ビアンエッセイ♪

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貴女の官能的なビアンエッセイやノベル
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■20815 / 親記事)  部活での恋〜バスケ部編〜 
□投稿者/ 優 一般♪(1回)-(2008/05/05(Mon) 16:42:56)

    え・・・っと。
    僕優っていいます。
    中尾優。
    この女子中学の2年生バスケ部所属。
    小学校からやってたし友達に誘われて・・・ね?笑

    僕はワックスなんかつけないでも立ってるぐらい短い髪の毛で
    制服を着てないと必ずと言っていいほど男に間違えられる。


    そして只今部活動中。


    僕には好きな人がいます。


    でも僕の好きな人は先輩で、しかも同性。



    その人は・・・、


    あ、今シュート打った人。
    山中夕紀先輩。

    あぁ・・・なんて可愛いんだ。

    走るのに邪魔で1つに結んだ長い髪。
    ゴールを見つめる大きな瞳。
    半袖を捲くり曲げて見える細い腕。
    走るとふくらはぎの筋肉が見え隠れする脚。




    夕紀先輩「ちょっと1年!!声出てへんよ!!」

    1年みんな「すいません、ナイッシュー!!」

    僕「夕紀せんぱ〜い、1年なんか他の先輩に任せたらいいじゃないッスか?
    なんで夕紀先輩が注意するんですか?」

    夕「キャプテンのあたしが注意していかんと誰注意すんの?
    みんな1年のこといびっていくよりよりあの子ら見てるほうが楽しいんよ。
    優もあそこに行かんでええの?」


    夕紀先輩が少し怒った口調でみんな見てる方を見る。

    そこにはすごい数の女の子。

    女の子達「翼先輩ー!!!こっち向いてくださーい!!」
    「違うよ!優さーん!!大好きー!!
    瑞希先輩ー!!!!かっこいいーー!!」


    翼先輩とはバスケ部の副キャプテン。
    僕から見てもかっこいい・・・と思う。
    髪の毛は僕より少し長いぐらい。
    そして少しナルシスト。


    瑞希先輩は僕と同じぐらいの髪の毛の短さで
    めっちゃめちゃクールだ。
    感情をあまり顔に出さない。




    翼先輩「いやー・・・モテて練習に集中できひんわー笑」

    瑞希先輩「あんなんうるさいだけやわ。
    次翼の番やろ!!はよシュートいけや!!」

    翼先輩「はいはい、じゃーねー女の子!!」


    女の子達「キャー!!さよならー!!キャーキャー!!」



    はぁ・・・。
    僕は溜め息をついた。

    夕紀先輩「ん?どしたん?あの中に好きなこおんの?笑」


    僕は黙って帰る支度をする。

    夕紀先輩「なんで帰るん?今日塾?」

    僕「違いますよ。せやけど帰ります。さよーなら。」

    1年「さよならー」


    夕紀先輩「ちょっと待ちなって、もうすぐ大会近のに練習しぃひんの?
    あんた一応うちのレギュラーなんやで?」


    夕紀先輩がこうやって止めにきてくれるのを少し期待していた僕は嬉しかった。
    しかしそれは僕がこのバスケ部のレギュラーだから。
    でも・・・そんなの関係なかった。もうそろそろ気持ち抑えられやん。

    僕「明日から真面目にしますよ。さよーなら。」


    夕紀先輩「ちょ、待ってってば!!」

    やっぱり追いかけてきた。

    夕紀先輩「どこいくんよ?」

    僕「部室に忘れもんとんにいって帰ります。」





引用返信/返信

▽[全レス10件(ResNo.6-10 表示)]
■20829 / ResNo.6)  Re[5]: 部活での恋〜バスケ部編〜 
□投稿者/ 優 一般♪(6回)-(2008/05/19(Mon) 18:03:33)

