ビアンエッセイ♪

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■20304 / 親記事)  眠り姫
□投稿者/ @ 一般♪(1回)-(2007/11/20(Tue) 05:24:04)



    全てが夢なら

    そんな淡い期待が胸をかすめる


    けれど
    全てが夢なら


    あなたと過ごした日々も



    無かった事になってしまうんだろうね

    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス2件(ResNo.1-2 表示)]
■20305 / ResNo.1)  眠り姫:第1話
□投稿者/ @ 一般♪(2回)-(2007/11/20(Tue) 06:13:19)
    2007/11/20(Tue) 23:20:35 編集(投稿者)

    ――――…嫌よ


    私をこんな所に閉じこめないで……


    私は外に行きたいの……



    勝手に悲しまないで…


    ―――…私の事なんて何も知らないくせに…




    手を伸ばせば届く距離にいるのに…



    いつもみんな消えてしまう


    私をここから出して…






    ピピピ!ピピピ!



    耳障りな機械音が静かな部屋に響く。


    ハッとして瞼を開くと、いつもの部屋で寝汗をかいたエリナがいた。


    不快な気分の訳が掴めないまま、目覚ましを止めてエリナはベッドから起き上がる。


    時刻を見ると朝の11時を過ぎた辺りだ。


    ぼんやりする頭を働かせ、もう一度時計に目をやった。



    『遅刻………。』



    誰に言うでもなく
    今の状況を確認するために言葉に出した



    ガランとした家の空気からして、一緒に住んでいる姉は会社に行ったのだろう。


    遅刻に対して気にする様子もなくエリナはキッチンに置かれていたパンを取り出してトースターにセットする。



    テレビも付けずに椅子に座り、トースターの音を静かに聞いていた。





    ――ここから出して!




    頭の中に響く声


    エリナの意識が現実に引き戻された


    車の行き交う音や、外を走る子供の足音


    気が付けば静けさは無くなっている



    香ばしい匂いと共にパンが跳ねた。

    (携帯)
引用返信/返信
■20306 / ResNo.2)  眠り姫:第2話
□投稿者/ @ 一般♪(3回)-(2007/11/20(Tue) 23:19:23)


    眩しい光の中をエリナは学校に向かいゆっくりと歩いていく

    いつもの道

    いつもの光景………。



    ???


    何かが違うと

    直感でエリナは感じ取った


    街の人々は確かにそこにいる
    けれど、動いている足取りがおかしい


    フラフラとして
    まるで



    夢遊病のよう

    (携帯)
引用返信/返信

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■20272 / 親記事)  月明星稀。
□投稿者/ 蔵吉。 一般♪(5回)-(2007/11/07(Wed) 22:50:15)

    明らかに

    稀なり。

    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス13件(ResNo.9-13 表示)]
■20285 / ResNo.9)  星´。
□投稿者/ 蔵吉。 一般♪(12回)-(2007/11/09(Fri) 23:18:04)
    貴女を
    繋ぎ留めたくて

    誰よりも
    …誰にも
    優しい貴女が
    離れてしまう前に

    不安だらけで
    震えてしまう

    覗きこむ
    貴女の瞳

    涙が
    頬を伝う
    涙が
    暖かくて

    『愛してる』

    貴女が
    大人になって
    しまうまでの
    約束

    …今はただ
    気持ち一つの
    約束を

    「私も」

    (携帯)
引用返信/返信
■20288 / ResNo.10)  稀。
□投稿者/ 蔵吉。 一般♪(13回)-(2007/11/11(Sun) 16:28:21)
    君が
    好きなんです
    ずっとずっと
    想っていた
    想っている

    唇から伝わる
    温もり

    涙が溢れて
    君以外が
    見えなくて

    どこにいるのか
    分からない位に

    今日の月は
    明るすぎて
    周りの星が
    見えません

    あの見えない星が

    そして
    あの…
    光輝く月が
    君だ

    (携帯)
引用返信/返信
■20289 / ResNo.11)  稀´。
□投稿者/ 蔵吉。 一般♪(14回)-(2007/11/11(Sun) 16:39:31)
    頬や
    首筋…身体に
    感じる吐息
    全てに

    愛おしさが
    溢れてくる

    貴女の
    伏し目がちな瞳

    どうして?

    涙を
    …流すの?

