ビアンエッセイ♪

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■22357 / 親記事)  主婦まりえの憂鬱1
□投稿者/ いちこ 一般♪(9回)-(2018/08/26(Sun) 22:26:31)
    2018/09/01(Sat) 22:08:05 編集(投稿者)

    「ふぅー‥‥」
    専業主婦のまりえは、夕食の準備の手を止めて溜息をついた。
    最近、知らず知らずのうちに溜息をつくことが多くなった。
    まりえは40歳。
    今の結婚生活に不満はないと言えば嘘になるが、それなりにやっている。
    大学時代に付き合った今の夫との間に娘ができ、卒業と同時に結婚。
    夫は優しいし、ひとり娘は高校生になりそれなりにいい子に育っている 。
    でも何かが足りない。なんだろう?
    夫とはあることをきっかけに、かなり前からセックスレスだ。
    娘は娘で部活のダンスで頭がいっぱいだ。
    自分だけが取り残されている?
    何か趣味でも見つければいいのだろうか?

    それから数日後、まりえは県立体育館にいた。
    今日は娘の桃華が、高校のチームとしてダンス大会に出るのだ。
    いよいよ娘の出番。娘達が出てきた。20人くらいの編成だ。
    あっ、いた!二列目の左端。
    気付かないかもしれないけど手を振ってみる。
    曲が流れ、ダンスが始まる。
    その時何故かまりえの視線は娘の桃華ではなく、
    センターの少女に釘付けになった。
    その少女は今時の高校生にしては珍しく真っ黒に日焼けしていた。
    娘の桃華は日焼け止を塗りたくって登校しているというのに。
    彼女は背が高く170cmくらいだろうか?
    ルックスも良く、かなり目立つ。
    引き締まった若い肉体が躍動する。
    ベリーショートの髪の毛を振るたびに、汗が宝石を散らすように飛んでいく。
    美しい‥ まりえは心底そう思った。
    彼女から目が離せない!どうしたんだろう?
    と、突然彼女がこちらを見た。あっ‥思わず声を上げそうになる。
    確かにいま、目が合った!あっ‥また!
    まりえの心臓が早鐘を打つ。
    なに?なに?どうしたの?わたし。まりえは自分の反応に戸惑う。
    出番が終わり、まりえは控え室に向かった。
    娘の桃華を探すより先に彼女を探している自分に驚く。
    あっ、いた!ファンみたいな娘達に囲まれている。

    「ママッ!」
    桃華が近づいてくる。
    「来なくていいって言ったじゃん。」
    そう言いながらどこか嬉しそうだ。
    「ごめんね。でも上手だったわよ。」
    ほんとは見てなかったけど。
    「へへっ‥ありがと。」
    あっ、彼女が近づいてくる。
    「モモカッ。」
    「あっ、イオ。」
    彼女はまりえに会釈し
    「モモカ、後でね。」
    と、まりえのすぐ横を通る。その時彼女の手が腰に触れたような気がした。
    同時に彼女の汗と体臭が混じった香りが、まりえの鼻腔をくすぐる。
    「今の子はお友達?」
    「うん、伊織。高橋伊織、クラスは違うけどね。かっこいいでしょ。」
    「えっ、ええまぁね。」

    その時はそれで終わったのだが、後日彼女に再会する。
    桃華がうちへ連れて来たのだ。

    続く

引用返信/返信

▽[全レス20件(ResNo.16-20 表示)]
■22375 / ResNo.16)  主婦まりえの憂鬱15
□投稿者/ いちこ 一般♪(24回)-(2018/11/04(Sun) 23:05:59)
    確かにあの時、自分は身も心もあの子に持っていかれていた。
    しかし娘に見られてしまった。言い逃れようがない。
    あれ以来娘とは話せていない。伊織とも連絡は取っていない。
    でもどう考えても、これ以上続けるのは無理だろう。
    伊織にはっきりと別れを告げるべきだろう。

    『伊織さま あんなことがあった以上、あなたとはもう会えません。
    どう考えても無理な関係だったのです。あれ以来、娘は口もきいてくれません。
    私は母親失格です。あなたに一瞬でも心奪われたのですから。
    でもさすがに限界です。私は母親に戻ります。
    もう二度と連絡しないでください。まりえ。』

    これでいい。まりえは震える指で送信ボタンを押した。

    それは伊織の授業中に届いた。スマホを盗み見た伊織は愕然とした。
    予想していたことだった。でも現実になるとショックが大きかった。
    無意識にペンケースからイヤリングを取り出していた。

    「あっ!」

    伊織の声にクラス中が振り向く。
    イヤリングが割られていた。いったい誰が!
    その時伊織は目の端で、にやついている顔を捉えた。
    イジメの主犯マキだった!
    伊織はすぐに立ち上がると、マキに掴みかかった。
    騒然となるクラス。先生の制止の声。
    「高橋さん、やめなさい。」
    その中でぼそっとマキが言った。
    「離せよ。変態!」
    かああとなった伊織は、マキを殴っていた。

    続く


引用返信/返信
■22376 / ResNo.17)  主婦まりえの憂鬱16
□投稿者/ いちこ 一般♪(25回)-(2018/11/04(Sun) 23:07:12)
    伊織は一週間の停学になった。
    伊織は殴った理由も言わなかったし、弁解もしなかった。
    まりえがそのことを知ったのは桃華の口からだった。
    桃華が学校から帰るなり、深刻な顔をしているので