    「先輩・・・?ちゃんとお願いしてくれんとさぁ。
    僕どこ触っていいかわからないんですけど・・・。」


    含み笑いで先輩に問いかけてやると
    顔を赤くして

    「ン・・・、首・・。」


    「へー・・・首でいいんやぁ。」
    と舌の先で触れるか触れないかぐらいのタッチでなぞる。


    「焦らす・・・なあ・・・。アン、ウッ・・・ク!!」

    「先輩声我慢してるんバレバレですよ?笑
    我慢するんやったらもっとわからんように我慢してください。」

    言いながら充分に簿記衣した乳首を思いっきり抓ってやる。

    「痛ァ・・・ンッ!!ああアア・・ン。ハァ・・・ハァ・・。」

    「先輩息上がってきましたねー・・・。」
    と乳輪をなぞったり乳首を弾いたり。

    「そろそろ僕のが我慢できひんくなってきました。
    ここ・・・、触っていいですか・・・?」

    「ちょ・・ダメ・・・ッンアァー・・、
    動かしたらアカンって。ちょっとほんま待って・・・!!ハァ・・ッン・・クッ・・・。」


    充分に濡れているそこに指の先を出し入れさせたり
    指に蜜を絡めてクリトリスの周りをなぞったりしてやった。




引用返信/返信
■20836 / ResNo.7)  ミーコさん。
□投稿者/ 優 一般♪(7回)-(2008/05/23(Fri) 18:53:38)

    レスありがとです。
    拙い文章ですが読んで頂けたらと思います。


引用返信/返信
■20841 / ResNo.8)  Re[6]: 部活での恋〜バスケ部編〜 
□投稿者/ 優 一般♪(8回)-(2008/05/24(Sat) 11:03:11)

    「イイーッ・・ク・・ハァ、ハァ・・・」

    若干声を我慢しながら果てたみたいだ。


    「まだ声我慢する余裕あったんですねー?
    まぁ、夜は長いですからね。こんなんでばててたらこれから耐えれませんもん♪」

    僕はルンルン気分なのに先輩は顔を赤くして僕を睨んでいる。

    「誘ってるんですか・・・?」

    少し真面目な顔で聞いてみる。

    「ア、ありえへんし!!チョッ・・待ってって・・!まだアカンよ・・ゥンン・・ハァ・・ンッ!!!」

    「すっげ敏感になってますよ?ここ・・・。」

    いったばっかで敏感になってるそこを上下に撫であげてやる。

    「ほら。」

    「ひゃ・・・アア・・イイよー・・・ンゥ、そこッ!!!
    ああああ、もっと・・もっと・・・・ッ・・!!」


    先輩はどんどん大胆になっていく。
    その姿はとても艶やかで・・・。
    もはや芸術だと思った。


    僕は手をとめた。

    「ンッァ・・・ンぁ?ど・・し・・・たの?ハァ、はぁ。」

    「先輩。」

    「ん?なに?」

    だいぶ息の整った先輩が僕に聞き返す。


    「僕、思うんですけど。」

    「なによ?早く言ってよ?」

    「Hのときの先輩すっげ綺麗です。」

    「はぁ?アホやろ・・・!!//」

    【はは、先輩照れてるし。可愛いなぁ・・・。】

    「なんかやる気なくなったし!!笑」

    「なんでですか(;´д`)!!!」

    「お前がそんなこと言うからやんか!」

    「だってほんまなんですもん´`」

    暫くこんな会話が続いて朝が明けていった。


引用返信/返信
■20842 / ResNo.9)  Re[7]: 部活での恋〜バスケ部編〜 
□投稿者/ 優 一般♪(9回)-(2008/05/24(Sat) 11:09:02)


    「うわ、日昇ってきたじゃないッスか!!!」

    「いいやんかー?これから遊びにいく?」

    「先輩元気ですねー。さっきまであんだけアンアン言うてたのにー。笑」

    「うるさい!!照」

    「はははー笑」

    「もう!!知らんし!!あほ!!」

    「なんでですかー;;」

    「はぁー・・・ウザい!!笑」

    「で、どっかいくんでしょ?」

    「そやなー・・・じゃぁブラジャーのホック止めて?」

    「はーい。」

    【僕がそんな簡単にホック止めてあげるわけないじゃないですか?笑】

    「アホ!!普通にとめてって・・ン・・・ハァ、ッ!!」

    僕は後ろから先輩の胸をわし掴みにしてやった。


引用返信/返信
■21162 / ResNo.10)  Re[8]: 部活での恋〜バスケ部編〜 
□投稿者/ 塊 一般♪(2回)-(2008/10/18(Sat) 11:26:52)
    いいですね

