんっ…んっ…あっ…」

    千秋の声がどんどん色っぽくなる。

    もう僕が足を押さえなくてもいい。

    千秋は自分から足を開いて僕を受け入れた。

    「ま、まこ…と……」

    「ん?」

    キスの間に聞こえる声に僕は耳を傾ける。

    指の動きは止めない。

    キスも止めない。

    千秋は必死に隙を見計らって思いを言葉にする。



    続く
引用返信/返信
■22057 / ResNo.14)  窓際の彼女15
□投稿者/ KEI 一般♪(15回)-(2016/03/31(Thu) 23:27:53)



    「あっ……んっ、も、もっ…あんっ…もっと…んっ…もっとして……」

    涙目の千秋は必死に僕を求めた。

    「いいよ」

    僕は千秋の思いに答える。

    唇を離し、体をスッと下に持ってくる。

    指は入れたまま。

    入り口まで抜くとそのままスルッと抜けてしまいそうなほど、千秋の中は愛液で満たされていた。

    愛液たっぷりの中から指を抜きたくなかった。

    奥をついて、Gスポットを押す。

    自由になった千秋の口からは声にならない喘ぎ声が部屋中に響き渡る。

    「はっ……あんっ、も、もう…ふはっ…やっ…」

    僕は指を出し入れし、舌でクリを吸った。

    「ああんっ……」

    瞬時に千秋は腰を浮かせ反応する。

    チュウチュウ チュパチュパ

    僕は乳首を吸うように、クリを吸った。

    舌で舐め回し、弾いては吸う。

    右手の指はGスポットを押すスピードを早める。

    グチュ グチュ グチュ グチュ

    いやらしい愛液が千秋の中で混ざり合う音が僕らを未知の世界へと連れていく。

    僕の左手を持った千秋は、自ら自分の胸へと導いた。

    大きくなってピンとたった乳首をつまみ、鷲掴み、愛撫した。

    「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

    「も、もう…だ、だめっ…んっ、あっ……」

    千秋の中とクリ、そして乳首の3つが重なり、僕の体力もそろそろ限界を迎えた。

    千秋ももう、大胆に開いた足が震えていた。

    そして…。

    「いやっ、イク…イクッ……いっ、あっ…あああぁっっ……」

    千秋は2度目の絶頂を迎えた。



    続く
引用返信/返信
■22058 / ResNo.15)   窓際の彼女16
□投稿者/ KEI 一般♪(16回)-(2016/03/31(Thu) 23:52:33)



    それから僕は千秋にキスをして、千秋を抱いたまま眠りについた。

    時刻はすでに夜中の2時を過ぎていた。

    その日僕は、夢の中でも千秋を満たした。

    夢の中では僕は第三者だった。

    僕が千秋にまたがり、千秋の中に入っていく。

    僕が千秋の大切なところに集中して見ていなかった千秋の顔が鮮明に見えた。

    千秋の姿は、美しかった。



    ピピッピピッピピッ

    スマホのアラームが鳴った。

    僕は目を擦り、現実へと舞い戻ってきた。

    僕の隣には、僕の体に腕を絡ませ気持ち良さそうに眠っている千秋がいた。

    「千秋…起きて」

    僕は千秋の頭を撫でながら、耳元でささやいた。

    「んっ…ふぅ」

    耳元にかかる微かな息さえも千秋には刺激になった。

    「真琴…やばいかも…」

    僕はもう分かっていた。

    千秋が言った「やばい」の意味が。

    「千秋…目をつぶって」

    僕の言うままに千秋はゆっくり目を閉じた。

    そして、僕は一度軽くキスをした。

    触れたか触れないか分からないほどのキス。

    僕の唇は、千秋の唇に触れたかと思うとすでに、乳首を吸っていた。

    「はっ…んんっっ……」

    千秋は手で顔を隠して漏れる声を抑えようとした。

    母乳を欲する子どものように僕は千秋の乳首を吸った。

    母乳など出るはずもないが、どことなく甘くて優しい味がした。

    両胸を丹念に舐め回し、何度も何度も揉みほぐすと、昨日よりも胸が大きくなったような気がした。

    僕は千秋の乳首を舐めたまま、愛液の確認をした。

    千秋はこうなることを知っていたかのようだった。

    足はM字に開かれ、僕の指を待っていた。

    ピチャッ

    愛液を確認した。

    愛液が出るところよりもずっと下。

    おしりの方まで愛液は流れていた。

    僕は太ももを撫で回し、愛液の分泌を促す。

    膝から太ももを通り、大切なところへ近づくたびに愛液が溢れだした。

    僕はたまらず、大切なところ以外に流れ出た愛液に触れる。

    冷たく、ねっとりとして、僕の指にまとわりつく。



    続く



引用返信/返信
■22062 / ResNo.16)  感想^^
□投稿者/ ルナ 一般♪(1回)-(2016/04/12(Tue) 20:18:23)
    とっても素敵です
    続きを楽しみにしています^^
引用返信/返信
■22066 / ResNo.17)  Re[2]: 感想^^ お返事
□投稿者/ KEI 一般♪(17回)-(2016/04/24(Sun) 02:15:27)
    ルナさん

    最近忙しくて、久しぶりに覗いてみたら、コメントが!
    ありがとうこざいます^^
    続き、頑張って書いていきたいと思います!
引用返信/返信

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■22038 / 親記事)  エステティシャンの恋1
□投稿者/ いちこ 一般♪(42回)-(2016/03/10(Thu) 05:47:53)

    エステティシャンの恋
    ヴ・ヴ・ヴ・ヴ・ヴ・ヴ・ヴ‥‥
    「あぁ〜〜、すごいっ、ひ〜〜!」
    キョウコはバイブを女のソコに突き入れた。
    「お客様、すごいことになってますよ。気持ちいいですか?」
    「あぁ〜、気持ちいい!」
    「何処が気持ちいいですか?」
    「アソコ、アソコがいい〜!」
    「アソコってどこですか?ちゃんと言って下さい。」
    「マ、マXコ、マXコがいい〜〜!」
    キョウコは女を追い詰めていく。