    「どうしたの?」
    と聞いた。返事はないと思っていた。ところが
    「ママ、伊織が‥、伊織が‥‥」
    「えっ?」
    「停学になっちゃった!」
    「えっ?どうして?」
    「私のせいなの。私が悪いの‥‥わーん。」
    泣き出した桃華をまりえは優しく抱き寄せて
    「何があったのか話してくれる?」
    「‥‥ウッ‥ヒック‥‥うん。」
    桃華はつっかえつっかえ話し出した。
    自分が伊織の噂を広めたこと。
    それで伊織が孤立してしまったこと。
    やがて伊織に対するイジメが始まってしまったこと。
    そして伊織がその相手を殴ったこと。
    「ごめんなさい。ママ。あたし、ひどいことをしちゃった。
    あたし、どうしよう?伊織は友達だったのに‥‥」
    「大丈夫よ。謝れば彼女はわかってくれるわよ。」

    そう娘に言いながらも、まりえは伊織を想いひどく落ち込んだ。
    自分はそんな大変な時に別れを宣言したのだ。
    まるで追い討ちをかけるように!
    でももう送信ボタンは押されてしまった。取り返しはつかない。

    それから三日ほど経ったある日、近所のスーパーから電話があった。
    娘が万引きしたと言うのだ。学校に行っている時間なのにサボったの?
    そんなことする子じゃないのに。
    きっと何かの間違いに違いない!
    まりえは混乱しながらも、急いで向かった。

    続く



引用返信/返信
■22377 / ResNo.18)  :主婦まりえの憂鬱17
□投稿者/ いちこ 一般♪(26回)-(2018/11/11(Sun) 23:14:21)
    スーパーの事務所に着くと、そこにいたのは伊織だった!
    伊織の顔を見た途端、かああと頭に血が上った。
    停学中なのに何をしているのだ。学校に知れたら退学にもなりかねない。
    そう思ったら大声で怒鳴っていた。

    「あなた、何してるの?!こんな大事な時期に。いい加減にしなさい!!」
    するとその剣幕に圧倒されたのか、逆に店長と名乗る男性がとりなした。
    「まあ、まあ、お母さん。本当なら警察に通報するところですが
    本人も反省してますし、お母さんの方から厳しく言ってやって下さい。」
    「すみません。もう二度とさせないよう厳しく言います。
    本当に申し訳ありません。ほらっ、あなたも頭を下げなさい。」
    「ごめんなさい!」

    スーパーを出た二人はしばらく無言で歩いていた。
    伊織が小さな声で
    「ご、ごめんなさい。」
    「私に謝ることじゃないわ。」
    「ありがとう。来てくれて。」
    「もう少し自分を大切にして!あなた、停学中なんでしょ?」
    「うん‥‥、どうしても会いたかったんだ。」
    ふぅーとまりえは大きく溜息をつくと、急に伊織の手を取り歩き出した。
    「えっ‥‥」
    まりえは怒っているのか無言で引っ張っていく。
    きっと説教するつもりなんだと伊織は思った。
    そしてそのまま自宅に伊織を連れ帰った。
    応接間のソファに座らせると、まりえは席を外した。
    きっと怒られるに決まっている。伊織は覚悟して座っていた。
    しかしまりえは中々現れなかった。
    どうしたんだろう?‥‥しびれを切らしかけた頃、ドアが開いた。
    そこには、髪をアップにして裸身をバスタオルに包んだまりえがいた!

    続く







引用返信/返信
■22378 / ResNo.19)  主婦まりえの憂鬱18
□投稿者/ いちこ 一般♪(27回)-(2018/11/18(Sun) 22:36:28)
    伊織は驚いたが、その容姿より顔に釘付けになった。

    まりえは泣いていた!

    「‥‥ほんとうに、ほんとうに最後よ。今だけは好きにしていいわ。」
    ‥‥ああ、ほんとに最後なんだ。
    伊織はまりえの泣き顔を見て自分も泣けてきた。
    伊織は泣きながらまりえを抱きしめた。
    そしてまりえの顎を上げると、優しくキスをした。
    「‥ヘヘッ、しよっぱいや!」
    「ふふっ、ばかね。」