引用返信/返信

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■20785 / 親記事)  I love only you
□投稿者/ 琉維 一般♪(1回)-(2008/04/13(Sun) 14:13:51)
    2008/12/04(Thu) 12:05:40 編集(投稿者)



    あの日、





    初めて君を見た時から、





    きっと好きになっていたんだって思うんだ。





    君の事を好きだと自覚するのは、





    もうちょっと先の話なんだけど……。







    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス17件(ResNo.13-17 表示)]
■21182 / ResNo.13)  NO TITLE
□投稿者/ ざく 一般♪(1回)-(2008/11/27(Thu) 01:32:40)
    更新お待ちしてますねI
    風邪などひかれませんように

    (携帯)
引用返信/返信
■21183 / ResNo.14)  続き楽しみです
□投稿者/ 鶴 一般♪(1回)-(2008/12/01(Mon) 23:16:11)
    面白いです
    応援してます

引用返信/返信
■21184 / ResNo.15)  ざくさんへ
□投稿者/ 琉維 一般♪(4回)-(2008/12/02(Tue) 09:05:26)
    やっと更新の目処がたちました。今週中には1・2話UPする予定です。もう暫らくお待ち下さい。

    (携帯)
引用返信/返信
■21185 / ResNo.16)  鶴さんへ
□投稿者/ 琉維 一般♪(5回)-(2008/12/02(Tue) 09:18:18)
    コメント有り難うございます。なんとか今週中に1・2話UP出来そうです。
    応援して戴いてる鶴さんの為にも頑張りますので、これからもよろしくお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信
■21190 / ResNo.17)  第一章‐淡く切ない恋‐E
□投稿者/ 琉維 一般♪(6回)-(2008/12/05(Fri) 13:03:01)
    2008/12/25(Thu) 13:09:42 編集(投稿者)



    僕は父さんが話し始める前にどうしても確認したい事を聞く為に口を開いた。


    「ねぇ、父さん。」
    「なんだ?」
    「今から話すことって香織や有美・有里に聞かれちゃいけないんじゃないの?
     多分有希ねぇは気付いてると思うけどね。」


    僕のその問いに父さんは勿論、母さんや香織の親まで驚いた顔をしていた。


    そんな中、逸早く我に返った父さんが僕の質問に質問で返してきた。


    「琉維、何故そう思ったんだ?」
    「う〜ん、なんとなく。
     敢えて言うなら父さんの真剣な顔と、
     香織や有美達がいなくなってから話を始めたとこかな。
     それに、父さんも母さんも家族内で秘密を作るのとか嫌いな人だから、
     有美達に聞かれてもいい話なら皆がいるときに話すと思うし。」


    そこまで言うと4人は又、驚いた顔のまま固まってしまった。
    そして今回は香織の父親が最初に我に返り僕に話しかけてきた。


    「琉維君、否、ちゃんの方がいいのかな?」
    「どちらでも良いですよ。」
    「じゃあ、琉維君って呼ばせてもらうよ。
     それで琉維君は、いつ頃気付いて、どこまで知っているんだい?
     それから有希ちゃんも気付いてるというのは本当かい?」


    そんなやり取りの最中に父さん達も我に返って、
    真剣な表情で話をきいていた。


    「いつ頃って聞かれてもはっきりとは覚えてないんだけど、
     疑問に思い始めたのは5年前の有美と有里が生まれた時かな。」


    そう言うと僕は立ち上がり紙と鉛筆を用意した。
    そしてその紙に『有希・琉維・有美・有里』と書き、テーブルの上に置いた。







    (携帯)
引用返信/返信

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■20784 / 親記事)  題は、要らない。
□投稿者/ 零-Ren- 一般♪(1回)-(2008/04/09(Wed) 19:16:00)