    ここは高級住宅街の一角にある会員制エステサロン。
    キョウコひとりで経営している。
    始めた当初は固定客も少なく、倒産しそうになったこともあった。
    苦肉の策でスペシャルコース、つまり性感エステを始めたところ、安定した。
    もともとビアンなので抵抗はなかった。
    客層は、30代から60代の主婦と幅広い。
    でも、とキョウコは思う。
    毎日、おばさま達の相手をしていると
    どんどん冷めていく自分がいた。
    客が感じれば感じるほど、自分はどんどん乾いていく。
    自分はまともな恋愛ができるのだろうかと心配になるのだ。
    そんな時、さくらと出会ったのだ。

    さくらは常連の藤井さんに連れられてやってきた。
    「ここよ、ここ、ここ。」
    なかば強引に腕を取られ、髪の長い女が入ってきた。
    気の弱そうな感じの女の顔を見て、キョウコはハッとなった。
    女子高生だった時の初恋の娘にそっくりなのだ。
    もちろんそんなことはなく、どう見てもキョウコより10歳は若く見えた。
    「キョウコさん、この人最近近所に越してきたんだけど、
    旦那さんが商社マンで、海外出張が多いらしいのよ。
    だから、ねっ、わかるでしょう?スペシャルでお願いしたいの。」
    当の本人は何のことかわからないようで、キョトンとしている。
    「じゃあね、よろしく!」
    と置き去りにして、帰ってしまった。
    後で根掘り葉掘り聞くつもりに違いない。悪趣味な。
    「それではスペシャルコースでよろしいですね。」
    「あっ、はい。」
    と蚊のなくような声で答えた。
    「こちらで、これにお着替え下さい。」
    と紙製のブラとショーツを渡した。

    続く
引用返信/返信

▽[全レス10件(ResNo.6-10 表示)]
■22060 / ResNo.6)  エステティシャンの恋7
□投稿者/ いちこ 一般♪(48回)-(2016/04/07(Thu) 21:09:36)

    それは突然だった。もっともさくらには突然ではなかったが。
    さくらから電話で別れ話を切り出された。

    「別れてほしいの。あの人が、あなたとの仲を疑いだしたの。」
    「いやだよ。あたしは本気だよ。さくらは違うの?」
    「わたしだって別れたくない!でも、あの人はあなたを狙うかもしれないの。」
    「あたしは平気だよ。もしあたしに暴行したら訴えてやるよ。」
    「ううん、暴行するならわたしにするわ。違うの。
    あなたのお店を妨害するとおもうの。きっとデマを流すわ。」
    「くそっ。汚いやつめ!」
    「お願い!別れて!」
    「落ち着いてっ。とにかくそっちに行くよ。」

    さくらの家で出迎えたのは、意外にも旦那だった。

    「あなたがキョウコさんか?さくらはもうあなたと会いたくないと言っている。」
    「嘘です。とにかく会わせて下さい。」
    「だめだ!会わせるわけにはいかない。帰ってくれ。」
    「いい加減にして下さい!奥さんにDVしているくせに。」
    「はっ、何馬鹿なことを言っているんだ。あるわけないだろう!」
    「さくらっ、いるんだろう?」
    と叫んで入ろうとする。
    「勝手に入るな!私の家だぞ!なんだ、この女は。」
    キョウコの肩を掴んで押し戻す。そのまま揉み合いになった。
    「帰ってくれ。」「さくらっ!さくらっ。」

    ガチャン!!!

    陶器の割れる音とともに、旦那が崩れ落ちた。
    キョウコが見上げると、さくらが震えながら立っている。
    さくらの足元には、割れた花瓶の破片が散らばっている。

    「さくら!」

    さくらはその場にへたり込み、頭を抱えた。

    「わー!ど、どうしよう?!あたし、夢中で。」

    続く




引用返信/返信
■22061 / ResNo.7)  :エステティシャンの恋8
□投稿者/ いちこ 一般♪(49回)-(2016/04/09(Sat) 23:51:34)

    揉み合っている時に、さくらは背後から
    玄関脇の花瓶を旦那の後頭部に振り下ろしたのだ。
    キョウコは泣いているさくらを抱きしめ、

    「大丈夫。私がなんとかする。私がやったことにするから早く救急車を呼ぼう。」

    救急車が来た時には、旦那は既に死亡していた。
    すぐに警察が呼ばれ、キョウコは連行されていった。
    呆然と見送ったさくらだったが、取調べではキョウコが唖然とした。

    「お前がやったことに間違いないな!」
    「はい。」
    「殺そうとしたのか?」
    「いいえ、もみ合っているうちに、はずみでやっちゃったんです。」
    「うそつけっ!お前には動機があった。

    「えっ?」
    「お前、あそこの奥さんにつきまとつていたな。」
    「つきまとってなんか。」
    「実は一週間ほど前に、ご主人からお前が奥さんに
    ストーカーしてると相談があったんだ。」
    「ひどい!わたしたちは、そんなんじゃない!」
    「わたしたち?まさか付き合っているとでも?」
    「‥‥‥‥‥‥。」
    「そうだろうな。ありえない。近所でも評判の仲のいいご夫婦だ。
    おまけに奥さんからも、ストーカーの証言が得られている。」
    「うそだっ。旦那に言わされたんだ!」
    「まぁ、お前の気持ちも分からんでもない。あんな綺麗な奥さんだからな。
    女でもクラッと来るわなぁ。」
    「違うっ、違うっ。さくらは旦那からDVを受けていたんだ。だから、」
    「ほう、奥さんからは一言もないぞ。」
    「わたしは‥‥わたしは、さくらを愛しているんだ。さくらだって、きっと。」

    顔を見合わせる刑事たち。

    「刑事さん、ほらっ。」
    キョウコは、首に掛けているネックレスを引っ張り出して見せた。
    「さくらが誕生日にくれたんです。とても高価な物です。」
    「あっ、お前、そのネックレスは‥‥。」

    続く


引用返信/返信
■22063 / ResNo.8)  エステティシャンの恋9
□投稿者/ いちこ ちょと常連(50回)-(2016/04/16(Sat) 13:45:14)