    まりえは伊織の手を引き、寝室にいざなうと二人でベッドに倒れこんだ。
    伊織がまりえのバスタオルをはだける。
    「‥‥恥ずかしい!おばさんでごめんね。」
    「ううん!すごくきれいだよ。」
    まりえは起き上がり、伊織の服を脱がす。
    伊織の若く弾けるような肉体が現れる。
    お互いどちらからともなくキスをする。
    伊織がまりえの首筋に舌を這わす。
    それだけでまりえは身体の中心が熱を持つ。
    伊織はそのまま まりえの肩に唇を這わし、肩を噛んだ。
    「あっ‥‥」
    そして肩口から胸の方へ唇を移動させる。
    まりえの胸の先は期待に痛いほど尖って震えている。
    伊織はその先を触らないように、やわやわと胸を揉みしだく。
    ますます硬くなる先っちょ。それを猫が毛糸玉を転がすように弾く。
    「あっ、ああ、あああ‥」
    そして猫が獲物に飛びかかるように、いきなり先っちょを咥える。
    「ああっ!」
    まりえの身体がビクンと跳ねる。
    咥えたまま離さず、口の中で転がすように舐める。
    片手では片方の乳首を指で弾くように嬲る。
    「あああ‥だめっ‥ああっ」
    伊織はそれを十分以上続けた。
    その間まりえは嬌声をあげながら、身体を跳ね続けた。
    ようやく口を離すと、まりえは息も絶え絶えになっていた。
    「はぁ‥はぁ‥はぁ‥」
    「ふふっ、かわいい!」
    そう言うと無雑作に両乳首を捻った。
    「あーー!」
    まりえは一際大きく腰を跳ねあげた。
    「はぁ‥はぁ‥はぁ‥」
    まりえは潤んだ瞳で伊織を見て、その顔を引き寄せ熱いキスをした。
    キスしながら片手を伊織の首に回し、もう片方の手をアソコに持っていった。
    今度はまりえの番だ。
    かたく閉じている扉をこじ開けるようになぞりあげる。
    「あん。」
    伊織が可愛らしい声をあげる。
    それが嬉しくて何度もなぞりあげる。
    「あん、あん、あん」
    そして小さな突起を探り出し、指の先で弾くように嬲る。
    「あっ、そこは‥‥だめっ‥‥」
    思わず離れようとする伊織を首に回した手で押さえ、嬲り続ける。
    「ああ、ああ‥あっ‥あぁ」
    「だめっ‥おねがいっ‥やめて‥‥」
    まりえは構わず嬲っていたが、突然手の力を弱めた。
    伊織が、??と思っているとまりえが
    「こっちへお尻を持ってきて。」
    と、69の姿勢を取らせる。
    伊織のソレは陰毛は薄く、少女のようにツルッとしている。
    まりえはソレに舌を這わせる。
    「あんっ」
    伊織も負けじとまりえのソコを攻める。
    ソコは既に充分に潤っていたので、いきなり指を入れる。
    「ああっ、ああ‥」
    今度はまりえが喘ぐ。
    伊織はクチュクチュとかき混ぜながら、その小さな突起にしゃぶりつく。
    「やぁー、ダメ〜!」
    まりえは伊織のソコから顔を離し、喘ぎまくる。
    「いやぁー、ああああー、あぁー!」
    ビチビチと跳ねる魚を押さえつけるように、腰を掴んで舐めまくる。
    「だめー、ああああ‥あああ」
    「もっと、もっと感じて!」
    「ああああああー」

    そうして二人は何度も愛し合った。やがてまりえは失神してしまった。
    伊織はそっと起き上がるとまりえに口づけをした。
    衣服を身につけると、泣きながら出ていった。
    ドアが閉まるとまりえの目から涙が一筋流れ落ちた。

    END







完結!
引用返信/返信
■22384 / ResNo.20)  Re[18]: 主婦まりえの憂鬱18
□投稿者/ タイム 一般♪(1回)-(2020/08/07(Fri) 08:32:02)
    とてもすてきでした。
引用返信/返信

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■19453 / 親記事)  -とろけるフォンデュ-
□投稿者/ Puriko 一般♪(1回)-(2007/07/12(Thu) 19:08:59)
    2007/07/13(Fri) 00:36:32 編集(投稿者)

    始めまして!
    Puriko(プリコ)です


    服飾系専門学校を舞台に
    個性豊かな登場人物達の恋模様を綴って行きます

    服飾系ということで
    様々な実際のブランド名・ショップ名を乱用します。
    勝手な起用ですがそこは軽く目をつぶっていただいて……汗

    主人公由紀子達が住む世界をリアルに感じていただきたいです。



    ではどーぞ(*^^*)


引用返信/返信

▽[全レス19件(ResNo.15-19 表示)]
■19509 / ResNo.15)  13
□投稿者/ Puriko 一般♪(15回)-(2007/07/22(Sun) 00:47:15)
    もしやさ……
    恋してんのかな


    学校に着きカフェテリアでカフェオレを飲みながらジャンプを読んでいた


    恋かぁめんどくせ


    いつも自分の身に『恋』がふりかかるとアイツの顔が頭の中にふってきて

    いつもいつも邪魔をする


    恋なんてめんどくさい

    そうやって片付ける癖がもうついている


    『おはよ由紀子』

    『お!あいこ…おはよー』

    今日もあいかわらずフワフワしてんなぁ

    『ねぇーねぇー由紀子♪今日さぁ弥華ちゃんとカラオケとかどー?』

    思わず手にもったカフェオレをこぼしそうになった


    『あんた達もうすぐ1限目始まるよ?』

    『あ!友香!今日カラオケどおー?みーかーちゃんと♪♪♪』

    あいこは友香の白い腕に巻き付いて子供みたいにまとわりついた。

    『はいはい、本当あんたは遊ぶことばっかねー弥華ちゃんは行きたいっていってるの?あいこの事だから無理矢理誘ってるんじゃないでしょうね。』



    『ちょっ…あぁ!』

    友香は、なんでもないように由紀子が飲みかけのカフェオレを一口飲んだ


    『ちーがーうもぉんー友香のばかばかぁ』


    あいこはまだ友香にまとわりついてキャンキャン子犬みたいにさわいでいる



    弥華ちゃんが来る!
    緊張してきた……
    ってかアイツいつの間にあんなに弥華ちゃんと仲良くなってんだ!