    「あした、早いの?じゃあ、うちに泊まれば」

    何も生まないことなど、初めから、知っている。
    (壊れてしまった機械人形のように)

    さきを考えるのがもうめんどくさくて、いまを必死に乗り越える。
    (ただただとめどなくしゃべり続ける。)


    「なにか…、あ、あるものでよければ」

    料理に愛は必須で、
    それが恋愛の愛ならなおさら甘美だ。

    「…おフロ、どうする?」

    白くて華奢な肢体、この目に触れてしまえばもう、なにもせずにはいられない。
    (分かっていた、だけど、)

    「一緒に、はいる?」

    傷つくのが怖くて、つくった笑みがひきつっている。
    (一度負ってしまった罪なら、もう、もとには。)

    「…ね、ぎゅってしてもい?」

    「ちゅぅ、してもいい、」

    「拭いてあげるから、やっぱりベッドで、ね?」

    「ほら、ねえ、あったかいよ」


    (墜ちていく闇。)



    *Fin*
引用返信/返信



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■20768 / 親記事)  二つの願い
□投稿者/ 槇 一般♪(1回)-(2008/04/07(Mon) 00:02:40)

    こんなに他人の幸せを願ったことはなかった…

    どうか…

    あなたは幸せに…

    誰の隣でもいいから…

    あなたは笑っていて…

引用返信/返信

▽[全レス18件(ResNo.14-18 表示)]
■20791 / ResNo.14)  二つの願い 12
□投稿者/ 槇 一般♪(14回)-(2008/04/14(Mon) 00:32:30)

    次の日の夜、またナオの店に行った。

    「昨日ごめんね。忘れないうちに払っとくよ」
    「ああ、はいはい。今日はどうする?なんかつくる?」
    「いや、今日はいいわ。忙しくてね、これからまた会社戻らなくちゃ駄目なんだよね」
    「え?じゃ、わざわざお金払うために来たの?今度来る時にまとめて払ってくれてよかったのに…」
    「う〜ん、ホント忙しくなるから、次来るの何ヵ月後になるかわかんないんだわ。だから早いうちに払っておいたほうがいいと思ってさ」
    「そっか…。あ!そうそう!」

    何か思いついたようにカウンターの向こうから手招きして私に耳打ちしようとしている。
    なんだろうと思って近づくと、
    「昨日、久美子さん怒ってたよ〜。私の友達に手を出すなんてって!」
    と、ささやいた。

    別に久美子さんが怒ろうとどうしようとどうでもいいけど、ひどい誤解をされていることに驚いて、必死に訂正した。

    「手なんか出してないよ!ただ送っていっただけ!」
    「ふ〜ん…」
    分かっているのかいないのか、ナオはただニヤニヤしながら私を見ていた。

    「ほんとだよ!!」
    「はいはい。ま、久美子さんも『私の友達に〜』とか言ってるけど、自分があんだけアピってんのにあんたにぜんぜん相手にされないで、二人が黙って消えたことにただむかついてるだけなんだろうね〜。惨めっちゃあ、惨めだもんね」
    「そんなの知らないよ」

    そう、そんなことはどうでもいい。とにかく今は早く仕事に戻らないと
    「じゃ、戻るわ」と店を出て行こうとすると、
    「ほんとに手出してないの?!」
    という声に引き止められた。

    「出してないよ!!!」
    思いのほか大声になってしまって、店の客の視線が一斉に私に集中した。

    「わかった、わかった、ごめんごめん」
    ナオは苦笑しながら右手を上げた。私は憮然とした表情でナオに背を向けた。

    「珍しいね。わざわざ追いかけて、送っていって手を出さないなんて」
    そんなナオの言葉も聞こえない振りをして店を後にした。

    そんなことない。私だって、いつでも誰でもって訳じゃない。
    別にタイプじゃなかったし、追いかけたのだって、ただ酷い事言ったのを謝りたかっただけだ。

    じゃあ、なぜ、彼女には謝りたくなったのか…。
    そんな疑問には気がつかない振りをした。

引用返信/返信
■20792 / ResNo.15)  きゅんさんへ
□投稿者/ 槇 一般♪(15回)-(2008/04/14(Mon) 00:35:43)
    コメントありがとうございます
    あまり頻繁に更新できないかもしれませんが、
    最終話まで気長にお付き合いお願いします。
引用返信/返信
■20801 / ResNo.16)  二つの願い 13
□投稿者/ 槇 一般♪(16回)-(2008/04/21(Mon) 02:02:32)