    「お前、そのネックレスは奥さんから盗難届けが出されているぞ。」
    「えっ‥‥‥‥、まさか。」
    「たしか、ご主人からの誕生日プレゼントで、とても大事な物だと。
    お前、盗みまでしていたのか?」
    「違うっ、さくらに、さくらに会わせて下さい。」
    「それは無理な相談だ。犯人を被害者の妻に会わせるわけがないだろう。」
    「うそだー、なにかの間違いです。お願いです。会わせて下さい!」
    「ためだ、だめだ!!」
    「‥‥そんな‥‥うぅ‥‥。」

    その様子をマジックミラー越しに見ていた新米刑事のアサミは
    なにか違和感を感じていた。
    確かに彼女は自分がやったと言っているし、
    凶器の花瓶からも彼女の指紋が検出されている。
    しかし、彼女の指紋しか検出されていない。
    たしか現場へ急行した時、あのさくらという女は手袋をしていなかったか?
    男どもは、あの女の儚げな様子に信じて疑わないが、なにかおかしい。
    おまけにあの女には、旦那が死亡して法外な保険金が手に入る。

    いちど、会いに行ってみるか。

    「‥‥はい。」
    玄関を開けたさくらは、黒いワンピースを着て、
    寝不足なのか泣いていたのか、赤く腫れぼったい目をしている。
    そのあまりに悲しげな様子に、アサミは
    胸が締め付けられた。
    アサミは警察手帳を見せながら、
    「お悲しみのところすみませんが、少しお話しを伺えませんか?」
    「‥‥どうぞ。」

    続く






引用返信/返信
■22064 / ResNo.9)  エステティシャンの恋10
□投稿者/ いちこ ちょと常連(51回)-(2016/04/20(Wed) 23:18:42)

    アサミが応接間のソファーで待っていると、
    紅茶とケーキを持ってさくらが来た。
    ローテーブルの上に いったんお盆を置いてから、
    アサミの前にそれぞれをサーブしてくれるのだが、
    さくらが前屈みになるので、黒いワンピースの胸元から
    目を射るような白い乳房が丸見えになってしまう。
    なんとさくらはブラをしていなかった。
    ドキッとしたアサミは、思わず目を逸らした。

    「それで実は事件当日のことなんですが‥‥」
    「まずケーキと紅茶をどうぞ。とても美味しいですのよ。」
    「あっ、そうですね。ありがとうございます。」

    慌ててケーキを食べるアサミを微笑みながら見ているさくらは、
    アサミの目の前のソファーに深く座り
    食欲がないのか紅茶だけを飲んでいる。
    低いソファーなのでワンピースの裾がずり上がり、白い内腿が露わになる。
    さくらは挑発するように時々足を組み替えると、内腿の奥まで露わになる。
    アサミはじわっと身体が熱くなるのを感じた。

    おかしい!こんなことは今までなかった。
    どうしてしまったのか。身体が熱い!
    アサミは動揺しつつも平静を装い、さくらに話しかけた。

    「申し訳ありませんが、事件当日のことをもう一度 教えていただけますか?」
    「‥‥はい。あの日キョウコさんが訪ねてきたんです。
    私はお会いしたくなかったので、主人に応対を頼んだんです。」
    「それで?」
    「そしたら言い争う声が聞こえて‥‥‥うぅ。」
    アサミはさくらが泣き止むのを辛抱強く待った。
    「‥‥なにか陶器の割れる音がして‥‥そしたら主人が倒れていて‥‥」
    「それで救急車を呼んだというわけですか?」
    「えぇ、でももうすでに‥‥うぅ‥‥」

    アサミはその後、細かい点を確認した。

    「ありがとうございました。何度も同じことを。確認だけですので。」
    「いいえ、私もひとりでいると思い出してしまって‥‥。」

    さくらがすっと立ち上がり、ドアを開けた。
    アサミは一礼して立ち、歩きながら尋ねた。

    「すいません、あと1点だけ。あの日奥様は手袋をされてませんでしたか?」
    「いえ‥‥あっ‥‥。」

    と言った途端、さくらが気を失うように倒れた。
    アサミは急いで駆け寄り、さくらを抱き起こした。

    続く








引用返信/返信
■22065 / ResNo.10)  エステティシャンの恋11
□投稿者/ いちこ ちょと常連(52回)-(2016/04/22(Fri) 22:16:27)

    「大丈夫ですか?」

    肩を抱いて身体を揺する。その時、さくらの身体から
    バラに似た甘い香りが、アサミの鼻腔をくすぐった。
    アサミは、半開きになったさくらの唇から目が離せなくなる。
    そして吸い寄せられるように口づけをした。

    「んっ‥‥」

    さくらの目が開かれる。アサミは舌を差し入れ、片手はさくらの胸を弄った。

    「んん〜‥‥イヤっ!」

    さくらは、強くアサミを突き飛ばした。
    ハッと我に返ったアサミは呆然とした。

    「何するんですかっ!」
    「あっ‥‥、すみません。」
    「とにかく帰ってください!」

    押し出されるように外へ出たアサミは、激しく後悔した。

    ‥‥どうしてあんなことを?‥‥
    ‥‥わたしとしたことが、わからない!?‥‥

    ひとつ はっきりしていることがある。
    それはさくらに弱味を握られたことだ。
    アサミはさくらについて考えていた。
    彼女は‥‥彼女は‥‥何者なんだ?
    そして思わずつぶやいた。

    「‥‥ば、ばけもの?」

    完結






完結!
引用返信/返信

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■22009 / 親記事)  レン・アイ1
□投稿者/ いちこ 一般♪(26回)-(2015/12/06(Sun) 10:56:42)

    あたし達はスクランブル交差点で、信号待ちをしていた。
    信号が変わり、そのひとはあたしの手を引き、歩き出す。
    交差点の真ん中で突然立ち止まり、振り向く。
    ドキッとするあたしの目を見詰め、顔を近づける。
    ‥えっ、こんな所で?‥‥恥ずかしい‥

    ジリリリ‥ジリリリ‥ジリリリ‥

    遠くで目覚ましが鳴っている。
    へっ、目覚まし!?えっ、ヤバイ。
    アイは慌てて飛び起きた。さっきの夢で、まだドキドキしている。
    「あれは誰だったんだろう?」
    まぁいいか。さぁ、今日も仕事だ、頑張ろう!
    アイは出版社に勤める25歳、独身。
    出版不況のためリストラ寸前。嫌がらせで左遷されたばかり。
    なんとエロ本出版部門。『月刊エロエロ』センスの欠片もない。
    負けるもんか!