    む……むかつく



    『あら、由紀子まだこんなの読んでるの?』

    そういいながら由紀子の持つジャンプを友香はつまみながらからかうように言った

    うるせーなぁ
    ジャンプくらい読んだって………

    て…いゃ!それどころじゃない

    うん……それどころじゃ

    いや!だからその弥華ちゃんと………



    『ちょっとー!由紀子遅い!!!』

    『おぉ!ゴメン!』

    気が付いたら二人は廊下のだいぶ先にいた。






    この日も有り得ないくらい暑かった…

    サラリーマンの中島さんはあまりの暑さに朝からビールが飲みたくなった

    主婦の高橋さんは子供をプールへ連れていく事にした


    恋が始まるには暑すぎた

    甘い甘いチョコレートケーキは限界で

    とろとろに
    どろどろに

    溶けそうだった





    廊下を走る

    走る

    夏なのにスキニーにエンジニアブーツを穿いている由紀子は
    ゴールデンレトリバーみたいな髪の色をした由紀子は

    走った

    廊下を


    おもいきり



    (携帯)
引用返信/返信
■19736 / ResNo.16)  14
□投稿者/ Puriko 一般♪(16回)-(2007/08/10(Fri) 05:43:13)
    『ねぇ聞いてる?』

    『………あぁっ!ごめん!何だっけ??』


    今日の学食のB定食は
    焼き肉丼だ

    由紀子はどんぶりをもって焼き肉丼を頬ばったまんまぼーっとしていた


    ちょうどさっき授業が終わって教室を出た所
    なんと弥華ちゃんに出くわしメルアドを交換した

    『あっ!由紀子ちゃん!メアド聞こうって思ってこの教室で授業やってるって聞いたから来てみたの』

    『ぇえ!あっっうん!あ………ありがと!な……なんかワザワザこさせちゃって…』

    噛みすぎである

    『ぅうん♪あいこに聞こうとも思ったんだけどねやっぱり直接聞く方がいいかなぁって♪♪』


    あいこも確か着ていたことがあるはずのNe-netのボトムにギャルソンのTシャツと言うカジュアルなコーデ

    以外にカジュアルな雰囲気も似合うんだなぁ

    なんて呑気な事を思っていた由紀子だった



    ……というわけで
    友香の話も上の空で先程の想定外な嬉しい出来事に頭がぼーっとしていたわけだ

    弥華ちゃんあいこってもう呼び捨てにしてた……いつのまに…くそっあいこめ!!!

    さっきまで
    噛み噛みだったくせに
    もう既に強きなアホである

    『だからさぁー私が入ってるショーチームが今度ブラックキャンディーに出るからそのモデルやらない?って言ってんの』

    ブラックキャンディーとは服飾・デザイン・美容系の専門学生・大学生が中心となるファションイベントだ
    当日はファションショーや展示アート・ライブなど参加型コミュニティイベントである
    中々有名なイベントで某雑誌人気読者モデルなんかもショーにでたりする

    『も…モデル?…うちがあれに出んの?ま…まさか』

    『うん由紀子背はまぁ高いしいースタイルしてるから、当日は私もモデルするからさ!ね?…人手足んないんだ』
    友香が手を合わせて
    由紀子に頭を下げた


    またしても予想外な衝撃的な話に頭がショートした由紀子であった



    (携帯)
引用返信/返信
■19737 / ResNo.17)  15
□投稿者/ Puriko 一般♪(17回)-(2007/08/10(Fri) 05:44:33)
    『あ……うん』

    なんとも友香の巧妙な話術に気を少し良くした由紀子は要求を受け入れた

    『できるかなぁうち…』

    同じショーチームに所属している万由美はスタッフをするらしい

    『おお!友香の話術にのせられたか!!ふはは』

    後から話を聞いた万由美はニヤニヤしながらそういった………

    今回はメンズモードを基本としたにマニッシュだったりユニセックスだったりクールだったりといったメンズ服をテーマにしたショーを展開するらしい

    なので男性のモデルが多いが、少ない女性モデルの中に友香と由紀子も加わる事になった

    『うぁ♪由紀子モデルデビューじゃぁん!弥華ちゃんと応援しにいくねぇ』

    キラキラした笑顔であいこは由紀子にそう言った

    弥華ちゃんも来るとなると更に緊張する由紀子である


    【と…いうわけ何だよねぇォォォヌ本当今から緊張だよゥどうしよ(;´Д`)】

    【そっかぁマ窒ナも大丈夫だょ泓R紀子かっこぃぃし絶対上手くいくょ(ノ≧∀≦)ノあいこと観に行く約束したから 】

    さっきから弥華とメールしている由紀子はニヤニヤがとまらない。いつのまにかお互い呼び捨てで呼びあっている。

    うほーかっこいいとか言われてしまった!