    『別れる事が分かってる恋愛なんて恋愛じゃない』

    那智にはそう言われた。私も綾子に出会うまではそう思っていた。
    既婚者との恋愛はいつか終わりがくるに決まってる。結婚している人はいつか必ず家庭を選ぶだろうから…。
    だから私は絶対に既婚者とは恋愛はしない

    綾子と出会ったのは、4年前。
    那智の古い友人がバーを開いたということで、初めてその店に連れて行かれた時だった。
    那智は顔が広いから色んな顔見知りがいて、その中の一人が綾子だった。

    私は初めて会った人に気さくに話し掛けるという芸当はできない人間だったから、綾子と一緒に飲んでいた人たちと合流しようという話になった時、正直、「参ったなあ」なんて思っていた。

    5,6人でわいわいと騒いでいても、私はその輪にいまいち入りきれずに、楽しそうに笑っている那智を眺めながら飲んでいた。
    気がつくと、人の輪から完全に外れてしまったはずの私の隣には綾子が座っていた。
    仕事以外の場で、初対面の人と話すのが苦手な私が、彼女には古くからの友人のように話していた。

    話の内容は覚えていない。多分、テレビ番組とか最近見た映画とか子供の頃流行ったモノだとか、つまらない内容だったと思う。そんなくだらない話で私たちは盛り上がり、いつしかグループから離れ、二人で飲んでいた。

    出会った夜はそれだけだった。
    ものすごく気の合う人に出会った。
    ただそれだけ。いい友人ができた。
    それで十分だった。

    綾子との再会はものすごく早かった。

    綾子は出会った夜の次の日、お客として私の前に現れた。驚く私を鏡越しに見て、してやったりと満足そうに笑っていた。

    それからは月に一回、店にやってきて私を指名した。私たちはどんどん仲良くなっていき、プライベートでも頻繁に会うようになっていた。

    ある日、ひょんなことから、綾子とよく遊んでいることを那智に話した。
    那智は、渋い顔をして言った。

    「綾子は結婚してるから止めときなよ。嫌でしょ?そういうの。」

    私は「そんなんじゃない」とすぐに否定した。
    でも那智は勘がいいから、すぐに分かったんだろう。


    私自身よりも早く…


引用返信/返信
■20802 / ResNo.17)  二つの願い 14
□投稿者/ 槇 一般♪(17回)-(2008/04/21(Mon) 02:07:26)

    那智に「やめろ」と言われて初めて気が付いた。
    私はその時すでに自分では止められないほど彼女に惹かれていた。会えば会うほどその想いは強くなっていた。

    自分で気が付かなかっただけ…。

    既婚者だと知って、歯止めの利かなくなっている自分の想いを知って、後にも先にも進めない自分の状況を知った。
    そんな私に出来ることは、後にも先にも進まないことだった。

    プライベートで会うのは一切止めた。店には定期的に来てくれるからその時は美容師として接した。そうして、ひそかにどんどん大きくなってくる彼女への想いを抱え続けた。
    先に進めば泥沼にはまっていきそうで、それが恐ろしかった。


    ある日、仕事を終えて店から出てくると綾子がいた。彼女を避け始めてから数ヶ月が経っていた。

    「どうしたの?こんな時間に?」
    「どうしても話したいことがあって…」
    「それにしたってもう夜中だよ?旦那さんは大丈夫なの?」

    そう言った時、綾子の顔が微かに強張ったのを見て、しまったと思った。

    「今日は遅くなるって言ってあるから大丈夫。」
    「それにしたって…。家まで送っていくよ。話は車の中で聞くから」

    俯く彼女の背中に手を当てて、駐車場に促した。
    彼女の背中は冷たかった。
    いったいどのくらい待っていたんだろう。
    そう思ったら胸が熱くなった。