    出社すると、いきなり編集長に呼ばれた。
    「おい、ユミ先生とこに行って原稿もらってこい。貰うまで帰って来るなよ。」
    ユミ先生とは、女流エロ漫画家。
    その過激さゆえ、髭が生えていると噂がある。
    ちょっと怖いな。

    おそるおそる呼び鈴を押すと
    「はーい!どちらさま?」
    「あ、あの『月刊エロエロ』のものですが。」 あ〜恥ずかしいー!
    「あー、どうぞー!」
    「失礼します。」
    「いらっしゃい、今度は女の子でよかったわ。」
    そこにはラベンダー色のコーディガンを羽織ったスレンダー美女がいた。
    年の頃は30代くらいだろうか?
    きれい!誰だ?髭が生えてると言ったやつは?アイは思わず見惚れた。
    「ぼーとしてないで入ったら?」
    「あっ、あっ、はい。」
    慌てて靴を脱いで、上がろうとしたら框に足が引っかかってよろけた。
    やばい!コケる!なっ、なにか掴まるものは?とっさに手を伸ばした。
    ビリビリッ!バターン!えっ、ビリビリッて?
    手にはラベンダー色の切れ端が!




    見上げると何故かニッコリ笑った先生がいた。
    「ご、ごめんなさい。弁償します。もちろん。」
    「弁償ねェ?お気に入りだったのよね。」
    「すみません!!」と頭を下げた。
    先生は値踏みするかのように、ジロジロ見ると、いきなりアイの胸を鷲掴みにした。
    「な、何するんですか?」
    「まぁ、こんなものか?あなた、脱いでくれる?」
    「えぇ〜〜!」

    続く






















引用返信/返信

▽[全レス12件(ResNo.8-12 表示)]
■22033 / ResNo.8)   レン・アイ7
□投稿者/ いちこ 一般♪(37回)-(2015/12/31(Thu) 17:17:22)

    でもレンの悪ふざけはそこまてで、あとは素直に解いてくれた。

    着替えて応接間で待っていると、レンがラベンダーのハーブティーを淹れてくれた。
    「興奮を鎮める作用があるんだ。」
    「興奮なんてしてませんから。でもありがとう!」
    その時アイの携帯にメールが届いた。
    何気なく確認したアイは、
    「えっ‥‥そんな!?」
    口を押さえたと思ったら、見る見る涙が溢れた。
    「どした?何かあった?」
    「チャコが、チャコが死んじゃったの。うぅ‥‥」
    「えっ、友だち?」
    「ううん、小さい時から飼っているトイプードル‥‥ぐすっ」
    ほっと安堵の息をはいたレンだったが、あまりに泣くので、
    すっと近づいたと思ったら、屈みながら彼女の唇を奪った。
    「‥‥なっ、何すんのよっ!」
    「涙を止めるおまじない。ほらっ、止ま ったでしょ。」
    「信じらんない!なによ、それ。」
    「ははっ、怒ってる方がアイらしいよ。ほらっ。」
    と手を差し出す。
    「‥‥なに?」
    「今すぐ、実家に行こう!」
    「えっ、ここから一時間はかかるよ。」
    「大丈夫!原稿が出来るまで、まだ三時間はかかるから。」

    レンの運転は相変わらずで、アイは実家の近くで降りた時、やはり膝が震えた。
    「じゃあ、ここで待ってるから。」
    「うん、ありがとう!」
    しばらくして泣き腫らした目でアイが帰ってきた。
    「ぷっ、ひどい顔だね!」
    「もう、ひどいのはどっちよ。傷心なのに。」
    「ごめん、ごめん。」
    レンがアイの頭を、ポンポン叩く。
    「そうやってすぐバカにするんだから!」
    本当にどっちが年上だかわかりゃしないとアイがつぶやく。
    帰りは安全運転でゆっくりと走ってくれた。
    なんだ、やればできるじゃない。そのレンの背中にありがとうとつぶやく。
    「えっ、なんか言った?」
    「なんでもない!」
    「後でガソリン代、請求するからね!」
    「わかったわよ!払えばいいでしょ!」
    一瞬でも感謝したのがバカみたい!

    それから何日か経ったある日、アイはいつものようにユミ先生の原稿を待っていた。
    そこへ荒々しくドアを開けてレンが入ってきた。見ると顔に殴られたような跡が付いている。

    続く





引用返信/返信
■22034 / ResNo.9)  レン・アイ8
□投稿者/ いちこ 一般♪(38回)-(2016/01/09(Sat) 20:58:40)

    「ど、どうしたの?その顔!」
    「‥‥なんでもない。」
    と階段を駆け上がっていった。アイは救急箱を持って追いかけた。
    レンの部屋の前で遠慮がちに声を掛けた。
    「レン君、入るよ。」
    返事がなかったが、部屋に入るとベッドに腰掛けて顔を背けていた。
    隣に腰掛けて肩に手を置くと、ビクッとする。
    「どうしたの?」
    「女のくせにって言われて、カッとなって喧嘩になった。」
    「なぜ、そんな無茶するの?‥‥見せて‥‥、ひどいね。瞼の上も切れているよ。」
    脱脂綿に消毒液をつけて、目の上の傷を拭く。
    「‥‥つっ!いたっ!」
    「あっ、ごめんね。」
    そう言ってまた拭こうとしたら、手首を強く掴まれた。
    「‥‥痛いよ、レン君。」
    レンは怖い顔をして、アイを後ろに押し倒した。そのまま覆い被さってくる。
    「キャッ‥‥えっ、ち、ちょっと」
    手で押しのけようとしたら、レンの胸を押してしまい、
    その柔らかさに思わず手を引いたら、くちびるが重なってきた。
    「んん〜!」
    強引に舌が侵入してくる。レンの右手が荒々しくアイのおっぱいを弄る。
    レンの右足はアイの足の間に差し込まれ、股間を押してくる。
    レンの舌で蕩けそうになる自分を励まし、強引に口を外した。
    「いやっ、やめ‥‥んっんん〜」
    またも口づけされ、舌が差し込まれる。
    いやだ、こんなのいやだ。と思う心とは裏腹にだんだん感じてくる。
    いまやレンはアイのセーターをたくし上げ、
    ブラも上へ外して直接 おっぱいを揉んでいる。
    レンの手が乳首に触れるたびにビクビクしてしまう。
    やがてレンの手が徐々に下がり、パンティーの中に潜ろうとした時、
    アイはレンの手首を掴み、押しとどめた。
    「いやっ、やめて、お願い!」
    レンはアイの乳首を口に含み、舌で転がす。
    「あっ、あぁ!やめてー!」
    手首を掴む力が緩んだので、レンの手がするりと潜り込む。
    「いやっ、いやー!こんなのいやだって!うぅ。」
    アイは、泣き出してしまった。