    久しぶりに浮かれている由紀子がそこにいた
    恋?とまでいかないけど少しあの青春した高校生の頃にもどっている気がした。

    固い塊が少しずつ溶けていってる気がして

    捕われた心が少しほぐれて
    なんとなく忘れるきっかけを掴めそうだと思った

    嬉しかったり・ぼーっとしたりドキドキしたり
    単純に真っ直ぐに何も考えずに浮いてきたこの感覚は久しぶりだった。


    (携帯)
引用返信/返信
■19738 / ResNo.18)  16
□投稿者/ Puriko 一般♪(18回)-(2007/08/10(Fri) 05:45:35)



    『ストップ!そこで止まってターンしてきて!!!』

    リズム体だけが刻む曲が響く………
    何度も練習して衣装のフィッテングをしてとうとう本番は明日に迫った




    『そう…でスタッフは3時には控えてるから、フィッテングはリハの後すぐね』

    責任者の友香はしっかりした声で最終ミーティングをデザイナー達と進めている

    由紀子はコンビニおにぎりを頬張りながらオカズにポテチを食べていた

    『あんたいくらなんでも本番までその食欲おさえたら??』

    『……腹へってんの!緊張したって腹は減る!』

    2個目に差し掛かる鮭にぎりを手に持ちながら万由美を睨んで言った

    『しかもオカズがポテチって………』

    万由美が苦笑いで由紀子のポテチをパリッとかじりながら言う

    『以外に合うんだって!』


    本番は明日

    緊張しつつもお腹だけはすく由紀子は単細胞かもしれない


    (携帯)
引用返信/返信
■21004 / ResNo.19)  Purikoさんへ(^^)
□投稿者/ あい 一般♪(1回)-(2008/07/17(Thu) 05:36:29)
    はじめまして、Purikoさん、こんにちは。
    すごくお話しが面白くて、おもわず書き込みします(^^*)

    主人公の由紀子ちゃん、すごいタイプです。可愛くてかっこよくて…好きです(^^*)

    最新の更新が、もうだいぶ前なのですが…
    続きが、すごく読みたいです(^^*)

    由紀子と、弥華ちゃんの関係…明海ちゃんとの関係…気になります(><*)
    由紀子と弥華ちゃんの恋の話しが、すごく読みたいです(^^*)

    もう、見ていらっしゃらないかもしれないですが…
    続きを書いてくださったら…嬉しいです(^^*)
引用返信/返信

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■17539 / 親記事)  恋心
□投稿者/ しー 一般♪(2回)-(2006/12/26(Tue) 04:35:30)
    今、思い返せば…
    二人とも幼過ぎたのだろうか・・・。
    どちらかが、『大人』だったら…
    恋心が愛情になってたのかな…。

    初めまして。吹(すい)です。小説を拝見してて、自分も書きたいなと思い小説に挑戦します。
    至らないところや感想などどんどん言って下さいm(__)m

    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス19件(ResNo.15-19 表示)]
■20093 / ResNo.15)  恋心10
□投稿者/ しー 一般♪(2回)-(2007/09/28(Fri) 03:34:02)
    「吹
    …え?
    じゃぁどうして分かったの?」
    〜送信〜
    〜受信〜
    「リュゥ
    アドレスが携番だったカラ…」
    なるほど。
    マミと携番にしたんだった。
    「吹
    ごめんね?ちゃんと送れてなくて…」

    〜送信〜
    〜受信〜
    「リュゥ
    大丈夫。
    ボクの事嫌いにならないでね?」

    「吹
    ?嫌いになんてならないよ?」

    いきなり嫌いにならないでって言われた。
    なんだろ…
    愛しさなのかな…
    ほっとけなかった。

    「吹
    嫌いになんてならないよ。
    大好き。大丈夫。」

    これが初恋だったのかな。

    (携帯)
引用返信/返信
■20094 / ResNo.16)  恋心11
□投稿者/ しー 一般♪(3回)-(2007/09/28(Fri) 03:45:32)
    この日から毎日お互いに大好きって言い合ってた。
    風邪引いて心配させちゃったりしたけど…
    お互い本当の好きだったのかな。

    冬休みに会いたいって言ったんだ。
    でも、リュゥは冬休みに旅行の予定が合った。



    もし…会えてたら運命は変わってたかな?



    冬休みになる前の12月からメールが続かなくなった。

    リュゥは人格だった。
    多重人格…
    もともとリュゥと知り合ってからリュゥ以外の2人の人格とメールした事があった。

    だけど12月になってからリュゥと2人以外の人格からメールが来た…。

    「ななし
    もぅ、リュゥにとってお前は必要じゃない」

    「吹
    久しぶり
    …君の名前は?
    いきなり何?」

    「ななし
    俺に名前はない。
    リュゥは消える。
    いきなりじゃねぇよ。
    もともと消え掛かってるんだ。俺以外の奴は皆消える。」
    「吹
    意味分かんないし!
    リュゥは?なんで消えるの?」

    この時は知らなかったんだ。人格を消す人格も居るって。自然に消えてく人格があるって。主人格が永遠じゃないって…

    返事は来なかった。


    12月13日にリュゥからメールが来た。
    「リュゥ
    メリークリスマス。
    ちょっと早いね。
    あの子から大体聞いたよね?ごめんね。」

    「吹
    リュゥなの?
    聞いたけど…分らないよ!