    私は
    貴女が好き
    愛してるの


    そんな
    冷えきった手を
    自分の息で温めないで

    どんなに
    悲しいことがあっても
    別の悲しみで
    癒されるから。

    (携帯)
引用返信/返信
■20301 / ResNo.12)  月明星稀。
□投稿者/ 蔵吉。 一般♪(15回)-(2007/11/20(Tue) 01:33:44)
    そこに、彼女〔希〕の姿はあった。
    愛しい人〔彩乃〕は、なんの連絡もなく、突如として音信不通になってしまった。
    そんな彼女を探すために、唯一の手がかりがありそうな彼女の部屋に向かった。

    『…何も無い部屋。生活感が欠如したこの部屋で、何を思っていたんだろ…』

    ポツポツと独り言が多くなっていく。

    なんとなく、多分そこで勉強などをしていたであろう机に、何か有るような気がして机まで移動する。
    灰色の事務机みたいだ。

    『彩乃…』

    机の上には何も無いので、引き出しを開ける。
    そこには、書類のような物がビッシリと入っていた。
    一つ一つ書類をチェックしていく。
    大学の連絡、プリント、論文、バイト先のシフト表、成績表、支払い表ー…

    ―――一時間後。

    『手がかりになる物なんて無いし…』

    そう、諦めて引き出しを元に戻す。
    ガッ。

    『あれ、元に戻らないなぁ。奧に何か詰まったのかな。』

    引き出しを出して、中を覗いて見る。すると、一冊の本とグシャグシャになっている手紙らしき物があった。
    手を伸ばして、それらを手に取る。日記と

    『…私宛。』

    手紙である。黄色く、いかにも古臭さが漂っている。
    はやる気持ちを抑えながら、封を切る。

    『古いなぁ、まだ知り合ったばかりの頃の日付じゃん。』

    ペラペラと目を通していく。
    そこには

    「深山 希様」


    (携帯)
引用返信/返信
■20327 / ResNo.13)  NO TITLE
□投稿者/ さき 一般♪(1回)-(2007/11/29(Thu) 09:45:27)
    続きが気になります(>_<)ノ

    (携帯)
引用返信/返信

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■20258 / 親記事)  綴れるままに
□投稿者/ ニャ 一般♪(1回)-(2007/11/04(Sun) 10:18:54)
    風はそよぎ

    四季は巡り巡って

    葉は流れるままに

    ハラハラと落ちていく


    そんな流れをしています

    あたしの青い時期のお話です。

    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス3件(ResNo.1-3 表示)]
■20259 / ResNo.1)  綴れるままにA
□投稿者/ ニャ 一般♪(2回)-(2007/11/04(Sun) 10:26:44)
    誰もが体験をする

    青い青い青春時代

    ときに切なく
    ときどき、優しく。

    死と生を繰り返すように
    繰り返すのでしょうか

    今は、あの時の想いすら
    思い出すのがやっとのことです

    どうして 人は忘れるのでしょうね

    大切な思い出を

    (携帯)
引用返信/返信
■20260 / ResNo.2)  綴れるままにB
□投稿者/ ニャ 一般♪(3回)-(2007/11/04(Sun) 10:33:53)
    忘れてしまうなら
    すべて消えてしまえばいい

    あの頃の私はそんなことを思っていた。

    あれは七年前。

    あたしはまだ学生だった
    あの子は同い年で
    嫉妬深い、短気。
    だけど、人情深くて、友達思いの優しい人。

    あたしは、その子と親友になり。今でもときどき遊ぶ。



    (携帯)
引用返信/返信
■20357 / ResNo.3)  綴れるままにC
□投稿者/ ニャー 一般♪(1回)-(2007/12/11(Tue) 13:27:08)
    忘れてしまったら楽になるのだろうか?

    淡い想いも今はどこかに消えていった。
    一人の人を思うことは、こんなにも辛いのだろうか。ときどき思い出す。
    ぬくもりを夢見て繋がる期待をしていた。

    青い時期。誰もが通るであろう。
    細く長い道。長い長い道。

    (携帯)
引用返信/返信

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■20202 / 親記事)  色恋沙汰A
□投稿者/ 琉 ちょと常連(95回)-(2007/10/17(Wed) 20:34:57)
    …夢を見た。
    遠い記憶のトンネルへ迷いこんだかのような夢だった。
    いつ、どこで、誰と話していたのかは分からない。
    けれど、何だかとても温かくなるような
    お喋りを楽しんでいた…気がする。