    続く




引用返信/返信
■22035 / ResNo.10)  レン・アイ9
□投稿者/ いちこ 一般♪(39回)-(2016/01/11(Mon) 13:39:31)

    レンはアイの涙を見て、はっと我に返って、手を止めた。レンは

    「‥‥ごめん‥‥なさい。」

    とうなだれて、アイから離れた。
    アイはグスングスンと鼻をすすりながら、急いで服装を直すと部屋を飛び出した。

    それから何回かユミ先生の家に行ったが、避けているのかレンとは会わなかった。
    アイとしても、どういう顔で会えばいいのかわからなかった。

    ある日、会社の終わり際に編集長から誘われた。
    仕事以外では会いたくなかったので、断ったが、会社の出口で待ち伏せされた。
    「おい、ほら行くぞ!たまには付き合え。」
    「いや、私、あの、約束があって‥‥」
    「たかが、エロ雑誌の編集が気取るんじゃねえよ。」
    と腕を掴まれる。その時、その手を払った人がいた。
    「おっ、なんだよ!」
    レーシングスーツにフルフェイスのヘルメットを被っているため、顔は見えないがレンだ。
    レンは黙ってアイの手を引き、歩き出した。
    「ちっ、なんだよ!彼氏と待ち合わせかよっ!」
    レンはバイクの所まで来ると、黙ってヘルメットを渡した。
    振り返ると、編集長がまだ未練がましく見ているので素直にバイクに乗った。
    バイクはすぐに高速に入り、郊外へと向かう。
    「ねぇ、どこにいくの?」
    大声で叫んでも返事がなかった。やがて高速を降り、山の方へ向かう。
    アイは不安になってきた。峠道に入り、ラブホテルの看板が目に入る。
    ‥‥まさか?!

    続く





引用返信/返信
■22036 / ResNo.11)  :レン・アイ10
□投稿者/ いちこ 一般♪(40回)-(2016/01/16(Sat) 17:50:27)

    アイの心配をよそに、どんどんホテルが近づいてくる。
    しかしレンのバイクはホテルの前を通り過ぎて、
    山の中腹のパーキングに止まった。

    バイクを降りたアイは、そこから見える素晴らしい夜景に見とれた。
    「‥‥きれい!!」
    「でしょ。アイに見せたかったんだ。」
    「ありがとう。へぇ〜。」
    「‥‥‥‥あ、あの、この間はごめん。なんか気が昂ぶっていて。」
    「えっ‥‥‥‥うん。」
    「な、なんかさ、僕、アイのことがさ、好きになっちゃったんだ。」
    「えっ‥‥」
    アイは今、夜で良かったと思った。
    なぜならきっと真っ赤になっているからだ。
    「あ、あのさ、つ、付き合って欲しいんだけど。」

    「‥‥‥‥うん。いいよ。」
    「へっ‥‥うそっ、嬉しいー!ほんとうに?」
    コクリとアイはうなづいた。
    「やったー!信じられないよ!」
    アイは少し上を向き、目を閉じた。
    その唇の上に雪がひとひら舞い降りた。
    「あっ、初雪だ。帰ろうか?」
    「うん。」

    二人で峠道を下っている時、アイがレンの背中を叩いた。レンはバイクを止めて
    「なに?」
    「あのね、寒いから‥‥入ろ。」
    と前方を指差す。そこにはホテルの入口があった。
    レンに異存はなかった。

    続く


引用返信/返信
■22037 / ResNo.12)  レン・アイ11
□投稿者/ いちこ 一般♪(41回)-(2016/01/24(Sun) 06:12:35)

    部屋に入ると、レンがはしゃいだ。
    「実は僕、初めて入るんだ。ヘェ〜。ベッド広いね。」
    とベッドで跳ねたり、引き出しを開けたり、中から避妊具を出したりしている。
    「先にシャワー浴びるね。」
    とアイは浴室に入り、シャワーを浴びていると、急にレンが入ってきた。
    「きゃっ!」
    と思わず胸と股間を隠したアイだった。
    レンの肌は浅黒く筋肉質で、Aカップの乳房と濃い陰毛を持っている。
    アイは対照的に色白で、豊かな乳房で薄い体毛だ。
    アイは、レンの方を向くとゆっくりと両手を広げ、全てを晒した。
    「きれいだよ!」
    レンが近づき、アイを抱き締めキスをした。
    今度はアイも応えて舌を絡めた。長いキスだった。

    ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ

    「洗ってあげるよ。」
    レンが上気したかすれた声で言った。
    そのあと、お互いの身体を洗いあった。
    でもレンは肝心の場所には触れさせなかった。
    逆にレンはアイの身体の全てを知りたがった。感じる所 全てを。
    例えば、膝の裏とか鎖骨とか、もちろん乳首とアソコも。
    その感じる所を特に念入りに洗う。
    アイも反撃を試みるが、その度に更に強く愛撫され断念してしまう。
    今もアイはバスルームの床に寝かされ、お尻を正座したレンの膝に乗せている。
    足を開かされ、シャワーの水流をアソコに当てられている。
    「あっ、あぁ‥‥もう流れたから、止めて!」
    「でも流しても流しても、ヌルヌルが取れないよ。」
    「そ、それは、あぁ〜、すごい。」
    アイの下腹部がビクビクと痙攣し出す。と、突然水流を外される。
    「えっ‥‥」
    「やっぱりアイは可愛いよ。」
    とまだヒクつくクリに、むしゃぶりついた。
    「あぁ〜、ダメ、イッ‥‥イッ‥‥イッちゃう、イッちゃう‥‥イヒ〜〜!」

    ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ‥‥ハァ

    まだ時折 痙攣を繰り返しているアイに、優しく口づけして、
    「さぁ、ベッドに行こうよ!」と誘う。
    お互いの身体を拭いて、二人でベッドに倒れこんだ。
    「ねぇ、今度はレンの声が聞きたいの。」
    とアイがレンの乳首に舌を這わせた。
    「‥‥んっ」
    レンは目を閉じて眉根を寄せる。それを見てアイは更に熱心に舌を使う。
    そして片手を下腹部に伸ばし、濃い叢で遊んだ後、更に奥へ進む。
    そこは既に充分に潤い、やすやすとアイの指を受け入れた。
    クチュッという音とともにレンの身体が跳ねる。
    レンがアイの首の後ろに手を廻して、引き寄せてキスをする。
    「‥‥んっ、あはぁっ」
    アイがくちびるを外して喘いだ。
    いつの間にかレンの指がアイのクリを捉えていた。
    アイも負けじと指を動かしたが、レンにまたキスをされる。
    お互いに舌を絡めて、貪り合う。
    クチュクチュと卑猥な音が響くなか、ふたりの声が大きくなり、重なっていく。
    「あぁ、あ〜、あっ、ああぁぁぁ」
    レンの身体が大きく跳ね、ほぼふたり同時に達した。
    胸をおおきく上下させながら、ふたりの手は固く結ばれていた。
    アイはこの幸せがずっと続くと思っていた‥‥

    完結

完結!
引用返信/返信

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■21989 / 親記事)  僕の愛するヒト
□投稿者/ cross ちょと常連(54回)-(2015/10/03(Sat) 01:57:45)
    新しく、小説を書かさせていただきます。
    crossと言います。これから、皆さんに自分が書いた小説を多くのこのサイトを利用している方々に少しでも、読んでもらえたら嬉しいです。
    それではよろしくお願いします。

    4月3日
    まだ、桜が満開な頃だった。この日、はじめて僕の高校生としての道を歩む記念すべき日なのである。
    新しい環境になれるかどうかが不安だが
    それよりも新しい人と出会えることにウキウキしている。
    高校は、女子高
    桜雪学園
    美人が多いという噂でもあり、いま、とても人気のある学校だ。
    そして、僕の名前は
    葵月玲音
    (16歳)
    一人称は僕
    見た目はボイ系
    元バスケ部
    母と父は仕事の都合で海外で暮らしている。年に1回は連絡を取ってる。
    今は、親戚の叔母と二人で暮らしている
    叔母の名前は
    新堂夕
    (32歳)
    おっとりですごく優しい叔母さん
    ショートヘアがよく似合う
    僕は本当に恵まれていると思ってる。
    新しい綺麗な制服に身を包み、髪の毛を整えて、1階えと移動した。
    すると、叔母が朝ごはんを作ってくれていた。

    玲音「おはよう」
    後ろ姿で可愛らしいエプロンを着けながら鼻歌を歌い僕の方へ振り向く。


    「おはよう、玲音
    もうすぐ朝ごはん出来るから待ってて?」

    ウィンナーの香ばしい匂いと卵のあのなんともいえないおいしそうな音を響かせながら
    いつもと変わらない生活がスタートする。


    「はい、出来たよ
    お食べ?」

    玲音
    「いただきます」

    相変わらず、叔母さんが作ってくれる朝食は半端なくおいしい
    目玉焼きの半熟の黄身がまたトロッとしておいしい。

    玲音
    「めちゃくちゃうまい」
    そう言うと、叔母さんはニコッと微笑んでくれた。それがとても可愛らしい


    「えへへ、よかった
    玲音、成長したね
    制服、似合ってるよ」

    玲音
    「そうかな?ありがとう」

    と言っているうちに登校時間になってしまった。
    玲音
    「やば、行かないと。」

    急いでカバンをもち、走って玄関先にたどり着き靴を履く


    「玲音!忘れ物」

    玲音
    「え?」

    振り向くと叔母さんが目を閉じていた
    毎日欠かせない額にキスをしろという合図だこれをしなきゃダメなルールになっている
    その意味が未だに分からないが嫌いではないから仕方なく額にキスをする。

    玲音
    「ちゅ、行ってきます」


    「うん、いってらしゃい」

    扉を開けすぐに空を見上げる、青空でいっぱいだった。雲一つもない本当に青空だけで広がっている。

    玲音
    「よしっ」
    僕は空を見上げながら気合いの一声をして学校へと向かった。

    少し歩いているうちに同じ制服を着た女子が歩いている
    噂通り、美人が何人もいる
    これでやっていけるのか不安だ。
    不安が倍増してしまった。
    そんなこんなででっかい建物にたどり着いた
    この建物が
    桜雪学園
    勇気を振り絞り
    校舎へとしっかり前を向き歩く
    しかし、なんかわからないけどとても視線が痛い
    ちょっと振り向くと
    ある女子と目が合い
    顔を赤くして目線を逸らされた
    一体、なんで?と思いながらも。それは気にせずに校舎の中へ入った。
    すごく中は広くて
    ビックリしてしまう。
    そして、僕のロッカールームを探して見つかった
    葵月玲音
    という名前が書かれたロッカーを開ける
    あらかじめ用意していた上履きに履き替えて教室へと向かう。

    玲音
    「2―Aクラスってどこだよ?あ!あれか」

    教室を見つけて
    ドキドキと高鳴る胸を押さえながら扉を開く
    すると、やはり
    美人だらけの教室だった。
    その衝撃に固まってしまう僕
    すると、やはり
    クラスみんなの目線がこちらに集中する
    さっき外で、目が合って逸らされたように。
    僕と目が合った女子は頬を赤くして目を逸らされた。
    なんにも把握出来ない
    頭の中は疑問マークでいっぱいだ。
    それよりも、自分の席に座らないとと思い
    空いている席へと座った。


    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス25件(ResNo.21-25 表示)]
■22017 / ResNo.21)  小説家と貴女2
□投稿者/ cross ちょと常連(71回)-(2015/12/16(Wed) 01:08:30)