    返事は来なかった…

    もぅ終わりなのかも…

    (携帯)
引用返信/返信
■20095 / ResNo.17)  恋心12
□投稿者/ しー 一般♪(4回)-(2007/09/28(Fri) 03:54:34)
    なんで熱中したのか分らない。これが恋心だとも分からなかった。

    12月末リュゥから空メールが来た。
    リュゥ専用の着メロが流れた。
    ドキドキしながらメールみたら空メール…

    「吹
    空メ何?」

    返事はなかった。

    まだ恋だとか愛だとか分らず平然としてたんだ。

    2月末
    マミに携帯を貸した。
    まだリュゥと繋がりが欲しくて全部メールを保護してた。
    それをマミに見られた。

    夜中に電話が掛かって来た。「マミ
    吹!?
    リュゥとのメール読んだ…」

    「吹
    みんなって言っただろ?!」
    「マミ
    ごめん…
    最後のリュゥからのメール空メールじゃなかった!」

    「吹
    ………え?」

    マミとの電話で衝撃発言…

    データは今の携帯にある…
    (FOMAカードを抜いた携帯を貸した。)

    話し中にしメールを開いた。


    (携帯)
引用返信/返信
■20097 / ResNo.18)  恋心13
□投稿者/ しー 一般♪(5回)-(2007/09/28(Fri) 04:42:41)
    もう
    本当に
    さよなら
    だから
    もし
    この子が
    広いココロの持ち主で
    吹を
    理解してくれるならば
    もうボクはいないケド
    仲良くしてあげて
    このメールが
    届くトキにはもう
    ボクはいないハズ
    あの子がボクの最後の
    我儘を聞いてくれていればね
    こんなイイかた
    変カモ知れナイケド
    吹のコト
    愛してるよ
    さよなら
    リュゥより

    実際のメール…
    改行多くて…
    空メールだと思った。
    愛してるよって書いて合ってこれが恋だった事に気付いた。
    気付いた時はもぅ2月。
    メールを送ったがエラーだった。
    何回後悔したか…

    今でもアドレス帳にデータが残ってる。


    (携帯)
引用返信/返信
■20098 / ResNo.19)  終わり
□投稿者/ しー 一般♪(6回)-(2007/09/28(Fri) 04:51:12)
    もし中3の時もっと大人でメールに気付いてれば今でもあの子と連絡を取り続けて居たかもしれない。
    そしたら今みたいにならなかったかもしれない。
    リュゥとの恋に諦め付けて、他の多重の人と恋をした。
    代わりだったのかもしれない。
    主人格じゃなく副人格に恋して、居なくなった。
    消えて逝った。

    諦め付けて違う恋をした。
    4ヶ月で終わった。

    1ヶ月で2人と付き合った。
    二人とも恋愛にならなかった。

    リュゥとの恋が愛になって
    だんだん愛を忘れた。

    最初で最後だったのかも。

    もし、今メンタルと付き合ってる人は自分を責めないで欲しい。
    誰かが悪いわけじゃない。

    もし今失恋した人はゆっくり癒していけばいい。

    人は寂しがり屋だから独りでは生きて行けないと思う。

    恋や愛を忘れないで欲しい…
    失恋でも恋が愛になっても
    誰もが初恋をしたと思う。
    その気持ちにありがとう。


    意味不明になりました。
    ただの自己満です。

    (携帯)
完結!
引用返信/返信

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■20768 / 親記事)  二つの願い
□投稿者/ 槇 一般♪(1回)-(2008/04/07(Mon) 00:02:40)

    こんなに他人の幸せを願ったことはなかった…

    どうか…

    あなたは幸せに…

    誰の隣でもいいから…

    あなたは笑っていて…

引用返信/返信

▽[全レス18件(ResNo.14-18 表示)]
■20791 / ResNo.14)  二つの願い 12
□投稿者/ 槇 一般♪(14回)-(2008/04/14(Mon) 00:32:30)

    次の日の夜、またナオの店に行った。

    「昨日ごめんね。忘れないうちに払っとくよ」
    「ああ、はいはい。今日はどうする?なんかつくる?」
    「いや、今日はいいわ。忙しくてね、これからまた会社戻らなくちゃ駄目なんだよね」
    「え?じゃ、わざわざお金払うために来たの?今度来る時にまとめて払ってくれてよかったのに…」
    「う〜ん、ホント忙しくなるから、次来るの何ヵ月後になるかわかんないんだわ。だから早いうちに払っておいたほうがいいと思ってさ」
    「そっか…。あ!そうそう!」

    何か思いついたようにカウンターの向こうから手招きして私に耳打ちしようとしている。
    なんだろうと思って近づくと、
    「昨日、久美子さん怒ってたよ〜。私の友達に手を出すなんてって!」
    と、ささやいた。

    別に久美子さんが怒ろうとどうしようとどうでもいいけど、ひどい誤解をされていることに驚いて、必死に訂正した。

    「手なんか出してないよ!ただ送っていっただけ!」
    「ふ〜ん…」
    分かっているのかいないのか、ナオはただニヤニヤしながら私を見ていた。

    「ほんとだよ!!」
    「はいはい。ま、久美子さんも『私の友達に〜』とか言ってるけど、自分があんだけアピってんのにあんたにぜんぜん相手にされないで、二人が黙って消えたことにただむかついてるだけなんだろうね〜。惨めっちゃあ、惨めだもんね」
    「そんなの知らないよ」

    そう、そんなことはどうでもいい。とにかく今は早く仕事に戻らないと
    「じゃ、戻るわ」と店を出て行こうとすると、
    「ほんとに手出してないの?!」
    という声に引き止められた。