引用返信/返信
■20803 / ResNo.18)  二つの願い 15
□投稿者/ 槇 一般♪(18回)-(2008/04/21(Mon) 02:11:44)

    車を走らせてしばらくは二人とも無言だった

    先に口を開いたのは、綾子だった。
    「那智に聞いたの?結婚してること…」
    前を見たまま軽く頷いた。何か言わなければと思ってはいるけど言葉が出てこない。
    「そう…」
    また、重い沈黙が続いた。
    「隠してたわけじゃないんだよ。言うタイミングが見つからなかったと言うか…。わざわざ言う必要もないと思ってたし…」
    「うん…」

    もうすぐ綾子の家に着いてしまう。このまま送り届ければ、友人にも戻れないような気がしたから、道路脇に車を停めた。夜中の上、街から離れているから車はほとんど通らなかった。

    「千尋…私のこと避けてたよね?それは結婚してるって知ったから?」
    「そうだよ」

    自分の想いは知られてはいけないと思った。だから強張った表情の綾子に満面の笑みを貼り付けて続けた。

    「だぁって、綾子はひどいよ。そりゃ、言う必要はないけどさ、基本的なとこじゃん?そこ。私は綾子は何でも話せる親友だと思ってたのにさ。結構悲しいもんよ?他からそんな基本的なこと聞かされるって。そりゃ、私だって拗ねたくもなるよ」

    「慰謝料として今度なんか美味しいもん奢ってよ」
    そう続けようとしたけどやめた。
    凄く悲しそうな顔をしたから…

    「ほんとは知られたくなかったの…隠しておきたかった…千尋にだけは…」
    「なんで…?」

    それには答えず、綾子は前を向いたまま話し出した。

    「私はバイなんだけど、同じバイの人の中に彼氏もいるけど彼女もいるっていう人たまにいるでしょ?私はそういう人昔から理解できなかったんだよね。男と女の違いはあっても二股かけてるって事と変わりないじゃない?結局二人とも本気で愛してないんだって、そう思うの。だから私はそういう人嫌いなの…。軽蔑してた…」
    「うん」
    「でも…でもね…」

    自分を落ち着かせるように、綾子は口を手で覆って、大きく息を吐いた。その手は微かに震えていた。

    「私は今からひどい事を言うけど、聞いてほしいの。それが私の本心だから」
    「うん」
    「私は夫を愛してる。彼は優しいし誠実だし不満なんてない。その気持ちは結婚を決めた時から変わってない。私たちは一生連れ添っていくんだと思う…」

    鼻の奥が熱くなってきた。涙が出そうになるのを必死でこらえた

    「でも止められない。どうしたらいいか分からない…私はずっと軽蔑してきた人たちと同じなの。自分が許せない…」
    「綾子…」
    「私はあなたを愛してる…少し距離を置かれただけで気が狂うほど寂しかった…自分ではどうしようもないほど千尋の事を愛してしまったの…」

    こらえきれずに溢れてくる…

    「私は最低…こんな事言うべきじゃない…選べないのなら…。私はあなたに愛される資格がない…っ!」
    「資格なんて…っ」

    あとは言葉にならなかった…
    何も言わずに抱きしめた

    「でも…千尋に愛されたいよ…」
    私の腕の中で綾子が呟いた

    私だってどうしようもなくあなたを愛してる
    ずっと前から…
    資格なんていらない
    あなたがあなたでいてくれればいい

    お願いします…

    どうか…
    一秒でも長く綾子といさせて下さい

    一生なんて言わないから…



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■20689 / 親記事)  彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(1回)-(2008/03/03(Mon) 06:30:18)
    「うー…」

    公園の片隅で犬のコーギー(名称:クリーム)と遊んで30分。
    ぴょんぴょん跳ねるクリームの頭をしゃがんで撫でている手は、真っ白な手袋をしている。
    時計を見ると朝の早朝、6時前。
    少し霧がかった湿気を帯びた風景は地上のありとあらゆる物を美しく輝かせていた。