    頭の中で、エリという女性のことを気になりながら
    一日を過ごした。

    夜になり
    なにもすることがなく
    なんとなく、携帯を開きいじり始める。


    「はぁ、、なにもすることがないから、小説の続きでも書こうかな」

    と、呟きながら
    サイトにクリックする

    メアドを入力できると知らなかったが
    あると知ったから
    もしかしたら、誰かが メールをしてくれるかもとちょっとだけ期待しながらメアドを貼り
    小説の続きを書いて
    待つことにした。

    結局、その日のうちは
    メールは一通も来なかった。

    すると、ふと頭の中でまた、エリという女性のことを考えていた。


    「なんで、こんなにも、エリさんのことを考えてしまうんだ?」

    顔も年齢も知らないのに気になって気になってしょうがない。

    そう思いながら
    そのまま、寝てしまった。

    翌日、
    目が覚めて、携帯を開くと、時間はなんと
    お昼の12時ちょうどだった。

    急いで、サイトにクリックした

    やっぱり、エリさんはいた。

    エリ
    「メールしてもいいですか?」

    その一言
    僕は、嬉しくて
    急いで返事を書いた


    「もちろん、いいですよ」




    (携帯)
引用返信/返信
■22018 / ResNo.22)  小説家と貴女3
□投稿者/ cross ちょと常連(72回)-(2015/12/16(Wed) 17:10:02)

    そして、僕は、
    ついに、メールをすることになった。

    エリさんからメールがきた

    エリ
    「はじめまして、エリです。小説、読みましたよ、順調ですね。
    続きが早く読みたいです。」

    僕は、すぐに
    メールの返信をした。


    「はじめまして、メールありがとうございます。また小説を読んでくれたんですね、ありがとうございます。
    もちろん、また続きを書きますよ。楽しみにしていてくださいね」


    初めてのメールだったから
    そんな、長くはメールはしなかった、
    小説を書いたら
    メールをくれて。

    最初は、そんなことから始まった。

    だんだん、お互いは
    仲良くなって、
    プライベートの話もするようになり
    ついには、毎日連絡を取るようになった。

    僕は、ますます
    エリさんを気になるようになり
    ついに、禁断の質問をある日してみることにした。


    「あの、エリさんって、恋人とか居るんですか?答えたくないなら答えなくても大丈夫ですよ。」

    送信…。



    (携帯)
引用返信/返信
■22020 / ResNo.23)  小説家と貴女4
□投稿者/ cross ちょと常連(73回)-(2015/12/18(Fri) 09:40:24)

    すると、エリさんは
    こう答えた

    エリ
    「いないよ?あなたは?」

    なんとなく、嬉しかった。


    「僕も居ませんよ、ていうか、そういう経験がないので」

    エリ
    「そうなの?わたしはつい最近、別れたばかりだからさ。」


    「え?そうなんですか?」

    以外にびっくりした
    彼女ぐらいは居るだろうと思っていたし
    まさか、つい最近
    別れたと聞いたとき僕は、

    (携帯)
引用返信/返信
■22021 / ResNo.24)  おわり
□投稿者/ cross ちょと常連(74回)-(2015/12/19(Sat) 11:18:39)


    おわりです

    (携帯)
完結!
引用返信/返信
■22032 / ResNo.25)  crossさん
□投稿者/ レイン 一般♪(1回)-(2015/12/31(Thu) 10:01:06)
    素敵な作品でした。あなたは繊細で優しい人なんですね。皆待っていると思うので、また書いて下さいね。

    (携帯)
完結!
引用返信/返信

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■22024 / 親記事)  クリスマスの夜に1
□投稿者/ いちこ 一般♪(31回)-(2015/12/23(Wed) 08:10:15)

    今宵はクリスマスイブ、街が浮かれ騒いでいる時、
    榛原節子 80歳は、死の床についていた。
    長いようで短い人生だった。子供の時に戦争も経験した。
    空襲に逃げ惑う日々。兄達はみな戦死してしまった。
    18歳で見合結婚をした。叔母の勧められるままだった。
    相手は38歳、大学の助教授だった。彼も彼の両親も子供を強く望んだ。
    しかし夫とのセックスは苦痛でしかなかった。一度もいいとは思わなかった。
    そのせいではないかもしれないが、子宝には恵まれなかった。
    子供が出来ないとわかると、夫は急に冷淡になり、他所に愛人を囲った。
    でも節子は内心ほっとしていた。夫とのセックスから解放されたのだ。
    40歳の時、彼女は恋をした。隣に引越してきた笠原真理子に。
    彼女には商社マンの夫と高校生の男の子、中学生の女の子がいた。
    まさか自分が女性に恋をするとは、思いもしなかった。
    真理子とは歳も近いこともあり、お互いの家をよく往き来して、おしゃべりを楽しんだ。
    彼女はとても魅力的な女性だった。明るく元気で、何でも良く知っていた。
    南米原産のグラスウィングバタフライは、透明の羽根を持つ蝶だとか
    節子には初めて聞く話が多かった。
    会うたびに、どんどん惹かれていく自分が怖かった。
    彼女の勧めでテニスも始めた。ちっとも上達しなかったけれども。
    彼女に自分の想いを告げられないまま、
    あっと言う間に2年が過ぎ、彼女は夫の転勤で海外に行ってしまった。
    しばらくは手紙のやり取りをしていたが、
    ある日から宛先不明で届かなくなり、それきりになった。
    しかし節子は、いつまでも彼女のことを忘れることはできなかった。
    そして節子は年老い、夫も失いひとり暮らしになった。
    最近の節子の楽しみは、藤井めぐみと会うことだった。
    めぐみは20歳の訪問介護士で、一週間に一度、家事全般をしてくれる。
    真理子と似たタイプで、明るく元気でよく話し、よく聞いてくれた。
    めぐみは節子のことを、自分の祖母のように接し、
    仕事以外でも ちょくちょく遊びに来ていた。
    あまりに歳の差はあるものの、節子は恋心に近い物を抱くようになっていた。
    明日のクリスマスにも、プレゼントを持って来るという。
    実は節子もプレゼントを用意していた。
    遺書だ。そこには、全財産をめぐみに譲ると書かれていた。
    全財産と言っても、少しばかりの預金とこの土地と家屋だけだが。