    「ほら、もう朝よ!早く起きなさい」

    深い眠りの淵で、誰かの声が聞こえてくる。
    ああ、この声の主があの人だったら良いのにな…
引用返信/返信

▽[全レス43件(ResNo.39-43 表示)]
■21263 / ResNo.39)  NO TITLE
□投稿者/ みー 一般♪(1回)-(2009/02/24(Tue) 02:29:01)
    続き気になります。連載ファイトです

    (携帯)
引用返信/返信
■21267 / ResNo.40)  攀ナさま
□投稿者/ 琉 一般♪(1回)-(2009/03/01(Sun) 01:44:32)
    初めまして。コメント、ありがとうございます。
    一応、続きを更新しましたのでよければお読みください。

引用返信/返信
■21268 / ResNo.41)  みー様
□投稿者/ 琉 一般♪(2回)-(2009/03/01(Sun) 01:54:52)
    初めまして。コメント、ありがとうございます。
    長編の連載は大変ですが、お付き合いいただれば幸いです。

引用返信/返信
■21269 / ResNo.42)  第二章 あじさいもよう (20)
□投稿者/ 琉 一般♪(3回)-(2009/03/01(Sun) 02:02:52)
    学内に動物が侵入しているらしい、という怪事件は、
    その日のお昼休みには全校生徒の間でもっぱらの噂になっていた。
    ただ、和沙が見たのは間違いなく愛くるしい子猫のはずだったのに、
    お弁当を突きながら耳に入ってきた同級生たちの会話では
    すでに檻から脱走してきた珍獣扱いになっているところは女子校らしいが。

    に、してもだ…

    温かいお茶をすすりながら、和沙は心の中でこっそり考えていた。
    伝言ゲーム並みに事実が誇張されつつある噂とはいえ、
    校舎内でもあの子猫が目撃されたことだけはどうやら本当らしい。
    こうなってくると、今朝すぐに外に出るだろうと
    浅はかな予想をしていた自分が恨めしくなってくるものである。

    道に迷っているのかな…

    早く母親に逢えますように。
    どことなく頼りない子猫の身を案じながらそわそわとしている和沙に、
    めざとく希実が声をかける。
    「あの、ね。和沙は…気になる?」
    和沙の様子をそわそわと喩えるなら、いまの希実はどこかよそよそしい。
    やはり絶交を告げられたことが原因なのか。
    「うん。気になるよ、やっぱり」
    絶交も一時休戦。
    和沙はぼんやりと呟いた。
    「そのことなんだけどね、今日の放課後、緊急で生徒会の捜索会議が
    開かれることになったんだって」

    「え?」

    あまりに突然の剣幕で一気に話し終えてしまったため、
    和沙はきょとんと聞くしかなかった。



    「というわけで、各自で思い当たる場所をこれから探してきてもらうわ」
    気がつくと、まるで自分こそがこの会議の中心人物だと云わんばかりの
    様子で陣取り、上座の高級椅子に深々と腰掛ける生徒会長がいた。
    「え、ええ?」
    いつの間に放課後になってしまったのか、生徒会室にいるのかも
    はっきりしないまま和沙は昼間と同じようにぼやいた。
    会長である真澄のかけ声とともに、はーいと威勢の良い返事をしながら
    生徒会の面々が部屋をでていくのを横目に和沙は未だ席を立てずにいた。

    「何をしているのよ?早く行きなさい」
    腕組みをしながら優雅に命令する彼女に、恐るおそる訊いてみる。
    「あ、あの…真澄先輩は?」
    「私はここであなたたちが見つけるのを待っているわ」
    あまりに堂々と言うので、和沙もこれ以上何かを言うのをやめた。
    さながら真澄は、対策委員会総本部、というところだろうか。
    「あ、じゃあいってきます」
    「待ちなさい」
    和沙が入り口のドアに手をかけようとすると、真澄がすぐに呼び止める。
    「夕方から降ると、天気予報が言っていたわ。傘を忘れないで」
    そうやって握らせたのは、やっぱり彼女の傘だった。
引用返信/返信
■21344 / ResNo.43)  第二章 あじさいもよう (21)
□投稿者/ 琉 一般♪(1回)-(2009/04/05(Sun) 14:09:31)
    雨が降ろうと降るまいと、外に出なければ関係ないのに…
    そんなことを考えながら、和沙は長い廊下をひたすら歩いていた。