    「出してないよ!!!」
    思いのほか大声になってしまって、店の客の視線が一斉に私に集中した。

    「わかった、わかった、ごめんごめん」
    ナオは苦笑しながら右手を上げた。私は憮然とした表情でナオに背を向けた。

    「珍しいね。わざわざ追いかけて、送っていって手を出さないなんて」
    そんなナオの言葉も聞こえない振りをして店を後にした。

    そんなことない。私だって、いつでも誰でもって訳じゃない。
    別にタイプじゃなかったし、追いかけたのだって、ただ酷い事言ったのを謝りたかっただけだ。

    じゃあ、なぜ、彼女には謝りたくなったのか…。
    そんな疑問には気がつかない振りをした。

引用返信/返信
■20792 / ResNo.15)  きゅんさんへ
□投稿者/ 槇 一般♪(15回)-(2008/04/14(Mon) 00:35:43)
    コメントありがとうございます
    あまり頻繁に更新できないかもしれませんが、
    最終話まで気長にお付き合いお願いします。
引用返信/返信
■20801 / ResNo.16)  二つの願い 13
□投稿者/ 槇 一般♪(16回)-(2008/04/21(Mon) 02:02:32)

    『別れる事が分かってる恋愛なんて恋愛じゃない』

    那智にはそう言われた。私も綾子に出会うまではそう思っていた。
    既婚者との恋愛はいつか終わりがくるに決まってる。結婚している人はいつか必ず家庭を選ぶだろうから…。
    だから私は絶対に既婚者とは恋愛はしない

    綾子と出会ったのは、4年前。
    那智の古い友人がバーを開いたということで、初めてその店に連れて行かれた時だった。
    那智は顔が広いから色んな顔見知りがいて、その中の一人が綾子だった。

    私は初めて会った人に気さくに話し掛けるという芸当はできない人間だったから、綾子と一緒に飲んでいた人たちと合流しようという話になった時、正直、「参ったなあ」なんて思っていた。

    5,6人でわいわいと騒いでいても、私はその輪にいまいち入りきれずに、楽しそうに笑っている那智を眺めながら飲んでいた。
    気がつくと、人の輪から完全に外れてしまったはずの私の隣には綾子が座っていた。
    仕事以外の場で、初対面の人と話すのが苦手な私が、彼女には古くからの友人のように話していた。

    話の内容は覚えていない。多分、テレビ番組とか最近見た映画とか子供の頃流行ったモノだとか、つまらない内容だったと思う。そんなくだらない話で私たちは盛り上がり、いつしかグループから離れ、二人で飲んでいた。

    出会った夜はそれだけだった。
    ものすごく気の合う人に出会った。
    ただそれだけ。いい友人ができた。
    それで十分だった。

    綾子との再会はものすごく早かった。

    綾子は出会った夜の次の日、お客として私の前に現れた。驚く私を鏡越しに見て、してやったりと満足そうに笑っていた。

    それからは月に一回、店にやってきて私を指名した。私たちはどんどん仲良くなっていき、プライベートでも頻繁に会うようになっていた。

    ある日、ひょんなことから、綾子とよく遊んでいることを那智に話した。
    那智は、渋い顔をして言った。

    「綾子は結婚してるから止めときなよ。嫌でしょ?そういうの。」

    私は「そんなんじゃない」とすぐに否定した。
    でも那智は勘がいいから、すぐに分かったんだろう。


    私自身よりも早く…


引用返信/返信
■20802 / ResNo.17)  二つの願い 14
□投稿者/ 槇 一般♪(17回)-(2008/04/21(Mon) 02:07:26)

    那智に「やめろ」と言われて初めて気が付いた。
    私はその時すでに自分では止められないほど彼女に惹かれていた。会えば会うほどその想いは強くなっていた。

    自分で気が付かなかっただけ…。

    既婚者だと知って、歯止めの利かなくなっている自分の想いを知って、後にも先にも進めない自分の状況を知った。
    そんな私に出来ることは、後にも先にも進まないことだった。

    プライベートで会うのは一切止めた。店には定期的に来てくれるからその時は美容師として接した。そうして、ひそかにどんどん大きくなってくる彼女への想いを抱え続けた。
    先に進めば泥沼にはまっていきそうで、それが恐ろしかった。


    ある日、仕事を終えて店から出てくると綾子がいた。彼女を避け始めてから数ヶ月が経っていた。

    「どうしたの?こんな時間に?」
    「どうしても話したいことがあって…」
    「それにしたってもう夜中だよ?旦那さんは大丈夫なの?」

    そう言った時、綾子の顔が微かに強張ったのを見て、しまったと思った。

    「今日は遅くなるって言ってあるから大丈夫。」
    「それにしたって…。家まで送っていくよ。話は車の中で聞くから」

    俯く彼女の背中に手を当てて、駐車場に促した。
    彼女の背中は冷たかった。
    いったいどのくらい待っていたんだろう。
    そう思ったら胸が熱くなった。


引用返信/返信
■20803 / ResNo.18)  二つの願い 15
□投稿者/ 槇 一般♪(18回)-(2008/04/21(Mon) 02:11:44)

    車を走らせてしばらくは二人とも無言だった

    先に口を開いたのは、綾子だった。
    「那智に聞いたの?結婚してること…」
    前を見たまま軽く頷いた。何か言わなければと思ってはいるけど言葉が出てこない。
    「そう…」
    また、重い沈黙が続いた。
    「隠してたわけじゃないんだよ。言うタイミングが見つからなかったと言うか…。わざわざ言う必要もないと思ってたし…」
    「うん…」