    ああ、息をするのも疲れてきた。
    明日、私の遺体を見つけためぐみは泣いてくれるだろうか。

    節子は静かに息を引き取った‥‥

    プルルルル‥‥プルルルル‥

    どこかで電子音が鳴っている。
    節子は静かに目を開けた。

    続く
引用返信/返信

▽[全レス2件(ResNo.1-2 表示)]
■22025 / ResNo.1)  クリスマスの夜に2
□投稿者/ いちこ 一般♪(32回)-(2015/12/24(Thu) 05:52:25)

    いや、正確には自分の意志ではなかった。
    誰かの目を通して見ていた。誰かとは結城友香里15歳。中学三年生だ。
    今日は◯◯年12月25日、節子が息を引き取る五年前になる。
    友香里は慌てて身支度をすると、キッチンへ行き朝食の用意をする。
    「おかーさん!朝御飯の用意したから後で食べてね。」
    うーんと返事か寝言かが隣室から聞こえてきた。
    彼女の母親は看護士だ。夜勤明けで眠ているらしい。
    父親はいない。友香里の夢は介護関連の仕事に就くことだ。
    今日は冬休みでクリスマスだが、遊ぶ相手がいない。
    図書館で介護関連の書籍を探してみるつもりだ。

    図書館で介護の本を数冊選び、棚の角を曲がった時だった。
    何か柔らかい物にぶつかってしまった。
    「きゃっ!」「ごめんなさい!」
    女の子にぶつかったみたいだ。
    バラバラと本が散らばって、慌てて拾い集めると、相手の手に触れてしまった。
    はっと、お互いに見つめ合うと、友香里の口から突然、
    「あっ‥‥ふじい‥‥めぐみさん?」

    節子が言わせたのだが、言った本人も驚いた。

    「えっ、どうしてわかったんですか?初めて会いますよね?」
    友香里もきょとんとして
    「‥‥‥‥さぁ?!」
    「さぁって。ふふふっ、へんな人。」
    「へへへっ、そうですね〜!」
    散らばった本を見て、めぐみが
    「あらっ、あなたも介護士を目指しているの?」
    「も、ってあなたも?」

    それから二人は同い年ということもあり意気投合して、たびたび会うようになった。

    節子は嬉しかった。自分の身体ではないが、まためぐみと会えたのだ。
    会えば会うほど、やはりめぐみのことが好きになった。

    一方、友香里は自分の気持ちに戸惑っていた。
    なぜ、めぐみのことが気になるのだろう。
    会っている時は楽しいのに、別れる時は寂しくて仕方がなかった。
    もしかして、あたしは恋してるの?相手は女の子なのに!
    そう自覚した途端、友香里の恋心は加速した。
    想いを告げたい!めぐみに触れたい!
    知らず知らずに、めぐみの唇やうなじを熱く見ていた。
    ある日、友香里は意を決してめぐみに告白した。
    「あの、引かないで聞いてほしんだけど。」
    「なに?」
    「あ、あのね‥‥‥‥‥‥‥めぐみのことが好きなの!だから付き合ってほしいの!」
    「うん、いいよ!」
    「えっ、ウソッ 本当?」
    コクリとうなづくめぐみ。
    「キスしていい?」
    目を閉じるめぐみ。顔を近づける友香里。

    節子は舞い上がった。とうとうめぐみとキスができるのだ。

    続く



引用返信/返信
■22027 / ResNo.2)   クリスマスの夜に3
□投稿者/ いちこ 一般♪(34回)-(2015/12/24(Thu) 22:59:10)

    ふたりの口唇がまさに触れようとしたその時、めぐみが笑いだした。
    「ぷっ、ハハッ、ハハハハハハ。ごめん。」
    「なによ!」
    「ごめん、あたし緊張すると笑っちゃうの。本当にごめんさない。」
    「ムードないなぁ‥‥ふふっ、ははっ。ごめん、あたしも笑えてきた。くくっ。」
    「もう!、だめだよっ!」とめぐみが友香里の口唇に軽くキスした。
    「あっ、ずるい!!あたしも。」
    「いや〜、助けて〜!」
    とめぐみは逃げ回った。

    それから二人の仲は急速に進んで、
    何回目かのめぐみの家でのお泊まりの時、ベッドで友香里が、
    「ねぇ、気になっていたんだけど聞いていい?」
    「うん。なに?」
    「あのさ、あたしが告ったときにさ、何故あっさりとOKしてくれたの?
    怒らないでね。誰でもよかったのかなとか。不安で。あたしはすごい悩んだから。」
    「‥‥‥‥そうなんだ‥‥実はね、女同士の恋愛に免疫があったんだよね。」
    ちょっと待っててねと言ってめぐみは、裸のままベッドを抜け出した。
    机の引き出しをゴソゴソしたと思ったら、本のような物を持って戻ってきた。
    「なに、それ?」
    それは蝶の絵の表紙の、鍵の付いた日記帳だった。
    鍵は4桁の数字を合わせるタイプのやつだ。
    「おばあちゃんの日記帳。あたしが小さい時に亡くなったんだけど、
    あたしが蝶々の絵を気に入って離さなかったんだって。
    南米原産の透明な羽根を持つ蝶々らしいんだけど。
    それで形見分けでもらったの。鍵が付いてるから誰も読まなかったの。
    大きくなってあたしも色々試したけど、ダメだった。
    でもこないだのクリスマスの前の日に、突然数字が浮かんで試したら
    開いちゃったの。読んでみて。」
    「えっ、いいの?」
    「えっとね、ここから読んでみて。」

    そこには、隣家の人妻との出会いから別れまでの恋を
    赤裸々に綴った内容だった。相手の気持には気づきつつも、
    どうしても一歩が踏み出せないもどかしさや、相手への想いが切々と書かれていた。
    途中から友香里の瞳から、涙がこぼれ始めた。

    節子が泣いていた。嬉しくて泣いていた。

    泣きながら友香里は、
    「ねぇ、おばあちゃんの名前はなに?」
    「えっ、笠原真理子だよ。」

    節子は号泣していた。あぁ、神さま、ありがとうございます!ああ。

    その時、節子は突然、上へと引っ張られた。
    眼下には、号泣し出した友香里に戸惑いながらも、一生懸命に慰めているめぐみが見える。
    やがて地球が見えて、天空の光に吸い込まれていった。














完結!
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