    「あれ?」

    気がつけば、ずいぶん遠くまで来てしまったようである。
    ポツッ…
    肩にかかる水滴が、雨雲の到来を告げている。
    「あ、降ってきちゃったか…」
    こんなとき、真澄の傘が役立つことが少しばかり悔しいのは、天邪鬼だろうか。
    何にせよ、彼女の気遣いのおかげで濡れ鼠にはならずに済んだのだ。
    持ち主同様、サッと軽やかに開く傘を握りしめながら、いま来た道を戻ろうとしていた
    まさにそのとき…
    「…?」
    高い木々を抜けるようにして視界に映る一棟の煉瓦屋敷がそこにはあった。
    何かに導かれるように和沙は歩き、やがて古ぼけた旧校舎らしき洋館の前で
    思わず立ち止まってしまう。
    「これって…」
    入り口らしい扉の側には『百合園女子中学高等学校』と書いてあるので、
    やはりこの学校法人が所有する建物には間違いないようだ。
    ザアアアァァ…
    雨足はますます強くなってくる。

    ギイィィ
    しばし雨宿りをさせてもらおうと、重厚な扉を開いて中に入る。
    すると、意外にも内装は外観ほど古めいてはおらず、
    むしろ最近リフォームされたかのような洗練さがどこか斬新だった。
    窓から外を眺めても、まだまだ雨足が弱まるのは先になりそうだ。
    ふと広い廊下の先にあの子猫が歩いていくのが見えた。
    断定はできないが、後ろ姿から推定する大きさと毛色から何となくそう感じたのだった。
    その子猫は、直線の廊下を右折するようにやがて見えなくなってしまった。
    「あっ、待って!」
    追随するかのように、和沙も一目散で廊下を駆け出して後を追う。

    ハァハァ…
    本当に長い廊下である。
    日頃の運動不足から、すぐに息切れしてしまった和沙は間もなくして
    子猫を見失った。
    おまけに、どうやら迷ってしまったらしく、ここが何階のどの辺りなのかも
    分からない状態だった。
    とりあえず、いま通りがかろうとしている場所は雑然と何かの行事に使う
    細々とした物品が山積みされていたので、物置専用の部屋のみが集う一角のようだ。


    クスクス…
    どこからか、笑い声が聞こえた。
    振り向くとそこには、今通り過ぎたばかりの
    一室の扉が半開きになっていた。
    ここは…今は使われていないような物置代わりの部屋の一つのようだったが。

    …?

    一体誰の声だろうと気になった和沙は、
    気づかれないようにそっと中を覗いた。

    中には二人の生徒が居た。
    後ろ姿で分かりにくいが、一人はたぶん篤子のようだった。
    そしてもう一人は…誰かは知らないが、
    おそらく一年生のようだった。
    和沙は不審に思い、もう一歩足を踏みだしてみた。

    …!!

    声をあげたいのを必死に我慢したのは正解だった。
    なぜなら、二人は見つめあいながら抱擁を交わしていたから。
    しかも…名前の知らない生徒は上半身を晒していた。
    和沙はとっさに回れ右して急いで今来た道を戻った。
    頭はショート寸前だ。
    何あれ!?何あれ!?何あれっ!!?

    今見たばかりの光景が、脳裏に焼きついて離れない。
    はだけたワイシャツにホックの外れた白いブラジャー。
    絡み合う二人の手にみだらに響く悩ましげな声。
    高校生にもなれば、何をしていたかなんて一目瞭然だった。
    一気に顔が紅潮していくのが自分でも分かる。
    和沙にとって、後頭部を鈍器で殴られたような衝撃だった。
    でも、果たして。
    初めて見た行為がショックだったのか、
    女性同士での行為がショックだったのか…
    そんなことを考える余裕がないほど、和沙は取り乱していた。
引用返信/返信

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■20192 / 親記事)  (削除)
□投稿者/ -(2007/10/17(Wed) 03:53:50)
    この記事は(投稿者)削除されました
引用返信/返信

▽[全レス11件(ResNo.7-11 表示)]
■20199 / ResNo.7)  無題G
□投稿者/ 聖 一般♪(8回)-(2007/10/17(Wed) 04:41:27)
    はぁはぁ…
    なんとなく急いで来てみた。18時15分…
    まだ余裕あったな。誘ったこっちが遅刻する訳にはいかないケドもう少しゆっくり来れば良かった…ι



    ……45分…来ない(ρ_・。)


    19時……まだ来ない(^_^;)