    もうすぐ綾子の家に着いてしまう。このまま送り届ければ、友人にも戻れないような気がしたから、道路脇に車を停めた。夜中の上、街から離れているから車はほとんど通らなかった。

    「千尋…私のこと避けてたよね?それは結婚してるって知ったから?」
    「そうだよ」

    自分の想いは知られてはいけないと思った。だから強張った表情の綾子に満面の笑みを貼り付けて続けた。

    「だぁって、綾子はひどいよ。そりゃ、言う必要はないけどさ、基本的なとこじゃん?そこ。私は綾子は何でも話せる親友だと思ってたのにさ。結構悲しいもんよ?他からそんな基本的なこと聞かされるって。そりゃ、私だって拗ねたくもなるよ」

    「慰謝料として今度なんか美味しいもん奢ってよ」
    そう続けようとしたけどやめた。
    凄く悲しそうな顔をしたから…

    「ほんとは知られたくなかったの…隠しておきたかった…千尋にだけは…」
    「なんで…?」

    それには答えず、綾子は前を向いたまま話し出した。

    「私はバイなんだけど、同じバイの人の中に彼氏もいるけど彼女もいるっていう人たまにいるでしょ?私はそういう人昔から理解できなかったんだよね。男と女の違いはあっても二股かけてるって事と変わりないじゃない?結局二人とも本気で愛してないんだって、そう思うの。だから私はそういう人嫌いなの…。軽蔑してた…」
    「うん」
    「でも…でもね…」

    自分を落ち着かせるように、綾子は口を手で覆って、大きく息を吐いた。その手は微かに震えていた。

    「私は今からひどい事を言うけど、聞いてほしいの。それが私の本心だから」
    「うん」
    「私は夫を愛してる。彼は優しいし誠実だし不満なんてない。その気持ちは結婚を決めた時から変わってない。私たちは一生連れ添っていくんだと思う…」

    鼻の奥が熱くなってきた。涙が出そうになるのを必死でこらえた

    「でも止められない。どうしたらいいか分からない…私はずっと軽蔑してきた人たちと同じなの。自分が許せない…」
    「綾子…」
    「私はあなたを愛してる…少し距離を置かれただけで気が狂うほど寂しかった…自分ではどうしようもないほど千尋の事を愛してしまったの…」

    こらえきれずに溢れてくる…

    「私は最低…こんな事言うべきじゃない…選べないのなら…。私はあなたに愛される資格がない…っ!」
    「資格なんて…っ」

    あとは言葉にならなかった…
    何も言わずに抱きしめた

    「でも…千尋に愛されたいよ…」
    私の腕の中で綾子が呟いた

    私だってどうしようもなくあなたを愛してる
    ずっと前から…
    資格なんていらない
    あなたがあなたでいてくれればいい

    お願いします…

    どうか…
    一秒でも長く綾子といさせて下さい

    一生なんて言わないから…



引用返信/返信

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■19160 / 親記事)  バイセクシャル。
□投稿者/ のん 一般♪(1回)-(2007/05/28(Mon) 10:54:05)
    2007/06/03(Sun) 22:17:20 編集(投稿者)

    さて。

    この世界に入っていつの間にか6年過ぎた。

    どっぷりつかったこの体。

    いや、心か。

    男も愛せるはずなのに。

    どっぷりとこの世界にいるのは、なぜか。

    そんなことは一番あたしが知りたいくらい。



    (携帯)
引用返信/返信

▽[全レス18件(ResNo.14-18 表示)]
■19266 / ResNo.14)  バイセクシャル
□投稿者/ のん 一般♪(16回)-(2007/06/13(Wed) 15:39:23)
    「じゃあ俺一回事務所に戻るから終わったら電話してこいよ」

    心地よい耳打ちに少し緊張が解かれて、あたしはかずみさんと呼ばれたドレスとは違った黒服の女の人の前に座る。

    たつやが店を出る音がすると同時にかずみさんは話し始めた。

    (携帯)
引用返信/返信
■19267 / ResNo.15)  バイセクシャル
□投稿者/ のん 一般♪(17回)-(2007/06/13(Wed) 15:47:29)
    「ここは会員制でそこそこの金額を払っていらっしゃる方ばかりだから少し大変かもしれないけれどサポートするし頑張ってね」
    そう言いながら簡単な面接用紙みたいなものを書くように促された。

    「かなちゃん。ちょっと来てあげてくれる」


    (携帯)
引用返信/返信
■19268 / ResNo.16)  バイセクシャル
□投稿者/ のん 一般♪(18回)-(2007/06/13(Wed) 15:50:24)
    「かなちゃんがこのお店の実質的なNo.1だから色々わからない事は教えてもらってね」

    白いドレスの彼女の顔を見る前にかずみさんがそう言った。

    かな………えちゃん?

    (携帯)
引用返信/返信
■19269 / ResNo.17)  NO TITLE
□投稿者/ 。 一般♪(1回)-(2007/06/13(Wed) 15:56:02)
    短いんだから一つにしたら?


    (携帯)
引用返信/返信
■19275 / ResNo.18)  。さん
□投稿者/ のん 一般♪(19回)-(2007/06/14(Thu) 03:01:41)
    一つにできないんです。
    携帯が悪いのか長い文章がエラーで書き込めないようで。今度はパソコンから書き込んでみます。

    (携帯)
引用返信/返信

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