    (はぅぅ…)

    そして今、周りの風景をも魅了してしまうあの人を2時間見続けている私は
    クリームの頭を撫でるあの人からはるか彼方、対角20メートルに位置している
    公衆トイレの物陰に隠れて白い息を吐きながらあの人を眺めていた。


    いわゆる、ストーカー…なんです。




引用返信/返信

▽[全レス3件(ResNo.1-3 表示)]
■20692 / ResNo.1)   彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(2回)-(2008/03/03(Mon) 07:57:03)
    (愛美ちゃん…)

    声無き声で彼女の名前を呼ぶと、何度目かの白い息が、はぁーっとモクモク出て空へと消えていった。
    今の私の想いみたいだなー…

    名前を呼んでも気持ちまでは届かない

    切ないとか、大好きだとか…

    たくさんの言葉を頭の中で拾い集めて、手のひらの隙間から流れる想いを
    ただじっとみているだけの刹那


    「クリーム、そろそろ家に帰ろーか?」

    (なんだぁ…もう帰っちゃうのかぁー…)

    真っ赤なパーカーに身を包んでいる愛美ちゃんは毎朝二時間、体を鍛える為に走り込みをするという。
    傍らには必ず、愛犬のクリームと一緒

    黒くて長い髪を結び直すその姿にキュッと心が縛られる時が大体、愛美ちゃんがお家に帰るのと一緒で
    青い短パン、パーカーの下のTシャツ、流れる汗、クリームに笑いかける時の笑顔

    それら…ううん、もっともっといろんなもの全部が、私が愛美ちゃんに対する友達の部分の感情を持ち去るみたいに愛美ちゃんは公園を後にする。


    (うー…)

    マフラーに隠れる私の今の表情を絶対、愛美ちゃんに見せちゃダメなんだ



引用返信/返信
■20811 / ResNo.2)  彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(1回)-(2008/04/28(Mon) 05:45:56)
    「おーぃ、大丈夫かぁ??」

    「!!」

    「講義、集中してないと単位とれくなるよ」

    「あ、うん。」

    いつ、大学の門をくぐったのか記憶になく
    腕時計に目をやると、午前中の講義は終わりに近づいていた。

    親友のナミが一生懸命、黒板に書かれた文字をノートにとっている。
    どうしてそんなに必死にのか…
    あぁ、論文の提出期限明日だっけ…参考になるかもと書き写してるんだ。
    私も…
    と、思ったけど後でノート見せてもらおう。

    やる気なく窓の外を眺めると、小ぶりの雨が窓ガラスを濡らしていた。







引用返信/返信
■20812 / ResNo.3)  彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(2回)-(2008/04/28(Mon) 06:27:29)
    そんな気分のまま食堂行ったからご飯食べる気しなくて
    軽めのサンドイッチをトレーに乗せた。
    手をつけづに頬づえをついてため息ばかり繰り返してたけど。

    「なに?席着いてからため息ばっか。なにかあった?」
    「別に…。」
    「…めずらしいよね、ウサギが悩みを打ち明けないなんて」
    「止めてよ、そんなあだ名」
    「えー、気に入ってたんじゃないの?カワイイとかって言ってたじゃん」
    「…だって」

    似過ぎてるんだもん…。
    愛美ちゃんの声に反応してビクビク震えてる自分。
    ウサギみたい。
    寂しくて寂しくて死んじゃいそう…。

    「はぁ…」
    「ははは、こりゃ重症だねー」

    人事だと思って…
    笑う親友の顔を睨みつけるけど、ナミは悪くない
    誰も悪くなんかないんだ、きっと。
    出会いがあまりにも自然だったから
    だから、自分が悪いとも思えない。
    この気持ちが悪いものだなんて思えない。

    ナミは心配してくれてるんだ
    ナミを見ると困ったって笑い顔
    言ってもいいのかな?
    ちょっとの勇気が出ないままズルズルと秘密を秘密のままにしてきたけど、
    まだ恐い。

    でも苦しい




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