    19時半…来てくれないの??なんか寒気してきた;
    汗冷えたかな…ι

    あ〜頭重い…
    頑張れボク。お姉さんに会うまでは…

    (携帯)
引用返信/返信
■20200 / ResNo.8)  無題H
□投稿者/ 聖 一般♪(9回)-(2007/10/17(Wed) 04:42:53)
    20時。
    そろそろ行こうかなぁ〜
    スコーンだしジャムも持っていこ。
    …原チャエンジン付かないしιあ、掛かった。

    流石にあの子居ないよね。
    関わりたくないないし。

    でも、話した事ある子かな…??
    ん〜思い出せない。

    運転中に考える事じゃないワラ
    いろいろ考えてたら店に到着★裏口から入った。

    「差し入れで〜す☆」

    「『ありがとう〜』」

    「ぃぇぃぇ^^頑張って下さい★」

    そう言って外に出た。

    …あの子は??
    居ないね;怒って帰ったかな?まぁ約束してないし。


    …なんか人の原チャに寄り掛かってるのは…??
    なんか倒れ込んでるorz

    「…大丈夫ですか?」
    一応聞いてみた。早く離れてくれないかな…

    「ん…あ〜お姉さん…」
    なんか怠そう。
    苦しそう。

    「どうしたの??」

    「ん、怠いらけ…らいじょうふ」
    イヤイヤ。口調違うし;
    どうしょι
    「…家まで送ろうか?家近い?」
    「いへ?かなかは〜」
    『家?神奈川〜』

    全く伝わらない…かなかはって何処?!
    仕方ない;この子一応女の子だし…

    「後ろ乗れる?」
    「ん〜うん…」

    (携帯)
引用返信/返信
■20201 / ResNo.9)  無題I
□投稿者/ 聖 一般♪(10回)-(2007/10/17(Wed) 04:44:04)
    20時くらいになったと思う…原チャが一台入って来た。
    お姉さんかと思って駆け寄ろうとしたけど…走れない;
    なんかフラフラするし…
    取りあえず原チャまで行こう。

    「…大丈夫ですか?」
    え…何が…??
    あ…
    「ん…あ〜お姉さん…」
    やっぱりお姉さんの原チャだったんだ♪
    あれ?なんでボク原チャに寄り掛かってるんだろ??ι

    「どうしたの??」

    え…分かんないιでも、かったるいな…
    「ん、怠いらけ…らいじょうふ」
    なんかお姉さん驚いてる??

    「…家まで送ろうか?家近い?」
    なんか質問されてるや…答えなきゃ…
    「いへ?かなかは〜」
    『家?神奈川〜』

    伝わったかな?
    口がうまく回らない…
    「後ろ乗れる?」
    やっぱり伝わったんだ。流石お姉さん。

    「ん〜うん…」
    掴まる余裕ないけど送ってくれるみたいだし、一時退却しょ。

    (携帯)
引用返信/返信
■20207 / ResNo.10)  無題J
□投稿者/ 聖 一般♪(11回)-(2007/10/17(Wed) 23:51:33)
    ホントは原チャでニケツって駄目なんだけどなぁ…
    緊急事態だしいっか。
    御回りさんに見付からず事故も無し。無事に家に到着。

    取りあえず寝かしとくか。
    「ここで寝てて?薬もってくるから。」
    「う…ん」
    なんか意識朦朧としてるし…薬飲めるかな?

    体温計何処やったかな…。

    あ、合った。
    「熱計れる?」
    「…」
    返事ないやι
    仕方ない。ごめんね?

    勝手に服の中に体温計を入れる。

    ピピッ
    あ、何度だろ。
    またまた失礼します。

    39度…
    熱高いな…ι
    待たせた所為かな…
    冷えピタ持ってこ。

    寒そうにしてるし…
    電気毛布もスイッチ入れてと。

    ん、少し顔色良くなったかな?

    (携帯)
引用返信/返信
■20208 / ResNo.11)  無題K
□投稿者/ 聖 一般♪(12回)-(2007/10/17(Wed) 23:52:57)
    あれ…??ボクの家じゃないよね?此所何処だろう…

    「ここで寝てて?薬もってくるから。」


    「う…ん」
    お姉さんの声がする。
    お姉さんの優しい声だ……
    安心するな。
    「熱計れる?」
    うん計れるよ。
    「…」
    あれ…??声出ない。
    なんか疲れたな…
    なんだか良い匂いする。

    お姉さんの心はボクが助けたいな…

    (携帯)
引用返信/返信

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